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JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/22 9:35:19)
現在データベースには 401 件のデータが登録されています。
移動用アンテナ比較(145MHz)
(2020/3/1 20:45:28)
本日もいつもの大年寺山。JP7IEL局にお付き合いいただき、これまで使ってきたいくつかのアンテナを取り換えながら、比較実験してみました(すべて145MHz)。山岳移動などで遠方と交信できた時は、そのアンテナに良い印象を持つことにはなりますが、相手局の設備や移動地、コンディション、あるいは単なるタイミングということもあります。「このアンテナは良い」などと言っても、何と比較して、どう良いのか?
実際のところ、よくわかりません。メーカー製なら利得表示があるので、それを信じるしかないわけです。何本かのアンテナを持参して山頂で比較したこともありますが、いつもできることでもないです。双方の信号に安定感があり、かつ弱めである必要もあります。アンテナ比較というのは簡単なようで難しいと、いつも実感します。
JP7IEL局(固定)はベランダ設置のモービルホイップ(1/2λ)、大年寺山との距離約40km。双方5Wハンディ機なので59で入感などということはなく、こちらがポイントを探って51~53程度。2~3m動くと信号が取れなくなります。アンテナやリグの比較をする上ではたいへんありがたく、絶妙な位置関係と言えるかと思います。
結果は下記のとおりです。
◎RH-770
山岳移動の定番、1/2λノンラジアル。ベランダや室内、屋外を問わず、SWRがなぜかほとんど変化せず、安定した性能に脱帽してしまいます。比較をする際の基準としているアンテナです。本日のレポート交換は53-53となりました。
◎バリコン同調式ホイップアンテナ
最近作った1/2λノンラジアル。コイル4回巻きの方で試してみました。送信、受信ともRH-770とほとんど変わりなく、53-53。RH-770より少し良いかもしれない、少なくとも悪くはないとのレポートをいただきました。
◎3/4λホイップ+1本ラジアル
モービルホイップNR2Cのエレメントを変更し、50cmのラジアルを1本追加した簡易GPです。なぜかこのアンテナのみノイズを拾い、変調がかき消されてしまいました。別のアンテナに換え、再度お呼びしたところ、「はじめの2本より強く入っていた。55で入感」とのレポートをいただきました。こちら側のノイズがなければ、良好に交信できたものと思われます。なお、本来ノンラジアルのはずですが、ラジアルなしだとSWRが悪化します(自分のだけかもしれません)。
◎HB9CV
10年ほど前に作り、当時、山岳移動で頻繁に使いました。なかなか貫通力のあるアンテナとの印象でしたが、別のものと比較したことはありませんでした。物置から取り出し、試してみました。方向を合わせた状態でレポート54-55。RH-770やバリコン同調式ホイップに比べると、信号はS2ほど強まり、変調も安定します。JP7IEL局からのレポートは思ったほど上がりませんでした。4エレ並みなどと言われたりもするようですが、それほどの利得はないです。通常の2エレより少し上かな、といったところです。
◎変形3エレ八木
山に持っていける軽くてコンパクトな八木、ということで3年前に作ったアンテナです。反射器を「く」の字に折り曲げるとSWRがストンと下がります。この状態で試してみました。レポート57-55。「耳Sでもすぐわかるくらいに、これまでのアンテナと比べ明らかに強く入感」とのレポートをいただきました。こちら側はHB9CVよりS半分強い程度で、そこまでの違いは感じられませんでした。信号の安定感がさらに増したかな、といったところです。
同一場所(ポイント)、同一信号での比較、たいへん興味深いものがありました。本日を含め何度かJP7IEL局との交信実験による自分の印象としては、ホイップ(1段)では1/2λでも3/4λでも、さらに2エレであってもわずかな違いに留まります。今日は試しませんでしたが、1λ単ループアンテナも同様です。1/2λホイップとの比較で、ある意味、誤差の範囲内。HB9CVは微妙ですが、利得の違いがはっきり実感できるのは3エレ以上、そんな印象を強くしました。
JP7IEL局(固定)はベランダ設置のモービルホイップ(1/2λ)、大年寺山との距離約40km。双方5Wハンディ機なので59で入感などということはなく、こちらがポイントを探って51~53程度。2~3m動くと信号が取れなくなります。アンテナやリグの比較をする上ではたいへんありがたく、絶妙な位置関係と言えるかと思います。
結果は下記のとおりです。
◎RH-770
山岳移動の定番、1/2λノンラジアル。ベランダや室内、屋外を問わず、SWRがなぜかほとんど変化せず、安定した性能に脱帽してしまいます。比較をする際の基準としているアンテナです。本日のレポート交換は53-53となりました。
◎バリコン同調式ホイップアンテナ
最近作った1/2λノンラジアル。コイル4回巻きの方で試してみました。送信、受信ともRH-770とほとんど変わりなく、53-53。RH-770より少し良いかもしれない、少なくとも悪くはないとのレポートをいただきました。
◎3/4λホイップ+1本ラジアル
モービルホイップNR2Cのエレメントを変更し、50cmのラジアルを1本追加した簡易GPです。なぜかこのアンテナのみノイズを拾い、変調がかき消されてしまいました。別のアンテナに換え、再度お呼びしたところ、「はじめの2本より強く入っていた。55で入感」とのレポートをいただきました。こちら側のノイズがなければ、良好に交信できたものと思われます。なお、本来ノンラジアルのはずですが、ラジアルなしだとSWRが悪化します(自分のだけかもしれません)。
◎HB9CV
10年ほど前に作り、当時、山岳移動で頻繁に使いました。なかなか貫通力のあるアンテナとの印象でしたが、別のものと比較したことはありませんでした。物置から取り出し、試してみました。方向を合わせた状態でレポート54-55。RH-770やバリコン同調式ホイップに比べると、信号はS2ほど強まり、変調も安定します。JP7IEL局からのレポートは思ったほど上がりませんでした。4エレ並みなどと言われたりもするようですが、それほどの利得はないです。通常の2エレより少し上かな、といったところです。
◎変形3エレ八木
山に持っていける軽くてコンパクトな八木、ということで3年前に作ったアンテナです。反射器を「く」の字に折り曲げるとSWRがストンと下がります。この状態で試してみました。レポート57-55。「耳Sでもすぐわかるくらいに、これまでのアンテナと比べ明らかに強く入感」とのレポートをいただきました。こちら側はHB9CVよりS半分強い程度で、そこまでの違いは感じられませんでした。信号の安定感がさらに増したかな、といったところです。
同一場所(ポイント)、同一信号での比較、たいへん興味深いものがありました。本日を含め何度かJP7IEL局との交信実験による自分の印象としては、ホイップ(1段)では1/2λでも3/4λでも、さらに2エレであってもわずかな違いに留まります。今日は試しませんでしたが、1λ単ループアンテナも同様です。1/2λホイップとの比較で、ある意味、誤差の範囲内。HB9CVは微妙ですが、利得の違いがはっきり実感できるのは3エレ以上、そんな印象を強くしました。
1/2λバリコン同調式ホイップ(その2)
(2020/2/23 16:10:02)
LCメーターとアナライザーで調整したコイルを使い、以前に作った「スケルトンホイップ」と同じものを作ってみました。バリコン同調式の1/2λ電圧給電ホイップアンテナ(145MHz)。違うのはコイルのみ。片や銅線を直径1cm、7回巻き、今回は銅管を直径2.3cm、4回巻き。インダクタンスはほぼ同じ。アンテナとして作り込んだ場合、実際のところ何かしら違いがあるのか、ないのか?
