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link JO7TCX アマチュア無線局 JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/22 7:05:25)

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feed 大年寺山12/27 (2020/12/27 16:31:02)



 寒い日が続きます。午前中、日差しがあまりないものの風もなく、いつもの大年寺山にIC-705を持って散歩運用に出かけました。野草園の上の山頂部公園。隣にNHKと仙台放送のテレビ塔があり、昨年から今年春にかけて430ばかりか145も抑圧を受けるようになりしばらく避けていました。それが数ヵ月前から145についてはピタリと抑圧がなくなりました。何かの送信が停波したようです。430は相変わらずで、抑圧によりS7~8振ってしまいます。放送施設や樹木があり見晴らしは北西方向に限られるものの、伝搬的には蔵王反射もあり、南も悪くないようです。




 今日は2mSSBを試してみたいと思い、144.230でCQを出したところ仙台市内および塩釜市の固定局3局に応答いただきました。いづれも近場ということもあり59の信号ですが、IC-705の音の良さを実感しました。これまで馴染んできたIC910やFT817の2mSSB独特の音声と明らかに異なり、聞きやすく安定感があります。周波数ズレも特に感じられずそのままの状態で交信を続けました。たとえて言えばFMチックというか、そんな錯覚を覚えそうな音声です。遠方の場合はこうはいかないと思いますが、期待が持てそうでSSBが楽しみになってきました。






 その後、FMおよびDVにてJP7IEL局と交信。今回もバッテリースペースにヒートシンクを取り付けた状態で使用。外部バッテリーから15Vを給電し、5~10Wで1時間半近く交信を続けました。ヒートシンクはそれなりに機能しているようで、TEMPメーターの1/3ほど青ランプ点灯でそれ以上になることはありませんでした。悪くなさそうです。アルミシャーシのむき出し部分は樹脂プレートを加工しとりあえず塞ぎました。あとはヒートシンクの簡便な固定、着脱の良い方法がないか、考えているところです。




 ポータブル機というのは性能的には制約があるものの運用方法が自由かつ無限で、その分、バッテリーとか熱対策、あるいは防風、防水とかいろいろと工夫のしどころがあって楽しめます。久々に面白いリグです。







feed IC-705  VU帯(FM)の受信感度 (2020/12/27 5:41:03)


 IC-705の受信方式は、VUを含め25MHz以上がダウンコンバージョンIFサンプリング方式とのことです。VU帯でどの程度の受信感度なのか、スーパーヘテロダインのID-51やFT817と比較してどうなのか、IC-705を購入したのはそんな興味が涌いてのことです。

 この1ヶ月ほど、主に145MHzFMにて聞き比べをしてみました。3機種とも付属(内部)バッテリー。IC-705はプリアンプオン。自宅ベランダのアローラインにて、固定局からの弱めの信号をID-51(初期型)、FT817(ND)と切り替えながら耳を傾けました(あくまで自分の環境と耳での感触です)。

 その結果、
 ID-51>FT817≧ IC-705 となりました。






 31程度の信号。なにかを話しているのはわかるが何を話しているのかまでは判別しかねる微妙な信号の場合、ID-51は話の内容が断片的にでも了解でき頭一つ抜け出ています。FT817と IC-705はほとんど了解できません。FT817はFM特有のノイズレベルが高いものの、ノイズのベースが均一的で、かつ高音域が立ってわずかに変調の片鱗をとらえやすい感じがあります。IC-705はFMノイズ音がほどよく抑えられているものの、粒状のブツブツノイズを拾いやすいようです。ノイズリダクションを効かせるとかえって変調のエッジが甘くなりとらえにくくなります。FMの場合、この機能は通常オフでよいように思いました。41~51くらいの信号ではブツブツノイズは気になるものの了解度にあまり差はなくなります。ざっくり言えば同等と言えなくもないのですが、厳しく見ればIC-705の受信感度はわずかにFT817に及ばず、との感触です。ID-51との比較では感度の差がより感じられ、ノイズに埋もれそうな微弱信号の場合はID-51に分があります。これらは430MHzFMに関しても同様の傾向です。


