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link JO7TCX アマチュア無線局 JO7TCX アマチュア無線局 (2024/4/28 9:35:17)

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feed LCメーター LC100-A (2020/2/17 16:06:31)
 手元にあるLCメーターは主にゲルマラジオのコイル作りに使ってきました。インダクタンスが200μHまでのレンジのため、VHF用の小さなコイルは測れません。この間、145MHz電圧給電アンテナのコイルを様々作ってきたものの、インダクタンスがいくらなのか、確認するすべはありませんでした。計測器があれば、目的の周波数にマッチングするインダクタンスをあらかじめ把握でき、その数値に合わせ込めばベストな回路が組めるはずです。

 そんなことを試してみたいと思い、LC100-AというLCメーターを購入してみました。






測定範囲は下記のとおりです。
1.キャパシタンス(0.01pF-10uF)
2.インダクタンス(0.001uH-100mH)
3.Hi.L範囲 大きなインダクタンス(0.001mH-100H)
4.Hi.C範囲 大きなキャパシタンス(1uF-100mF)

 高額な機種は別として安価(2000円弱)でインダクタンスが0.001μHから測れるLCメーターは少ないと思います。2週間ほどで到着した箱の中には、本体とUSBケーブルが同梱されていました。説明書はありません。5V仕様でUSBと電源コネクターの2方式。ネット情報を参考にさっそく使ってみました。

「L/C」ボタンでどちらかに切り替えます。

<キャパシタンスの測定>
 ミノムシクリップを開放状態でゼロ補正ボダンを長押しするとOK画面となり、そのまま押し続けると< DATA SAVED >画面が表示され、測定可能状態となります。5pFコンデンサーを測定したところ5.5pF、5pFバリコンは最大で5.00pFとなりました。目安をつかむには問題ない精度です。同軸ケーブルで作ったコンデンサー容量も測ってみました。2.63pF。微小単位まで測れるので、容量調整に使えるかと思います。


5pFバリコン最大値

同軸コンデンサー


<インダクタンスの測定>
 こちらが本命。まずミノムシクリップを短絡状態にします。「0.000μH」と表示され、この画面が出た状態でゼロ補正ボダンを長押しすると「OK」画面となりそのまま押し続けると< DATA SAVED >画面が表示されます。これで測定可能となります。この機種に限らず、インダクタンスの測定はけっこうやっかいです。クリップリード線を広げたり、近づけたりするだけでも数値が変わってしまいます。操作中、よくわからない動作も時々発生しました。電源を入れ直したり、上記ゼロ補正をその都度おこなう必要があるようです。


この状態からゼロ補正


 はじめに、あらかじめアナライザー(ディップメーター)にて145.000付近でディップしたコイルを測定しました。

 太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、3回巻き。インダクタンスは0.134μHとなりました。数値が正しいのかどうか確かめようがありませんが、目安にはなります。




 条件を変えていくつか別のコイルを作ってみました。

 太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、4回巻き

 太さ2.2mm銅管、外径1.2cm、6回巻き

 太さ1.7mm銅線、外径1.2cm、6回巻き

 どれも間隔を縮めたり広げたりして、目安である0.130μH付近に調整しました。

 次にこれらのコイルに5pFバリコンをつないで回路を組み、どのあたりで共振するかアナライザーで測定してところ、いづれも思惑通り145MHz帯でディップしてくれました。






 2m用電圧給電アンテナ(1/2λ)を作る場合、インダクタンスを0.130~0.140μHあたりに追い込んでおけば、コイルの形状や大小にかかわらず整合が取れるということかと思います(あくまでLC100-Aによる自分の測定での値)。いづれ、数値で目安が得られるのはありがたいです。

 使い勝手や動作に気難しいところはありますが、小さなコイル作りにこれから重宝しそうです。






feed アナライザーをディップメーターとして使う(続編) (2020/2/11 18:09:19)


