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link hamlife.jp hamlife.jp (2025/11/11 23:35:31)

feed <7~50MHz帯「XEH-EF750」と3,5/3.8MHz帯「XEM-EF35M」>まるしぃの直売所、小型軽量・無調整のワイドレンジエンドフェッドアンテナ2種類を開発・頒布 (2025/11/11 12:05:32)

アマチュア無線用の手作りオリジナルアンテナなどを頒布している「まるしぃの直売所」が、IC-705やFTX-1などのフィールド運用時に、直接取り付けて素早くオンエアーできる小型軽量・無調整のワイドレンジエンドフェッドアンテナを開発。移動運用などで、実際に使用した無線家を中心に話題となっている。アンテナは2種類あり、通常はロッドアンテナを用い、状況に応じてワイヤーアンテナに付け替えてオンエアー可能な7MHz帯から50MHz帯までカバーする「XEH-EF750」と、同モデルをベースにしたワイヤーアンテナタイプの3,5/3.8MHz帯「XEM-EF35M」で、内蔵する広帯域トランスを製作するとき同じ部品でもバラツキがあるため、納得のいくスペックを目指して1づずつ検査と選別を行いながらの細かな作業を行って製作しているそうだ。

 

 

ワイドレンジエンドフェッドアンテナの取り付け例。マジックバンドが基台部分のケースに付いているので、IC-705は直接本体に、そしてFTX-1シリーズは純正オプションのプロテクションガードのフレーム部分に付けられる

さまざまなバンドでVSWRのマッチングが取れていることがわかる

 

 

 以前、「まるしぃの直売所」から頒布された“ぐにゃっと曲げられてポケットに突っ込める”超軽量フレキシブル430MHz帯3エレメント八木アンテナ「XEH-FY430EL3U」をhamlife.jpで紹介した記事は、大きな反響を呼んだ( 2025年3月24日記事 )。

 

 構造上破損しやすい八木アンテナをラフに扱えるように、小型軽量でフレームやエレメントはほぼすべてが非金属素材で構成し、ポケットのような小さな隙間に入れて持ち歩くことができるアイデアが詰まったアンテナだったからだ。

 

 今回紹介するのは、まるしぃの直売所の堀越氏(アズミノCT271/JJ0XEH)が、新たなアイデアで、アイコムのIC-705や八重洲無線のFTX-1シリーズなど、HF帯や50MHz帯をカバーする小型オールモードトランシーバーに、直接マジックテープで取り付けられて、移動運用時に素早くオンエアーできる、小型軽量・無調整のワイドレンジエンドフェッドアンテナである。

 

 2025年6月の頒布開始当初は、内蔵する広帯域トランスに用いる部品にバラツキがあるため、検査・選別による製作に時間がかかり、提供できる数量に限りがあった。このため、毎月1回、数を決めて早い者勝ちで頒布を行ってきたが、製作工程の見直しや習熟度の向上などから常時受け付け(試験中)ができるようになり、供給体制が整ったとしている。

 

 

●【無線】「XEH-EF750」整合原理と活用例解説 無調整QRV可能HFワイドレンジエンドフェッドアンテナ【アマチュア無線】(まるしぃYouTubeチャンネル)
※画面をクリックすると動画がスタートします。

 

 

 

●7~50MHz帯ワイドレンジエンドフェッドアンテナ「XEH-EF750」

 

★定格
・周波数: 7.0MHz~54MHz(送信) / FMラジオ(受信) / VHFエアバンド(受信)
・型式: エンドフェッド型(ノンラジアル)
・利得:
・インピーダンス: 50Ω
・VSWR: 1.5以下
・耐入力: 50MHz(10W/FM/SSB)/HF帯(10W/SSB) ※FT8(7MHz)は2W推奨。ハイバンドでは発熱量に応じて調整を行ってください。
・コネクター: BNC、SMA
・エレメント端子: M4ネジ
・全長: 75mm(給電部単体)/240mm(ロッド収納時)/1310mm(ロッド展開時)
・重量: 39.3g(給電部単体)/81.8g(ロッド含)
・耐熱温度: 70℃未満
・備考: 本アンテナに搭載の広帯域トランスは7MHz~50MHz全域でインピーダンス整合を行いVSWRを低下させることが可能ですが、実際の送信性能はエレメントの長さに依存します。送信性能を向上させるにはより長いエレメントを使用してください。仕様、価格は予告なく変更する場合があります。

