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link JO7TCX アマチュア無線局 JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/22 6:35:20)

現在データベースには 401 件のデータが登録されています。

feed 福田峠―五社壇―鹿狼山(福島県新地町)11/1 (2020/11/2 12:46:56)



 亘理山地・七峰の南端にあたる五社壇と鹿狼山に登ってきました。七峰の中で五社壇のみ長らく未踏のままとなっており、これで深山から南がつながりました。

 JR常磐線坂元駅下車。福田峠までは遠いのでタクシーを使いました。峠手前の「いっぱい清水」から登山開始。峠の右手に地蔵森への登山口、少し進んで左手に五社壇登山口を示す小さな標識がありました。杉林が続き、その後雑木に変わり、良く踏まれた登山道が続いていました。雑木林に入ってから藪っぽいところはあったものの、密藪を覚悟していただけに拍子抜けしてしまいました。急登を登りきるとまもなく山頂と鹿狼山への分岐があり、左手100mほど進んだところで五社壇山頂着。苔むした石碑が5つ並んでいました。標高383m。もみの木や雑木に囲まれ眺望はありません。どこか霊気漂う静かな山頂。


福田峠の登山口





山頂付近の分岐点

五社壇山頂


 ポールにRH770を取り付け、2mでCQを出してみました。仙台市内と相性が良いのか3局に交信いただきました。D-STAR仙台青葉430レピーターにアクセスするとS7でダウンリンクあり。JP7IEL局と430FMに移り51-51で交信。




 五社壇を後にし、鈴宇峠へ。杉林を下ると途中から林道歩きとなり、まもなく車道に出て鈴宇峠着。ここから鹿狼山への登り返しとなります。登山口の駐車スペースには5台ほど止まっていました。




鹿狼山登山口(鈴宇峠)


 鹿狼山は全体が公園のような山で、山登りというよりは散策といった趣です。同じような地形と風景が続く緩慢な道を進むと展望所があり、眼下に新地の町や松川浦が広がっていました。いったん下り、ロープの張られた急登を登りきると、あっけなく山頂着。標高429m。ID-51のGPSでは434mを表示。誤差5m。七峰の最高峰で山頂神社の南に芝が張られた明るい山頂です。登山日和とあって多くの人で賑わっていました。でもそれも一時、下山する頃にはほとんど人がいなくなって静かな山頂に戻っていました。








登山道途中の展望所

山頂にて

鹿狼山山頂



 さて、神社の裏手から再度の無線運用。2mは1局のみで後が続かず終了。D-STARに移り、仙台青葉430からのダウンリンクがS9で入感。北は樹木で遮られているものの五社壇より50mほど標高があり伝搬は悪くないようです。JP7IEL局にお付き合いいただき、430FMで51-54(RH770)。持参した3エレ八木(NY430X3)に換え、何度か方角を調整したところ54-56に上がりました。思いのほかサイドが切れ、少し回しただけでほとんど入感しなくなります。双方5W、距離約80km。RH770では145MHzも試してみました。こちらには52で入感し変調も十分了解できるものの、JP7IEL局側は信号が弱くまったく了解できないとのこと。交信成立ならず、でした。今回も430の貫通力を実感。145に比べアンテナ利得が得られるためか、特に里山では430の方がよく飛ぶとの印象で、ノイズも少ないです。


NY430X3



 正午過ぎ、山頂から尾根沿いのコースで「鹿狼の湯」方向に下山。このあたりはバスやタクシーに乏しく、ここから約1時間、田園の車道を新地駅まで歩きました。いつものことながら下山後の車道歩きはこたえます。


鹿狼山

五社壇


 新地駅までの途中、振り返ると鹿狼山、五社壇、そして北に続く七峰の小さな山々が連なっていました。








feed 主義山-権現堂山-地蔵森 (2020/10/26 9:55:35)
 奥羽山系が薄っすらと白くなってきました。これからは里山モードに替わります。昨日は太平洋沿いの亘理山地を歩いてきました。七峰と称される亘理山地の内、小斎峠から入山し金華山、音羽山、主義山、権現堂山、地蔵森の5山を経て福田峠へ。この山域は3年前に登り、道迷い(道失い)を起こしています。その後、反対側から登って正しいルートを確認したのですが、どこから迷ったのか、なぜ迷ったのか、いまだわかりません。