 ノンラジアルアンテナを作る際に、目的の周波数に合ったLC回路(コイル、コンデンサー)とする必要があります。その際、あらかじめコイル巻き数やコンデンサー容量がわかっていれば好都合なわけです。でも、コイルといっても巻き数だけでなく、太さ、間隔、材質によってインダクタンスが変わってきます。コンデンサーもバラツキがないとは言えません。実際に使用するコイル、コンデンサーで回路を組み、どのあたりの周波数で共振しているのか。その作業を進める上でディップメーターというのは重宝な計器で、アンテナアナライザー(AA-200)がその代わりになりうる、ということは以前書いた通りです。

 その後もいくつかコイルを巻いて試してみました。すべて145MHzのコイルで、中心周波数は145.000を念頭に調整しましたが、たいへん便利に使えています。






(測定の要点)
・この周波数であればアナライザー側のリンクコイルは1回巻き(直径3cm)で十分。
・5pF前後のコンデンサーやバリコンで回路を組む。
・被測定コイルに接触すれすれまで近づけ測定する。1cmくらい離すと浅いディップとなり、さらに離すと測定できなくなる。
・大方の周波数を把握し、目的の周波数より上にあればコイル間隔を縮める、下にあれば広げるといった具合に調整し追い込んでいく。

 といった感じです。とんでもない周波数になっていれば、コイル巻き数を増減するということになります。

 太さ2.2mmのなまし銅管、外径1.5cm、5回巻きにしたコイルでは、おおむね145MHz帯でマッチングし、コイル間隔1mmほどで145.000付近となりました。






 もう少し大きなコイルをということで、同じ線材を外径2.3cm、4回巻きとしたところ123MHzでディップ。直径を大きくすると、一気にインダクタンスが増してしまうようです。3回巻きに減らして145MHz帯には収まったものの、上に行き過ぎてしまいました。コイル間隔を縮めると今度は下に行き過ぎ。という感じで、クリティカルですが縮めたり広げたりしてなんとか145.000に近づけることができました。コンデンサー側はバリコンの場合も5pFあたりで固定しておくのがコツのようです。










 コイルの特性(共振)が目に見えるというところが面白く、巻き数、直径、間隔の違いで思いのほか変化します。単銅線、撚り線、銅管、スズメッキ線など線材での変化も少なくないです。アンテナに組み込んだ場合、性能的にどのように変わるのか? あるいはさほど変わらないのか? そのあたりは追々試してみるつもりです。




feed 大森山(角田市)2/2 (2020/2/2 18:24:00)

 今回も高瀬林道から入山しました。昨年、台風19号の直後に歩いた時に比べ、いくらか倒木は少なく歩きやすく感じました。とはいえ、高瀬峠までの林道は廃道同然であることに変わりはありません。深山から馬船峠、疣石山を越えて来られた単独行の方と山頂でお会いしました。馬船峠から高瀬峠までは相変わらずの藪道で、道に迷い別尾根に入ってしまったとのことでした。藪の様相も毎年変わるので、油断ならないものがあります。


山頂

山頂付近

山元町側では影倉山の山名となっています



 標高315m。特徴のない山の連なる亘理丘陵において、展望に恵まれた山頂です。吾妻連峰の一切経山や高山が姿を見せてくれました。地形的にも東西が崖状に切れ落ち、南北は低山が続きますが、大きく遮るものはありません。北に仙台市街地が見通しで、ロケ的にも良好な山頂と言えるかと思います。

 <本日の装備>
 リグ ID-51(145MHzで運用)
バッテリー 18650 3本直列
 アンテナ 1λ単ループアンテナ、RH-660S

 1λ単ループの挙動をもう少し確かめたいと思い、今日も使ってみました。三脚に自撮り棒で高さ約2mに設置し、簡易SWRパワー計SW-33で測定したところ1.04を表示。低めに出ることは以前に書いた通りで、実際はSWR1.2~1.3程と推測。このまま使うことにしました。








