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総務省は昨秋「情報通信統計データベース」で令和5年度末(2024年3月31日現在)における「資格別 無線従事者免許取得者数の推移」などの統計を発表した。それによるとアマチュア無線技士の有資格者総数は前年度よりも13,933名増加の3,568,829名で、うち88.84%を第四級アマチュア無線技士(4アマ)が占めている。また令和5年度の4アマの新規免許取得者は8,211名で増加数は前年度(10,434名)よりも2,223名減少した。さらに第一級アマチュア無線技士国家試験の合格率は24.9%と前年度よりも6.3ポイント減少し、ついに25%を割り込む事態になった。なお同統計は無線従事者が資格を複数所有する場合もそれぞれの保有資格でカウントされている。
今回発表された統計では、平成26(2014)年度から令和5(2023年)年度まで、各級アマチュア無線従事者の資格別有資格者数も公表されている。令和5年度のデータを見ると、第一級アマチュア無線技士はアマチュア資格全体の0.99%にあたる35,328名。第ニ級アマチュア無線技士は2.43%にあたる86,710名、第三級アマチュア無線技士は7.74%にあたる276,214名。第四級アマチュア無線技士は88.84%にあたる3,170,577名となっている。
●令和5(2023)年度における4つのアマチュア無線技士資格の割合
各級アマチュア無線技士の前年度からの“増加率の差”に注目すると、第一級アマチュア無線技士は令和4(2022)年度よりも0.75%(+263名)の増加で、増加率は前年よりも0.3ポイント悪化した。
第二級アマチュア無線技士は同1.14%(+981名)で増加率は前年よりも0.13ポイント悪化。また第三級アマチュア無線技士は同1.64%(+4,478名)で増加率は前年よりも0.55ポイント悪化。また第四級アマチュア無線技士は同0.26%(+8,211名)と、0.07ポイント悪化している。
●平成19(2007)年度から令和5(2023)年度までの資格別有資格者数
●第一級アマチュア無線技士から第四級アマチュア無線技士数の推移(2006~2023年度)
●第四級を除いた第一級アマチュア無線技士から第三級アマチュア無線技士数の推移(2006~2023年度)
●各級の取得者数の推移(JJ1WTL 本林氏作成のグラフより)
●電話級アマ/4アマの年度ごと増加数(JJ1WTL 本林氏作成のグラフより)
なお総務省は令和5年度の「無線従事者試験の実施結果」「養成課程の実施状況」も同時に公開している。
「無線従事者試験の実施結果」によると、令和4(2022)年度の1アマ国家試験の合格率は24.9%(合格者276名)となっている。これは前年度よりも合格率で6.3ポイント悪化、合格者は113名減っている。この合格率はこれまで近年で最低の合格率(28.0%)と合格者数(300名)とだった令和2年度よりもさらに悪化している。
●2023(令和5)年度各級アマチュア無線技士の国家試験合格率
ちなみに最近の1アマ国試合格率と合格者数は次のとおり(無線従事者免許証の申請をしなかった合格者がいるためか、毎年、資格別有資格者数の増加数と国試合格者数で若干の食い違いが発生している)。令和5年度の合格者数は10年前の3分の1に減少している。
<最近の1アマ国試合格率と合格者数>
・令和5 (2023)年度→ 合格率:24.9%、合格者:276名
・令和4 (2022)年度→ 合格率:31.2%、合格者:389名
・令和3 (2021)年度→ 合格率:29.3%、合格者:424名
・令和2 (2020)年度→ 合格率:28.0%、合格者:300名(※4月期はコロナ禍で中止)
・令和元(2019)年度→ 合格率:35.3%、合格者:523名
・平成30(2018)年度→ 合格率:42.3%、合格者:670名
・平成29(2017)年度→ 合格率:30.9%、合格者:534名
・平成28(2016)年度→ 合格率:45.9%、合格者:801名
・平成27(2015)年度→ 合格率:43.4%、合格者:719名
・平成26(2014)年度→ 合格率:48.0%、合格者:835名
またキューシーキュー企画作成のグラフを見ると、平成28(2016)年度までほぼ40%台半ばだった1アマ国試の合格率が、平成29(2017)年度以降は急激に悪化。受験者も減少の一途(令和2年度はコロナ禍のため4月期が中止)となっていることがわかる。
●平成21年度~令和5年度の1・2アマ国家試験受験者数と合格率(キューシーキュー企画作成)
さらに今回公表された統計から、総務省認定の各団体が行ったアマチュア無線技士の養成課程講習会(eラーニング養成課程を含む)により、令和5年度は2アマが769名、3アマが2,412名、4アマが6,455名誕生(養成課程を修了)したことが明らかになった。前年度と比較すると、令和4年度の2アマ修了者は1名増、3アマ修了者は612名の減少、4アマ修了者は1,706名の大幅減少となっている。
また令和5年度は、2アマ従免新規取得者の70.5%、3アマの61.2%、4アマの83.9%が養成課程講習会の修了者ということが読み取れる。この割合は前年度と比較して2アマは3.1ポイントほど高くなったが、3アマは0.3ポイントの減少、4アマは0.3ポイントの減少だが、4アマについては令和4(2022)年度から本格スタートしたCBT方式国家試験による影響はさほど大きくないと考えられる。
●4アマ資格取得者の国家試験と講習会比率の変遷(JJ1WTL 本林氏作成)
●3アマ資格取得者の国家試験と講習会比率の変遷(JJ1WTL 本林氏作成)
●2アマ資格取得者の国家試験と講習会比率の変遷(JJ1WTL 本林氏作成)

2アマ資格取得者の国家試験と講習会比率の変遷(JJ1WTL 本林氏作成)
今回発表された統計では、アマチュア無線技士のほか、総合無線通信士や航空無線通信士などプロ資格の従事者資格者数の推移も確認することが可能だ。詳細は下記関連リンク参照。
<備考>
総務省は令和5年度の「資格別無線従事者免許取得者数の推移」を2024年10月に公表しましたが、その後 “
令和4年度(2022年度)分の集計が従来の集計方法によるものではなかった ”
として、データの差し替え(修正)を行いました。本記事は差し替え後のデータに基づいて作成したものです。
<おことわり>
2023年秋に総務省から公表された「資格別無線従事者免許取得者数の推移」における令和4年度分の集計が誤っていたことが判明したため、同集計に基づいたhamlife.jpの記事(2024年2月9日付け『<1アマ国試の合格率は3年ぶりに30%台を回復、4アマ新規取得者は13,195名>総務省、令和4年度末の「資格別
無線従事者免許取得者数の推移」を公表』の記事は今後修正を行います。その完了までの間、非公開扱いにしました。
●関連リンク:
・分野別データ資格・試験(総務省
情報通信統計データベース)
・資格別無線従事者免許取得者数の推移 Excel版(総務省
情報通信統計データベース)
・令和5年度 無線従事者試験の実施結果 Excel版(総務省
情報通信統計データベース)
・令和5年度 養成課程の実施状況 Excel(総務省
情報通信統計データベース)
・2023年度四アマ取得者数(CIC:JJ1WTL 本林氏のブログ)
・無線従事者資格 国家試験情報(キューシーキュー企画)
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