右から音羽山、主義山、権現堂山、地蔵森(JR坂元駅ホームより)


 JR常磐線坂元駅から小斎峠へ。左手に小さな標識と共に登山口があります。8時20分登山開始。5分ほどで尾根となり金華山。いったん下り尾根沿いに何度かアップダウンを繰り返し、音羽山を踏み、花嫁峠を経て主義山へ。細々とした道が続きます。まだ草木の葉が落ちておらず、全体的に藪がうるさいです。比較的歩きやすいと思っていると今度は密藪で道を失いそうになる。昨年台風19号の影響か、倒木が多く、それも1本2本でなく面的に道をふさいでいるため、その部分で道がなくなっており、密藪の中から道を探す、といった具合です。
















 主義山着9時10分。標高313m。ID51のGPSでは309mと出ました。誤差4m。眺望なく周りは杉ですが、明るい感じの山頂です。ここで2局と交信。


 いったん下り、トラバースぎみに登り返すと権現堂山。標高325m。ここが山元町の最高峰と思われます。雑木に囲まれた小さな山頂です。GPSは334mを表示。誤差9m。休憩を兼ねここでも無線運用。145MHzで2局と交信。その後、D-STAR仙台青葉430にアクセスし57程度でダウンリンクあり。JP7IEL局とレピーター交信後、シンプレックスに移り51-51。JP7IEL局側ははじめ厳しい様子でしたが、入感ポイントを探って位置決めをしたところ145、430共ほぼ同等で、弱いながらも安定して交信できました(双方5W)。距離約75km。






 権現堂山を後にし、福島県境となる地蔵森へ。この途中、3年前に道迷いを起こしました。権現堂山直下から道が荒れており、赤布もほとんどありません。藪の中に道を探しながらしばらく下り、たしか左手の杉林に直角に曲がるルートを示す小さな標識があったはず。ところがそのあたりと思われる場所が倒木で景色が変わっており、標識もなくなっていました(赤布もなし)。記憶を頼りに適当に当たりをつけて進み、地蔵森のとりつきに出ることができました。記憶があったのでなんとかなりましたが、初めてであれば尾根を直進しそのまま道を失う可能性大です。地蔵森着11時40分。




地蔵森へのとりつき点 この標識のみ立派で健在


林道で2カ所、登山道分断


地蔵森山頂


山頂付近より


 地蔵森山頂直下まで以前からあった林道がさらに山頂を回り込むように延伸されていました。なので登山道が分断されています。山頂も手入れされている様子はなく荒れ放題。小さな祠があり、その前にポールを立て、再度JP7IEL局と交信。今度は430で55-55と良好な信号。権現堂山とは大違い。145でも試したところなぜか51-51に低下。430の思いもよらぬ貫通力に驚いてしまいました。


RH-770


 地蔵森山頂から福田峠までは尾根を下る登山道が続いているはずです。これまで2度、登りにも下りにも使っているので安心していたのですが、山頂付近の密藪でどうしても見つかりません。強引に進んでも藪漕ぎするだけなので、回り道となる林道を下ることにしました。


福田峠側登山口(左) 右の林道を下山


いっぱい清水


 福田峠着1時20分。峠にある登山口を確認すると、倒木で塞がれた状態でした。正規のルートを辿ったとしても難儀しただろうと思います。峠から舗装路を下ったところに「いっぱい清水」があります。半日の藪歩きから解放され、ほっと一息つきました。






feed 南面白山から猿鼻山・小東峠、山寺へ 10/18 (2020/10/19 10:42:27)
 快晴無風。絶好の秋山日和。面白山高原駅から登り始め、二つのピークを経て山寺駅へ、少し長丁場のルートを歩いてみました。

 
 仙山線始発に乗り面白山高原駅に着くと、いつもは閑散としている駅前が山形側から車で来られたらしい登山者で賑わっていました。多くは北面白山に向うようです。南面白山へは自分を含め数名。皆さん健脚とみえ、あっという間に追い抜かれてしまいました。旧スキー場を過ぎると平坦なブナの美林地帯。ここから一気に高度を稼ぎ、今度はブナ二次林が現れます。細めのブナが密生し、紅葉もまずまずといったところでした。二口山塊の何に魅かれるのか言えば、この見事なブナの林なのかもしれません。