使用コイル 太さ2.2mm銅管、直径2.3cm、4回巻き 0.175μH
コンデンサー 5pFエアタイトバリコン
エレメント 95cmロッドアンテナ
材料一式
(回路)
これも前作と同じです。コイル中間からタップを取らず、コイルとコンデンサーを並列にしたもっともシンプルな回路としました。
(製作)
2度目なので手間なく進めることができました。このアンテナは、BNCコネクター上にマッチング回路とエレメントをそのまま載せてしまう構造のため、配線が短くて済み、余計なコンデンサー成分を抑えられます。前作でハンダ不良が一部あったことを思い出し、今回はすべてステンレス用ハンダを使用しました。ケース加工がない分、作業が楽で、誤差も生じにくい構造です。自分としてはこの形、製作方法は悪くないかな、と気に入っています。ただし、耐久性に多少不安があるのと、むき出しのため雨天では使えません。
完成(上) 前作(下)
(調整)
すでに調整済みのコイルなのでロッドエレメントをすべて伸ばした状態で145MHz帯にマッチングしました。エレメント寸法(95cm)は変えずに、コイル間隔とバリコンで最終的に調整し、145.000付近に追い込みました。移動地の環境によって若干変わってきますが、その際もエレメントはいじらず、バリコンを回して調整します。ちなみに、バリコンを回すと共振点が上下し、それに伴いSWRも変動します。たとえばSSBの周波数帯にシビアに合わせようとして共振点を下に持ってくるとSWRが甘くなり、コイル間隔も再調整が必要となります。なので、バリコンのみで調整できる範囲は限られます。もっとも、今回製作のものはそこそこ帯域が広く、このままで問題なさそうです。
(使用)
60gと軽量でハンディ機に直付けでき、三脚設置の場合もトップヘビーにならないので、倒れにくいです。ベランダで聞き比べてみたところでは、コイルの異なる2つのアンテナの違いは感じ取れませんでした。2つともRH-770に比べ信号が強くなります。といってもほんのちょっとです。シングルバンドなのでもう少し上がってもよいのでは?と思わなくもないです。LC回路、コイルとコンデンサーのQ、エレメント長等々わずかな違いが性能の差として表れるとすれば、まだまだ改善の楽しみがあるのかな、と思います。機会をみて送信も含め試してみます。
LCメーターとアナライザーで調整したコイルを使い、以前に作った「スケルトンホイップ」と同じものを作ってみました。バリコン同調式の1/2λ電圧給電ホイップアンテナ(145MHz)。違うのはコイルのみ。片や銅線を直径1cm、7回巻き、今回は銅管を直径2.3cm、4回巻き。インダクタンスはほぼ同じ。アンテナとして作り込んだ場合、実際のところ何かしら違いがあるのか、ないのか?
使用コイル 太さ2.2mm銅管、直径2.3cm、4回巻き 0.175μH
コンデンサー 5pFエアタイトバリコン
エレメント 95cmロッドアンテナ
材料一式
(回路)
これも前作と同じです。コイル中間からタップを取らず、コイルとコンデンサーを並列にしたもっともシンプルな回路としました。
(製作)
2度目なので手間なく進めることができました。このアンテナは、BNCコネクター上にマッチング回路とエレメントをそのまま載せてしまう構造のため、配線が短くて済み、余計なコンデンサー成分を抑えられます。前作でハンダ不良が一部あったことを思い出し、今回はすべてステンレス用ハンダを使用しました。ケース加工がない分、作業が楽で、誤差も生じにくい構造です。自分としてはこの形、製作方法は悪くないかな、と気に入っています。ただし、耐久性に多少不安があるのと、むき出しのため雨天では使えません。
完成(上) 前作(下)
(調整)
すでに調整済みのコイルなのでロッドエレメントをすべて伸ばした状態で145MHz帯にマッチングしました。エレメント寸法(95cm)は変えずに、コイル間隔とバリコンで最終的に調整し、145.000付近に追い込みました。移動地の環境によって若干変わってきますが、その際もエレメントはいじらず、バリコンを回して調整します。ちなみに、バリコンを回すと共振点が上下し、それに伴いSWRも変動します。たとえばSSBの周波数帯にシビアに合わせようとして共振点を下に持ってくるとSWRが甘くなり、コイル間隔も再調整が必要となります。なので、バリコンのみで調整できる範囲は限られます。もっとも、今回製作のものはそこそこ帯域が広く、このままで問題なさそうです。
(使用)
60gと軽量でハンディ機に直付けでき、三脚設置の場合もトップヘビーにならないので、倒れにくいです。ベランダで聞き比べてみたところでは、コイルの異なる2つのアンテナの違いは感じ取れませんでした。2つともRH-770に比べ信号が強くなります。といってもほんのちょっとです。シングルバンドなのでもう少し上がってもよいのでは?と思わなくもないです。LC回路、コイルとコンデンサーのQ、エレメント長等々わずかな違いが性能の差として表れるとすれば、まだまだ改善の楽しみがあるのかな、と思います。機会をみて送信も含め試してみます。
LCメーター MLC500
(2020/2/22 17:28:59)
前回、LC100-Aの動作に気難しさがあると書きました。キャパシタンスに関しては安定して測定でき、問題ありません。本命であったインダクタンス測定において、クリップリード線を短絡しても「0.000μH」表示にならないことが度々あります。また、ゼロ補正後であっても測定数値が動いてしまう現象や、数値自体のバラツキもあります。安定して測定できるときもあるのですが、挙動がわからないところがあります。前回記事の測定結果も疑問に思えてきました。
というわけで、もう一つMLC500という別のLCメーターを購入することにしました。計測範囲はLC100-Aとほぼ同じです。価格は3倍程。キャパシタンス、インダクタンスとも誤差1〜3%とそれなりの精度ではあるようです。英語と中国語版取説が同梱されていました。
〈操作〉
単3電池2本またはUSB給電。LとCをボタンで切り替えます。インダクタンスはクリップを短絡してゼロ補正後に測定。この点はLC100-Aと同じです。測定範囲の切り替えもできるようですが、自動設定のまま使いました。特に問題ありません。
〈インダクタンス測定〉
クリップリード線の引き回し方によっても変化するため一定とし、コイルも同位置に置いて測定。前回と同じコイルを試してみました。
太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、4回巻き 175μH
太さ2.2mm銅管、外径1.2cm、6回巻き 170μH
太さ1.7mm銅線、外径1.2cm、6回巻き 171μH
概ねLC100-Aに比べ0.04μH高い数値となりました。LC100-Aでは毎回測定値が変動しますが、この機種は比較的安定しています。測定状態でコイル間隔を縮めたり広げたりして目的の数値に合わせることができます。前回の記事では、145MHzのLCマッチング回路において130μH〜140μHに調整と書きましたが、MLC500では170μH前後としておきます(コンデンサー5pF)。あらためて回路を組みアナライザーで測ったところ、上記コイル3つとも145.000MHz付近に共振してくれました。
