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JVCケンウッドは2025年9月、パーツ供給の問題で1年前から生産を休止していた同社のHF/50MHz帯最高級トランシーバー(200Wタイプ)「TS-990S」の受注再開を公式サイトで告知した。メーカー希望小売価格(税込)は従来の1,089,000円から1,333,750円に22.5%改訂された。なお50WタイプのTS-990Dは生産休止状態が継続している。

JVCケンウッドの製品情報ページ。2025年9月よりTS-990S(200Wタイプ)の受注再開を告知。メーカー希望小売価格(税込)が1,333,750円に改定されている
JVCケンウッドのTS-990シリーズはHF/50MHz帯のCW/SSB/AM/FM/FSK/PSKに対応した同社の最高級モデルで、200Wタイプの「TS-990S」と、50Wタイプの「TS-990D」をラインアップしている。

ハムフェア2025会場で展示されたTS-990シリーズ
TS-990シリーズの発売開始は2013年。当時のメーカー希望小売価格は798,000円(消費税5%含む)だったが、2019年10月に消費税率が10%に引き上げられたことに伴って税込836,000円に改定。さらに生産コストなどの上昇を理由に2022年4月に税込921,800円、翌2023年4月に同1,089,000円と小刻みに値上がり。その後2024年9月からはパーツの供給の問題で「生産休止中」の状態が続いていた。

2024年9月のJVCケンウッド公式サイトより。TS-990シリーズの製品情報に「生産休止中」「生産再開時期は未定です」という表記になっていた
今年8月の「ハムフェア2025」会場で、1年ぶりの受注再開決定が発表された。しかし再開を伝えるポスターには「価格は新たに改訂いたします」との文言があり、改定後の価格に注目が集まっていた。

「ハムフェア2025」で掲示された、TS-990の2025年9月より受注再開を伝えるポスター。下欄には「価格は新たに改訂いたします」との文言があった…
改定後のメーカー希望小売価格(税込)1,333,750円。国内の現行アマチュア無線機の中では最も高価なものとなる。税別ベースで比較すると、2013年にデビューした際の価格(760,000円)よりも59.5%値上がりしたことになる。
なお同社は「秋以降の生産再開後、受付順に順次納品となります」としている。
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TS-990SはJVCケンウッドの生産工場がある山形県鶴岡市の「ふるさと納税」の返礼品にラインアップされている。2025年9月15日現在、同市に330万円の寄付を行うと返礼品として受け取れる旨の記載があるが、いずれ価格改定を反映し400万円以上の寄付額に改められるのかもしれない。
●関連リンク:
・TS-990Sシリーズ製品情報(JVCケンウッド)
・山形県鶴岡市
ふるさと納税 TS-990S(ふるさとチョイス)
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