 駅から90分ほどで南面白山。先行者はすでに先に進んだのか、だれもいない山頂。遠く朝日連峰が雲海に浮かんでいました。目の前には大東岳、そしてこれから向かう猿鼻山、さらに北蔵王の山々。






猿鼻山


小東岳


 いったん高度150mを下り鞍部へ。眺めの良い斜面からは先日登った小東岳が形よく見えていました。刈払いのされない笹薮を登り返し、猿鼻山到着。山頂手前は6月に登った時以上に笹が伸びてうるさく、朝露もあってだいぶ濡れてしまいました。標高1216m。地図に山名表記もなく山頂標識もない、そんな山ですが、見晴らしの良いなだらかな頂を持つ自分的には名山の一つに数えたいくらいの山です。駅から2時間20分。ここで休憩を兼ね無線運用としました。


猿鼻山の登り返しから南面白山を振り返る


猿鼻山山頂にて






 登山ストックに延長ポールを差し込み、クリップベースで最軽量アテナRH660Sを設置。ID-51のGPSでは標高1218mを表示していました。誤差2m。145MHzをワッチするとけっこう賑わっていました。空きを見つけてCQを出し約40分運用。山形、宮城、福島各局に交信いただきました。山岳では福島県いわき市の屹兎屋山(きっとやさん)移動局。パワー2Wとのことでしたが安定した信号でした。距離126km。屹兎屋山は阿武隈山地南端に位置し、仙台からは遠いです。近くに二ツ箭山もあり、どこかに一泊していつか登ってみたい山です。


 山頂を後に高度100mほどをいったん下り、小東岳分岐への登り返し。痩せ尾根となり、まもなく小東岳分岐に到着。前回登った山王岳が目の前に見えてきました。振り返ると越えてきた猿鼻山が大きく、意外な存在感を醸していました。小東岳はすぐそこですが、今回はパスし、小東峠へ。


大東岳(痩せ尾根より)


糸岳(奥) 山王岳(手前)


小東峠と小東岳





 ここからは長いトラバースの続く勝手知る道です。今日も熊に遭遇するのでは?と不安を抱えながら、ストックで笹をたたき、音を立てながら進みました。前回、熊と遭遇した箇所にも立ち寄ってみたところ、樹木には爪痕らしきものが残っていました。所部への分岐点から奥山寺キャンプ場跡側へ下山。馬形集落を経て午後2時前、山寺駅着。

 地味な二口山塊にあって展望のよい尾根歩きが楽しめる行程でした。機会をみてまた歩いてみます。


<登山ストック>
 初めて登山ストックを携行しました。ノルディックスタイルで2本持つ方をよく見かけますが、自分は1本(T型グリップ 189g)のみです。本来の杖としての使い方以外に、笹薮をかき分けたり、朝露を払ったり、熊に聞こえるように音を立てたり、はたまたアンテナポールになったりと重宝な装備とあらためて認識しました。









feed 登山用ストックの延長ポール (2020/10/17 12:02:57)



 山王岳から山寺への下山中、熊に遭遇したことを前回書きました。さほど恐怖感はなかったのですが、そのときの光景が脳裏を離れず、何度も思い返してしまいます。潜在的にはかなり緊張し、トラウマ状態になったのかもしれません。二口山塊は、里に近いにもかかわらず山が深い、という特徴があります。この時期、里にも熊が出没し、仙台中心部に近い我が家の周辺でも出没例があります。正確なところはわかりませんが、有名どころの山と違い、登山者も少ないので熊の生息数は多いような気がします。大東岳や北面白山、山形神室あたりはそこそこ人が多いものの、それ以外は本当に静かで、休日でも誰にも会わないことが珍しくありません。今後も熊と遭遇することはあるだろうし、自分はソロで歩いているので、もし大ケガとなれば、誰にも助けを求められず、発見すらされないことも考えられます。

 というわけで熊対策のため、熊スプレーと電子ホイッスル、登山用ストックを携行することにしました。急に興味を持ち『人を襲うクマ』(羽根田治著)と『熊が人を襲うとき』(米田一彦著)という本も読んでみました。熊の生態や対処方、遭遇事例が具体的に多数書いてあって、登山者必読と思いました。遭遇してしまった時は不用意に動かないのがいちばん肝要で、「木化け」といって樹木の間に入り、自ら樹木になりきって気配を消す、そういう方法もあるようです。その間にスプレーを素早く手に持ち、いよいよという時は躊躇なく使う。