ラジオ用に作ったコイルも測定してみました。98.960μH。これまで使ってきたLCメーターDM4070に比べ低めに出ました。巻き数が少な過ぎ。コアを1本入れるとちょうど良いインダクタンスとなります。
〈キャパシタンスの測定〉
5pFコンデンサーが4.74 pF、同軸コンデンサーが2.32 pF 。LC100-Aの測定値より全体的に低めな感じです。
ネットで検索するとChina製などの測定器が多数表示されるものの、良いのか良くないのか実際に使ってみないことにはまったくわかりません。このLCメーターは動作と測定値が安定しており、使っていてストレスが少ないです。はじめからこれを買えばよかったかな、と少し反省しています。
というわけで、もう一つMLC500という別のLCメーターを購入することにしました。計測範囲はLC100-Aとほぼ同じです。価格は3倍程。キャパシタンス、インダクタンスとも誤差1〜3%とそれなりの精度ではあるようです。英語と中国語版取説が同梱されていました。
〈操作〉
単3電池2本またはUSB給電。LとCをボタンで切り替えます。インダクタンスはクリップを短絡してゼロ補正後に測定。この点はLC100-Aと同じです。測定範囲の切り替えもできるようですが、自動設定のまま使いました。特に問題ありません。
〈インダクタンス測定〉
クリップリード線の引き回し方によっても変化するため一定とし、コイルも同位置に置いて測定。前回と同じコイルを試してみました。
太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、4回巻き 175μH
太さ2.2mm銅管、外径1.2cm、6回巻き 170μH
太さ1.7mm銅線、外径1.2cm、6回巻き 171μH
概ねLC100-Aに比べ0.04μH高い数値となりました。LC100-Aでは毎回測定値が変動しますが、この機種は比較的安定しています。測定状態でコイル間隔を縮めたり広げたりして目的の数値に合わせることができます。前回の記事では、145MHzのLCマッチング回路において130μH〜140μHに調整と書きましたが、MLC500では170μH前後としておきます(コンデンサー5pF)。あらためて回路を組みアナライザーで測ったところ、上記コイル3つとも145.000MHz付近に共振してくれました。
ラジオ用に作ったコイルも測定してみました。98.960μH。これまで使ってきたLCメーターDM4070に比べ低めに出ました。巻き数が少な過ぎ。コアを1本入れるとちょうど良いインダクタンスとなります。
〈キャパシタンスの測定〉
5pFコンデンサーが4.74 pF、同軸コンデンサーが2.32 pF 。LC100-Aの測定値より全体的に低めな感じです。
ネットで検索するとChina製などの測定器が多数表示されるものの、良いのか良くないのか実際に使ってみないことにはまったくわかりません。このLCメーターは動作と測定値が安定しており、使っていてストレスが少ないです。はじめからこれを買えばよかったかな、と少し反省しています。
LCメーター LC100-A
(2020/2/17 16:06:31)
手元にあるLCメーターは主にゲルマラジオのコイル作りに使ってきました。インダクタンスが200μHまでのレンジのため、VHF用の小さなコイルは測れません。この間、145MHz電圧給電アンテナのコイルを様々作ってきたものの、インダクタンスがいくらなのか、確認するすべはありませんでした。計測器があれば、目的の周波数にマッチングするインダクタンスをあらかじめ把握でき、その数値に合わせ込めばベストな回路が組めるはずです。
そんなことを試してみたいと思い、LC100-AというLCメーターを購入してみました。
測定範囲は下記のとおりです。
1.キャパシタンス(0.01pF-10uF)
2.インダクタンス(0.001uH-100mH)
3.Hi.L範囲 大きなインダクタンス(0.001mH-100H)
4.Hi.C範囲 大きなキャパシタンス(1uF-100mF)
高額な機種は別として安価(2000円弱)でインダクタンスが0.001μHから測れるLCメーターは少ないと思います。2週間ほどで到着した箱の中には、本体とUSBケーブルが同梱されていました。説明書はありません。5V仕様でUSBと電源コネクターの2方式。ネット情報を参考にさっそく使ってみました。
「L/C」ボタンでどちらかに切り替えます。
<キャパシタンスの測定>
ミノムシクリップを開放状態でゼロ補正ボダンを長押しするとOK画面となり、そのまま押し続けると< DATA SAVED >画面が表示され、測定可能状態となります。5pFコンデンサーを測定したところ5.5pF、5pFバリコンは最大で5.00pFとなりました。目安をつかむには問題ない精度です。同軸ケーブルで作ったコンデンサー容量も測ってみました。2.63pF。微小単位まで測れるので、容量調整に使えるかと思います。
5pFバリコン最大値
同軸コンデンサー
<インダクタンスの測定>
こちらが本命。まずミノムシクリップを短絡状態にします。「0.000μH」と表示され、この画面が出た状態でゼロ補正ボダンを長押しすると「OK」画面となりそのまま押し続けると< DATA SAVED >画面が表示されます。これで測定可能となります。この機種に限らず、インダクタンスの測定はけっこうやっかいです。クリップリード線を広げたり、近づけたりするだけでも数値が変わってしまいます。操作中、よくわからない動作も時々発生しました。電源を入れ直したり、上記ゼロ補正をその都度おこなう必要があるようです。
この状態からゼロ補正
はじめに、あらかじめアナライザー(ディップメーター)にて145.000付近でディップしたコイルを測定しました。
太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、3回巻き。インダクタンスは0.134μHとなりました。数値が正しいのかどうか確かめようがありませんが、目安にはなります。
条件を変えていくつか別のコイルを作ってみました。
太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、4回巻き
太さ2.2mm銅管、外径1.2cm、6回巻き
太さ1.7mm銅線、外径1.2cm、6回巻き
どれも間隔を縮めたり広げたりして、目安である0.130μH付近に調整しました。
次にこれらのコイルに5pFバリコンをつないで回路を組み、どのあたりで共振するかアナライザーで測定してところ、いづれも思惑通り145MHz帯でディップしてくれました。
2m用電圧給電アンテナ(1/2λ)を作る場合、インダクタンスを0.130~0.140μHあたりに追い込んでおけば、コイルの形状や大小にかかわらず整合が取れるということかと思います(あくまでLC100-Aによる自分の測定での値)。いづれ、数値で目安が得られるのはありがたいです。
使い勝手や動作に気難しいところはありますが、小さなコイル作りにこれから重宝しそうです。
そんなことを試してみたいと思い、LC100-AというLCメーターを購入してみました。
測定範囲は下記のとおりです。
1.キャパシタンス(0.01pF-10uF)
2.インダクタンス(0.001uH-100mH)
3.Hi.L範囲 大きなインダクタンス(0.001mH-100H)
