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JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/23 17:05:17)
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朝起きたら津波注意報発令とのことで、沿岸部の常磐線沿いはやめにして久しぶりに萱ヶ崎山に登ることにしました。ちょうど2年ぶりになります。自宅を出て地下鉄とバスを乗り継いでも1時間ちょっとで山頂に立ててしまう最も手軽な山で、以前はよく無線運用に登りました。山頂に高圧線鉄塔があり、その影響と思われるノイズが気になるようになり足が向かなくなっていました。標高372m、合併前、かつてはこの山が仙台市の最高峰だったそうで、ロケ自体は悪くないです。
茂庭台4丁目バス停下車。馬越石トンネルから登る主ルートと別に茂庭台団地から2ルートありますが、そのうちの1つは私有地ということで数年前から立ち入り禁止になってしまいました。今回は4丁目バス停近くの登山口から入山。たまたま「発見」した登山口で、標識や赤布の類はなにもなし。もしかするとこの登山口も私有地なのか、イノシシの捕獲罠が設置されていました。入り口はわかりにくいもののその先は明瞭な踏み跡があり、5分ほどで馬越石トンネルからのルートに合流。小さな祠の脇から急坂を登り切ると、ちょっとした展望地に出ました。形良くどこからでもそれと分かる太白山、今日は太平洋も光って見えていました。
馬越石ルートとの合流点
展望地より太白山
雑木の尾根道が続き、ほどなく萱ヶ崎山山頂。2年前は低木が生い茂って眺望はありませんでしたが、この低木がすっかり刈り取られ、蔵王連峰が一望となっていました。そのためかどうか、蕃山からこの山頂まで足を延ばして引き返す方が多いようで、みなさん三々五々といった感じで登ってきます。鉄塔、高圧線、反射板と無粋なものがてんこ盛りで、けっして落ち着ける雰囲気の山頂ではないのですが、眺望が得られるようになったのは有難いです。
山頂付近
山頂
今日はオール宮城コンテスト、145MHzバンド内はいつになく賑わっていました。自分はコンテスト参加ではなく、行き当たりばったりの通常運用。混み合うFMを避けてSSBでCQを出してみました。高圧線の抑圧ノイズは相変わらずですが、3エレを回してみるとかなり強弱があることに気づきました。向きによってはほぼ皆無となります。この状態に固定して運用。約1時間半、ぽつりぽつりという感じではありますが福島、宮城の10局に交信いただきました。この山頂は福島との相性は悪くないようでいづれも59-59で安定して交信できました。試しにD-starレピーターもアクセスを試みたところ、福島430不可、福島伊達430はダウンリンクが戻ってきました。山掛けCQを出してみましたが応答はありませんでした。
気温1~2度。はじめは日差しが少しあったものの、みるみる雲が覆って寒い山頂でした。そんな中、弁当を広げていたご夫婦らしき二人組と言葉を交わし、同じ道を下山しました。
コロナ禍3年目となり、これほどマスク生活が長く続くとは思いませんでした。空気感染なのかどうか諸説あるようですが、今度のオミクロン株、桁違いな感染力なのは間違いないようです。一年半ほど前、マスク不足がだいぶ解消したころにテスラコイルを使ったマスクの帯電処理について書きました。思い付きでときどき試しています。
これと原理的には似た方法がさまざま研究され、より安全な方法など実用化もされているようです。テスラコイルはコロナ放電そのものなので安全どころかかなり危険なしろもので、とても万人向けとは言えません。ただ、テスラコイルでの帯電化を何度か試して気づいたのは、放電させるとどこからともなくオゾン臭が漂ってきて、これが殺菌や脱臭にもなるのでは?ということです。
