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link JHGのブログ JHGのブログ (2024/4/2 15:35:47)

feed FT-900 周波数アンロック (2023/8/7 14:04:40)
FT-900 24Mhz以上で周波数アンロックとのことでお預かりしました。


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リセットをかけます。

UP、DOWNキーを同時に押しながら電源ONです。

IMGP2098

リセット後も回復せず、アンロック症状のままです。


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表示が点滅(フリッカー)します。


IMGP2106

PLL回路を点検します。


IMGP2107

ケースはハンダで封がされています。

吸取ります。

IMGP2108

ケースの蓋が持ち上がってこないのでおかしいと思ったところ、ボンドがベッタリ付いていました。


IMGP2110

蓋に付いたボンドをカッターで剥がします。


IMGP2111

PLLの制御は4分割されており、24Mhz以上はTC1005と記載された区画になります。


IMGP2112

トリマコンデンサーがボンドで回せないためカッターで剥がします。


IMGP2113

必要なところだけですが、ボンドを剥がしました。


IMGP2133

トリマコンデンサーを回してもVCO電圧の変化がありません。


IMGP2116

トリマコンデンサーを外すため、基板を取り外し。


IMGP2115

裏返し。


IMGP2114

トリマコンデンサーを点検するも、容量の変化が認められました。

トリマコンデンサーの異状ではないようです。

IMGP2117

パターン、ハンダ不良を点検。

追いハンダをしました。

FETとデジタルトランジスタを交換します。

IMGP2118

FET 2SK210 交換。

デジタルトランジスタ交換。

アンロックは解消せず、どうやらVCOの異状ではないようです。

IMGP2119

テストポイントからの測定。

PLLの発振状態。

IMGP2120

アンロック発振停止の状態。


IMGP2121

ロック制御の信号が来ていない状態です。

ロジックICを交換します。

IMGP2122

74LS145 取り外し。


IMGP2125

交換用のロジックIC。


IMGP2124

ロジックICを交換しました。

無線機が冷えているときにはロックすることがありますが、時間が経つとアンロックが再発します。

IMGP2126

PLL ローカルバンドパスフィルター以前の回路に問題があるものと思われますが、このころの無線機はマイコンにより制御されており、複雑な構成です。

周波数4分割の切替え信号の出力問題かも知れません。
オシロスコープで追いかけている様子です。

IMGP2128

動作しているところを調整してゆきます。

2nd Lo 70Mhzの発振。

IMGP2127

送信周波数。

7,10Mhz

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出力 希望により50Wから100Wに変更しました。


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スプリアスの状態。


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受信感度。

7,10Mhz SSB ー124,0dBm

IMGP2132

アンロックの原因は多岐にわたり、ハンダ不良の手直しで治ることもあれば、CPUや水晶発振子の異状ということもあります。
高い信号を低い信号にわざわざ変換するカラクリもあって、制御が複雑なところ全てを理解するのは設計した方でないとわかないのが実情です。サービスマニュアルにもチャートの記載はありません。

他の機種につて本機と同様の制御方法をとっている症例も調べるなど、時間もかかりましたが、残念ながら追い切れませんでした。

IMGP2134


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