 感度のみが受信性能のすべてではないものの最新機のIC-705にはもっと頑張ってほしかったというのが正直なところです。HF帯は悪くない印象があり、それより上の周波数帯に関しては技術の蓄積されてきたスーパーヘテロダインに未だ及ばずということでしょうか。今後の改良に期待したいと思います。どのようなノイズを拾いやすいのか、野外ではどうか、隣接信号からのかぶり、SSBでの感度・了解度などなど・・・追々試しながら様子をみてみます。









feed IC-705 ヒートシンク (2020/12/20 20:03:30)

 IC-705には放熱用のスリットが設けられているものの、裏面の半分以上は付属バッテリーで占められ、十分な放熱は期待できません。この間の運用では気温が低かったこともあり、145や430FMでも付属バッテリーを外してアルミシャーシをむき出しにすれば、手で触れないほど熱々にはなりませんでした。ただ、終段デバイスの温度が一定以上になると自動的にパワーダウンする仕様となっており、放熱を効率化するに越したことはありません。

 安直な方法ですが、ヒートシンクを付けたらどうだろう?と考え試してみました。以前にテスラコイルの冷却用にマルツで購入した余りものですが、これがIC-705のバッテリースペースにジャストフィットしてくれました。縦5cm、横7cm、高さ1cm。アルミシャーシに底面を密着させ、隙間にゴム材を挟んで仮固定しました。いざという時は付属バッテリーを装着できるようにしておく必要もあるので、ヒートシンクを完全固定してしまうわけにもいきません。こんなものでも無いよりはましでは?






 本日、大年寺山にてJP7IEL局にお相手いただき、この状態で使ってみました。145MHzFMおよびDVにてパワー5W~10W。約1時間30分の交信中、時々ヒートシンクを触ってみたところ、徐々に熱くなって放熱されている様子がうかがえました。終段FETの温度を示すTEMPメーターもさほど上がらず推移。空冷ファンを取り付けたようにはいかないにしても、ある程度の冷却効果は期待できるかな、といった感触はありました。






 欠点もあります。付属バッテリーを外すとアルミシャーシと内部基板との間に穴が二つ開いているのです。放熱のためには良いのですが、元々考慮されていない防水性が皆無となり埃が入る可能性もあります。またバッテリー用の電気接点もむき出しになります。ということで、最も放熱が必要となる夏場は湿気も多くこの方法では問題があります。空冷ファンほど大げさでなく、もう少しスマートかつ有効な方法があれば、と考え中です。











feed IC-705の外部バッテリーその2 12V給電 (2020/12/12 17:05:19)


 前回も書いた通り18650の3本直列の場合、充電直後は12V以上ありますが、使い始めてすぐに11V台に低下しそのまま下がり続けます。リグで10W設定をしていたとしても実際の出力は下がっていきます。一方、RP-PB201はケーブル側で電圧を指定する方式なので、指定電圧をキープし続け、維持できなくなったらシャットダウンということになるようです。15V3Aのほかに12V3Aも出力可能で、この方式であれば12VでもIC705の10W運用が可能では? その場合、発熱もいくらか抑えられるのでは? と考え、試してみることにしました。




 12VトリガーケーブルをつなぎIC705を10W設定とし、パワー計で測ったところ、145MHzで7W、430MHzで6.5Wのパワーとなり、15V時に比べ20%ほど低下がみられました。USB電圧計では受信時12.1V、送信時11.8Vを表示。送信時の電圧が12Vを下回りますが、パワーはそこそこ維持します。バッテリー容量を減らして同じことを繰り返してみたところ、電圧およびパワーに変化はありませんでした。


受信時


送信時 (145MHzFMにて)


145MHz


430MHz



 RP-PB201であれば12V給電でも5Wまで低下してしまうことはないようです。15V給電で10W出したとしても発熱によりパワーダウンということもあるわけで、最大パワーとはいかないまでも発熱を抑えバッテリー持続時間も稼ぐ、そんな使い方も良いのでは?と思いました。実際の運用でどうなのかはこれからです。

 このバッテリーには21700リチウム電池が使われているそうです。18650を大きくした形状で3.6V、容量5000mAh前後。エネルギー密度を極限まで高めたような電池です。これを4本並列で20000mAhとし5V~20Vに昇圧しているのだと思われます。今のところ気になるほどのノイズはなく、USB-Cによるバッテリー側への充電もなかなかのスピードです。