4.Hi.C範囲 大きなキャパシタンス(1uF-100mF)
高額な機種は別として安価(2000円弱)でインダクタンスが0.001μHから測れるLCメーターは少ないと思います。2週間ほどで到着した箱の中には、本体とUSBケーブルが同梱されていました。説明書はありません。5V仕様でUSBと電源コネクターの2方式。ネット情報を参考にさっそく使ってみました。
「L/C」ボタンでどちらかに切り替えます。
<キャパシタンスの測定>
ミノムシクリップを開放状態でゼロ補正ボダンを長押しするとOK画面となり、そのまま押し続けると< DATA SAVED >画面が表示され、測定可能状態となります。5pFコンデンサーを測定したところ5.5pF、5pFバリコンは最大で5.00pFとなりました。目安をつかむには問題ない精度です。同軸ケーブルで作ったコンデンサー容量も測ってみました。2.63pF。微小単位まで測れるので、容量調整に使えるかと思います。
5pFバリコン最大値
同軸コンデンサー
<インダクタンスの測定>
こちらが本命。まずミノムシクリップを短絡状態にします。「0.000μH」と表示され、この画面が出た状態でゼロ補正ボダンを長押しすると「OK」画面となりそのまま押し続けると< DATA SAVED >画面が表示されます。これで測定可能となります。この機種に限らず、インダクタンスの測定はけっこうやっかいです。クリップリード線を広げたり、近づけたりするだけでも数値が変わってしまいます。操作中、よくわからない動作も時々発生しました。電源を入れ直したり、上記ゼロ補正をその都度おこなう必要があるようです。
この状態からゼロ補正
はじめに、あらかじめアナライザー(ディップメーター)にて145.000付近でディップしたコイルを測定しました。
太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、3回巻き。インダクタンスは0.134μHとなりました。数値が正しいのかどうか確かめようがありませんが、目安にはなります。
条件を変えていくつか別のコイルを作ってみました。
太さ2.2mm銅管、外径2.3cm、4回巻き
太さ2.2mm銅管、外径1.2cm、6回巻き
太さ1.7mm銅線、外径1.2cm、6回巻き
どれも間隔を縮めたり広げたりして、目安である0.130μH付近に調整しました。
次にこれらのコイルに5pFバリコンをつないで回路を組み、どのあたりで共振するかアナライザーで測定してところ、いづれも思惑通り145MHz帯でディップしてくれました。
2m用電圧給電アンテナ(1/2λ)を作る場合、インダクタンスを0.130~0.140μHあたりに追い込んでおけば、コイルの形状や大小にかかわらず整合が取れるということかと思います(あくまでLC100-Aによる自分の測定での値)。いづれ、数値で目安が得られるのはありがたいです。
使い勝手や動作に気難しいところはありますが、小さなコイル作りにこれから重宝しそうです。
アナライザーをディップメーターとして使う(続編)
(2020/2/11 18:09:19)
ノンラジアルアンテナを作る際に、目的の周波数に合ったLC回路(コイル、コンデンサー)とする必要があります。その際、あらかじめコイル巻き数やコンデンサー容量がわかっていれば好都合なわけです。でも、コイルといっても巻き数だけでなく、太さ、間隔、材質によってインダクタンスが変わってきます。コンデンサーもバラツキがないとは言えません。実際に使用するコイル、コンデンサーで回路を組み、どのあたりの周波数で共振しているのか。その作業を進める上でディップメーターというのは重宝な計器で、アンテナアナライザー(AA-200)がその代わりになりうる、ということは以前書いた通りです。
その後もいくつかコイルを巻いて試してみました。すべて145MHzのコイルで、中心周波数は145.000を念頭に調整しましたが、たいへん便利に使えています。
(測定の要点)
・この周波数であればアナライザー側のリンクコイルは1回巻き(直径3cm)で十分。
・5pF前後のコンデンサーやバリコンで回路を組む。
・被測定コイルに接触すれすれまで近づけ測定する。1cmくらい離すと浅いディップとなり、さらに離すと測定できなくなる。
・大方の周波数を把握し、目的の周波数より上にあればコイル間隔を縮める、下にあれば広げるといった具合に調整し追い込んでいく。
といった感じです。とんでもない周波数になっていれば、コイル巻き数を増減するということになります。
太さ2.2mmのなまし銅管、外径1.5cm、5回巻きにしたコイルでは、おおむね145MHz帯でマッチングし、コイル間隔1mmほどで145.000付近となりました。
もう少し大きなコイルをということで、同じ線材を外径2.3cm、4回巻きとしたところ123MHzでディップ。直径を大きくすると、一気にインダクタンスが増してしまうようです。3回巻きに減らして145MHz帯には収まったものの、上に行き過ぎてしまいました。コイル間隔を縮めると今度は下に行き過ぎ。という感じで、クリティカルですが縮めたり広げたりしてなんとか145.000に近づけることができました。コンデンサー側はバリコンの場合も5pFあたりで固定しておくのがコツのようです。
コイルの特性(共振)が目に見えるというところが面白く、巻き数、直径、間隔の違いで思いのほか変化します。単銅線、撚り線、銅管、スズメッキ線など線材での変化も少なくないです。アンテナに組み込んだ場合、性能的にどのように変わるのか? あるいはさほど変わらないのか? そのあたりは追々試してみるつもりです。
ノンラジアルアンテナを作る際に、目的の周波数に合ったLC回路(コイル、コンデンサー)とする必要があります。その際、あらかじめコイル巻き数やコンデンサー容量がわかっていれば好都合なわけです。でも、コイルといっても巻き数だけでなく、太さ、間隔、材質によってインダクタンスが変わってきます。コンデンサーもバラツキがないとは言えません。実際に使用するコイル、コンデンサーで回路を組み、どのあたりの周波数で共振しているのか。その作業を進める上でディップメーターというのは重宝な計器で、アンテナアナライザー(AA-200)がその代わりになりうる、ということは以前書いた通りです。
その後もいくつかコイルを巻いて試してみました。すべて145MHzのコイルで、中心周波数は145.000を念頭に調整しましたが、たいへん便利に使えています。
(測定の要点)
・この周波数であればアナライザー側のリンクコイルは1回巻き(直径3cm)で十分。
・5pF前後のコンデンサーやバリコンで回路を組む。
・被測定コイルに接触すれすれまで近づけ測定する。1cmくらい離すと浅いディップとなり、さらに離すと測定できなくなる。
・大方の周波数を把握し、目的の周波数より上にあればコイル間隔を縮める、下にあれば広げるといった具合に調整し追い込んでいく。
といった感じです。とんでもない周波数になっていれば、コイル巻き数を増減するということになります。
太さ2.2mmのなまし銅管、外径1.5cm、5回巻きにしたコイルでは、おおむね145MHz帯でマッチングし、コイル間隔1mmほどで145.000付近となりました。
