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link JL7KHN/ミヤギKI529のブログ JL7KHN/ミヤギKI529のブログ (2024/11/22 8:05:29)

feed 外部アンテナに相当する運用テクニックとその効果 (2023/6/10 19:52:08)

■前置き

「スパイト行動」と言う言葉をご存知でしょうか?

ウィキペディアによると

公平分割問題(ものを公平に分割する数学の問題のこと)において、他の参加者の配分が増加したときに、ある参加者の配分が減少する状況において、ある参加者が自己の配分をより減少させて、他の参加者の配分が、より少なくなることを選択すること

とあります。

 

何のこっちゃい?と思いますが、簡単に言えば同調圧力行為(以前話題になったマスク警察なんかが良い事例)です。

自分が「自分の信念に基づき、正しい事をやるべきだ」との建前を元に、訴えられるリスクを背負ってまで相手を貶める行為に走る事を言います。

 

と言う事で、気を付けて頂きたいのは「誰かを貶めたい訳では無く、純粋な技術的観点での記事である事」を決して頭から外すこと無く読んで頂きたいと思います。

 

 

■CBの電波を飛ばすには?

当たり前ですが、CBは500mwの出力です。またアンテナは2m以下で給電線と接地線を持たないものとされています。

即ち、 外部アンテナは禁止 です。

 

では、この電波をより飛ばすにはどうすればよいか?と言えば、やはりアンテナが重要です。

 

アンテナ長2m以下と言うのは割と考えられていて、実効面積にほぼ比例するアンテナ利得を抑える意味もあります。

 

では、このアンテナの実効面積を大きくするには…?

 

 

■アンテナ近傍に置かれた共振体の影響

まずMININECエンジンを使ったモーメント法でシミュレーションをしてみました。

 

1)想定1

想定したのは、車のルーフの上にリグを置いた状態。

厳密には違いますが、簡素化するために、ルーフだけが地面から1m浮いた状態です。

これが私のKI-707を使うときのスタイルです。

 

・fig1 ルーフ上にリグを置いた状態

結果 アンテナ利得は  -5.46dBi

 

2)想定2

次は、秘密新兵器(笑)

 

・fig2 想定1の状態に加え、 アンテナ近傍に1/2λの共振体を設置

 

結果 アンテナ利得は -2.19dBi ・・・2倍の利得を持つことになります。

 

3)想定3

次は更に新兵器追加。

・fig3 想定2の状態に加え、 グランドプレーン側に1/4λの共振帯を接続

簡単に言えば、皆さんがやられる様に、GND板にGAWANTを接続したイメージです(厳密には違います)

結果 アンテナ利得は -0.55dBi ・・・ノーマルに比べ3.1倍の利得を持つことになります。

 

 

このことから アンテナ近傍に共振体を置くと3dBも利得が向上 します。これは2倍のパワーを出す事と同じです。

ちょっと変な解析結果に見えますが、そもそもリグ単体でのアンテナ利得が低過ぎるので、差が大きくなります。

 

 

■実際にやってみた

とは言っても、ビビりなので、アマチュアバンドでやった実験です。

 
想定1に相当するのはこんな感じ。ルーフサイドモービルホイップです。

すっげー見にくいですが、SWRは27MHzで最良となるように調整。
これで、アマチュアバンドの実験周波数帯で微弱電波を送出します。電界強度はこのくらい(絶対値測定はしていません)  
 
次は、想定2に相当する、1/2λの共振体を設置しています。
接続は洗濯バサミで挟み、直流的には接続されてません。
ポールを持っていったのですが、長さ不足なので、ほんのちょっと橋を拝借。
 
マッチングを見てみると、どうでしょう。。。超広帯域になっています。これはちょっと想定外。
 
同じ様にアマチュアバンドの実験周波数帯で微弱電波を送出、 電界強度は10dBも 跳ね上がりました。
結果として、 理論通り利得は増加する ようです。
 
 
■CB無線でもやってみた(但し受信のみ)
この時点で 嫌な予感 はしてましたが、試しにCBで使い物になるかやってみました。
 
まずはノーマル。フロアノイズに注目してください。
フロアノイズでは殆どSは振りません。
 
次は共振体を接続。
一気にフロアノイズが跳ね上がりました。
これは、技適機(KI-707)を使っているので、フロントエンドやフィルタに工夫をしています。その為、ノイズの影響に強くしているのですが、それでも抑えきれていません。
となると、 SR-01の様にノイズに弱い機種ですと、更に苦しむ可能性が出てきます。
いわゆる、「耳ツンボ状態」です。
 
 

■1/2λである必要性

今回の共振体は、1/4λでは無く1/2λにしています。理由は直接アンテナに接続するわけでは無いので、給電部に相当する端っこがハイインピーダンスとなる1/2λとすることで、共振体との結合をあげようと言うものです。

 

恐らくですが、結合させる場所や間隔によって結合容量と相互インダクタンスが変化しますので、共振体の長さを多少調整することでベストな状態になるかと思います。

 

 

■総合通信局の見解は

市民ラジオにおける電波法上の規定は、半端なく雑です。元々施行が古く、淘汰されるであろう帯域だと認識している為か、改定される兆しは有りません。

この形が、違法行為に当たるか?と言えば、「直流的若しくは直接的に接続していないので、違法行為に当たらない」との見解はあります。

但し、この解釈はあくまでも地方総合通信局によっては異なる場合があります。

本来、そういった事があってはならないのですが、kWクラスの違法局と比較し、かわいい行為としか見てないと思います(電波利用料を払っているので、ちょっとだけ嫌味を言わせて)。

 

これをどう解釈されるか?また皆さんが実行されるか?はお任せ致しますが、

 

私はやりません

ただ、雨の日でも出来ますし、メチャクチャ飛びます。多分。

 

 

また、上記とは異なり、 カウンターポイズを直接取っていたり、外部アンテナを内部から直接取っていたり、改造したアマチュア無線機やFCC機で運用している方 もいます。

当然違法行為ですが、価値観は人それぞれ。

 

私はCBは手軽に、でも新技適取得と言う道が新たに出来ましたので、リグの性能だけは詰めたい派です。

 


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