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link hamlife.jp hamlife.jp (2025/11/1 4:05:34)

feed <1985年の運用開始から40周年を迎えて>宮崎大学無線部(JA6YBR)、50MHzビーコン「JA6YBR/b」の利用状況やビーコンの意義など11月30日(日)までWebアンケート実施 (2025/10/31 12:05:10)

今年(2025年)11月3日(月・祝)に40周年を迎える50MHzビーコン「JA6YBR/b」。1985年に「宮崎大学無線部(JA6YBR)」が開設し、24時間、365日、50.017MHzでCWビーコンを出し続け、6mバンドのコンディションを知るうえで、国内外の6mマンにとって貴重な存在になっている。四六時中電波を発射し続ける苦労の連続で、ときには自然災害などで長期間停波した時期もあった。今回、同無線部では、日ごろビーコンを利用しているユーザーや、関心を持つすべての方々に対して、広く今後のビーコン運用のあり方からアマチュア無線におけるビーコンの意義についてなどの意見を募るWebアンケートを11月30日(日)まで実施。率直な声を寄せてほしいと呼びかけている。(画像提供:JA6YBR)

 

 

 

 

 今回、「宮崎大学無線部(JA6YBR)」のOBで、ビーコン設置・運用に尽力している木下氏(JF6DEA)から、50MHzビーコン「JA6YBR/b 」のヒストリーなどが届いたので紹介しよう。

 

 


 

【JA6YBRビーコンの概要】

 

送信設備: 自作(2SK410×2)
周波数: 50.017MHz
出力: 50/10/1/0.1W
アンテナ: ターンスタイル・ヘンテナ(水平偏波・全方向性)、地上高 15m

 

 

【JA6YBRビーコンの設置背景から現在までの歴史】

 

●1983~1985年
 当時、国内の50MHzビーコンは「JA2IGY(50.010MHz)」だけで、スポラディックEなどのコンディション把握を目的に、各地へビーコン設置を!との声が上がっていたことから、宮崎に50MHzビーコンの設置しようという機運が高まりました。そこで有志が集まり、設備製作・調達、地元調整、関係方面への確認など運用に向けて準備を始めました。

 

●1985年

 この年の11月3日 宮崎市霧島町(当時)の宮崎大学構内から、50.020MHz、出力 10W(スクエアロー×2)により運用をスタート。

 

初代の設備(左下のアルミケースが送信設備、右の RJX-610は受信モニター用)

 

●1986年
 7月 大学移転に伴いビーコン停波。
 9月 運用地を PM51ru に移して、コールサインを「JF6DEA/6」に変更して運用継続。

 

●1987年
 9月 コールサインを「JE6ZIH」に変更。
 11月 サイクル22でのコンディション上昇により、同じ周波数(当時)で運用していたイギリスのビーコン局「GB3SIX」との混信を考慮して、周波数を「50.017MHz」に変更。

 

●1988年
  5月 大学移転完了に伴い、宮崎大学構内(PM51rt)から「JA6YBR」での運用再開。送信設備を更新(2代目)し、ターンスタイル・ダイポールにより、出力可変(50/10/1/0.1W)運用開始。

 

2代目の設備

 

●1990年
 5月 アンテナをターンスタイル・ヘンテナに変更。

 

●1993年
 9月 台風13号(最大瞬間風速57.9m/s)によりアンテナ倒壊。アンテナを強化するなどして運用再開。

 

●2012年
 4月 現状の3代目送信設備に更新。

 

3代目の設備

 

●2015年
 8月 落雷により被災。送信設備を復旧、耐雷対策を強化し、10月に運用再開。~現在に至る。

 

アンテナは、運用当初からのポリシーである「水平偏波・全方向性」で、耐風性能がよいターンスタイル・ヘンテナを採用している

 

 

【現状の運営(日々のメンテナンスや人員など)】

 

 実質対応しているのは JA6YBR-OB2人です。現地では、大学の年1回の電気設備点検に伴う停電時の停止・再起動操作、台風通過後の設備確認など。無線部員不在時には、年に数回、送信機(出力)とアンテナの動作(VSWR)チェックと、必要に応じて、大学当局への設備の説明、運用継続の交渉を行っています。

 

