無線ブログ集
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腕時計の進み遅れ(歩度)を調整する。
時計店にて、機械式腕時計を調整するときに使うタイムグラファーという測定器です。
何万円もします。

時代は進んだもので、パソコンのソフトウェアにて実現できるようになりました。
ただし、提供されているのはソフトウェアだけで、増幅アンプなどのハードウェアは自前で用意する必要があります。
まだまだ敷居が高いですね。
ソフトウェアの入手先は、
・Tg Timegrapher
(WindowsとLinux用のものがあります)
・びぶ郎
(Windows用です)
https://www.vector.co.jp/soft/winnt/home/se405961.html
がメジャーです。
今回は、増幅アンプ等のハードウェア部分を自作しようという記事です。
タカチのプラスチックケース。

穴開き基板。

時計の刻音を拾うピックアップ。
圧電素子。

いろいろなサイトを見るとロジックICを使ったり、市販のオーディオアンプを代用したり、皆さんアンプ作りには苦労しているようです。
極力部品点数を少なく、アンプ部はこれだけです。
・トランジスタ NPN 2SC1815 2個
・セラミックコンデンサー 1uF 3個
・カーボン抵抗 1kΩ 1/4W 2本
・カーボン抵抗 100kΩ 1/4W 2本

トランジスタ2段の増幅アンプです。
ピックアップの圧電素子を取り付け。

裏側の状態。

プラスチックケースに圧電素子を取り付け。
両面テープで貼ってありますが、ホットボンドグルーガンを使用してもよいです。

各配線を終え、ケースに収めます。

3,5㎜のオーディオジャックを取り付けます。

電源の9V電池をケースに収めます。

ハードウェア部分の完成です。

機械式腕時計をピックアップにのせます。

時計の刻音が増幅されている様子のオシロスコープ波形です。
ピーク値で1,2Vあります。

パソコンのマイク端子に入力します。
オーディオのプロパティにてマイクゲインを調整してゲインを上げ過ぎないようにします。

ソフトウェアはTg Timegrapher(Linux用)を使いました。
Windows用も提供されていますが、Windowsを使う場合は「びぶ郎」でもよいです。
「びぶ郎」の場合でも増幅アンプは本件のものが使え、やり方は同じです。
OSはLinux
デビアン12です。

Tg Timegrapher を立ち上げた初期画面です。

時計をピックアップにのせます。

タイムグラフが表示されます。
左枠の点々打刻が歩度の状態と片振りを示し、右斜めになる場合は進み、左斜めになる場合は遅れとなります。

テンプのS/Fを動かして、進み遅れ(歩度)を調整します。

日差プラス2秒まで追い込みました。
5振動の18000です。
点々打刻の状態が2列になるのはテンプの片振りがあるということです。

SEIKO
マチックウィークデーター
6206-8130 1966年製造

配線図
トランジスタの2段増幅です。
9Vの乾電池を使わず外部電源にする場合、電圧は3Vから動作します。
乾電池に充電することがないように電源はどちらかにしてください。
圧電素子を600Ωくらいのダイナミックマイクに変えれば、強烈なマイクアンプになります。
圧電素子のままであればセラミックマイクになりますがトランジスタ2段増幅は強烈過ぎです。
圧電素子のままであればセラミックマイクになりますがトランジスタ2段増幅は強烈過ぎです。

セラミックマイクとして無線機に使う場合の配線図
今は入手困難のため幻しとなりましたが、猛パイルを抜くという素晴らしい変調を聴かせるセラミックマイクのアスタティック575−M6などのようなマイクとして楽しめるかと思います。
200ΩのVRにてマイクゲインを調整できます。
PTTから電源を取る場合、分圧抵抗を入れるなど電位差の工夫が必要です。
PTTから電源を取る場合、分圧抵抗を入れるなど電位差の工夫が必要です。

後日談。
スマートフォン用のアプリに、タイムグラファーがありました。
スマホに付いているマイクに時計を近づけます。

Watch Accuracy Meter
というアプリです。
Playストアからダウンロードできます。 無料で広告もでません。
片振りを表す機能は見にくくて無いに等しいですが、歩度を見るだけなら十分に使えます。
スマホだけで実現できるのは、スゴイ時代になりましたね。
機械式時計の「時代」にタイムスリップした日でした。
機械式時計の「時代」にタイムスリップした日でした。

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