もう少し大きなコイルをということで、同じ線材を外径2.3cm、4回巻きとしたところ123MHzでディップ。直径を大きくすると、一気にインダクタンスが増してしまうようです。3回巻きに減らして145MHz帯には収まったものの、上に行き過ぎてしまいました。コイル間隔を縮めると今度は下に行き過ぎ。という感じで、クリティカルですが縮めたり広げたりしてなんとか145.000に近づけることができました。コンデンサー側はバリコンの場合も5pFあたりで固定しておくのがコツのようです。
コイルの特性(共振)が目に見えるというところが面白く、巻き数、直径、間隔の違いで思いのほか変化します。単銅線、撚り線、銅管、スズメッキ線など線材での変化も少なくないです。アンテナに組み込んだ場合、性能的にどのように変わるのか? あるいはさほど変わらないのか? そのあたりは追々試してみるつもりです。
大森山(角田市)2/2
(2020/2/2 18:24:00)
今回も高瀬林道から入山しました。昨年、台風19号の直後に歩いた時に比べ、いくらか倒木は少なく歩きやすく感じました。とはいえ、高瀬峠までの林道は廃道同然であることに変わりはありません。深山から馬船峠、疣石山を越えて来られた単独行の方と山頂でお会いしました。馬船峠から高瀬峠までは相変わらずの藪道で、道に迷い別尾根に入ってしまったとのことでした。藪の様相も毎年変わるので、油断ならないものがあります。
山頂
山頂付近
山元町側では影倉山の山名となっています
標高315m。特徴のない山の連なる亘理丘陵において、展望に恵まれた山頂です。吾妻連峰の一切経山や高山が姿を見せてくれました。地形的にも東西が崖状に切れ落ち、南北は低山が続きますが、大きく遮るものはありません。北に仙台市街地が見通しで、ロケ的にも良好な山頂と言えるかと思います。
<本日の装備>
リグ ID-51(145MHzで運用)
バッテリー 18650 3本直列
アンテナ 1λ単ループアンテナ、RH-660S
1λ単ループの挙動をもう少し確かめたいと思い、今日も使ってみました。三脚に自撮り棒で高さ約2mに設置し、簡易SWRパワー計SW-33で測定したところ1.04を表示。低めに出ることは以前に書いた通りで、実際はSWR1.2~1.3程と推測。このまま使うことにしました。
あえて水平偏波(給電部が下)でCQを出したところ、岩手県平泉町移動局、福島県相馬市、伊達市固定局などから応答いただきました。いったん途切れ、垂直偏波(給電部が横)で再度CQ。今度は仙台市内など県内各局から応答いただき、さきほどは弱かった(水平偏波)が今度は強く入感したので応答しました、とのレポートもいただきました。七ヶ浜町固定局とは0.1Wで59。やはり基本は垂直偏波かな、といったところです。また単ループにしては意外なほどサイドが切れを実感しました(8の字指向性)。RH-660S(1/2λノンラジアルホイップ)との比較で偏波面、方角を合わせた状態で同等な感触です。弱い信号での安定感はあるような気がしないでもありませんが、確証に至りません。利得的に過大な期待はせず、指向性で混信をある程度避けられるのがこのアンテナの利点かな、といったところです。
昼過ぎ、蔵王からの西風が冷たくなってきたところで撤収としました。本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
今回も高瀬林道から入山しました。昨年、台風19号の直後に歩いた時に比べ、いくらか倒木は少なく歩きやすく感じました。とはいえ、高瀬峠までの林道は廃道同然であることに変わりはありません。深山から馬船峠、疣石山を越えて来られた単独行の方と山頂でお会いしました。馬船峠から高瀬峠までは相変わらずの藪道で、道に迷い別尾根に入ってしまったとのことでした。藪の様相も毎年変わるので、油断ならないものがあります。
山頂
山頂付近
山元町側では影倉山の山名となっています
標高315m。特徴のない山の連なる亘理丘陵において、展望に恵まれた山頂です。吾妻連峰の一切経山や高山が姿を見せてくれました。地形的にも東西が崖状に切れ落ち、南北は低山が続きますが、大きく遮るものはありません。北に仙台市街地が見通しで、ロケ的にも良好な山頂と言えるかと思います。
<本日の装備>
リグ ID-51(145MHzで運用)
バッテリー 18650 3本直列
アンテナ 1λ単ループアンテナ、RH-660S
1λ単ループの挙動をもう少し確かめたいと思い、今日も使ってみました。三脚に自撮り棒で高さ約2mに設置し、簡易SWRパワー計SW-33で測定したところ1.04を表示。低めに出ることは以前に書いた通りで、実際はSWR1.2~1.3程と推測。このまま使うことにしました。
あえて水平偏波(給電部が下)でCQを出したところ、岩手県平泉町移動局、福島県相馬市、伊達市固定局などから応答いただきました。いったん途切れ、垂直偏波(給電部が横)で再度CQ。今度は仙台市内など県内各局から応答いただき、さきほどは弱かった(水平偏波)が今度は強く入感したので応答しました、とのレポートもいただきました。七ヶ浜町固定局とは0.1Wで59。やはり基本は垂直偏波かな、といったところです。また単ループにしては意外なほどサイドが切れを実感しました(8の字指向性)。RH-660S(1/2λノンラジアルホイップ)との比較で偏波面、方角を合わせた状態で同等な感触です。弱い信号での安定感はあるような気がしないでもありませんが、確証に至りません。利得的に過大な期待はせず、指向性で混信をある程度避けられるのがこのアンテナの利点かな、といったところです。
昼過ぎ、蔵王からの西風が冷たくなってきたところで撤収としました。本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
アナライザーをディップメーターとして使う
(2020/2/1 21:12:52)
ディップメーターとは共振回路の共振周波数を得るための計測器ですが、自分は写真でしか見たことがありません。計測範囲に応じていくつかのコイルが差し替えられるようになっており、アナログな丸いダイヤルで周波数を読み取るもののようです。二つのコイル間の磁界誘導を利用し、ちょうど共振したときにメーターが動くという原理で、この瞬間を「ディップする」と言うのだそうです。興味が湧いて1台ほしいと思いネットを閲覧している内に、アンテナアナライザーで同様のことができるとの記事を目にしました。
アナライザーでは通常、エレメント代わりに抵抗をかませ共振回路を直接コネクターに接続して計測します。考えてみると、直結しなくとも磁界誘導を使えば同じなわけです。ということで実際うまくいくのかどうか、AA-200で試してみました。
145MHzの共振回路を前提に、ミノムシクリップでリンクコイル、被測定コイルを変えて試せるようにしました。被測定コイル(共振回路)側には5pFのコンデンサー(セラミックコンデンサー、バリコン)を取り付けました。
はじめリンクコイルは直径2cm、2回巻きで試しました。コンデンサーを付けた各種コイルを近づけ、アナライザーで測定したところ、直径1cm、4回巻きのコイルの場合、160MHz付近でディップ。5回巻きで145MHz帯となり、かつ間隔を調整して145.000付近でディップしてくれました。被測定コイルとリンクコイルはコイル面を合わせるようにするとよく、接触すれすれまで近づけないとうまくディップしてくれません。コイル巻き方向はどちらもOKですが、逆巻き面を近づけた方が深く鋭くディップします。
