無線ブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
新アンテナ (2024/8/16 12:32:32)
144/430のアンテナについては、ずいぶん前から Upgradeしたいと思ってはいたのだが、大きさ的に
今のルーフタワーでは限界。
とりあえずは 新ルーフタワーを何とかしよう・・ ってえ
ことで、ルーフタワー工事が 5月24日に決定。
工事は順調に進んで 午後にはルーフタワー完成。仰角も可変可能。
業者さん帰ったあと、すぐ側を通っている1.8MHzのワイヤが風でルーフタワーに
あたって被覆が剥けないようビニテ等で養生作業。
ルーフタワーに設置するアンテナは、とりあえず 現用のものを
自前作業で移設するつもりでいたのだが、業者さんから 144/430の中古八木あるよと聞かされていた。
ワイヤの養生作業中、どうせ Upgradeするんだから 中古のアンテナが入手できるこのチャンスを活かすべきでは?・・
なんていう考えがモヤモヤと浮かんでくるのだった。
昔は 屋根上 6mのルーフタワー上で、胴綱無しで 50の7エレ両手で持って よいしょっ・・てなことをやったけれど、さすがに 40年前と比べると 気力が落ちているなと・・ (^^;)
で、業者さんにメイルして中古アンテナのスペックを訊いてみた・・ したっけ、430/144とも CD社で、720と213とのこと。どちらも 2列スタックだ。
ちょっと検討して 入手することに決定 *1 。213はブームが長すぎ、仰角可変で使うとルーフタワーのステーに 引っかかってしまう ため 前3エレ分を切断し 13エレを10エレに改造することに。 *2
6月16日、秋田市に出張ってアンテナを受領。さっそく 13→10エレヘの改造作業に入る。強度維持のためブームに新たな穴を空けたくなかったので エレメント間隔は変えず、エレメント長を変えている。 *3
シミュレーションは MMANA を使用。エレメント自体はブームと絶縁されているが、ブームから十分離れているとはいえない *4 ため 各エレメント +2mm分の補正が必要と判断した。 *5
さて、次は430の20エレ・・ 放射器がフォールデドDPのため これも Uバランの200Ω給電かなと思ったら、給電部の中身には Uバランが無い。もしかして Qマッチなのか。 *6
エレメント自体はブームと絶縁されているが、さすがに430MHz、144よりもさらにブームから十分離れているとはいえない。
各エレメント +6mm分の補正がある *7 ものとして MMANAで計算させてみると
かなり良い素性にみえ、計算結果も CD社の取説のパターン図に近似している。優秀といって良いのでは。
けっきょく 430の20エレは無改造で上げることに決定。 *8
次は 1200MHzのアンテナ・・だが、これについては 稿をあらためて 別ページとする。しばらくお待ちを・・
144の10エレ改造が終わり、430の20エレも組み上げ、1200の設計製作もできたところで 設置作業は 7月18日 朝09時開始と決定。
当日朝 07時起床。旧ルーフタワーから 144の5エレ、430の水平6エレ、430の垂直12エレを撤去。12エレは 1200 20エレの下に取り付けて 水平偏波用 *9 として上げ直す予定。
さらに 設置作業に邪魔な 1.8MHzのワイヤを かなり緩めて屋根の端に下ろした。 *10
業者さん 到着 。アンテナの取付とケーブル等の取り回しを担当していただく。当方は屋根の上でいろいろ・・(^^;) *11
アンテナ構造は図 *12 のとおり 4本のアンテナが横棒一本に同居している。
アンテナ自体の取付は 簡単だろうが、方位角とともに仰角も変化するため、144/430それぞれのスタック合成器と同軸ケーブルをどう処理するかが問題となる。
ケーブルを半固定して 360度水平旋回、仰角を天頂まで上げての旋回・・ これを何回も繰り返し 最適位置に固定。いやぁ~ 思ってたんと違い、相当 時間がかかってしまった。