 電池にしてもその制御技術にしても日進月歩で驚かされます。ただ、モバイルバッテリーの宿命なのか、いつも何か落とし穴があり、予期せぬ挙動に悩まされてきました。はじめは良くても数回で満充電しなくなったり、いざ運用という時に電源が入らなかったり・・・。これまで何度もそんな経験があります。今回は果たしてどうなのか? 12V、15V双方を試しながら、しばらくこのバッテリーで運用してみることにします。




feed IC-705の外部バッテリー (2020/12/5 17:11:47)


 IC705の付属バッテリーは2000mAhと容量が小さく、大容量のBP-307に換えたとしても最大5Wで少し長く使えるというだけで10W可能になるわけではありません。これまでFT817やFTM10Sで使ってきた18650リチウム電池の3本および4本直列を使えばいいかな、と楽観していたのですが、IC-705の場合、どちらも少し問題なところがあります。

<18650の3本直列の場合>
 数年使っていることもあり充電直後の電圧が12.3V、少し使うと12V以下に低下します。IC-705につなぐと10W設定は可能ですが、実際のパワーは5Wとなります。FTM10Sの場合は、10Wは出ないにしても7~8W出るのですが、IC-705はそうなりません。電圧が10.5Vあたりに低下すると受信はできても送信不可となります。つまり3本直列の場合はマックス5Wということです。付属バッテリーに充電しながら運用時間を延ばす、そんな使い方がベストのようです。






<18650の4本直列の場合>
 やはり劣化が進んでいるので充電直後の電圧が16.1Vです(本来は16.8V)。この状態で705につなぐと「HI Voltage」の表示が出てしまいます。これでも送受信は可能で、ダミーロードを付けて計ったところ145MHzで10W弱、430MHzで8W程のパワーとなりました。ただ、この状態で使い続けるのは精神的によろしくありません。13.8Vプラスマイナス15%の定格範囲で使ってください、ということだろうと思います。




 ということで最近見かけるUSB-Cタイプのモバイルバッテリーを購入することにしました。ノートパソコン用のRP-PB201という型番で15V3Aを出力できるそうです。重さ約370g。これで容量20000mAhとか。リチウム3.7V換算と思われるので、15V換算にすると5000mAh程度ではと推測しています。重量からみてもそんなものでしょう。別売の急速充電器、15Vを取り出すためのトリガーケーブルも購入しました。トリガーケーブルは共立エレショップで外径5.5mm、内径2.1/2.5mm両用タイプを購入。China製で不安がありましたが、装着してみるとIC705にぴったりで、問題なく15Vを出力してくれました。ただ、定格内とはいえ電圧高めとなります。発熱やノイズはどうなんでしょう。
 





145MHzFM10W設定で送信時(上下)




 本日、大年寺山にてJP7IEL局にお相手いただき、モバイルバッテリーで運用してみました。主に430MHzFMおよびDVシンプレックスにてマックスパワーで交信。前回同様1時間ほど経過した際に付属バッテリーを外してアルミシャーシを触ってみたところ、5Wの際よりは熱いものの、触れないほどではありませんでした。USB電流計は430MHzで3.0A、145MHzで2.5A前後を示していました。430MHz約8W、145MHz10Wの実パワーでこの数値はけっこうな省エネでは?とあらためて思いました。2時間30分ほどの交信中、モバイルバッテリーの電圧は15V前後を維持し、低下する気配はありませんでした。終了後に残量を確認したところ4個の残量表示の内、2個消灯。消費電力が最も大きい430FMおよびDVのマックスパワーで4~5時間持ちそうな感じです。






 ノイズについては過去の経験から不安があり、トリガーケーブルにコアを3個付けた状態で使いました。430MHzでまったくと言ってよいほどありません。145MHzでSを振るほどではないものの若干あるような無いような、といったところで耳では確認しきれませんでした。バッテリー自体に電圧変更スイッチはなく、ケーブル側で指定した電圧を取り出す方式なので、従来のようなコンバータノイズが載りにくいのでしょうか。何度も悩まされたモバイルバッテリーですが、今のところこの機種は悪くないとの感触です。







feed 鷹討山(たかぶつさん) IC-705使い始め (2020/11/30 10:25:01)

