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「地方本部長選挙」の創設【社員提案】 (2023/4/22 23:57:37)
JARL選挙の問題点
JARLでは、2年に一度、2月から4月にかけて選挙が行われ、6月の社員総会で役員が選任されますが、なかなか複雑です。
特にわかりにくいのは、10個ある各エリアでの選挙で「理事の候補者」を選び、6月の社員総会にかけられ、承認された「理事」が各エリアの地方本部長に就任するしくみです。 「あるエリアの選挙で当選した人が、他のエリアの社員の反対で地方本部長に就任できなくなるのはおかしい」 との批判が、新法人発足直後からずっとなされてきました。
これまで、JARL執行部は、「解決は難しい」といって、この問題を放置してきました。
解決策
実は、解決はそれほど難しくありません。決定の順番を「理事→地方本部長」ではなく「地方本部長→理事」となるように入れ替えればよいのです。
ある人が「地方本部長」にふさわしいかどうかは、各エリアの正員が選挙で決めるべきです。
他方「理事」は、法律上、社員総会の決議で決めなければなりません( 法人法63条 )。
そこで、このようにすることを考えました。
- 「地方本部区域毎の理事の候補者の選挙」を、「地方本部長の選挙」に変更
し、各エリアの選挙で当選した人が、自動的に地方本部長に就任することにします。
- 6月の定時社員総会では、 以下の各候補者につき賛否の投票を行い、
過半数の賛成を得た人が「理事」に就任 することにします。
- (ア) 全国から選出された理事候補者 5名(変更なし)
- (イ) 地方本部長の選挙の当選者 10名
- (ウ) 理事会推薦 2名(変更なし)
こうすれば、「あるエリアの選挙で当選した人が、他のエリアの社員の反対で地方本部長に就任できなくなる」という事態は生じません。
社員提案
このようなアイデアは、何も私だけのものではなく、これまでもいろいろな方が提案してこられました。ですが、JARLの規程類をどのように変えれば良いのかという点まで踏み込んだご提案はなかったように思います。
私は、仕事柄、私ができる貢献と考え、規程類を読み込んでみました。その結果、「 定款 」の変更は不要で、「 規則 」の改正だけでできることがわかりました。つまり、 社員総会で過半数の賛成があれば実現できるということです。この点は、JARL総務部総務課に確認済みです 。
そこで、今年の6月25日(日)に開催される第12回JARL社員総会に「社員提案」を行いたいと考えています。すでに、たくさんの社員の方から、共同提案に参加するといって頂いています。
この案は、”立場”の違いを超えて、JARL選挙を合理化できるものと私は信じています。5月20日(土)の理事会で、よもや「山内の提案はどうあれ握りつぶす」なんてことが起こらないことを願っています。
なお、今回の提案よりさらにすすんで、例えば、「選挙の当選者が自動的に「理事」に就任するようにすべきだ」、といったご意見もあるかもしれません。ですが、社員が選挙で選ばれる今の代議制を前提とする限り、そのような制度は法人法63条に反するので、とり得ません。それなら代議制自体やめるべきだとなると、定款の大改正が必要となり、話はまとまらないでしょう。そこまでの大改革なしに、今の制度の大きな問題を解決できるということでご理解頂きたいと思います。
社員提案権行使書(地方本部長選挙)
現時点の案文です。もう一度見直して、来週には賛同者と一緒に事務局に提出したいと考えています。
JARL組織の今後
今回の提案は、JARLの組織改革の出発点です。JARL組織の問題点は、以上にとどまりません。
- 本部執行部に対する監視体制の圧倒的な不足、
- 委員会の固定化・不透明化、
- 理事と地方本部長の関係/社員と支部長の関係、
- 地方本部長・支部長の任務過重、
- 会長をはじめとする役職者の後継者不足、
- バンド活性化・バンド防衛、
- 交信確認を巡る諸問題、
- 体験運用等を使った一般社会とアマチュア無線界の関わり方、
- 広報・情報発信の不足
等々・・・問題は山積みです。
人口減少社会を踏まえつつ、先輩方から受け継いだ億単位の留保金があるうちにこれを有効活用して、アマチュア無線を未来に受け継ぐためにJARL組織をどうしたらよいか、思いを巡らせています。このブログを読んでくださっている皆様のご意見を、ぜひお聞かせください。
(2023-04-22 記)