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link JO7TCX アマチュア無線局 JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/25 12:05:48)

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feed 1λ単ループ使用感(山元町・深山移動) (2020/1/12 18:03:02)
 今年最初の里山歩き。昨年10月に登った際は、台風19号によりだいぶ登山道が荒れていたのですが、すっかり整備され歩きやすくなっていました。鷹討山と深山の北尾根にて昨日作った1λ単ループアンテナを試してみました。




 はじめに鷹討山山頂にてアンテナを設置し、SWRを測定したところなぜか高め。1.7~2.0。そこから下がりません。JP7IEL局(距離約70km)にお付き合いいただき、この状態でお呼びしたところ、ほとんど了解できないとのこと。ここは何度も運用している山頂ですが、杉林があり北方向はもともと良くありません。ということで、いったん引き返し、深山の北尾根に移動することにしました。


 国見台(展望台)と表示がある場所で、実際には雑木に遮られ見晴らしはありません。鷹討山や深山山頂より40mほど低くなるものの、この先に高いピークはなく、地形的に北に開けたポイントとなっています。SWRを計ったところ、鷹討山と違い1.2近くまで下がってくれました。理由はわかりません。樹木や地形の影響でしょうか。




 再度IEL局をお呼びしたところ、今度は明瞭な信号で入感。微妙に位置を合わせ52-55。DVデジタルに移っても安定して交信を続けることができました。使ってみて気づいた点としては、指向性が考えていたよりも強く、55の信号でも回すとまったく入感しなくなります。また、偏波面は垂直でも水平でもなく、斜めで強く入感。相手局にもよると思いますが、おおかたそんな感触でした。ループなので、垂直、水平双方の信号をある程度拾うわけです。斜めというのがその絶妙なバランスということになるのかもしれません。三脚に設置した状態で、回したり、偏波面を変えたりしながら信号を捉える。そんなアンテナになるかと思います。その後、数局と交信。仙台市泉区(北泉ヶ岳)、南三陸町(田束山)移動局とは0.1Wにパワーを落としQSOいただきました。






 利得は特段感じられないものの、軽い(120g)、設置が楽、指向性もあるところが利点かと思います。単ループは癖が強く、使いごなし甲斐のあるアンテナとの印象です。また試してみます。










feed 1λ単ループアンテナ・ガンママッチ(145MHz) (2020/1/11 15:53:52)

 電圧給電式との比較をしてみたいと考え、一般的な給電方法(電流給電)による1λ単ループアンテナを作りました。ループアンテナのインピーダンスは110Ω程だそうで、そのまま同軸ケーブルにつないでも整合しません。145MHzの場合、多エレメントにしてエレメント間隔でインピーダンス調整することが多いと思います。自分も以前に4エレを作りました。もしくはツインループにすると50Ωとなりそのまま給電できます。これも以前に作りました。
 
 今回はシングルループ。どのようにマッチングさせるのか? 実際のところ、これがけっこう厄介です。1λのエレメントでもあり、コンデンサーのみで簡単に整合するだろうと安易に考えていたのですが、とんでもないです。単ループならヘンテナの方がはるかに楽です。いろいろ試しては悩みを繰り返し、最終的にガンママッチで事なきを得ました。



〈材料〉
・エレメント 帯鋼 長さ2.0m
・塩ビパイプ 太さ1cm 長さ70cmを2分割
・タイトバリコン5pF
・BNCコネクター
・銅パイプ 太さ5mm
・ミノムシクリップ
・タカチのプラケース
・三脚取付け用ナット

回路図、下記のとおり。



〈製作〉
 山で使えるように塩ビパイプを2分割とし、タカチのプラケースに組み込みました。製作で手間がかかるのはケースの穴あけくらいです。塩ビパイプ下部、エレメント接点(銅パイプ加工)、バリコン、コネクターをそれぞれケースに取りつけ、配線。ガンママッチ部は固定してしまうと収納が難しくなるので、リード線にミノムシクリップとし、接点変更できるようにしました。浮遊容量が発生しないよう短い配線を心がけましたが、各部品の配置の関係で少し長めになったかもしれません。組立ては上部パイプを連結し、帯鋼を下部パイプの接点に差し込みループを作って完成です。三脚に固定して使います。重さ120g。収納時の長さ約35cm。












〈調整〉
 ガンママッチというのは、エレメントの一部を活用した一種のショートスタブです。ミノムシクリップで接点を探っていきます。アナライザーのSWRグラフが145MHz帯で大きく下がってきたら、バリコンを回しベストの状態に追い込む。並行部15cmで共振点145.000付近、SWR1.2以下となりました。こう書いてしまうと簡単ですが、接点を見つけるまでの試行錯誤にほとほと疲れました。バリコン併用で正解でした。接点のスライドのみでマッチングさせるのは難しいと思います。接点とバリコン位置の目安さえつかんでしまえば再現性、安定性は悪くありません。








