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feed JR-310プチレストアその31 (2023/11/23 1:54:02)
JR−310のFM復調回路の追加は、ほぼ完了したのですが、IFアンプの追加が必要で新たにパターンへの追加とか、別途基板にするかとかを考えていたのですが、組み込みは一旦保留とすることにしました。
実は、新たに隠れた問題点がありました。おそらく真空管の動作でリモートカットオフ、シャープカットオフとかの動作点の設定で感度が極端に突然落ちたり、感度最高点で調整すると発振したりと異常な減少が時々発生していました。それで、文献を確認したりと、JR−310のIF段の真空管の推奨回路抵抗等を確認したり、使用している真空管6BA6の情報を探っていました。リモートカットオフとかの動作はAGC,
Sメータに関係があるとの情報などがあり色々と情報を確認していました。症状の改善のための情報としては6BA6のカソード抵抗は100オームが推奨であるというのがあり、JR-310のIF段のV1の6BA6のカソード抵抗は220オームとなっていて、違う点があり、ここいらを確認することにしました。まずは、回路図上のR4(220Ω)の抵抗値の確認から行いました。

JR−310-IF-6BA6
最初は簡易なテスターでの確認です。おおよそ値が近いかと思いましたが、一旦、抵抗を基板から外して測定器の抵抗レンジをAUTOレンジにして確認しました。もちろん端子ショートのゼロ調整でnullはとってあります。

R4の測定値は220オームのソリッド抵抗ですが、なんと劣化して294.10オームとなっています。これではカソード電圧が変わってしまい、回路の真空管の動作点もずれた状態になっていることが容易に想定できます。


ソリッドカラー抵抗のR4の220Ω測定状態
もちろんこの抵抗の抵抗値が増加しているせいで、AGC、Sメータへの設定点がずれたりと影響がでたり、発振気味になったと悪影響をまねいている原因となっているかもしれません。
早速手持ちの抵抗から交換部品を用意して交換することにしました。220Ω値より若干低いものでしたが、特に大きな抵抗値差が無いので取り付け交換しました。基板への取り付けはパーツが少し長いため少し加工して取り付けました。

一応、他のIF段のすべての抵抗値を確認しましたが、抵抗値が変わっていたのはR4の220オームのみでほかの抵抗類は、ほぼカラー抵抗値(回路図状の値)通りで大きな劣化はありませんでした。

早速このR4交換してIF段の調整をやり直しました。JR-310の場合は高周波増幅の回路は3.5MHz、7MHz、14MHzは同じコイルを使った同調回路で、一部14MHzだけタップ位置が異なっていて、どのバンドでも同調点がバリコンの範囲内に収まるようにしてある回路の様です。今までの場合は片方のバンド7MHzで感度最大に合わせると14MHzの感度が悪かったり、またその逆の14MHzで調整した場合も同じような7MHzでの感度低下がありパットしませんでしたが、このR4を回路図通りの抵抗220オームにして調整してみると、7MHzでも14MHzでも十分な感度に合わせこむことができるようになった感じです。しかも前より感度が上がったと思われる信号受信時のノイズも7MHzでも14MHzでも今までと違いがはっきりとわかるようになりました。福音的にSメータの弱信号受信時(S1からS5ぐらい)も弱い信号は余り指針の振れがなかったのが、感度に応じてS1の信号も音量もきれいにとれるし、Sメータの振れが弱いながらもきちんと振れる、とてもいい感じのSメータ動作になりました。いわゆるAGCがうまく機能している状態(弱い信号時は感度を上げて、強い信号時はAGCで感度を一定に抑える)になった感じです。
現状はR4を220オームで調整しましたが、ある情報では100オームが推奨というのもありましたので後で220Ω抵抗をパラにつけて感度、調整点等を確認する予定でいます。調整や感度がどうなるかは、少し楽しみでもあります。

ちょっとした抵抗の違いで動作がこんなに変わってしまうということは、数十年、年数のたった部品は回路定数としては設計値から変化してしまい、既に動作点が異なってしまってて、うまく動作しない状態になってしまっていることも想定しておく必要があります。
ダイオード、トランジスタ、コンデンサ各種、抵抗類はすべてを確認する必要がありますね!

やはり、真空管の回路を弄るには、情報は不可欠です。最低でも、真空管の規格は調べる必要がありますね。

50年数年前に実態配線図でMT管のトランスレスでの短波帯の5級スーパーを全部自作で作ったのが真空管を使った最初です。シャーシパンチや、ハンド二ブラーの角穴開けツールとかも購入し、穴あけから全部行いました。ボリュームのナット取り付け専用レンチなども用意しました。完成したときの短波放送局をメインバリコンでおおよそ合わせ、スプレッドバリコンをバーニヤダイヤルで放送局にピッタリSメータが最大になるようにに合わせ、放送を聞いたときは感激しました。Sメータの針の振れも感動そのものでした。その後は一番最初のTS-520のトランシーバーのドライバー12BY7A、ファイナルのS2001A等しか使っていません。

また真空管ラジオを作製した頃、ST管のラジオなどを分解して、部品取りしたりして、ラジオを再度ケースから作ろうという思いでいたものです。今でも机の中に大事にしまって持っています。この頃はTVは白黒の真空管回路の終わりの頃でしたから捨ててあるTVから100Wの半田ゴテを使い、オイルコンデンサー、抵抗、コイルなどをとり、お菓子のケースにいっぱい入れたりしました。何かを作るだろうの時のパーツとして保管してました。今でも小屋に保管してあります。懐かしく思います。また、真空管はB電源でプレートにつなぐ高電圧を使用しますが、使用する回路の電圧に対し、耐圧が低かったため、ペーパーオイルコンデンサーを爆発させて、ペーパーだらけのシヤーシにしてしまったこともあります。爆発音はとてつもなく大きかった怖い思い出もあります。

真空管ラジオの本も数年前に数冊購入してあります。最近、真空管も少し面白くなってきました。手持ちには国内外の新品も中古の真空管も大きなダンボール1箱以上あります。真空管を少しずつ調べて、資料も確認しないといけませんが、なかなか手が出ませんでした。今後時間をみて整理し、真空管回路に関しても、少しずつ理解していければと思っています。食わず嫌いではなく、まずは形からでもいいから回路図通りに真似て作って、それから少しずつ理屈を理解するのでも良いと思っています。

つづく?



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