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NTS-115Aを飛ばしたい (2024/1/4 17:36:02)
■先日の実験から
冬休み前の7エリアで、
こんな実験 をしてみました。
結論は「SR-01は飛ぶ」と言う、なんも面白く無い結果になりました。
そんな結論は誰も欲しく無いので、NTS-115Aを良く調べて、ICB-770へ理論の転用をしようとあがいてます。
■アンテナに流れる高周波電流
ローカル局との実験では、「同調型カウンターポイズ付き三脚上に置いた場合は、大きな差は無い(正確には01が高い)」となりました。
ただ、興味深いのは SR-01とNTS-115Aでは、カウンターポイズ側の同調点が思ったよりズレている
こと。
これは、アンテナのラジアル側リアクタンス分が異なり、結果としてアンテナからの輻射電力に差が生じてしまっている事になります。
■まずは理論(検算)
一旦、先日の実験の通り、「大型の金属体の上に置かれた場合」を想定します。
その時のアンテナ性能の決め手としては、ほぼ接地抵抗が支配的になります。
フリンジを考慮せず単純な筐体平行平板容量で計算してみると
・SR-01 184Ω @27MHz
・NTS-115A 132Ω @27MHz
となり、車高短であるNTS-115Aの方が低くなりました。
■実験
次はカウンターポイズ側の高周波電流を測定してみることに。
外は雨なので、家の中で(笑)
三脚に、アマチュア無線用に作った同調型アンテナを繋げ、そこに流れる高周波電流を測定します。
・SR-01
簡単にmaxまで振れてきます。
・NTS-115A
僅差ですが、ほぼSR-01相当です。
ここから言えるのは、接地抵抗だけだとNTS-115Aの方が低いのですが、ラジアル側に流れる電流はSR-01のほうが流れるという、逆転現象が生じています。
恐らく、先日のアンテナ測定と、シミュレーションによるQ値の逆算からすると、ローディングコイル分が損失の差として見えている可能性があります。
■ふと思った
ここで"あること"を思いました。
ラジアル電流と115のメーターが一致するのか?と。
ラジアル電流とアンテナピックアップ電圧の関係がいびつになっています。
ちょいとずらした方が変調時の伸びが良くなります。
NTS-115の様にアンテナの整合状態が簡易的であれ、メーターで確認出来る事はとても良いとは思います。
一方見易い反面、余りにも気にし過ぎる傾向にも有りますし、それが必ずしも良いとは限りらない結果になりました。
学生時代の教授の言葉で、「人は物事を単純にしたがるが、(殆どの現象は)全く以て複雑である」と言うのを良く思い出します。
社会人になって、恩師が世界的にも超有名であった事を知り、未だにその教科書を仕事で見返す安い人間ですが、今となって恩師から受け継ぐ思想は多分にあるなぁと、改めて思うのでした。
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