そして、もうひとつ思ってたんと違うのは 1200と430水平のケーブル長。大昔の6mルーフタワーでは15mあればOKだったような気がしていたのだが、今回引っ張ってみたら 5mほど足りないことが発覚。orz
当日は 雨も降ったのに、腕が相当日焼けしてしまった。そして かなり疲れた。ここ数年で 一番かも。タワーに上がらなかったのに・・(^^;) *13
7月20日、短かったケーブルに 余っていた 8D-FBを ハンダづけで継ぎ足し、ようやく全部のケーブルがつながった。SWRは まずまずで、ホッとした。 *14
衛星IO-117の実戦では、それなりに利いているものの、上がらないときはやっぱり上がらないのであった(^^;)。また、JO-97にもQRV。ビーム幅が狭いので もっと忙しいかと思ったら、そうでもなかった。まぁ、未交信市区町村なら もっと焦るかもね。
以前の 430 12エレHヘンテナでは 1度を超えて 2度近くになって初めて 衛星の信号が聞こえてくる・・みたいな感じだったのだが、この 20エレスタックでは マイナス仰角から 聞こえ始め *15 、1度超えてデコードできる局面も多くなった。
また、垂直偏波のスタックは ゲイン的には ブーム長が 水平偏波12エレの 2倍程度なのでスタックと合わせて 約6dB程度稼げているのだが、それでもやはり 水平偏波の12エレシングルが勝つ局面がある。 *16
地上波では 430で 1エリアと交信できることが多くなった。いままで できていなかった千葉県とも複数局できている。 *17
1.8のワイヤは 少し緩めることで 新アンテナには引っかからないことが判った。ただし、風に煽られると引っかかる可能性があるため ロープでルーフタワーからテンション緩めで引っ張っている。 *18
旧ルーフタワーには これも古いCDEのローテータが付いている。さてさて、これには 何を乗せようかな?? *19
*1 8D-SFA 約25mなどが付属して 格安と思った。
*2 あぁ 勿体ない。しかし 金ノコでのブーム切断時は 思いきりよく切った!
*3 3エレ分 バッサリ切っただけでは 特性がワヤになってしまう。エレメント長を最適化することで特性低下を抑制する。
*4 ブームの太さや ブームからの距離等がエレメント長に影響する。144MHz以上では要注意。FYI: http://www.yu7ef.com/boom_correction.htm
*5 現物は MMANAのエレメント長 最適化計算値に +2mmしている。
*6 144のは 昔のCL6DXシリーズと同様の DP+ヘアピン+Uバラン。
*7 現物どおりの寸法で計算させるとSWR最小周波数は低めになってしまう。逆にMMANAの計算結果どおりに作ると 周波数は高めになる。
*8 メーカー製に手を出すダークサイドに落ちた・・との指摘は 当たりません! ときには潜入捜査も必要なのです。(^^;)
*9 地上波通信では ほぼ不要だが、衛星通信や EMEでは威力を発揮する・・予定。
*10 この時点で 既に ヒーコラな状態・・(^^;)
*11 シャックで東洋コネクタ・・じゃなく トーコネのHP見て 8D-SFAコネクタのハンダづけも。
*12 つまり4本のデータ込みで 各ビームパタン等のシミュレーションもおこなった。
*13 後日のチェックの際は ちゃんと上がっています。
*14 430水平12エレは ブーム径補正が十分ではなかったため周波数が上がってしまっているものと思われる。
*15 マイナス仰角・・本当に斜め下から電波が到来するわけではない。斜め下にいるはずの衛星から出た電波が大気圏で屈折して到来しているもの。
*16 垂直偏波で まったく聞こえない信号も水平偏波で聞こえる!(ことがある)
*17 144は 地上波では 今のところ あまりQRVしていない。ペルセウス座流星群MSでは仰角20度ほどでQRVするも ボウズ。
*18 テンション変化と 至近距離に アンテナ/ケーブルが設置されたせいか、1.8/3.5では 問題ないものの ロングワイヤとして 24MHzでは使えなくなった。
*19 1.8MHzのMLAはどうよ?