 今回は給電方法、調整に手間取りました。いろいろ試してもどうにもならず、途中でやめようかと思ったくらいです。単ループアンテナはいろんなバンドで受信用に使われます。受信だけならよいのですが、送信もするとなるとけっこう手ごわい、ということがよくわかりました。






feed 小原温泉探訪 (2020/1/4 5:43:18)


 年始は飯坂温泉でゆっくりというのが恒例だったのですが、今年は昨年9月にお世話になった白石市の小原温泉に泊まってきました。

 寂れゆくというより、すでに寂れてしまった感そのままの温泉地であることは前回も書いたとおりです。加えて10月の台風19号が追い打ちをかけ、国道113号のがけ崩れにより小原地区への道が寸断されてしまいました。白石駅から15分で着くところ、2ヵ月半の間、う回路により40分もの時間を要するようになったのだとか。期せずして「秘境の宿」になってしまったわけです。宿泊のキャンセルが相次いだのは想定通りとしても、客が途中で道に迷う、食材業者が来ない、スタッフの皆さんの通勤、等々いろんなご苦労があったそうです。この道路寸断も年末にやっと復旧。日帰り客も待ちかねていたのか、そこそこ賑わいを取り戻しておりました。




 宿に着いていつものとおり温泉地を探訪。相変わらず集落に人の気配はありません。すぐ脇を流れる渓谷、碧玉渓の遊歩道は吊り橋修復が終わったのに柵があり、通れない状態でした。一度は開通したものの、これも台風の影響のようです。渓谷沿いの公衆浴場「かつらの湯」は健在。












 かつて温泉地で最も大きかったホテルの廃屋は解体工事が始まっていました。聞くところによると大手資本に経営が移り、高級旅館に衣替えするのだとか。寂し過ぎる温泉地にもなんらかの風が吹き始めているのでしょうか。

 「目に小原」と言われ、昔から眼病の湯として知られています。ほとんど塩分を含まない、このあたりで珍しい泉質です。自分だけかもしれませんが、塩分の濃い湯に入ると悪い夢を見ることが多いのです。ここはそれがありません。湯冷めしやすいので、何度でも入れます。今回も入っては休みを繰り返し、ふやけそうになるまで湯につかってしまいました。


 豊富な湯、渓谷、隔絶された環境、そして木々に埋もれつつある廃墟の数々。これからどう変わっていくのかわかりませんが、また訪ねたくなる温泉地の一つです。






feed ニューイヤー (2020/1/3 17:12:52)



 昨日午前、アンテナのテストを兼ね、短時間ですが運用しました。いつもの大年寺山。

<装備>
アンテナ 電圧給電式ループアンテナ、ピアノ線コイルアンテナ
リグ   ID-51(145MHz 5W)

 現地にてアンテナの測定をしている内に午前9時を過ぎてしまいました。ループアンテナの方でワッチするとバンド内ほぼ埋まっている状態。山岳移動の際に何度もお相手いただいている登米市固定局にお声掛けしたところ、「レポート51。今日はずいぶん弱いですね」とのこと。こちらには56で入感。距離50kmほど。ハンディ機なので致し方ないかなと思いつつ、ピアノ線コイルアンテナに変更し、レポートをお願いしました。その結果、55-58。明らかに信号が上がりました。


ピアノ線コイルアンテナ(エレメント70cm)



 二つのアンテナを使い、CQを出したり応答に回ったりしながら20数局に交信いただきました。ピアノ線コイルアンテナは安定した性能で、受信、送信のバランスも悪くありません。一方、ループアンテナの方はいくつか腑に落ちない点が感じられました。

1)偏波面について。ループなので横向きで垂直偏波と考えていたのですが、立てた状態で信号が強まります。一般的なループと異なり、電圧給電式の場合、縦向きで垂直偏波となる?

2)周りの環境(樹木やモノ、人体)に影響を受けやすいアンテナです。オペレーターの位置によっても共振点およびSWRが大きく変化してしまいます。登米市固定局からのレポートが良くなかったのも共振点がズレた状態だったかもしれません。


電圧給電式ループアンテナ(3/4λ)



 あらかじめ癖をつかんでおけば使えなくもないですが、挙動不明のままでは精神的によろしくありません。マッチング回路を見直すとか、コイルの配置、ケーブル引き回し、あるいはケーブル長を変えてみるとか・・・。はたして安定して使えるようになるものなのか? 不確実な変数が多すぎるアンテナ。その分、奥を探る面白さがあり、アナログな繰り返しで少しづつ隙間を埋めていく。これもアマチュアの醍醐味かな、と思ったりもします。 新年早々、試したいことがまた増えてきました。







feed 電圧給電式ループアンテナ再調整(3/4λ) (2019/12/31 17:15:38)



 屋外であらためて測定したところ、SWRのグラフは室内とあまり変わらないものの、1.5以下になりません。トリマーを回しても、コイル接点を変えてもどうしても下がらず、です。コイル直結の電圧給電かつトリマーをハンダ付けしているので、コイル幅を調整するというわけにもいきません。残るのはエレメント寸法のみ、ということで再調整することにしました。