 そのほか、ビーコンの停波・運用再開情報告知、受信リポートや問い合わせ対応などに加え、数年に一度、日程を決めて関係者(JA6YBR-OB、宮崎の無線仲間など)が現地に集結して、アンテナの接点磨きや動作確認、同軸ケーブル交換、送信設備の内部清掃といった設備の点検・保守をしています。

 

メンテンナンス中の様子。ときには暗い中での作業となる場合もある

 

 

【運営する上での苦労、問題点など】

 

・大学無線部の部員が安定して集まりません。これまでの40年の間も、部員がいない時期がありました。

 

・大学側へのビーコン設置・運用に関する説明、交渉。「電波伝搬や電波天文、地震観測などの研究で、世界的に活用されており、必要不可欠なもの」と説明して、無線部員不在時の運用に理解を求めています。

 

・FT8運用へのシフトにより、最近は国内外からの受信リポートが減ってきており、運用継続のモチベーション維持に苦慮しています。

 

 

 

【エピソード】

 

 1986年に、この当時は出力10W+スクエアロー×2という貧弱な設備でありあがら、長崎県佐世保市で受信できたときは驚きました。さらに1991年、ロングパスによりアフリカのモロッコでビーコンが聞こえたというリポートが雑誌に載りました。

 

 2012年には、日本時間の早朝の北極回りのパスで、北欧のフィンランドからクラスターにリポートが上がったときや、自分自身が1988年にオーストラリアや、2002年にカンボジア、2003年にミャンマーでビーコン信号を受信できたときは興奮しました。

 

 運用側として、コンディション把握が活用の大部分かと思っていましたが、利用側のお話を聞くと、何も聞こえないときや、設備変更時の動作確認、移動運用時に方角がわからないとき確認に活用しているとの話もうかがっています。

 

 電波天文、とくに流星観測における HRO(Ham Radio Observation)送信局の1つとして、国内や台湾でJA6YBR/bの電波を流星観測に活用している例がいくつかあるようです。さらに、地震予知を研究している団体が、JA6YBR/bの電波を観測データとしていると知ったときはビックリしました。

 

 2004年8月、台風16号が九州に上陸し、宮崎市で最大瞬間風速44.3m/sを記録しましたが、ターンスタイル・ヘンテナはビクともしなかったことも記憶に残っています。

 

 米国のアマチュア無線連盟であるARRL(American Radio Relay League)関係者に、このビーコンを紹介したところ、アンテナに興味が向けられ、ARRLの「Antenna Compendium Vol.5 (1996年) 」にヘンテナを紹介する記事を書かせていただきました。

 

 

 

【50MHzビーコン「JA6YBR/b 」、40周年を迎えてWebアンケートのお願い】

 

 2025年8月に開催した「ハムフェア2025」の出展ブースを手始めに、各方面にアンケートへの回答をお願いし、現時点で国内外の各方面から回答をいただいています。

 

 宮崎大学無線部(JA6YBR)では、50.017MHzビーコン運用開始から40周年を迎えて、今後のビーコン運用のあり方や、アマチュア無線におけるビーコンの意義などに関するアンケートを実施しています。

 

 今回のアンケートでは、日ごろビーコンを利用しているユーザー、関心を持つすべての方々から、「ビーコンに対して感じていること」「今後の運用への要望」「ビーコンの意義に関する考え」など、率直な声を寄せてほしいと願っています。

 

●アンケート趣旨説明>アンケートサイトへのリンク
https://www.ja6ybr.org/beacon-40th-anniv-survey.html

 

●アンケートサイト
https://forms.gle/PnvAwAxYZqAm9oQeA

 

 アンケートの受付は2025年11月30日(日)が締め切りです。集まった意見は後日、集計・分析のうえで公開する予定です。アマチュア無線の未来を、ともに考える貴重な機会として、多くのみなさんに参加していただきたいと思います。

 

 

1985年のJA6YBRビーコン運用開始から40周年を迎えてWebアンケートを実施

 

 

●関連リンク:
・JA6YBR ビーコンに関するアンケート(2025年11月末まで)ご協力のお願い(Miyazaki University Amatuer Radio Clu)
・JA6YBR 50MHzビーコンに関するアンケート

 

 

 

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