次にリンクコイルを4回巻きや直径3cm1回巻きで試してみました。VHFだからかもしれませんが、これでも特に変わりなく同じ結果でした。直径が大きい分、そこに被測定コイルをすっぽり入れられ、測定しやすいです。
ということで、アナライザー(AA-200)をディップメーター代わりに使うことは可能なようです。この間いくつか作ってきたノンラジアルアンテナのLC共振回路も、この方法であれば希望の周波数に共振した各種コイル(直径、巻き数、材質など)を作るのに重宝かもしれません。1~4回巻きのリンクコイルがどの周波数帯までカバーするのかはわかりません。何種類かか作っておけば、短波帯や中波ラジオ用も可能では、と思います。
ディップメーターとは共振回路の共振周波数を得るための計測器ですが、自分は写真でしか見たことがありません。計測範囲に応じていくつかのコイルが差し替えられるようになっており、アナログな丸いダイヤルで周波数を読み取るもののようです。二つのコイル間の磁界誘導を利用し、ちょうど共振したときにメーターが動くという原理で、この瞬間を「ディップする」と言うのだそうです。興味が湧いて1台ほしいと思いネットを閲覧している内に、アンテナアナライザーで同様のことができるとの記事を目にしました。
アナライザーでは通常、エレメント代わりに抵抗をかませ共振回路を直接コネクターに接続して計測します。考えてみると、直結しなくとも磁界誘導を使えば同じなわけです。ということで実際うまくいくのかどうか、AA-200で試してみました。
145MHzの共振回路を前提に、ミノムシクリップでリンクコイル、被測定コイルを変えて試せるようにしました。被測定コイル(共振回路)側には5pFのコンデンサー(セラミックコンデンサー、バリコン)を取り付けました。
はじめリンクコイルは直径2cm、2回巻きで試しました。コンデンサーを付けた各種コイルを近づけ、アナライザーで測定したところ、直径1cm、4回巻きのコイルの場合、160MHz付近でディップ。5回巻きで145MHz帯となり、かつ間隔を調整して145.000付近でディップしてくれました。被測定コイルとリンクコイルはコイル面を合わせるようにするとよく、接触すれすれまで近づけないとうまくディップしてくれません。コイル巻き方向はどちらもOKですが、逆巻き面を近づけた方が深く鋭くディップします。
次にリンクコイルを4回巻きや直径3cm1回巻きで試してみました。VHFだからかもしれませんが、これでも特に変わりなく同じ結果でした。直径が大きい分、そこに被測定コイルをすっぽり入れられ、測定しやすいです。
ということで、アナライザー(AA-200)をディップメーター代わりに使うことは可能なようです。この間いくつか作ってきたノンラジアルアンテナのLC共振回路も、この方法であれば希望の周波数に共振した各種コイル(直径、巻き数、材質など)を作るのに重宝かもしれません。1~4回巻きのリンクコイルがどの周波数帯までカバーするのかはわかりません。何種類かか作っておけば、短波帯や中波ラジオ用も可能では、と思います。
スケルトンアンテナ・バリコン同調式(145MHz)
(2020/1/21 17:12:50)
ノンラジアル実験ボードの場合、ミノムシクリップで配線するためどうしても浮遊容量の問題が付きまといます。実験ボードでは良好に共振しても、それを参考に自作してみるとまったく違った結果になってしまう、ということが起こります。配線の線材はゼロにするのが理想。ということで骨組みのみのスケルトンアンテナを実験教材的に作ってみることにしました。多少共振点が変わっても調整できるようバリコン同調式にしました。
<材料>
・太さ1.7mmのポリウレタン線(コイル)
・5pFタイトバリコン
・95cmロッドアンテナ
・1kΩ抵抗(コイル測定用)
・BNCコネクター
・丸端子、L金具、他
回路図
まずはコイル自体が145MHz帯にきちんと共振している必要があります。実験ボードでの経験から直径1cmでおおよそ5回巻きと見当をつけました。アンテナの代わりに1kΩの抵抗を付けアナライザーで測ってみると共振点は170MHz付近となり巻き数が足りません。7回巻きで試したところ、今度は下がり過ぎてしまいました。バリコンを回すのみではさほど変わらず、かえってSWRの悪化をまねいてしまいます。バリコンはSWRの最も下がった箇所に合わせておき、コイル間隔の方をドライバーで慎重に広げて共振点を上げ、145.000に合わせることができました。グラフ上も疑似共振点はなく、急カーブを描いてQは悪くさなそうです。Cのみに頼るとぼやけたコイルができてしまいます。CとL双方を可変しベストを探すのがコツのようです。
最終的にエレメントを取り付けた段階で微調整することにし、コイル完成。太さ1.7mmのポリウレタン線を直径1cmで7回巻き。コイル間隔2mm程。
次にエレメントの取り付け。コイルに丸端子をハンダ付けし、長さ95cmのロッドアンテナをねじ止めしました。これで1/2λノンラジアルアンテナとなります。ロッドを伸ばしあらためてアナライザーで測ったところ、共振点が若干ズレており、コイル間隔を3mmほどに広げかつバリコンで微調整しベストマッチングとなりました。
いくら実験教材的なものといっても、さすがにこの状態では使用に耐えられません。多少重さがあるのはロッドエレメントのみなので、コネクター台座との間をL金具とプラスティック板で固定することにしました。ハンディ機に直付けしてみましたが、特にグラつくようなことはないです。重さ60g。
ベランダで受信してみました。RH-770との比較で少しSが上がります。これまでなかなかRH-770を超えられなかったのですが、今回は悪くないようです。配線を省いたこと、コイル作り段階でそれなりの調整をおこなったこと、バリコンで追い込んでいることが何らか良い結果になっているのかもしれません。
<材料>
・太さ1.7mmのポリウレタン線(コイル)
・5pFタイトバリコン
・95cmロッドアンテナ
・1kΩ抵抗(コイル測定用)
・BNCコネクター
・丸端子、L金具、他
回路図
まずはコイル自体が145MHz帯にきちんと共振している必要があります。実験ボードでの経験から直径1cmでおおよそ5回巻きと見当をつけました。アンテナの代わりに1kΩの抵抗を付けアナライザーで測ってみると共振点は170MHz付近となり巻き数が足りません。7回巻きで試したところ、今度は下がり過ぎてしまいました。バリコンを回すのみではさほど変わらず、かえってSWRの悪化をまねいてしまいます。バリコンはSWRの最も下がった箇所に合わせておき、コイル間隔の方をドライバーで慎重に広げて共振点を上げ、145.000に合わせることができました。グラフ上も疑似共振点はなく、急カーブを描いてQは悪くさなそうです。Cのみに頼るとぼやけたコイルができてしまいます。CとL双方を可変しベストを探すのがコツのようです。
最終的にエレメントを取り付けた段階で微調整することにし、コイル完成。太さ1.7mmのポリウレタン線を直径1cmで7回巻き。コイル間隔2mm程。