 

★頒布価格
①給電部のみ(BNC型):4,630円
②1.2mロッドアンテナセット(BNC型):5,530円
③給電部のみ(SMA型):4,630円
④1.2mロッドアンテナセット(SMA型):5,530円

※頒布価格+送料(全国一律:370円)が必要です。
※1~2週間を目安で発送します。注文が集中した場合は遅れることがあります。ご了承ください。

 

7~50MHz帯ワイドレンジエンドフェッドアンテナ「XEH-EF750」

 

 

 

●3,5/3.8MHz帯ワイドレンジエンドフェッドアンテナ「XEM-EF35M」

 

★定格
・周波数: 3.5MHz/3.8MHz
・型式: エンドフェッド型(ノンラジアル)
・利得:
・インピーダンス: 50Ω
・VSWR: 1.5以下
・耐入力: 10W/SSB、2W/FT8
・コネクター : BNC
・エレメント端子: M4ネジ
・全長: 60mm(給電部単体) / 240mm(ロッド収納時) / 1310mm(ロッド展開時)
・重量: 39.3g(給電部単体) / 81.8g(ロッド含)
・耐熱温度: 70℃未満
・備考: 本アンテナに搭載の広帯域トランスは3.5MHz帯全域でインピーダンス整合を行いVSWRを低下させることが可能ですが、実際の送信性能はエレメントの長さに依存します。送信性能を向上させるにはより長いエレメントを使用してください。仕様、価格は予告なく変更する場合があります。

 

★頒布価格
①給電部のみ(BNC型):4,630円
②1.2mロッドアンテナセット(BNC型):5,530円

※頒布価格+送料(全国一律:370円)が必要です。
※1~2週間を目安で発送します。注文が集中した場合は遅れることがあります。ご了承ください。

 

3,5/3.8MHz帯ワイドレンジエンドフェッドアンテナ「XEM-EF35M」

 

 

 

 

 まるしぃの直売所の堀越氏(アズミノCT271/JJ0XEH)から、製品に関する情報が届いたので紹介しよう。

 

 


 

【経緯】

 

 当初。「CB(市民ラジオ)並みの手軽さで、オンエアーできる28MHz帯用アンテナ」がコンセプトでした。つまり、あらゆる状況下でも調整を必要としないノンラジアルの28MHz帯モノバンドのアンテナです。

 

 構想段階ではエレメントは交換式ではなく、またマルチバンド対応でもありませんでした。しかし、これを実現するためにはモノバンドとはいえ、さまざまな状況で周囲の影響を受けない整合技術が必要です。いわゆるEFHW(1/2波長のワイヤーをエレメントとしてその端点から給電するアンテナ)でも、最低限の調整が必要となり、エレメントの長さも半波長に制限されます。

 

 その構想のもと開発を進める中で、偶然にも異常に広範囲でインピーダンス整合が起こる現象を発見しました。当初は測定ミスを疑って、何度もプロトタイプを作り試しましたが、間違いなくこれまででは考えられない広範囲でインピーダンス整合が取れていたのです。

 

 それもエレメントが接続されていない状態で…です。そこで方針転換して、「7MHz~50MHz帯で自由なエレメント長を無調整で使用可能なアンテナ(給電部)」を目指して、この現象が利用可能か調べることにしました。

 

 最終的には現象の再現性が確立できて、広帯域トランスとして形にすることができました。こうして夢のような給電部が実現。もはや電気を通す物体であれば、何でもエレメントとして使える可能性があるという信じ難いことが可能になりました。