 あえて水平偏波(給電部が下)でCQを出したところ、岩手県平泉町移動局、福島県相馬市、伊達市固定局などから応答いただきました。いったん途切れ、垂直偏波(給電部が横)で再度CQ。今度は仙台市内など県内各局から応答いただき、さきほどは弱かった(水平偏波)が今度は強く入感したので応答しました、とのレポートもいただきました。七ヶ浜町固定局とは0.1Wで59。やはり基本は垂直偏波かな、といったところです。また単ループにしては意外なほどサイドが切れを実感しました(8の字指向性)。RH-660S(1/2λノンラジアルホイップ)との比較で偏波面、方角を合わせた状態で同等な感触です。弱い信号での安定感はあるような気がしないでもありませんが、確証に至りません。利得的に過大な期待はせず、指向性で混信をある程度避けられるのがこのアンテナの利点かな、といったところです。


 昼過ぎ、蔵王からの西風が冷たくなってきたところで撤収としました。本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。







feed アナライザーをディップメーターとして使う (2020/2/1 21:12:52)


 ディップメーターとは共振回路の共振周波数を得るための計測器ですが、自分は写真でしか見たことがありません。計測範囲に応じていくつかのコイルが差し替えられるようになっており、アナログな丸いダイヤルで周波数を読み取るもののようです。二つのコイル間の磁界誘導を利用し、ちょうど共振したときにメーターが動くという原理で、この瞬間を「ディップする」と言うのだそうです。興味が湧いて1台ほしいと思いネットを閲覧している内に、アンテナアナライザーで同様のことができるとの記事を目にしました。

 アナライザーでは通常、エレメント代わりに抵抗をかませ共振回路を直接コネクターに接続して計測します。考えてみると、直結しなくとも磁界誘導を使えば同じなわけです。ということで実際うまくいくのかどうか、AA-200で試してみました。

 145MHzの共振回路を前提に、ミノムシクリップでリンクコイル、被測定コイルを変えて試せるようにしました。被測定コイル(共振回路)側には5pFのコンデンサー(セラミックコンデンサー、バリコン)を取り付けました。












 はじめリンクコイルは直径2cm、2回巻きで試しました。コンデンサーを付けた各種コイルを近づけ、アナライザーで測定したところ、直径1cm、4回巻きのコイルの場合、160MHz付近でディップ。5回巻きで145MHz帯となり、かつ間隔を調整して145.000付近でディップしてくれました。被測定コイルとリンクコイルはコイル面を合わせるようにするとよく、接触すれすれまで近づけないとうまくディップしてくれません。コイル巻き方向はどちらもOKですが、逆巻き面を近づけた方が深く鋭くディップします。








 次にリンクコイルを4回巻きや直径3cm1回巻きで試してみました。VHFだからかもしれませんが、これでも特に変わりなく同じ結果でした。直径が大きい分、そこに被測定コイルをすっぽり入れられ、測定しやすいです。

 ということで、アナライザー(AA-200)をディップメーター代わりに使うことは可能なようです。この間いくつか作ってきたノンラジアルアンテナのLC共振回路も、この方法であれば希望の周波数に共振した各種コイル(直径、巻き数、材質など)を作るのに重宝かもしれません。1~4回巻きのリンクコイルがどの周波数帯までカバーするのかはわかりません。何種類かか作っておけば、短波帯や中波ラジオ用も可能では、と思います。
 




feed スケルトンアンテナ・バリコン同調式(145MHz) (2020/1/21 17:12:50)
 ノンラジアル実験ボードの場合、ミノムシクリップで配線するためどうしても浮遊容量の問題が付きまといます。実験ボードでは良好に共振しても、それを参考に自作してみるとまったく違った結果になってしまう、ということが起こります。配線の線材はゼロにするのが理想。ということで骨組みのみのスケルトンアンテナを実験教材的に作ってみることにしました。多少共振点が変わっても調整できるようバリコン同調式にしました。

<材料>
・太さ1.7mmのポリウレタン線(コイル)
・5pFタイトバリコン
・95cmロッドアンテナ
・1kΩ抵抗(コイル測定用)
・BNCコネクター
・丸端子、L金具、他