あらためてオゾンについて調べてみたところ、酸素原子3個が集まってできた物質だそうで、不安定で分解しやすい性質を持っているとのこと。分解によってできた酸素原子(O)はきわめて酸化力が強く、臭気物質を酸化分解、菌やウイルスに対しては細胞膜を破壊し死滅させる、とあります。この性質により幅広く活用されてもいるのだとか。当然ながら毒性も強く0.1ppmで明らかに臭気と共に人によっては喉や鼻に刺激を感じ、それが50ppmともなれば1時間で生命に危険がおよぶ・・・。けっこう怖いものでもあると認識しました。
といっても自作テスラコイルの小さなコロナ放電ではかすかに漂う程度で、注意して使えば問題なことはないのでは? 一方、マスクの殺菌と脱臭にいくらか効果を発揮するのは間違いなさそうで、実際、使ってみてもそんな感触があります。
1日1枚としてこれまで何枚のマスクを使い捨ててきたのかを考えると資源の無駄のように思わなくもありません。感染しては元も子もない話ではありますが、洗浄、乾燥、テスラコイルによる帯電化とオゾン処理により、数回繰り返し使ってみてもよいかな、と考えています(危険なのでおすすめはしません)。
単に実験装置として作ったテスラコイルですが、実用品的な活用、意外な用途がほかにもあるのでは?などと、また少し興味がわいてきました。
今年最初の低山歩き。黒森山と四方山に登り、黒森沢を下ってみました。雪はほとんどありませんでしたが、思いのほか西風が強く無線の方も短時間で終了としました。
JR常磐線浜吉田駅下車。上大畑地区から入山。このあたりは一面のリンゴ畑で、収穫されないまま枝に残ったり落下した実があって、鳥たちの絶好のえさ場になっているようです。ムクドリの大群を見かけました。登山口の鳥居をくぐり、参道を登ると月山神社の小さな社殿。境内からは今日も牡鹿半島、金華山が遠望できました。上大畑は海を見渡せる高台になっていて、この辺で無線運用するのも悪くないかな、と思ったりもします。
上大畑地区
月山神社境内より
社殿の奥に細道が続き、雑木と杉林のアップダウンを何度か繰り返し主尾根に合流。ほどなく黒森山着。年末からの雪が解けず、いつもと違った雰囲気の山頂となっていました。この時期は陽の当たる時間は短く、なかなか解けないようです。蔵王は雪雲の中。無線運用と考えていたものの西風が冷たく断念、少し休憩して四方山に向かうことにしました。
黒森山山頂
北に続く尾根 閑居山方向
雑木の尾根道を30分ほどで四方山。展望台があって公園化された山なので下の駐車場から観光客が登ってきたりします。今日は風が強いためか観光客は見かけず静か。展望台手前の東屋あたりが日当り良く、ここで無線運用としました。
3エレは諦めRH-770をモノポールに設置。まずはD-starレピーターにアクセスし位置情報をグーグルマップにプロット。その後145MHzFMにて県内数局に応答いただきました。標高272mの典型的な里山なので遠方の局はありませんが、かすかに記憶にあるコールサインの局に呼んでいただきました。以前このあたりの山でCQを出すと毎回と言っていいほど応答いただいていた局です。約10年ぶりの交信。震災後、自分はさほど変らず山歩きと無線運用を続けていますが、長いようでも短いようでもあり、交信しながらさまざまなことが脳裏に浮かんできました。これも無線ならではの出会いの妙なのかもしれません。
いったん黒森山に引き返し、黒森沢に下山。他のルートに比べあまり手入れされておらず、標識や赤布はほとんどありません。風の当たらない平坦地で休憩していると、ルートと別方向に藪っぽい細道があることに気づきました。今回は踏み込まず、次回探索の楽しみにして先に進むとほどなく沢沿いとなり、その後は林道状の幅広の道となり上大畑の登山口に到着。
黒森沢の林道
浜吉田駅に着いてみると次の電車まで1時間近く間がありました。古い駅舎で待合というほどの場所もなく、以前から気になっていた駅前に一軒だけある「水けしき」という食堂に入ってみました。4~5人入るといっぱいになりそうな小さな食堂。店には店主一人のみ。甘味レストランだそうですが、海鮮丼、かつ丼などいろんなメニューがあります。迷っているとカレーライスを勧められました。話好きの店主で、震災により何度か移転し、いろいろとご苦労があって数年前ここに開店したそうです。よく煮込まれた深みのあるカレー、なぜか豚汁も付いてきました。時間があるときはまた寄ってみます。ごちそうさまでした。