 もっとも、いろんな対処法とか装備以前に、山は野生の領域であって、その中では人も数多い動物の一種に過ぎず対等であること、場合によっては他の動物から野生的試練にさらされるという自覚がもっと必要だったな、と反省しているところです。


 さて、長さわずか1mのストックではあるものの、せっかく携行するのであれば、これをアンテナポールにできないかと考えてみました。実際、山岳移動局で簡易的にそのような使い方をしている局はあるようです。ただ、地上高1mでは手持ちよりも低くなってしまう、ということで、安直すぎるかもしれませんが、ストックの先端に取り付けて長さを稼ぐ延長ポールを作ってみました。










 先端にすっぽりかつ緩みなく入る内径13mmの塩ビパイプ10cmに少し細い2種類のパイプをつぎ足して90cmとしました。ストックに装着した状態で長さ185cm。細いパイプなので、これ以上長くするとアンテナを取り付けた時にしなりが出てよくありません。2分割で収納時45cm。重さ70g。ストックのグリップ(T型)側をザックのサイドポケットに入れ、上部ストラップで固定(ザック背面が固く自立する必要あり)。ポール先端にRH770やRH660Sなど軽いアンテナをクリップベースで取り付けるのみ。強風でなければなんとかなりそうです。クリップベースを適当な樹木に取り付けてもよいのですが、この方法なら場所を選ばずに済みます。次回の山行で試しに使ってみます。







feed 山王岳(1132m)10/3 (2020/10/4 14:39:52)

 先日登った小東岳の南隣。北蔵王縦走路の小ピークの一つであるものの、おおかたの地図には山名も載っていない地味な存在です。小東岳の時は所部登山口から登り、奥山寺キャンプ場跡に下山しました。今回は、逆ルートを辿り奥山寺登山口から入山、所部に下ることにしました。

 いつものとおり仙山線始発に乗車、山寺駅下車。馬形集落を経てしばらく歩くと、二口峠への車道と遊仙峡方向の林道分岐となります。けっこう長い林道の最奥がキャンプ場跡の駐車場で、その手前に小東峠への登山口があります。駅から約1時間。所部登山口に比べ、こちらはアプローチが長いです。駐車場では数パーティが登山の準備中でした。ほとんど誰にも会わない静かなルートと思っていたのですが、そうでもないようです。


馬形集落を進む

二口峠への車道との分岐


 登山開始。前回下山しているのでこのルートの勝手はわかっています。ただ、下りと登りではずいぶん違うな、との印象がありました。倒木の多いトラバース。カブト沢の渡渉点周辺は道形が消えかかっていたり、崩落箇所があり赤布、赤ペンキ印を見失わないように進みました。仙城ヶ岩の下を通過すると道形が明瞭になり、所部からの登山道分岐に到着。ここから30分で小東峠。途中、甲岩への分岐点がないか、注意しながら歩きましたが今回も見つけることはできませんでした。以前は甲岩の真下を通り、銚子滝を登るルートがあったのですが、藪に消えてしまったようです。




仙城ヶ岩下

仙城ヶ岩





小東峠


 小東峠から蔵王縦走路を南に進むと痩せ尾根となり、やっと展望が開けました。このルート唯一の展望地。小東岳、猿鼻山、南面白山、大東岳を連ねる二口山塊の山々。目の前には甲岩の独特な姿も。いわば山塊の真ん中、山深い感じが漂います。さらに登ること10分で山王岳山頂。10時20分着。わかってはいたのですが、樹木で眺望はありません。ただの通過点という感じで山頂らしい雰囲気もなく、かつて山名が刻んであったであろう朽ちかけた杭が一本あるのみでした。


小東峠から南への縦走路

痩せ尾根から小東岳(左)南面白山(奥)

猿鼻山(左)大東岳(右)