回路図


 まずはコイル自体が145MHz帯にきちんと共振している必要があります。実験ボードでの経験から直径1cmでおおよそ5回巻きと見当をつけました。アンテナの代わりに1kΩの抵抗を付けアナライザーで測ってみると共振点は170MHz付近となり巻き数が足りません。7回巻きで試したところ、今度は下がり過ぎてしまいました。バリコンを回すのみではさほど変わらず、かえってSWRの悪化をまねいてしまいます。バリコンはSWRの最も下がった箇所に合わせておき、コイル間隔の方をドライバーで慎重に広げて共振点を上げ、145.000に合わせることができました。グラフ上も疑似共振点はなく、急カーブを描いてQは悪くさなそうです。Cのみに頼るとぼやけたコイルができてしまいます。CとL双方を可変しベストを探すのがコツのようです。






 最終的にエレメントを取り付けた段階で微調整することにし、コイル完成。太さ1.7mmのポリウレタン線を直径1cmで7回巻き。コイル間隔2mm程。

 次にエレメントの取り付け。コイルに丸端子をハンダ付けし、長さ95cmのロッドアンテナをねじ止めしました。これで1/2λノンラジアルアンテナとなります。ロッドを伸ばしあらためてアナライザーで測ったところ、共振点が若干ズレており、コイル間隔を3mmほどに広げかつバリコンで微調整しベストマッチングとなりました。








 いくら実験教材的なものといっても、さすがにこの状態では使用に耐えられません。多少重さがあるのはロッドエレメントのみなので、コネクター台座との間をL金具とプラスティック板で固定することにしました。ハンディ機に直付けしてみましたが、特にグラつくようなことはないです。重さ60g。








 ベランダで受信してみました。RH-770との比較で少しSが上がります。これまでなかなかRH-770を超えられなかったのですが、今回は悪くないようです。配線を省いたこと、コイル作り段階でそれなりの調整をおこなったこと、バリコンで追い込んでいることが何らか良い結果になっているのかもしれません。 








feed SWR・パワー計 SW-33 を試す (2020/1/18 18:36:53)

 山岳移動の際、自作アンテナを現地で調整したり周辺の状況による変化を知っておきたいということがありアンテナアナライザーAA-200または簡易SWR計SX27Pのどちらかを持っていくことが多いです。AA-200は重く大きいので高い山に登る場合は躊躇します。小型のSX27Pは持っていく頻度は高いのですが、変換コネクターが最低2個必要でそれなりの重さになってしまい、やはり躊躇することがあります。山に持っていって簡単に使え、軽くて小さいSWR計があればとネットで探したところ「SW-33」というのがあり、興味をそそられ購入してみました。China製。




 USB給電タイプで、SWRとパワーを切り替えて計測できます(測定範囲125-525 MHz
)。充電器、充電ケーブル、ダミー抵抗、各種変換コネクター、英語版取説が付属。SMAなのでハンディ機で使うことを前提としているようです。重さは商品案内に160gとあり、そこそこ重いかなと考えていましたが、現物を計ったところ本体70gでした。両端にコネクターを装着した状態でも85g。変換コネクターも軽く、ありがたいです。SX27Pが本体のみで180gなのでそれに比べると超軽量。








 さっそく試してみました(すべて145MHzにて)。

 まずはUSB充電器で満充電。一方にハンディ機ID-51、もう一方に付属のダミー抵抗を取付け、リグのパワー設定を変えて計測しました。

 その結果は
 0.1W設定→00表示(計測せず)
 0.5W設定→0.2W表示
 1.0W設定→0.8W表示
 2.5W設定→2.6W表示
 5.0W設定→5.7W表示




 パワー1W以下の場合は低い数値となり、2.5W以上の場合は高い数値になります。付属のダミー抵抗がおかしいことも考えられるので、第一電波のDL-50Aに差替え計測してみました。結果は同じでした。校正の機能はなく、パワー計としてはかなりいい加減です。ダミー抵抗まで付属品として入っており、メーカー側は十分承知のはずですが・・・ 恐れ入ってしまいます。


