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TRX-Duo SDR - 21MHz問題 (2023/4/4 8:50:16)
順調に動き出したかに見えたTRX-Duoですが、21MHzの捕捉数が少ないようです。
もともと、『マルチバンド・アンテナの性能を客観的に比べてみたい!』というのが、SDRを追加購入した理由です。
シングルバンドなら、Red PitayaやANANのRX1とRX2でも比較可能ですが、8バンド纏めてというのは中々難しいです。
-・・・-
アンテナ以前に、受信機の性能が偏っていたら話になりません。
と云う訳で、先ずは受信機の性能を確認して揃えておきたいと思います。
UHV-10からの信号を3~30MHzのBPFを通してから二分配して、TRX-Duo(7L4IOU)とRed Pitaya 122-16(7L4IOU2)で、3.5~28MHzの8バンドのWSPRを解読します。
これで同じ結果が得られたら、行司役として合格です。が、どうなりますか?
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例のサイトにある、二つの局のS/Nを比較するページのアウトプットです。
ひょっとすると、「2dBくらいは違うかも?」と覚悟はしていました。
と言うのは、使われているADC LTC2208は、PGAピンの設定で1.8dBの違いがあるとの事、
LTC2208マニュアルのPGA解説
TRX-Duoにはオープンがデフォルトになっているようで、ショートして0に設定するためのパターンがあるのです。
しかし、21MHzの5dBは異常です。orz
真っ先に疑ったのは、SDRに特有のエリアシング・ノイズです。
Red Pitayaでアンテナを直結した際にも苦しめられて、LPFの付加で解決した記憶があります。
しかし、TRX-Duoは最初から64MHzのLPFが入っていて、セールスポイントの一つにもなっています。
RX1入力付近の拡大
単純なLPFではなく、コイルにコンデンサを抱かせて特性の向上を図っているようです。
IN1は、アンダーサンプリング用のLPFをバイパスした入力端子で、極小のコネクタは、ULFとか言う規格のようです。
nanoVNAで当たってみると・・・
ゥーン
LPFが凝り過ぎで、21MHz付近に副共振があるようです。
きっとこれが犯人ですね。
スニファーで、通過してきた信号を見ても、やはり21MHzが凹んでいました。残念!
ULFのプラグはどこで買えるのでしょうね?まぁ、買えたとしても手ごわそうです。
そもそも、脇から入れてもフィルターの共振に引っ張られそうな気がするのですが・・・
物は試しで、フィルターをジャンパしてみます。
残念
やっぱり駄目ですね。
試しに、本物のRed Pitaya 122-16です。
本物のSWR特性
本物の回路図
一瞬、「部品を外して直結しようか?」とも思いましたが、思いとどまりました。hi
でも、すこしだけ捕捉が多くなったような気もします。
もう1日様子を見てみましょう。