次にエレメントの取り付け。コイルに丸端子をハンダ付けし、長さ95cmのロッドアンテナをねじ止めしました。これで1/2λノンラジアルアンテナとなります。ロッドを伸ばしあらためてアナライザーで測ったところ、共振点が若干ズレており、コイル間隔を3mmほどに広げかつバリコンで微調整しベストマッチングとなりました。
いくら実験教材的なものといっても、さすがにこの状態では使用に耐えられません。多少重さがあるのはロッドエレメントのみなので、コネクター台座との間をL金具とプラスティック板で固定することにしました。ハンディ機に直付けしてみましたが、特にグラつくようなことはないです。重さ60g。
ベランダで受信してみました。RH-770との比較で少しSが上がります。これまでなかなかRH-770を超えられなかったのですが、今回は悪くないようです。配線を省いたこと、コイル作り段階でそれなりの調整をおこなったこと、バリコンで追い込んでいることが何らか良い結果になっているのかもしれません。
SWR・パワー計 SW-33 を試す
(2020/1/18 18:36:53)
山岳移動の際、自作アンテナを現地で調整したり周辺の状況による変化を知っておきたいということがありアンテナアナライザーAA-200または簡易SWR計SX27Pのどちらかを持っていくことが多いです。AA-200は重く大きいので高い山に登る場合は躊躇します。小型のSX27Pは持っていく頻度は高いのですが、変換コネクターが最低2個必要でそれなりの重さになってしまい、やはり躊躇することがあります。山に持っていって簡単に使え、軽くて小さいSWR計があればとネットで探したところ「SW-33」というのがあり、興味をそそられ購入してみました。China製。
USB給電タイプで、SWRとパワーを切り替えて計測できます(測定範囲125-525 MHz
)。充電器、充電ケーブル、ダミー抵抗、各種変換コネクター、英語版取説が付属。SMAなのでハンディ機で使うことを前提としているようです。重さは商品案内に160gとあり、そこそこ重いかなと考えていましたが、現物を計ったところ本体70gでした。両端にコネクターを装着した状態でも85g。変換コネクターも軽く、ありがたいです。SX27Pが本体のみで180gなのでそれに比べると超軽量。
さっそく試してみました(すべて145MHzにて)。
まずはUSB充電器で満充電。一方にハンディ機ID-51、もう一方に付属のダミー抵抗を取付け、リグのパワー設定を変えて計測しました。
その結果は
0.1W設定→00表示(計測せず)
0.5W設定→0.2W表示
1.0W設定→0.8W表示
2.5W設定→2.6W表示
5.0W設定→5.7W表示
パワー1W以下の場合は低い数値となり、2.5W以上の場合は高い数値になります。付属のダミー抵抗がおかしいことも考えられるので、第一電波のDL-50Aに差替え計測してみました。結果は同じでした。校正の機能はなく、パワー計としてはかなりいい加減です。ダミー抵抗まで付属品として入っており、メーカー側は十分承知のはずですが・・・ 恐れ入ってしまいます。
続いて、アンテナをつないでSWR計として試してみました(リグID-51 5W設定)。
コメットのBNC24をそのまま取付けたところSWR2.2を表示。ハンディホイップ単体を取付けたのではアースがとれていないので当然高い数値となります。これにアドオンラジアルを追加したところ1.02に低下。良好な数値となりました。同じ状態をAA-200で計測したところラジアル追加時のSWRは1.2となりました。SW-33は低目の数値が表示されます。SX27PもAA-200より低い数値となりますが、SW-33ほどではありません。RH-770(ノンラジアルタイプ)でも試してみました。AA-200で1.3前後。SW-33で1.06。
ホイップ単体 1.22
ラジアル追加 1.02
RH-770 1.3前後
RH-770 1.06
他のアンテナでも試してみて、おおかた下記のような結果です。
・AA-200でSWR1.2以下の場合→1.00と表示
・AA-200でSWR1.2〜1.5の場合→1.05〜1.20と表示
・AA-200でSWR1.5〜1.7の場合→1.20〜1.40と表示
平均して0.3ポイントほど低い数値を示すようです。この「差」を考慮すれば正値に近い値を推測することはできます。SWR1.00と表示されればベストな状態、1.05~1.10と表示されれば問題ないレベル、1.20以上の表示であればそれ以下になるように何らか調整を試みる、そんな感じになるかと思います。また、バンド内の数カ所を計り、共振点が下にあるのか上にあるのか、といったことはおおよそつかめます。
ということで、パワー計、SWR計とも精度はよくありません。アマチュアで使う一般的な測定器からすると数段下回るレベルです。正確な数値を計る計器ではありません。
ではジャンク箱に直行かと言えばそうでもないのです。自分的には、移動地においてマッチングが取れているのか、バンド内のどのあたりで最も良好な状態になっているのか、要は設置したアンテナの状態が大まかにでも把握できれば良いわけです。そういう目的からすると、この程度の計測器であっても現地で何もないのとあるのとでは大違いなのでは? と思わなくもありません。
軽さと小ささは魅力なので、ザックに忍ばせてとりあえず山で使ってみようかと思います。
山岳移動の際、自作アンテナを現地で調整したり周辺の状況による変化を知っておきたいということがありアンテナアナライザーAA-200または簡易SWR計SX27Pのどちらかを持っていくことが多いです。AA-200は重く大きいので高い山に登る場合は躊躇します。小型のSX27Pは持っていく頻度は高いのですが、変換コネクターが最低2個必要でそれなりの重さになってしまい、やはり躊躇することがあります。山に持っていって簡単に使え、軽くて小さいSWR計があればとネットで探したところ「SW-33」というのがあり、興味をそそられ購入してみました。China製。
USB給電タイプで、SWRとパワーを切り替えて計測できます(測定範囲125-525 MHz
)。充電器、充電ケーブル、ダミー抵抗、各種変換コネクター、英語版取説が付属。SMAなのでハンディ機で使うことを前提としているようです。重さは商品案内に160gとあり、そこそこ重いかなと考えていましたが、現物を計ったところ本体70gでした。両端にコネクターを装着した状態でも85g。変換コネクターも軽く、ありがたいです。SX27Pが本体のみで180gなのでそれに比べると超軽量。
さっそく試してみました(すべて145MHzにて)。
まずはUSB充電器で満充電。一方にハンディ機ID-51、もう一方に付属のダミー抵抗を取付け、リグのパワー設定を変えて計測しました。
その結果は
0.1W設定→00表示(計測せず)
0.5W設定→0.2W表示
1.0W設定→0.8W表示
2.5W設定→2.6W表示
5.0W設定→5.7W表示
パワー1W以下の場合は低い数値となり、2.5W以上の場合は高い数値になります。付属のダミー抵抗がおかしいことも考えられるので、第一電波のDL-50Aに差替え計測してみました。結果は同じでした。校正の機能はなく、パワー計としてはかなりいい加減です。ダミー抵抗まで付属品として入っており、メーカー側は十分承知のはずですが・・・ 恐れ入ってしまいます。
続いて、アンテナをつないでSWR計として試してみました(リグID-51 5W設定)。