 続いて、アンテナをつないでSWR計として試してみました(リグID-51  5W設定)。

 コメットのBNC24をそのまま取付けたところSWR2.2を表示。ハンディホイップ単体を取付けたのではアースがとれていないので当然高い数値となります。これにアドオンラジアルを追加したところ1.02に低下。良好な数値となりました。同じ状態をAA-200で計測したところラジアル追加時のSWRは1.2となりました。SW-33は低目の数値が表示されます。SX27PもAA-200より低い数値となりますが、SW-33ほどではありません。RH-770(ノンラジアルタイプ)でも試してみました。AA-200で1.3前後。SW-33で1.06。


ホイップ単体 1.22

ラジアル追加 1.02

RH-770   1.3前後

RH-770  1.06


 他のアンテナでも試してみて、おおかた下記のような結果です。

・AA-200でSWR1.2以下の場合→1.00と表示
・AA-200でSWR1.2〜1.5の場合→1.05〜1.20と表示
・AA-200でSWR1.5〜1.7の場合→1.20〜1.40と表示

 平均して0.3ポイントほど低い数値を示すようです。この「差」を考慮すれば正値に近い値を推測することはできます。SWR1.00と表示されればベストな状態、1.05~1.10と表示されれば問題ないレベル、1.20以上の表示であればそれ以下になるように何らか調整を試みる、そんな感じになるかと思います。また、バンド内の数カ所を計り、共振点が下にあるのか上にあるのか、といったことはおおよそつかめます。




 ということで、パワー計、SWR計とも精度はよくありません。アマチュアで使う一般的な測定器からすると数段下回るレベルです。正確な数値を計る計器ではありません。

 ではジャンク箱に直行かと言えばそうでもないのです。自分的には、移動地においてマッチングが取れているのか、バンド内のどのあたりで最も良好な状態になっているのか、要は設置したアンテナの状態が大まかにでも把握できれば良いわけです。そういう目的からすると、この程度の計測器であっても現地で何もないのとあるのとでは大違いなのでは? と思わなくもありません。

 軽さと小ささは魅力なので、ザックに忍ばせてとりあえず山で使ってみようかと思います。







feed 1λ単ループ使用感 その2(萱ヶ崎山) (2020/1/13 17:52:33)


 昨日に続き、萱ヶ崎山(仙台市太白区)にて1λ単ループアンテナ(145MHz)を試してみました。








 萱ヶ崎山は青葉山の西に位置する丘陵地で標高379m。いつも使っていた直登ルートが私有地のため立ち入り禁止になったり、山頂にある高圧線の抑圧ノイズもあり、このところ足が遠のいておりました。今日は、茂庭台4丁目バス停から尾根に取りつき、初めてのルートで山頂をめざしました。といっても40分ほどの散策登山です。朝方、霰の舞うあいにくの空模様であったものの、昼にかけ徐々に青空も広がってきました。




 午前9時過ぎ、山頂着。鉄塔のわき、高圧送電線の真下にアンテナを設置し、アナライザーで測ってみたところSWR1.2以下。悪くありません。今日は三脚にプラスして自撮り棒を取り付け、高さを稼ぐことにしました。地上高約2m。145MHzの1λとなります。水平(縦向き)、垂直(横向き)、斜めと偏波面を変えながら聞き比べてみたところ、昨日同様、斜めが良いとの感触はあるものの、水平(縦)でもさほど変わらない感じも受けました。ということで、水平の状態でCQを出し、余裕があれば相手局の信号に合わせ向きと偏波面を変えてみることにしました。










 宮城県内各局のほか、一関市、福島市、相馬市、山形市各局に交信いただきました。また本日もJP7IEL局にロングにお付き合いいただきました。感触としては、8の字指向性のとおり向きを変えることでSは大きく変わる一方、偏波面の方はS2程度の差に留まり、さほどでないかな、といったところでした。




 交信中、不規則に高圧線からの抑圧ノイズがS5ほど振ってきます。その際、垂直よりも水平偏波の方が抑圧の受け方が少ない印象を受けました。送電線は水平に張られているので、アンテナを垂直にした方が影響なさそうに思うのですが、一時的な現象なのか、あるいはここだけの特殊な現象なのか。腑に落ちないところはあります。