甲岩 この岩の裏側に登ってきたルートが続く

山王岳山頂

山頂より糸岳方向


 樹間からわずかに糸岳や仙台神室が垣間見える一角にプローブ(ポール)を立てロッドアンテナを設置。休憩を兼ね、短時間、無線運用しました。145MHzFMにて宮城、山形の8局に交信いただきました。特に遠方はありません。途切れたところで、QRT。




 少し風が出てきました。小東峠から往路を戻り、奥山寺への分岐を経て所部方向へ下山。ところが・・・。

 分岐から少し進んだところで思わぬことに遭遇してしまいました。ボキッという大きな物音がしてよく見ると、目の前のブナの幹に黒い動物が・・・。クマの方が先にこちらに気づいたようです。距離10メートル。こちらの動きを確認しようとしているのか、動かず視線を向けてきました。これまでもクマと遭遇したことはありますが、このように見つめ合ったのは初めてです。数秒後、クマの方がもう興味はないと言わんばかりに視線をそらし、木を下りて谷側に消えていきました。かなり大きい親熊でした。もし格闘にでもなったら、とても勝ち目はなかったと思いますが、不思議と恐怖感はありませんでした。相手にもその気はなかったようです。




山寺駅ホームから(大東岳と南面白山の稜線)

 
 そんなことがあり、所部登山口までの道のりが長く感じられました。駅に向かう途中には「熊出没注意」ののぼり旗。1時40分、山寺駅到着。今回も7時間弱の行程でした。






feed 小東岳(標高1130m)9/21 (2020/9/22 18:44:45)

 「しょうとうだけ」ではなく「こあずまだけ」と読むようです。仙台市の最高峰、大東岳(だいとうだけ)の西にあり、QTHは山形県山形市。標高1130m。二口山塊の中でもっとも奥まっており、登りにくい山です。今回、自分は30年ぶりにこの山に登りました。いくつかルートがあり、山寺側から登ってみることにしました。

 仙山線の始発6時10分の電車に乗り山寺駅へ。今日は山寺駅から歩き始め、帰りはまたこの駅まで歩く計画で、何時に着くか見当がつきません。7時20分駅を出て登山口のある所部集落へ。集落の最奥の家屋で登山口を尋ねると右に曲がって突き当りとのこと。ところが左右に林道がありどちらを進むか迷っていると、さきほどの方が親切にも追いかけてきて左の暗い方の林道が登山口で少し先に案内板があると教えてくれました。この集落では小東岳への住民登山をおこなっているそうで、その方も以前に登ったことがあるとのことでした。


山寺

所部集落

所部登山口を入ってすぐの標識

 杉林の中、幅広の道が続き、20分ほどでいったん林道を横切り、さらに進むと徐々に登山道らしくなってきました。思っていたより手入れされており、歩きやすい一本道です。林道から40分、遊仙峡キャンプ場跡からの登山道と合流(仙城ヶ岩分岐)。


林道出合い



遊仙峡キャンプ場跡との分岐


 いつの間にかあたりはブナ林に移り、奥深い雰囲気が漂ってきます。急斜面のトラバースが続くものの良く踏まれており、前日に登ったと思われる靴跡も残っていました。廃道になったらしい甲岩への分岐点は見つけることができませんでした。


分岐から先の登山道



小東峠

小東岳分岐

分岐から小東岳

 9時45分、小東峠着。蔵王縦走路と交差します。縦走路を北に少し登ると小東岳分岐。ここでやっと展望が開けてきました。南に糸岳、仙台神室、山形神室、雁戸岳などの山々。分岐から10分ほどの登りで小東岳山頂。10時着。駅から3時間弱。予想より早く着きました。古い記憶通り8畳ほどの小さく平坦な山頂。低木に遮られ、西の展望はありません。でも、目の前には大東岳と猿鼻山、そして南面白山。視界は山また山。登山者の歩く姿もなし。誰もいない山深い山頂。


山頂

猿鼻山(手前)と大東岳(奥)


 下山を気にしつつ短時間、無線運用。今日はハンディ機(ID-51)とロッドアンテナの軽装備で、アンテナはデジコミ用のd-ROD100を使ってみました。145MHzFMで山形、宮城、福島、岩手各局に交信いただきましたが、標高的に低いこともあってか、特段遠方との交信はなく、30分ほどで終了としました。d-ROD100のマッチングもアマチュアバンド的には少しずれているように感じたので、その内アナライザーで測ってみます。






