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AL-144Fの共振点を下げる その2 (2023/10/17 12:18:02)
山頂で測定するとアローラインAL-144Fの共振点がたいてい145.800~146.000辺りにあって、気分的によろしくありません。実用上は遠方とも交信できているので問題ないのですが、あくまで気分的なことです。いつごろから、なぜそうなってきたのか?はよくわからず、です。その都度ラジアルを広げたり畳んだりを繰り返しているので固定の爪部分が甘くなって角度が変わってきているとか、カーボン製のポールが影響しているなども考えられるので、一概には言えません。
以前、共振点を下げようとエレメント先端に小さな容量冠を取り付けたことを書きました。しかし、設置場所、環境によってはほとんど変化なく、あまり意味がないので外してしまいました。共振点を下げるにはエレメントを長くするのが確実なようです。
今使っているAL-144Fは2本目で、1本目はエレメントを銅パイプに交換したり、ラジアル角度をさらに鋭角にしたりといろいろと改造し、その際に取り外した純正エレメントがそのまま残っています。今回は、この余り物を使い、簡易的にエレメント伸縮できるように銅パイプ差し込み式にしてみました。
AL-144Fのエレメントの太さは2mm。下部から2cmの個所で切断し、直径3mmの銅パイプで連結、上部エレメントの差し込みを上下させることで、うまくマッチングがとれないかと。
エレメントはステンレスで硬いです。ケーブルカッターを使って切断しました。断面をヤスリで丸くし、3mm銅パイプに挿入したところ、きつすぎず緩すぎずジャストフィット。調整幅を2.5cmと考え、銅パイプの長さは6.5cmとしました。下部エレメントのみ半田付けで固定。
上部エレメント(右)を差しんこで調整
下は純正エレメント
さっそく上部エレメントに結束バンドを取り付け、これを上下しながら長さを調整してみました。はじめに銅パイプ内部で上下エレメントが接触する状態(デフォルト)にしておき、少しずつ上下の間を開け、長くしていきます。その結果、ちょうど1.0cm長くなったところで、造作なく共振点が下がってくれました。メイン付近のSWR1.1。全体のエレメント長46.5cm(ねじ込み部含む)。もっと長くする必要があると予想し、調整幅を2.5cmとしたのですが、意外でした。
ただ、ほんとうにこれで良いのか、実際に現地で測定してみないと何とも言えません。他の要因が判明して意味がなければ純正エレメントに戻すとか、あるいは有意な寸法が確定できれば、上部エレメントも半田付けしようかと考えています。