 標高310m。亘理山地の中ではこれでも高い方で、隣の深山に比べ24メートル標高があります。太平洋側が開け、北と西は樹木で視界が遮られていますが、その分、風が当たらず、冬場でもホッとできる山頂です。ここで何度も無線運用もしてきました。ただ、いつも交信いただいているJP7IEL局とは伝搬的な相性がいま一つで、まともに交信できたことがありません。近隣の山頂では安定して交信できており、標高のあるこの山で不安定になるのが腑に落ちない思いがあり、あらためて試してみました。


鷹討山(左)と深山(右)


 常磐線山下駅下車。今回は南側の登山口から入山。「たかぶつ山コース」分岐から左に進み、東街道コースに入るとすぐ、沢に下る道と尾根を直進する分岐があり、直進してみました(標識なし)。初めてのルートです。藪っぽい箇所はあったのものの、踏み跡はしっかり付いていました。背丈ほどの笹藪を切り開いた道で、急登が続きます。主尾根のどこに出るのかわからずそのまま登り続けると、見覚えのある小広場に到着しました。太平洋側が見渡せる展望地。ここから間もなく主尾根の登山道に出合い、そして鷹討山山頂。駅から歩いて2時間ほどでした。


たかぶつコース分岐(左へ)

尾根筋のルート



展望地 標高276m(GPS)



鷹討山山頂



 帰りは東街道コースを下山。以前はまったくの藪もしくは獣道程度だったところが登山道となり、いつのまにか新たなルートがそこかしこにできていました。東街道コース下山途中にもこれまでなかったいくつかの分岐がありました。何度も登っている勝手知った山とはいえ、ルート探索はこれからも楽しめそうです。


東街道ルート



 無線運用はIC-705を初めて持参しました。D-STARレピーターでJP7IEL局をお呼びし、430FMへ(距離約70km)。これまでの経験から今回も厳しいだろうと予測しましたが、意外にもしっかりした変調が浮いてきました。RH770で51-52。アンテナを5/8λ垂直ダイポールに換え51-52変わらずですが、前回同様に変調の力強さと安定感が増す感触がありました。5/8λ2段のRH770(5.5dbi)に比べ利得は上回るようです。せっかく持参した705なので、2mSSBおよびFMでCQも出してみました(RH770にて)。SSBは福島市固定の1局、FMでは仙台市など数局にお相手いただきました。


5/8λ垂直ダイポール



アナライザー機能でRH770を測定


 リグを地面に置いて使うので、FT-817に比べ705は安定が良く使いやすく感じました。手袋をしても操作性はすこぶる良いです。付属バッテリー+18650の3本直列をつなぎ充電しながら運用しました。液晶画面を常時表示、GPSもON、430FMを中心に5W、3時間弱の運用で十分余裕でした。途中で付属バッテリーを外し、どの程度熱くなっているのかアルミシャーシを触ってみたところ触れる程度の熱さで、さほどでありません。考えていたより省エネのようです。簡易的なアンテナアナライザー機能があるもの良いと思いました。ただし、良いことばかりでなく、使っていて疑問に思ったところもあります。特に外部電源の動作電圧は他のリグと比べシビアなようです。145MHzでノイズの影響を受けやすい印象もあります。何度か使ってみてそのあたり整理してみます。








feed 5/8λダイポールアンテナ・スタブマッチ(430MHz) (2020/11/23 15:56:34)
 里山で430MHzを使うようになり、定番のRH-770よりも利得が得られ軽量なものを作れないかとネットを見ていたら、430用垂直ダイポールアンテナの記事が目に留まりました(JR4PDP局さんの「ハム三昧」)。通常、ダイポールアンテナは1/4λエレメント2本に中央から給電するわけですが、5/8λエレメントにオープンスタブで給電する方式で高利得が得られるとのことです。この記事を参考にさせていただき、さっそく作ってみました。




 寸法は記事の通りに作りましたが最終的にオープンスタブではなくショートスタブ給電とし、少し変更となりました(下図)。



 <材料>
・52cmロッドアンテナ2本
・直径4mm銅パイプ、給電部用直径5mmおよび1.2mm銅パイプ少々
・BNCコネクター
・プラスティック板
・塩ビパイプ20cm
・結束バンド

<製作>
 給電位置を変更できるようスライド式にしました。4mm銅パイプに長さ3cmの5mm銅パイプを挿入しBNCコネクターをハンダ付け。あとは2本の銅パイプが2cm間隔を保つようにプラスティック板と結束バンドで固定するのみです。使用の際にポールに固定できるように塩ビパイプを取り付けて完成。工作は以上です。



