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QRP ANTENNA TUNER の挿入損失を NanoVNA-H で測ってみた (2023/11/9 19:00:00)
自作した QRP ANTENNA TUNER
のロスがどの程度あるのか、 NanoVNA-H で挿入損失を測定してみた。
知りたいポイント
- 一体、どの程度の挿入損失があるのか?
- 周波数帯により得手、不得手があるのか?
- 同じ周波数ならインダクタンスが少ない方でマッチングする方が損失が少ないと想定されるが、本当か?
測定
方法
QRP ANTENNA TUNER と NanoVNA-H を図のように接続し。
SWR が一番下がるつまみの位置での、NanoVNA-H の S21 Gain を測定する。
結果
3.5 / 7 / 14 / 21 / 28 / 50 MHz帯での、つまみの位置と測定結果。
Left/Right VC : 0 容量大 ~ 10 容量小
Inductor : A インダクタンス大 ~ L
インダクタンス小
考察
HF 帯では、0.5 dB
以下なので挿入損失はほぼ問題なし。(負荷が純粋な 50 Ohm という条件だが)
やはり、同じ周波数ではインダクタンスが小さくバリコンの容量が大きくなる設定の方が、損失が少なくなる。
損失の大部分がインダクタンスで発生している為と考えられる。
VHF の 50 MHz
帯で損失が大きくなるのはインダクタンスの T106-2 トロイダルコアの損失が増える為か。
挿入損失を NanoVNA-H 直結で測っているため、TUNER の負荷が 50 Ohm の場合の結果でしかない。
実際にはアンテナのインピーダンスが純粋な 50 Ohm ではないから TUNER を使う訳なので、
実運用時の負荷が 50
Ohm から大きく外れている場合で挿入損失がどうなるのか興味あるところ。
また、無線機の出力に比べて大変小さい NanoVNA-H の出力での測定であるので、実際の 5~10 W
で使っている時の損失とどの程度の違いが出るのかも気になる。
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