 自撮り棒を伸ばしたり縮めたりして、高さによる信号の違いも確かめてみました。その結果、やはり1λ程度の高さは確保した方が良いです。三脚のみ(120cm)と比べS2~3の違いがありました。

 ということで、単ループの使用感としては、1)マッチングを含め安直な作りのわりに現地での再現性、安定性は悪くない、2)水平偏波(縦設置)が意外に使える(抑圧にも)、3)利得は1/2λホイップ程度? といったところです。




 抑圧ノイズに悩まされてきた萱ヶ崎山の山頂ですが、このアンテナなら少しマシかもしれません。また使ってみます。










feed 1λ単ループ使用感(山元町・深山移動) (2020/1/12 18:03:02)
 今年最初の里山歩き。昨年10月に登った際は、台風19号によりだいぶ登山道が荒れていたのですが、すっかり整備され歩きやすくなっていました。鷹討山と深山の北尾根にて昨日作った1λ単ループアンテナを試してみました。




 はじめに鷹討山山頂にてアンテナを設置し、SWRを測定したところなぜか高め。1.7~2.0。そこから下がりません。JP7IEL局(距離約70km)にお付き合いいただき、この状態でお呼びしたところ、ほとんど了解できないとのこと。ここは何度も運用している山頂ですが、杉林があり北方向はもともと良くありません。ということで、いったん引き返し、深山の北尾根に移動することにしました。


 国見台(展望台)と表示がある場所で、実際には雑木に遮られ見晴らしはありません。鷹討山や深山山頂より40mほど低くなるものの、この先に高いピークはなく、地形的に北に開けたポイントとなっています。SWRを計ったところ、鷹討山と違い1.2近くまで下がってくれました。理由はわかりません。樹木や地形の影響でしょうか。




 再度IEL局をお呼びしたところ、今度は明瞭な信号で入感。微妙に位置を合わせ52-55。DVデジタルに移っても安定して交信を続けることができました。使ってみて気づいた点としては、指向性が考えていたよりも強く、55の信号でも回すとまったく入感しなくなります。また、偏波面は垂直でも水平でもなく、斜めで強く入感。相手局にもよると思いますが、おおかたそんな感触でした。ループなので、垂直、水平双方の信号をある程度拾うわけです。斜めというのがその絶妙なバランスということになるのかもしれません。三脚に設置した状態で、回したり、偏波面を変えたりしながら信号を捉える。そんなアンテナになるかと思います。その後、数局と交信。仙台市泉区(北泉ヶ岳)、南三陸町(田束山)移動局とは0.1Wにパワーを落としQSOいただきました。






 利得は特段感じられないものの、軽い(120g)、設置が楽、指向性もあるところが利点かと思います。単ループは癖が強く、使いごなし甲斐のあるアンテナとの印象です。また試してみます。










feed 1λ単ループアンテナ・ガンママッチ(145MHz) (2020/1/11 15:53:52)

 電圧給電式との比較をしてみたいと考え、一般的な給電方法(電流給電)による1λ単ループアンテナを作りました。ループアンテナのインピーダンスは110Ω程だそうで、そのまま同軸ケーブルにつないでも整合しません。145MHzの場合、多エレメントにしてエレメント間隔でインピーダンス調整することが多いと思います。自分も以前に4エレを作りました。もしくはツインループにすると50Ωとなりそのまま給電できます。これも以前に作りました。
 
 今回はシングルループ。どのようにマッチングさせるのか? 実際のところ、これがけっこう厄介です。1λのエレメントでもあり、コンデンサーのみで簡単に整合するだろうと安易に考えていたのですが、とんでもないです。単ループならヘンテナの方がはるかに楽です。いろいろ試しては悩みを繰り返し、最終的にガンママッチで事なきを得ました。