 

 カーボン釣り竿は当然のことながら、本製品を使用して、すでにテレビアンテナを固定しているワイヤー部分をエレメントとして使用している方もにいます。

 

 

【苦労した箇所】

 

 現象の再現を確立し、VSWRを目標とした範囲で実用域に落とし込むまでに要した時間は3日間でした。日数にするとそれほどかかりませんでしたが、未知の領域での実験は、可能性が無数にあるためほぼ目隠しで手探りするようなものです。

 

 前例がないというのが、一番苦労したところでした。あわせて部品の入手性と特性のバラつきも苦労した点です。この影響で、多くの購入希望者をお待たせしてしまいました。

 

 部品自体はありふれたものですが、その中から広帯域トランスとしての特性を得られるものを選別しなくてはなりません。その歩留まりは、実に20~50%程度でした。場合によっては、入手した部品で使えるものがまったくないというケースもありました。

 

 部品にバラツキがあることに気が付くまで、なぜこれほど特性が違うのかがかまったくわからず、専用の測定器を作って測定値から使用可能かを予測することでふるいにかけることしかできませんでした。現在は、ほぼその理由が解明されているので、暗中模索感は少なくなりましたが、それでも使える部品の玉数が少ないのは事実です。

 

 

【特徴】

 

 いわゆるブロードバンドアンテナと呼ばれる、広帯域なアンテナというもの自体は昔からありました。しかし、そういったアンテナは損失が大きく、ビッグパワーでの運用が求められます。アンテナには可逆定理がありますから、当然感度もあまりよくありません。

 

 最近ではATU(オートアンテナチューナー)を使うというスタイルも流行りです。これも自由なエレメント長が許されるわけではなく、ある程度の制約があります。またATU自体も決して安いものではありませんし大きく重いものです。

 

 でも、広帯域って便利なんですよね。もし、高効率を持ち、エレメント長の制約を受けない調整不要で小型・軽量なQRP運用が楽しめる安価なシステムがあったら? それが「XEH-EF750」です。

 

 見慣れた調整ダイヤル類はなありません。電源も不要です。それでいて、ロッドアンテナからロングワイヤーまで、自在な長さを使うことができるのが特徴です。送受信性能としてはロングワイヤーにチューナーを使ったときと同じくらいで、エレメント長から期待する妥当な性能という多くの評価が届いています。

 

 そして、「XEH-EF35M」はEF750と共通設計で作られた3.5/3.8MHz帯対応のモノバンド版です。EF750でカバーしきれなかった範囲を補う形で開発しました。狙った周波数で広帯域な特性を得るのは想像以上に難しく、今後もこのようなバリエーションを徐々に増やして対応するバンドを拡大していく予定です。

 

 

【ぜひ使ってもらいたい方】

 

 これから無線を始める初心者はもちろん、山やキャンプなどでコンパクトに移動運用したい人、HF帯はお金がかかるし場所もないと諦めていた人、いろいろ試したけどSWRが下がらず諦めた人、新しいもので遊んでみたい人…などなど。

 

 運用環境に最適化したエレメント長を使うことができるので、オンエアーできる条件が大幅に増えます。これまでHF帯にハードルの高さを感じて運用できなかった人が、もっと気軽に無線を楽しめるきっかけになればいいなと思っています。

 


 

 

手作りアンテナをお手ごろ価格で頒布している「まるしぃの直売所」。アイデアいっぱいの無線関連グッズの数々。アマチュア無線家の愛用者も多い

 

 

 注文方法や初期不良対応、保証などについて、詳しくは記事下の「関連リンク」から確認してほしい。

 

 

 

 

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●関連リンク:
・まるしぃの直売所(BOOTH)
・まるしぃ(YouTube)
・まるしぃ/JJ0XEH(X/旧Twitter)

 

 

 

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