 小東峠を経て分岐まで戻り、遊仙峡キャンプ場跡(仙城ヶ岩方向)に下ってみることにしました。はじめは細々ながらもしっかりした道形がついています。沢が近づくと大きな岩があちこちに現れ、暗くて険しい谷の様相に変貌。道形もいっそうか細くかつ沢沿いのトラバース続きとなり、わずかな赤布と赤ペンキ印を頼りに、それを見逃さないように下っていきました。








渡渉点

仙城ヶ岩方向は閉鎖



下山口


 渡渉点は一カ所ありますが、さほど水量はありません。明るい杉の伐採地に出て、ほっとして振り返ると黒岩とおぼしき岩峰がすぐそこにありました。13時、遊仙峡キャンプ場跡の駐車場に到着。このルートはかつて登りに使ったことはあるのですが、記憶が飛んでおり、かつ下山だったこともあり緊張しました。


馬形集落


 林道を進み、遊仙峡入り口を過ぎると二口峠へと続く車道に合流。馬形集落を抜け、14時過ぎ山寺駅着。駅ホームから大東岳と手前の稜線がはるか後方に見えていました。その稜線の一角に小東岳があります。約7時間の行程でした。






feed 泉ヶ岳9/6 (2020/9/7 21:44:00)


 このところ外界の天候は悪くないのですが、高度1000mから2000mあたりは不安定で登山をするかどうか判断に迷うことが多いです。昨日も奥羽山系は良くなさそう、ということで近場の泉ヶ岳(仙台市泉区)に登ることにしました。

 地下鉄とバスを乗り継ぎ、午前8時かもしかコースを登山開始。スキー場はまともに日が差すのでことのほかキツく感じます。バテないようにゆっくり登っているとトレイルランご一行が軽やかに追い抜いていきました。自分も縦横に山を駆け歩きたいのですが、なかなかそうもいきません。ただ、今回はいくつか軽量化を図ってみました。




岡沼



 うさぎ平を経て岡沼に着いてみると珍しく水を湛えておりました。春先の雪解けで水のある沼になるのですが、今時期このような姿は初めて見ました。このあたりからガスに突入。といってもさほど湿った感じではありません。約1時間20分で山頂着。藪漕ぎしていつもの運用場所へ。






 アンテナ固定に三脚ではなく、雪崩捜索用プローブを使いました。雪崩現場で雪面に突きさして埋まっている場所を特定するための道具です。テントポールのように折り畳み式になっており、全長2.4m。畳めば40cmほど。カーボン製で重さ240g。雪面に突きさすためのものなのでテントポールと違い、ワイヤーでしっかり連結されガタツキがありません。ということで、アンテナマストとして好都合では?と考え、使ってみました。先端にアローラインをクリップで取り付け設営完了。







 アローライン(AL-144F)もこれまで使ってきた5D2Vケーブルではなく、取り回し改善と軽量化を目的にRG58ケーブルとしました(給電部に工夫が必要)。これによりアローライン本体+3mケーブルで重さ250gに収まりました。リグはID-51。予備バッテリーを含め無線機材一式で1kg以下。これまでは特に三脚がネックとなり2kg近くになっていたので、約半分といったところです。






 さて、時おり霧雨もありアンテナに水滴が付着して良い状態とは言えない中での運用でしたが、145MHzFMにて宮城、岩手、山形、福島各局に交信いただきました。茨城、栃木、新潟局も聞こえいたものの、タイミングが合わなかったり、呼んでも届かなかったりで交信には至りませんでした。最遠方は岩手県葛巻移動局。距離約195km。90分ほどの運用、CQを出したり呼びに回ったりして13局と交信。プロープマストは地面をある程度選びます。硬い地面だとささりません。ただ、ガタツキがないので抜きさしは楽です。アンテナもさらに軽量化を図り、ウルトラライト運用に近づけようかと考えています。






feed 紅葉川渓谷探勝 (2020/8/16 17:48:46)


 二口山塊にもたらした雨は分水嶺の尾根をはさんでいくつもの沢と支流を作り、西は最上川を経て日本海に至ります。紅葉川もその一つで、源は面白山、奥新川峠や権現様峠周辺。面白山高原駅あたりになるとかなりの水量で、方々に滝をつくり、駅から下流部分が渓谷沿いのトレッキングルートとして整備されているようです。いつも気にかかってはいたのですが、登山した後に余力をかって渓谷歩きまでしようという気にはなれません。一度歩いてみたいと思い、今日は渓谷探勝のみを目的に訪ねてみました。