寒波の到来で外に出るのも億劫になる天気が続きましたが、今日は久々の散歩日和。いつもの大年寺山へ。自宅から歩いて20分ほど、途中、愛宕神社で参拝し、野草園の上部にある小さな公園からニューイヤーQSOパーティに参加しました。気温4~5度、積雪はほとんど解けてなくなっていました。
泉ヶ岳方向
雁戸山
午前11時前、アンテナを設置して145MHzをワッチしてみると周波数の空きはほとんどなし。強力な局の隣の周波数では抑圧を受けている状態も見られました。とりあえず呼びに回ることにし、県内および隣県各局のCQに応答。昼近くになって少し空きが増えてきたところでCQを出し始めました。
約2時間の運用。ほぼ途切れなく呼んでいただきました。昨年のQSOパーティ以来1年ぶりという方が多かったように思います。30局ほど交信いただき、西風が冷たくなってきたところで終了としました。リグのTEMPメーター上昇はなくブルーゾーンを維持。冬場の熱対策はヒートシンクで十分なようです。
IC-705を使い始めて1年以上経過しました。ほとんどVUのみの使用です。主には144MHzSSB、FM、DV。時々430MHzD-starレピーターおよびシンプレックス。おおかた感触はつかめてきたように思います。受信性能はロケとアンテナでカバーするのが本道なのかもしれませんが、物足らなさはあります(SSB、FM共)。消費電力の方は大きな液晶画面と表示機能を考えると十分省エネと言えるのではないかと思います。今日はFMにてパワー10W、休みなく連続運用という感じでしたが、PD(20000mAh)の減り具合は約半分。自分の場合、GPSオンでも1回の運用で使い切ったことはなく、いつもこんな感じです。
今後のアップデートに期待したいところはあるものの、山での使い勝手が抜群に良く気に入っています。今シーズンもIC-705と軽量アンテナで里山歩きを中心とした運用ができればと考えています。
このところ里山運用ではオープンスリーブによるデュアル3エレ八木を使い続けています。D-star430レピーターにもアクセスできて、やはりデュアルは重宝です。現地ではIC-705のSWRプロット機能で確認はしているのですが、アナライザーではここしばらく測定していませんでした。ロッドエレメントなので微妙にズレてくることがたまにあります。大年寺山散策ついでにアンテナ調整してみました。
周辺の樹木はほとんど落葉して冬支度です。少しだけ紅葉の名残らしきものが残っていました。
山頂公園 いつもの運用場所
野草園の上、大年寺山山頂部の公園でさっそく測定したところ、特に問題というほどのズレはなし、ロッドエレメントの長さのみ微調整しました。140MHz ~160 MHz までSWR1.2以下でフラット。145MHz用3エレのみの状態と430MHz用オープンスリーブエレメント2本(第一および第二導波器)を装着した状態で比較しながら測定してみました。ほとんど変化ありませんが、430MHzエレメントを追加した方が若干SWRは下がってくれました。430MHzに関してはアナライザーが対応していないのでIC-705のプロット機能で測定。バー表示されない状態、SWR1.0? 良好なようです。
デュアル3エレ八木
145MHz用エレメントのみの状態
430MHz用オープンスリーブエレメント装着時
430MHzのSWRプロット
調整後、せっかくなので2mSSBでCQを出してみましたが応答なし。145MHzFMをワッチしたところCQが聞こえ、数局に応答。栗原市固定局、岩手県平泉町の音羽山移動局、大崎市加護坊山移動局。パワー1W~5Wで特に問題なく交信いただきました。悪くはないようです。