コメットのBNC24をそのまま取付けたところSWR2.2を表示。ハンディホイップ単体を取付けたのではアースがとれていないので当然高い数値となります。これにアドオンラジアルを追加したところ1.02に低下。良好な数値となりました。同じ状態をAA-200で計測したところラジアル追加時のSWRは1.2となりました。SW-33は低目の数値が表示されます。SX27PもAA-200より低い数値となりますが、SW-33ほどではありません。RH-770(ノンラジアルタイプ)でも試してみました。AA-200で1.3前後。SW-33で1.06。
ホイップ単体 1.22
ラジアル追加 1.02
RH-770 1.3前後
RH-770 1.06
他のアンテナでも試してみて、おおかた下記のような結果です。
・AA-200でSWR1.2以下の場合→1.00と表示
・AA-200でSWR1.2〜1.5の場合→1.05〜1.20と表示
・AA-200でSWR1.5〜1.7の場合→1.20〜1.40と表示
平均して0.3ポイントほど低い数値を示すようです。この「差」を考慮すれば正値に近い値を推測することはできます。SWR1.00と表示されればベストな状態、1.05~1.10と表示されれば問題ないレベル、1.20以上の表示であればそれ以下になるように何らか調整を試みる、そんな感じになるかと思います。また、バンド内の数カ所を計り、共振点が下にあるのか上にあるのか、といったことはおおよそつかめます。
ということで、パワー計、SWR計とも精度はよくありません。アマチュアで使う一般的な測定器からすると数段下回るレベルです。正確な数値を計る計器ではありません。
ではジャンク箱に直行かと言えばそうでもないのです。自分的には、移動地においてマッチングが取れているのか、バンド内のどのあたりで最も良好な状態になっているのか、要は設置したアンテナの状態が大まかにでも把握できれば良いわけです。そういう目的からすると、この程度の計測器であっても現地で何もないのとあるのとでは大違いなのでは? と思わなくもありません。
軽さと小ささは魅力なので、ザックに忍ばせてとりあえず山で使ってみようかと思います。
1λ単ループ使用感 その2(萱ヶ崎山)
(2020/1/13 17:52:33)
昨日に続き、萱ヶ崎山(仙台市太白区)にて1λ単ループアンテナ(145MHz)を試してみました。
萱ヶ崎山は青葉山の西に位置する丘陵地で標高379m。いつも使っていた直登ルートが私有地のため立ち入り禁止になったり、山頂にある高圧線の抑圧ノイズもあり、このところ足が遠のいておりました。今日は、茂庭台4丁目バス停から尾根に取りつき、初めてのルートで山頂をめざしました。といっても40分ほどの散策登山です。朝方、霰の舞うあいにくの空模様であったものの、昼にかけ徐々に青空も広がってきました。
午前9時過ぎ、山頂着。鉄塔のわき、高圧送電線の真下にアンテナを設置し、アナライザーで測ってみたところSWR1.2以下。悪くありません。今日は三脚にプラスして自撮り棒を取り付け、高さを稼ぐことにしました。地上高約2m。145MHzの1λとなります。水平(縦向き)、垂直(横向き)、斜めと偏波面を変えながら聞き比べてみたところ、昨日同様、斜めが良いとの感触はあるものの、水平(縦)でもさほど変わらない感じも受けました。ということで、水平の状態でCQを出し、余裕があれば相手局の信号に合わせ向きと偏波面を変えてみることにしました。
宮城県内各局のほか、一関市、福島市、相馬市、山形市各局に交信いただきました。また本日もJP7IEL局にロングにお付き合いいただきました。感触としては、8の字指向性のとおり向きを変えることでSは大きく変わる一方、偏波面の方はS2程度の差に留まり、さほどでないかな、といったところでした。
交信中、不規則に高圧線からの抑圧ノイズがS5ほど振ってきます。その際、垂直よりも水平偏波の方が抑圧の受け方が少ない印象を受けました。送電線は水平に張られているので、アンテナを垂直にした方が影響なさそうに思うのですが、一時的な現象なのか、あるいはここだけの特殊な現象なのか。腑に落ちないところはあります。
自撮り棒を伸ばしたり縮めたりして、高さによる信号の違いも確かめてみました。その結果、やはり1λ程度の高さは確保した方が良いです。三脚のみ(120cm)と比べS2~3の違いがありました。
ということで、単ループの使用感としては、1)マッチングを含め安直な作りのわりに現地での再現性、安定性は悪くない、2)水平偏波(縦設置)が意外に使える(抑圧にも)、3)利得は1/2λホイップ程度? といったところです。
抑圧ノイズに悩まされてきた萱ヶ崎山の山頂ですが、このアンテナなら少しマシかもしれません。また使ってみます。
昨日に続き、萱ヶ崎山(仙台市太白区)にて1λ単ループアンテナ(145MHz)を試してみました。
萱ヶ崎山は青葉山の西に位置する丘陵地で標高379m。いつも使っていた直登ルートが私有地のため立ち入り禁止になったり、山頂にある高圧線の抑圧ノイズもあり、このところ足が遠のいておりました。今日は、茂庭台4丁目バス停から尾根に取りつき、初めてのルートで山頂をめざしました。といっても40分ほどの散策登山です。朝方、霰の舞うあいにくの空模様であったものの、昼にかけ徐々に青空も広がってきました。
午前9時過ぎ、山頂着。鉄塔のわき、高圧送電線の真下にアンテナを設置し、アナライザーで測ってみたところSWR1.2以下。悪くありません。今日は三脚にプラスして自撮り棒を取り付け、高さを稼ぐことにしました。地上高約2m。145MHzの1λとなります。水平(縦向き)、垂直(横向き)、斜めと偏波面を変えながら聞き比べてみたところ、昨日同様、斜めが良いとの感触はあるものの、水平(縦)でもさほど変わらない感じも受けました。ということで、水平の状態でCQを出し、余裕があれば相手局の信号に合わせ向きと偏波面を変えてみることにしました。
宮城県内各局のほか、一関市、福島市、相馬市、山形市各局に交信いただきました。また本日もJP7IEL局にロングにお付き合いいただきました。感触としては、8の字指向性のとおり向きを変えることでSは大きく変わる一方、偏波面の方はS2程度の差に留まり、さほどでないかな、といったところでした。
交信中、不規則に高圧線からの抑圧ノイズがS5ほど振ってきます。その際、垂直よりも水平偏波の方が抑圧の受け方が少ない印象を受けました。送電線は水平に張られているので、アンテナを垂直にした方が影響なさそうに思うのですが、一時的な現象なのか、あるいはここだけの特殊な現象なのか。腑に落ちないところはあります。
自撮り棒を伸ばしたり縮めたりして、高さによる信号の違いも確かめてみました。その結果、やはり1λ程度の高さは確保した方が良いです。三脚のみ(120cm)と比べS2~3の違いがありました。
ということで、単ループの使用感としては、1)マッチングを含め安直な作りのわりに現地での再現性、安定性は悪くない、2)水平偏波(縦設置)が意外に使える(抑圧にも)、3)利得は1/2λホイップ程度? といったところです。
抑圧ノイズに悩まされてきた萱ヶ崎山の山頂ですが、このアンテナなら少しマシかもしれません。また使ってみます。
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