 駅から線路を越すとすぐ「紅葉川渓谷トレッキングコース入口」の標識があり、階段状のところを下りていきます。その名のとおり紅葉時期がベストシーズンということになるのかもしれません。今日はXと自分の二人きりで途中誰にも会いませんでした。


渓谷入口(正面に藤花山荘) 


 沢に下るとすぐに対岸が藤花の滝、道は岩をへつりながら細々と沢沿いに続き、仙山淵の標識あたりで一気に荒々しい姿に変貌。爆流となって岩を縫い、岩と岩にかけられた何本かの橋や鉄パイプの階段を渡っていくと、今度は深い淵が現れてきました。ここからは淵の連続。足がやっと置ける程度の断崖を切り抜いた歩道は濡れて滑りやすく、実際、何度か滑りそうになってしまいました。はずみで態勢を崩せば数メートル下の激流に真っ逆さま、となりかねない箇所がいくつもあります。緊張しながらも左右に現れる滝、そして青龍淵、松尾淵と名付けられた美しい淵がこれでもかと続き、息をのむ景観に圧倒されてしまいました。変化自在の水流、淀みに透き通ったエメラルドブルー、谷間の断崖に細々と続く苔むした歩道、予想を超えるハイライトの連続でした。



藤花の滝

仙山淵付近



クジラ岩付近



絹糸の滝

青龍渕

松尾淵

淵が続く

歩道終点付近

線路下をくぐる

藤花山荘に到着(駅前)


 最後は線路下のトンネルをくぐり下流側の出口へ。渓谷の行程はわずか2kmばかり、2度の休憩を入れゆっくり歩きましたが、長く感じました。Xも相当緊張し、足がすくんだようです。それにしても仙山線の線路のすぐ下にこのような歩道が潜んでいたとは・・・。この先にどんな景観が待っているのか、めくるめく渓相。沢登りや渓谷の魅力にはまるのも少しわかるような気がしました。










feed J型アンテナ(145MHz)バラン付きとバランなし (2020/8/15 15:54:42)


 2週間ほど前、J型アンテナのバラン付きとバランなしの2本で交信比較をした際に、レポートでバラン付きが55、バランなしが51~52となり、こちらの受信状態もバランなしで信号が弱まる結果となりました。お相手いただいたJP7IEL局からはバラン付きの2.5W送信とバランなしの5W送信の信号が同程度とのレポートもいただきました。バランを付けた方が良いとの感触は漠然とながらあったものの、バランなしでも性能を発揮するアンテナとの印象もあり、こんなに違いが出るのは予想外で、なにか他に原因があるでは?と思い、バランなし方を見直してみました。

<バラン付きJ型アンテナ>
 3D2V同軸ケーブルで作った4:1Uバランを給電部に直結しています。10年以上前に作り、ほとんど変更なしで使い続けてきたアンテナです。山で何度も風雨にさらされもしました。SWRグラフは下のとおりです。






<バランなしJ型アンテナ>
 今年3月に作ったアンテナです。50cmのショートスタブに1m(1/2λ)のエレメント。基本構造は同じですが、一回り太い銅パイプで耐久性を高め、かつ構造を見直して軽量化をはかりました。給電部直結でなくBNCコネクターとしたためバランは省き、クランプコアを2個取り付けています。直近の山岳運用はすべてこのアンテナを使っています。



<見直し修正部分>
 ショートスタブの先端(エレメントの反対側)を防水のため自己融着テープで巻いていたのですが、ここはJ型アンテナで最もクリティカルな部分です。実際、受信中にこの部分を手で触れると激しくノイズが発生し信号が低下します。とういうことで自己融着テープを取り除き、防水対策として銅パイプの穴をハンダで塞ぐことにしました。もう一点、ショートスタブの間隔を保つためにプラスティック板を結束バンドで固定し、さらに接着ボンドでかためていたのですが、先端近くの接着ボンドも影響を与えることがわかり、これも取り除き、位置も先端から少し下げて付け替えました。その結果、SWRが若干甘くなり、共振点は変わらず、でした。特に意図したわけではないのですが、バラン付きJ型アンテナとほとんど同じグラフです。