利得重視ではないもののOWA八木ならではの超広帯域で、使いやすいアンテナではあります。430MHzについては3エレとして機能しているのかどうか?よくわかりません。これまでのところシンプレックスの通常交信でも感触としてはまずまずです。今シーズンの里山運用、引き続きこれを使ってみます。
このところ週末、好天に恵まれています。亘理山地、深山から南の里山を歩いてきました。
常磐線山下駅下車。高瀬峠から入山し、まずは大森山(影倉山)へ。高瀬峠に小さな標識と登山道がありますが、植林杉が伸びて刈り払いもされず藪に近い状態となっています。なので山頂を回り込む林道を登りました。こちらも手入れがされずほとんど藪と化しています。この山は十数年前に大規模な山火事があり、その後、林道が整備されたようです。でも、手入れされなければ元の自然に帰るのみ。放置されて廃墟と化した人工物、かつて多額の費用をかけてつくられ、その後荒れ放題となった林道。特に里山はこうした光景を目にすることが多く、考えさせられてしまいます。
高瀬峠入り口付近
大森山山頂に続く林道
角田市の最高峰、といっても315m。この山域にあって大森山は眺望に恵まれた数少ないピークです。吾妻連峰の一切経、吾妻小富士、高山、その先に安達太良山。蔵王は雪雲の中。でもその眺望を遮るように設置された無粋な鉄骨と照明施設。これもいづれは廃墟と化すのでしょうか。山頂の一角で無線運用していると、十人ほどの登山者が集団で登ってきました。みなさん健脚で、藪道を登ってきたようです。急ぎ撤収。2mSSBにて県内および米沢市固定局と交信。
大森山山頂
いったん高瀬峠に戻り、馬船峠をめざすことにしました。良く踏まれた細道が続いています。名乗峠を経てどこが山頂か判らない螺吹山を過ぎると、伐採地の先に疣石山(大沢山・物見山)が見えてきました。標高314m。伐採により西側が大展望となり、そのことが徐々に知られてきたのか、無線運用中、ここでも3組の登山者に出会いました。眺望の得られる貴重なピーク。みなさん休憩されます。ということで、またも急ぎ撤収。D-star福島レピーターおよび430DVシンプレックスにて石切山移動局(福島市)と交信。
伐採地と疣石山(大沢山)
馬船峠から山元町側の林道の状態を確かめてみたいというのが今回の目的でもあったのですが、それは別の機会にして鷹討山まで足を延ばすことにしました。金津展望台を経て鷹討山山頂へ。あまり眺望もなく通過点的なピーク。珍しくここも十人ほどの登山者が休憩中でした。山頂から少し離れたところにアンテナを設置。3度目の無線運用。2mFMで数局にお相手いただき、とぎれたところで終了、下山としました。
馬船峠
もともと地味な山域で人に会うこと自体あまりないのですが、この日は特異日だったようです。こういう時は山頂を避けて藪尾根から電波を出してみるのも良いのかもしれません。
冷却ファンを取り付けることで放熱効果が高まるのは間違いないものの、メリットよりもデメリットの方が気になり、ヒートシンクに戻すことにしました。
理由としては
1)ファンからのノイズがパッチンコアを付けても皆無と言い切れない
2)同じPDにつなぐとリグへの給電が不安定になる現象がみられる
(PDの種類によるかと思います)
3)ファン用電源ケーブルが1本追加されて煩わしく設営、撤収の手間が増える
IC-705の冷却、けっこう悩ましいです。固定局で使う分には電源も別にできるし、ノイズも特に問題になることはないかもしれません。でも、山では制限が多く、ケーブルも少ない方が良いわけです。実際使ってみるとファン用電源ケーブルのひと手間がけっこう煩わしく感じます。自分の場合、運用中に他の登山者が登ってきたら撤収し別の場所へ、という感じなのでやはり簡便で機動的なのが一番です。これから冬場は手もかじかんでくるのでなおさらかと。
ヒートシンクは7cm×5cm×1cm。IC-705のバッテリースペースのシャーシ部分はいろいろと微妙な凹凸があり、ヒートシンクの下にアルミテープと熱伝導シートを張り密着度を高めています。ファンほどの放熱効果は望めないのですが、自分的にはこの方法がしっくりくるようです。今日は気温10度前後、微風。運用中TEMPメーターがレッドゾーンに上がることはありませんでした。