給電部スライド式

オープンスタブ状態





<調整>
 ロッドエレメントを上下とも43.5cmに伸ばし、給電部をスライドさせてマッチングポイントを探ります。オープンスタブではほぼ中央、エレメント部から11cmあたりでSWR最少となりました。ただ、1.5以下に下がりませんでした。エレメント寸法を変更したりもしましたが改善されず、でした。そこでスタブの端を短絡させてショートスタブとし、再度給電ポイントを探ったところ、エレメント部から8.5cmでSWR1.2に改善。もっと下がるのではとあれこれ試した結果、エレメント角度90度のVダイポールにするとほぼベタ落ちとなりました。


<使用>
 実際のところ、どの状態がベストなのかよくわからないので短絡部は固定せず、昨日の里山運用の際に下記を試してみました。
1)オープンスタブでエレメント垂直
2)オープンスタブでエレメントV型
3)ショートスタブでエレメント垂直
4)ショートスタブでエレメントV型




スタブの端を短絡(ショートスタブ)


 オープンスタブとショートスタブで給電点が変わってしまうので、その都度スライドさせベストに合わせました。その結果、ショートスタブで垂直状態がもっとも信号が強く安定するとの手ごたえがありました。オープンスタブ垂直状態との差はわずかです。V型にするとSWR的には良好なのですが、なぜか信号は悪化します。ということで、スタブ短絡部をハンダ付けすることにし、調整終了としました。肝心のRH-770(5/8λ2段)との比較ですが、明瞭な違いとまではいかず若干良いかな、といったところです。重さ120g。仕舞い込み寸法38cm。軽量で現地での組み立て不要。これからのシーズン、寒い中での運用には重宝するかと。この状態で、しばらく使ってみます。


収納状態












feed 閑居山―鴻ノ巣峠―割山峠―愛宕山 11/22 (2020/11/23 4:48:04)



 未踏となっている閑居山から北を歩いてきました。1日で七峰山まで足を延ばし阿武隈川に下ることも考えましたが、無理せず割山峠までとし、ルートから少し離れた愛宕山に立ち寄ってみることにしました。








 常磐線亘理駅下車。「慶月院の墓」入口から入山し、まずは閑居山へ。ここまでは前々回に登っています。だいぶ葉が落ち、途中にある令部の丘からは樹間に亘理の町並みが見渡せました。

 閑居山からいったん下って登り返すと「つつじの森」という小ピークがありました。西側が石切り場となっており、その突端の平坦地という感じの場所です。GPSでは標高195m。樹木はあるものの正面に蔵王の山々、南に吾妻連峰、眼下は阿武隈川となかなかの眺望。石切り場のおかげで眺めが良いわけで、複雑な気分ではありますが、ここは気に入りました。












 崖にそってしばらく眺めの良い痩せ尾根を進むと鴻ノ巣峠がありました。かつては峠道だったのでしょうか。今は片側が石切り場となってそれらしい雰囲気はありません。少し登った平坦地からの眺めもよく、遠く仙台中心部のビル群が見えていました。






 杉林の明瞭な道が続き標高を下げていくと、割山峠付近の建物が見えてきました。ところが、もうすぐ峠かと思われるあたりに鉄塔があり、その付近でルートを見失い、道を間違えてしまったようです。南斜面に続いていた細道に入り下ったところ、沢に下りてしまいました。沢沿いにかすかな踏み跡がありそのまま進むと、尾根からの正規の登山道?と合流し、峠に出ることができました。沢の出合い付近に他にも踏み跡らしきものがあり、この周辺は道が錯綜しているのかもしれません。


割山峠付近


 峠から車道を15分ほど歩き、愛宕山へ。町に近く、神社もあるとのことなので整備されているのかと思ったら、入口のみ石階段でその先はずっと登山道でした。訪れる人もいないのか荒れた雰囲気が漂っていましたが、給水塔側への下り道は明るい雑木林で悪くありませんでした。亘理駅まで歩き13時30分着。