〈材料〉
・エレメント 帯鋼 長さ2.0m
・塩ビパイプ 太さ1cm 長さ70cmを2分割
・タイトバリコン5pF
・BNCコネクター
・銅パイプ 太さ5mm
・ミノムシクリップ
・タカチのプラケース
・三脚取付け用ナット

回路図、下記のとおり。



〈製作〉
 山で使えるように塩ビパイプを2分割とし、タカチのプラケースに組み込みました。製作で手間がかかるのはケースの穴あけくらいです。塩ビパイプ下部、エレメント接点(銅パイプ加工)、バリコン、コネクターをそれぞれケースに取りつけ、配線。ガンママッチ部は固定してしまうと収納が難しくなるので、リード線にミノムシクリップとし、接点変更できるようにしました。浮遊容量が発生しないよう短い配線を心がけましたが、各部品の配置の関係で少し長めになったかもしれません。組立ては上部パイプを連結し、帯鋼を下部パイプの接点に差し込みループを作って完成です。三脚に固定して使います。重さ120g。収納時の長さ約35cm。












〈調整〉
 ガンママッチというのは、エレメントの一部を活用した一種のショートスタブです。ミノムシクリップで接点を探っていきます。アナライザーのSWRグラフが145MHz帯で大きく下がってきたら、バリコンを回しベストの状態に追い込む。並行部15cmで共振点145.000付近、SWR1.2以下となりました。こう書いてしまうと簡単ですが、接点を見つけるまでの試行錯誤にほとほと疲れました。バリコン併用で正解でした。接点のスライドのみでマッチングさせるのは難しいと思います。接点とバリコン位置の目安さえつかんでしまえば再現性、安定性は悪くありません。








 今回は給電方法、調整に手間取りました。いろいろ試してもどうにもならず、途中でやめようかと思ったくらいです。単ループアンテナはいろんなバンドで受信用に使われます。受信だけならよいのですが、送信もするとなるとけっこう手ごわい、ということがよくわかりました。






feed 小原温泉探訪 (2020/1/4 5:43:18)


 年始は飯坂温泉でゆっくりというのが恒例だったのですが、今年は昨年9月にお世話になった白石市の小原温泉に泊まってきました。

 寂れゆくというより、すでに寂れてしまった感そのままの温泉地であることは前回も書いたとおりです。加えて10月の台風19号が追い打ちをかけ、国道113号のがけ崩れにより小原地区への道が寸断されてしまいました。白石駅から15分で着くところ、2ヵ月半の間、う回路により40分もの時間を要するようになったのだとか。期せずして「秘境の宿」になってしまったわけです。宿泊のキャンセルが相次いだのは想定通りとしても、客が途中で道に迷う、食材業者が来ない、スタッフの皆さんの通勤、等々いろんなご苦労があったそうです。この道路寸断も年末にやっと復旧。日帰り客も待ちかねていたのか、そこそこ賑わいを取り戻しておりました。




 宿に着いていつものとおり温泉地を探訪。相変わらず集落に人の気配はありません。すぐ脇を流れる渓谷、碧玉渓の遊歩道は吊り橋修復が終わったのに柵があり、通れない状態でした。一度は開通したものの、これも台風の影響のようです。渓谷沿いの公衆浴場「かつらの湯」は健在。












 かつて温泉地で最も大きかったホテルの廃屋は解体工事が始まっていました。聞くところによると大手資本に経営が移り、高級旅館に衣替えするのだとか。寂し過ぎる温泉地にもなんらかの風が吹き始めているのでしょうか。

 「目に小原」と言われ、昔から眼病の湯として知られています。ほとんど塩分を含まない、このあたりで珍しい泉質です。自分だけかもしれませんが、塩分の濃い湯に入ると悪い夢を見ることが多いのです。ここはそれがありません。湯冷めしやすいので、何度でも入れます。今回も入っては休みを繰り返し、ふやけそうになるまで湯につかってしまいました。


 豊富な湯、渓谷、隔絶された環境、そして木々に埋もれつつある廃墟の数々。これからどう変わっていくのかわかりませんが、また訪ねたくなる温泉地の一つです。






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