暑い時期になったら何らか工夫して冷却ファンにまた戻すかもしれません。
仙台の自宅を出る際は雨。どうなるかと思いましたが常磐線で南に向かう内に明るさが増してきました。浜吉田駅下車。
登山口の上大畑地区はりんごの収穫真っ盛りでした。高台になっているこのあたりは海が眺められる雰囲気の良い場所で、りんご畑の農道を上がった奥に黒森山登山口があります。
正面に黒森山
登山口
月山神社より
鳥居をくぐり、階段状の急坂を登ると月山神社。境内裏手に登山道が続き、雑木と杉林の細道をゆるいアップダウンを繰り返しながら20分ほど登ると主尾根の分岐着。北に向かうと先週登った閑居山、今回は南へ。15分ほどで黒森山山頂。標高255m。IC-705のGPSでは254mを表示。蔵王はじめ奥羽山系は雪雲の中でしたが、北に泉ケ岳、薬莱山が見えていました。仙台方面も天気は回復したようです。
黒森山山頂
遠くに仙台のビル群
山頂で無線運用していると四方山側と閑居山側から2組の登山者が登ってきました。この山頂で人に出会うこと自体、初めてです。そういえば昨年以上に登山道もよく踏まれ、だんだんメジャーな山になってきているのかもしれません。2mSSBで相馬市の固定局と交信、D-starは福島430レピーターにアクセスでき山掛けで交信。
雑木の尾根道を南に30分ほど進み四方山。ここは山頂直下まで車道が上がっており、公園風に整備された台地状の山頂の一角に展望台があります。その下の日当たりの良い場所で2度目の無線運用。D-star仙台青葉レピーターにアクセスし、グーグルマップのAPRSに足跡を残しておきました。2mSSBにて福島市、富谷市固定局と交信。
四方山山頂付近
山頂を後に車道を下り明通峠へ。峠から左へ50mほど先に深山登山口があり、長い登り返しとなります。雷神山、山家山の眺めのない小ピークを越えて進むとこの尾根で唯一の展望地(無名峰)に到着。角田山元トンネルの真上あたり。パンをかじって遅い昼食としました。
無名峰より
さらに登ること20分、深山の一角である国見台に到着。以前は眺望が得られたようですが、今は樹木でなにも見えず。ただ、地形的には崖上に位置しており北の伝搬は悪くないようです。ここで本日3度目の無線運用。JP7IEL局(距離約70km 5W)と145MHzおよび430MHzにて55で良好に交信できました。今回もデュアル3エレ八木。はじめ厳しかったものの入感ポイントを探りかつアンテナを少し斜めにしたところ信号が安定してくれました。モノポールは動かしたり偏波面を変えたりする自由度が高く電波をとらえる面白さがあります。
何度も登っている深山山頂はパスし山寺集落側に下山。いつもの山下駅に向かいました。
山下駅ホームより四方山
自分的にはけっこう長丁場のルートでしたが、無線運用の楽しみがあって疲れはあまり感じずに済みました。見晴らしの良いピークや尾根にてQRV。他の登山者が登ってくれば撤収し次のピークへ。設営、撤収は簡便なものが一番と今回も実感した次第です。
移動運用地として知られる四方山の北に連なる尾根は、黒森山や閑居山を経て割山峠に至ります。今回は慶月院の墓入り口から入山し、閑居山、つつじの森、鴻ノ巣峠をめぐりました。
JR常磐線亘理駅下車。タクシーで慶月院の墓入り口へ。慶月院は仙台藩の重臣・原田甲斐の母親です。江戸時代前期に仙台藩で起こった伊達騒動を題材にした山本周五郎の小説(『樅ノ木は残った』)にもなりました。騒動の首謀者とされた原田甲斐の母として累がおよび、正式に弔いもできないため内密に葬り、墓ではなく山中の自然石を墓印にしたと伝えられているそうです。
慶月院の墓