愛宕山山頂

給水塔への下山路


 半日の里山歩き。このあたりの山域としては眺望が良く、楽しめるコースでした。


 無線運用は「つつじの森」と愛宕山でJP7IEL局にお相手いただきました(距離62km双方5W)。今日は新たに作製した430用垂直ダイポールアンテナ(5/8λスタブマッチ)とRH-770を比較してみました。はじめにRH-770。標高が低いので届くかどうか心配でしたが、430FMにてお呼びしてみるとノイズの中からかすかな変調が聞こえてきました。かなり厳しく、位置を調整し51-51。続いて垂直ダイポール。51-51変わらずではあるものの、ベストのポイントではRH-770と比べノイズが減り、変調も強まる印象がありました。エレメント角度を90度にしてVダイポール状態でも使ってみましたが、かえって悪化。IEL局側はほとんど了解できない場面もあったようで、垂直での使用がベターのようです。




 再度RH-770に戻し145MHzも試してみました。一瞬変調が浮いてきたものの交信に至らず、でした。里山では430の方に軍配が上がることが多いです。








feed 黒森山―明通峠―深山 11/15 (2020/11/16 16:41:39)



 明通峠から深山までは未踏となっており、この部分のみ歩いても面白くなさそうなので黒森山、四方山を経ていったん明通峠に下り、深山に登り返すルートで歩いてみました。前回下山した上大畑地区から入山しました。



りんご畑を進む

登山口

月山神社コース登山口


 JR常磐線浜吉田駅下車。上大畑は少し高台になってりんご畑は収穫期を迎えておりました。農道の行き止まりに金網の柵があり登山口となっています。この登山口は黒森山への直登となり、黒森沢コースと月山神社コースがあります。黒森沢コースは左手林道を進みますが入口の案内標識はなく、月山神社コースのみ鳥居の脇に案内版がありました。今回は月山神社コースへ。鳥居をくぐって少し登ると月山神社。見晴らし良く浜吉田の集落、太平洋が一望でした。



月山神社付近より

月山神社

主尾根へ


 神社裏から踏み跡のしっかりした登山道が続き、15分ほどで主尾根の分岐に到着。ここから四方山までは前回と同じです。黒森山山頂からはうっすら白くなりかけた蔵王連峰がパノラマとなっていました。ID-51のGPSで認したところ、255mを表示。誤差0m。四方山山頂では展望台に上がってみました。360度の大展望でさぞかし電波の飛びも素晴らしいと思いますが、観光客が三々五々という感じで上がってくるので無線運用はできそうにありません。D-STARレピーターアクセスのみ確認し、山頂を後にしました。



黒森山山頂

山頂より(蔵王)

四方山山頂付近

展望台より


 四方山から舗装された道をいったん下山し、20分で明通峠に到着。峠から山元町側に30m程下った右手に深山への登山口を示す案内と標柱がありました。ここから深山までは緩い尾根の登りとなり、しっかりした踏み跡が続いていました。かつてはけもの道で背丈を超える笹藪に覆われていたと思いますが、地元の方々が切り開き、道を付けたのだとか。雷神山、山家山を越え、雑木林の気持ちの良い尾根筋を進むと、少し西側が開けた小ピークがありました。山名標識のない無名峰。眼下に角田山元トンネルに続くと思われる車道と角田市街が見えていました。ここならレピーターアクセス可能では?ということでD-STAR仙台青葉にアクセスを試みたところ、ダウンリンクはあるもののSメーターは振らず。帰宅後、Google Maps APRSで確認したところ残念ながらプロットされず、でした。



舗装路を下り明通峠出合い

深山への標識

登山口

深山へ

雷神山山頂

山家山山頂

無名峰

無名峰より 

深山山頂


 峠から1時間ほどで最終ピークの深山に到着。アップダウンが少なく、西風の穏やかな日であれば冬場の低山歩きとして楽しめるコースと思いました。深山から南は藪との付き合いから逃れられませんが、北は程よく手入れがなされている印象でした。これで未踏となっていた空白が埋まりました。新地の鹿狼山から亘理の閑居山まで少しずつ歩き通したことになります。あとは閑居山から北の山域が残るのみです。




