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JRC NRD-515 MHzダイヤル不調 (2023/6/10 22:34:11)
JRC NRD-515 Mhzダイヤル不調とのことです。
独立したトランスミッターとレシーバーにより1対となるセパレート式の無線機です。
本機はレシーバーのほうですね。
ホコリが多いので清掃します。
掃除機
ざっとですが吸取りました。
Mhzダイヤルが不調。
8、9、18、19、28、29が反応しません。
Mhzダイヤルの接点を点検洗浄しました。
Mhzダイヤルを切り替えるとLEDのインジケーターが短く点きます。
正常に点くため、接点の不良ではないとわかります。
各所にはテストポイント(TP)が設けられ、メンテナンス性重視の設計です。
PLLがアンロックの状態ではこのLEDが点きます。
正常です。
状態が一目でわかり、メカニックには有り難いです。
スバラシイです。
JRCの無線機は極力配線の無い設計です。
基板はスロット式にてマザーボードに刺さっています。
ガラエポ製基板です。
ブロック図
Mhzダイヤルはアップダウンカウンターを通してゲート回路に向かいます。
Mhzダイヤル信号はシンセサイザー基板に入ります。
シンセサイザー基板です。
ロジックICがズラリと並んでいます。
めまいがします、これを設計する人はスゴイですね。
ブロック図と回路図、基板の部品を追いかけ、ロジックICのピン足をオシロスコープにて信号が出る出ないを調べてゆきます。
IC5が不良とわかりました。
TC4510 アップダウンカンター不良
CD4510BEを入手できたので交換します。(互換品)
IC5 交換しました。
MhzダイヤルOKです。
ダメだった8Mhz
8Mhz 表示しました。
周波数早送り、UP DOWNスイッチが動作しません。
UP DOWNのブロック図
信号はシンセサイザー基板に向かいます。
ロジックICを追いかけます。
IC18、IC19が不良とわかりました。
信号が出ていません。
シンセサイザー基板。
ロジックICのハンダ不良を点検、あやしい場所は再ハンダしました。
スルーホールも多いです。
IC18 TC4011入手。
IC18 TC4011
IC19 TC4049
交換しました。
周波数早送りOKです。
不良ICです。
受信感度。
7,10Mhz ー126,0dBm
たいへん良い耳です。
受信感度スペックシール添付。
ー73dBm受信のとき、
(HFではSメーター指示9の標準値)
Sメーター指示9です。
Sメーター照明はあえてLED化にしませんでした。
ランプが切れた場合の電球交換もメンテナンス性が良いソケット式です。
簡単にできるので、交換の楽しみも味わえます。
BC帯(中波放送)受信のとき、
BC
TUNEを調整すると、
ベストな感度で受信できます。
JRCの無線機はメンテナンスされることが前提の設計。
プロ用船舶に搭載されることが多いですが、本機はアマチュア無線に向けたものかと思います。
JRCは初めて診ましたが、ものがいいのは間違いありませんでした。
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