墓地から気持ちの良い雑木林の細道を登ると令法の丘。昨年訪れた際、見晴らしはなかったのですが、樹木が一部伐採され亘理の町と太平洋が望める展望地となっていました。さらに10分ほど登ると主尾根の分岐。南に進めば黒森山、四方山。今回は北へ。ほどなく杉林に囲まれた閑居山、さらに進むとつつじの森。ここは石切り場の真上となっており、森というより崖っぷちで、ちょっとした小ピークになっています。蔵王は雪雲に覆われ見えませんでした。IC-705のGPSで確認したところ標高200m。ルート上で無線運用適地2カ所に見当をつけてきたのですが、ここはその1カ所目。
つつじの森
今回もデュアル3エレ八木。2mSSBでCQを出し、県内および山形県長井市より応答いただきました。JP7IEL局(距離約63km 5W)と145MHzで51、430MHzはノイズに埋もれ交信不可。IEL局側には430MHzでも51ほどで入感していたようです。いったん撤収し次の運用場所へ。
崖に沿って300mほど進むと鴻ノ巣峠となります。昔は峠だったのかもしれませんが、今は西側が採石場となって見る影もありません。この峠のすぐ上に広さ8畳ほどのちょっとした高台があります。第二の運用ポイント。昨年通過した際に、大年寺山や仙台中心部のビル群がかすかに見えていたのを思い出し、ここなら良好に交信できるのでは?と当たりを付けていたのです。
遠くに仙台のビル群
高台より西側眺望
D-star仙台青葉レピーターにて再度JP7IEL局をお呼びしシンプレックスへ。つつじの森より標高的には20mほど低いものの145MHz、430MHzとも信号が上がり55で良好に交信することができました。オープンスリーブのエレメントを取り付けているだけのデュアル3エレ八木。この間、430MHzに関してはD-starレピーターへのアクセスのみに使っていたのですが、シンプレックスにおいても手ごたえが感じられました。430も3エレとして機能しているのかどうは?です。一応指向性もあり、デュアルで重さ130gほど。里山運用はこれでいいかな、と。
下山口
下山は鴻ノ巣峠から林道側に下りました。このルートは初めて歩きましたが、雑木林の明るい尾根道が続き悪くないです。下山口の林道を500mほど進み割山峠の車道に出ることができました。左手に前回登った愛宕山。今回はパスし、亘理駅までひたすら歩きました。
鷹討山の運用では久しぶりに145MHzDVモードでロングQSOを続けました。10W運用だったこともあり、後半では送信のたびにTEMPメーターがレッドゾーンを行ったり来たりという感じで少し心配になりました。付属バッテリーを外してヒートシンクを取り付けているとはいえ、FMおよびDVモード10W出力で長時間運用の場合、レッドゾーンは覚悟しなければなりません。
ということで冷却ファンを試してみることにしました。純正乾電池ケースにファンを組み込む方法とかスリット部分に取り付ける、あるいは百均のクールファン活用などネットでいろんな情報が出ており参考にさせていただきました。アマゾンで検索するとスマホ用冷却ファンなどというのもあり、この手のものがいくらでも表示されます。世の中には熱くなる商品が増殖しているということでしょうか。
IC-705のバッテリー収納スペースはプラスティック部分が9cm×6cm、その下のアルミシャーシ部分は多少狭くなり、さらにいくつかの凹凸や接点があります。冷却ファンのみであればシャーシに密着させる必要もないわけです。
考慮したのは、1)バッテリースペースへの装着・固定、2)電源ケーブルの取り回し、3)冷却効果、の3点。自分が購入(アマゾン)したのは縦6cm×横6cm×幅1cmのごく一般的なUSBファンで、取り付け可能な最大の大きさかと思います。
シャーシの穴は樹脂板でカバー
PDバッテリーから容易に給電
収納時
さっそくバッテリースペースに装着してみると少しきつめの固定具合が絶妙で、705のためにあるのでは?と思ってしまうほどジャストフィットしてくれました。厚みが1cmなので出っ張りもなし。ケーブルはスペースの空いた部分に格納することにしました。吸出しでも吹き付けでも効果はあまり変わらず、これまで使ってきたヒートシンクに比べると冷え方はだいぶ良さそうです。耐久性は疑問ありですが、しばらくこれを装着して使ってみます。