 無線運用の方は黒森山、深山手前の国見台でJP7IEL局にお相手いただきました。黒森山では430でも使えるようにエレメントを変更した2m用J型アンテナ(430は動作不明)とRH-770を比較してみました。430ではどちらも51-51ですが、RH-770(5/8λ2段)の方が変調に力強さが増した感じがありました。2mの方はRH-770で51-54、J型アンテナで-54-57。S3の違いでJ型アンテナに軍配が上がりました。430に合わせたJ型アンテナは給電位置を変えず、エレメントのみ短くしてあります(スタブ先端から74cmでSWR1.1に落ちてくれました)。エレメント交換の手間はかかりますがデュアルで使え、そこそこの性能との感触でした。



山下駅ホームより台形の四方山











feed 黒森山―四方山 (亘理郡亘理町) 11/3 (2020/11/4 5:21:51)

 移動運用地として知られる四方山。その北に連なる低い山々はかつて道のない藪山でしたが、この数年、地元の方々のご尽力により登山道が整備されたことを知りました。自分はこのあたりは未踏で、特に四方山の北にある黒森山に興味を持ち、いつか登ってみたいと考えていました。

 「亘理町まちづくり協議会」ホームページに地名の解説と詳しいルートマップが載っています。それを見るといくつかの登山口があるようですが、以前訪れたことのある「慶月院の墓」から登ることにしました。


登山口


 慶月院は伊達騒動を起こしたとされる原田甲斐の実母です。正式に弔いもできないため山中に自然石を置き、墓としたのだとか。以前訪れた時は藪に埋もれたようになっておりました。墓地周辺の手入れもなく気の毒に思ったものです。20数年ぶりに訪ねてみると、散策道が整備され、案内解説板も設置されていました。




 墓地の奥に閑居山への標識と共に登山道がありました。10分ほどで「令法(りょうぶ)の丘」。雑木林の中のちょっとした平坦地で眺望はありません。さらに10分ほどで稜線尾根分岐となり、黒森山は左ですが、まずは右の閑居山に登ってみることにしました。杉林に囲まれた通過点といった感じの山頂。標高205m。眺望はなし。三角点と山頂を示す標識のみを確認し、分岐まで戻りました。






閑居山山頂



夜討峠


 黒森山へは杉林と雑木林の迷うことのない一本道です。整備しすぎることなく、細々として良く踏まれた杣道が続いていました。見晴らしはなく、1カ所のみ切通しに太平洋が垣間見える程度です。夜討峠、月山神社分岐、黒森沢分岐を過ぎ、登山口から約1時間20分で黒森山山頂着。西の眺望がすばらしく、蔵王連峰が一望、のはずですが、雲がかかって見えませんでした。二口山塊の山々や遠く仙台市街地のビル群が霞の先に見えていました。地味な低山の連なりの中で、眺望に恵まれた貴重な山頂と言えます。標高255m。


黒森山山頂

蔵王方向

仙台市街地方向

GPSでは251mを表示 誤差4m


 誰もいない山頂で短時間、無線運用としました。2mで4局交信。その後、新江合川に移動されていたJP7IEL局と430にて55-55(RH770)、3エレに換え59-57。たいへん安定した伝搬でしばし交信を続けました。






 山頂を後に四方山へ。雑木林の気持ちの良い尾根道、アップダウンもさほどなく20分ほど歩くと芝の張られた山頂部の一角に到着。反対側の道路から車でも上れるとあって、山頂公園といった雰囲気です。ここで、いつも交信いただいているOM局とアイボール。フリーライセンス無線を運用中の地元局もおられ、無線や里山の話を聞かせていただきました。甘柿までいただき感謝です。


四方山へ

山頂付近

四方山山頂


 その後、JP7IEL局と430で再度の無線運用。こちらはRH770、IEL局は40cmほどのホイップ直付けとのこと。黒森山に比べ伝搬が安定せず、東屋周辺が最も安定し59-57。145では51-51と端的に低下。アンテナの特性にもよりますが、今回も430圧勝となりました。


 いったん黒森山に引き返し、黒森沢コースを下山。このコースはなぜか標識、赤布がなく、沢の出合いあたりは道が崩れた個所や倒木もあって荒れた感じがありました。沢を抜けると林道となり、上大畑地区のリンゴ畑に出ることができました。四方山から約40分で下山。




黒森沢出合い付近

下山口

上大畑地区


 これまで深山から南を主に歩いていましたが、北も歩けるようになって、このあたりの登山エリアがだいぶ広がったように感じました。常磐線の各駅を使って、冬場の里山散策と無線運用を兼ね、また歩いてみます。

 
 
 


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