 本日、あらためてJP7IEL局に協力いただき比較してみました。JP7IEL局側のアンテナ取付位置が変更されたとのことで、いつにも増して信号が弱くUバラン付きで51-41~51。スケルチ限界でバックノイズにより聞き取りにくい場面もありました。続いて修正後のバランなしに換えたところ51-51。「同じ51でもバラン付きの時よりも信号が安定している」とのレポート。こちらも同様で、変調に強さが増した感触があり、このまま不安なく交信を続けることができました。




 本日の結果でバランなし方が良いということではもちろんありません。J型アンテナにおいてバランを付けても付けなくともさほど変わらない、というこれまでの感触が間違いではない、ということかと思います。そして、留意すべきはショートスタブ先端に余計なものを付けたり接触させてはならない、ということ。わかっていたのに、うかつだったな・・・と。しばらくこの状態で使ってみます。









feed 二口峠~仙台神室 (2020/8/14 5:33:33)


 仙台市の山で標高1300mを超えるのは大東岳と仙台神室の2座のみではないかと思います。大東岳は以前はバスの便もよく、何度も登りました。今は仙台中心部からのバス路線が廃止され、登りにくい山になってしまいました。一方、仙台神室の方は登山口まで車を使うしか方法がなく、自分は1度だけ仙人大滝から登ったことがあるのみです。このあたりの山域はあまり足が向きません。昨日、北蔵王縦走路の中で未踏になっていた部分を埋めようと、二口峠側から登ってみました。

 二口林道は宮城県側の秋保温泉から山形県側の山寺までの林道で、昨年舗装化されました。車を使うことにはなりますが、だいぶアクセスが良くなりました。秋保ビジターセンターから林道に入り、ぐんぐん高度を上げ、「二口峠」の標識を過ぎてさらに進むと山形県境のゲートが現れます。ゲート手前に細々とした登山道が見えたので車を置き、そこを登っていきました。標識や赤布はありません。あいにくのガスの中、30分ほど樹林帯を進むと「清水峠」に到着、高沢からのルートと合流します。ここに標識がありますが、その後、仙台神室分岐まで標識や赤布はありませんでした。一本道なので不要ということでしょう。途中、1239mと1272mの二つのピークを越えるのでアップダウンがきついです。


清水峠

1272mピークへの途中

仙台神室分岐

山形神室山頂

 午前8時、仙台神室分岐着。せっかくなのですぐ先の山形神室にまずは登ってみました。標高1344m。縦走路の通過点という感じの山頂。ガスで何も見えず、長居は無用。仙台神室へはいったん標高差150mのダンゴ平まで下り、急坂を登り返すことになります。ぬかるみ続きの悪路を登りきると、低木帯となり、見覚えのある狭い山頂に到着しました。8時45分着、登山開始から2時間30分。標高1356m。高度感があり見晴らしも良かった記憶があるのですが、今日は薄いガスがかかり視界はありません。誰もいない山頂。他の登山者が登ってくるまでの間、無線運用することにしました(QTH仙台市太白区)。


ダンゴ平付近

仙台神室山頂




<装備>
リグ FTM-10S(145MHzで運用)
アンテナ J型アンテナ

 いつもの装備。最近J型アンテナばかりですが、これでどのような交信ができるのか、もう少し試してみたいと考えています。約40分、宮城、岩手、山形、新潟の各局に交信いただきました。1エリアの移動局が入感し呼んでみましたが強い局に負けてしまうようで交信ならず、でした。0エリアは新潟市南区固定局と1局のみ交信いただきました。北は岩手県花巻市固定局。10局と交信、5人組のパーティが登ってきたところで終了としました。


 一気にダンゴ平まで下山。少しづつガスが切れ始め、振り返ると先ほどまでいた山頂が姿をみせてくれました。糸岳、大東岳など二口山塊の山々、そして磐司岩など秋保の山も独特の景観で印象に残りました。


仙台神室

秋保の山々

糸岳、大東岳、面白山方向


 峠からなので楽に登れるかと思ったのは甘かったようです。アップダウンあり、ぬかるみありで思いのほかきつい行程で疲れました。









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