 現状の帯鋼エレメントは200cm。145MHzの1λループなので、おおよそで良いだろうと。これで間違いではないと思うのですが、ループに電圧給電した際の挙動がよくわからないことから、マッチングが取れるまで長さを調整し、追い込めるだけ追い込んでみることにしました。

 アナライザーのグラフでは、145MHz帯よりかなり下の方でSWRが大きく下がる箇所があります。帯鋼をカットしていけば共振点が上がってくるはずと予測をつけ、数cmずつカットしては測定を繰り返しました。いくらなんでも切り過ぎでは思いつつ、結局50cmカットしたところでSWR1.1、ベストマッチングとなりました。エレメント長150cm。直径48cmのループ。見た目はかなりコンパクトになりました。3/4λループアンテナ?






 本来、エレメント寸法はいじらず、マッチング回路側で調整すべきものではありますが、マッチング回路の方にエレメントの長さを合わせたということになります。目的の周波数で共振はしており、SWRも下がっている。でもアンテナとしての動作は? 釈然としないところはあります。





 ベランダで受信テスト中、タイミングよく岩手県平泉町移動局のCQが聞こえてきました。垂直偏波(横向き)で方角を合わせ応答すると、コールバックあり。5Wなので厳しいかなと思いましたが、レポート41でコールバックあり。こちらには56で明瞭に入感。パワーの違い? 相手局側はモービルホイップとのこと、バックノイズの中から変調を拾う感じだったようです。平泉町まで約90km、飛ばないアンテナでもなさそうです。次回にでもあらためて試してみます。






feed 電圧給電式1λループアンテナ (2019/12/30 14:56:24)


 このところ電圧給電(ノンラジアル回路)の面白さにはまっています。ラジアル不要、エレメントの端から給電する方式のためアンテナ形状の自由度が高く、棒状のエレメントに限定されることもありません。試みとして145MHzの1λループに給電してみました。




 一般的なループアンテナは、ループエレメントの切れ目にケーブルの芯線、網線をつなぎ給電します。電圧給電の場合は、クローズドのループの一カ所に単線給電となります。マッチング回路側から見れば、棒状のエレメントかループかの違いだけです。

<材料>
・帯鋼2.0m
・塩ビパイプ 太さ1cm 長さ70cm
・コイル 太さ2.2mmなまし銅管 直径3cm 5回巻き 
・トリマーコンデンサー(1.9~16.1pF 耐圧300V)
・BNCコネクター
・三脚固定ナット
・ミノムシクリップ、木板、他

 マッチング回路自体は「ノンラジアルアダプター」に掲載のものと同じです。当初、ノンラジアルアダプターにループエレメントを接続することを考えましたが、1λループともなると直径が大きくなり、新たに作ることにしました。マッチング部以外の製作はいたって簡単で、要は、ループエレメントを固定できればよいわけです。エレメントにはグローバルアンテナ研究会で領布されている帯鋼を使いました。長さ70cmの塩ビパイプを2分割とし、下部パイプを木板に空けた穴に固定。接点を取り付け、コイルの一方をつなぐのみです。塩ビパイプ上部と下部に帯鋼エレメントを差し込み、ループを作れば完成。












 ループに電圧給電は初めてで、うまくマッチングしてくれるか不安でした。ノンラジアルアダプター(1/2λエレメント取付け)と同じ位置、コイル3巻き目にミノムシクリップを挟み、トリマーを回しましたが、SWRは下がらず、明確な共振点も見つかりません。クリップをコイル2巻き目に変更、トリマーで調整し、さらにコイル接点を探ったところ、145.000付近でSWR1.2まで下がってくれました。これ以外の組み合わせはどうかと試してみたものの、良い接点はみつからず、これで良しとしました。1/2λエレメントのようにベタ落ちとはなりません。逆に帯域は広いようです。今回のところはループにも電圧給電できること、整合が取れることが確かめられただけでとりあえず満足です。






 ループアンテナなので、立てた状態で水平偏波、横向きで垂直偏波となるはずです。でも、実際に受信した感じでは、立てた状態の方が強く入る信号も少なくありません。指向性もあります。使用の際は三脚に取り付け、立てたり横向きにしたり、あるいは斜めにするなどし、なおかつ回しながら使うことになるかと思います。1ループなので利得は期待できませんが、重さ170g、コンパクトに収納でき、設営も簡単。性能的な検証を兼ね、里山歩きの際にでも使ってみます。













feed ピアノ線コイルアンテナ(145MHz) (2019/12/22 6:01:22)


 ソレノイドコイル(空芯コイル)を大きくしていくと、いつしかループアンテナと化し、外部アンテナなしでも十分な音量で鳴ってくれることはゲルマラジオの製作で経験してきました。コイルとコンデンサーで同調を取るLC回路という点で、ノンラジアル回路と何ら変わりません。145MHzでもコイルを大きく巻くことで、エレメントなし、それ自体をアンテナにしてしまうというのもありでは? ピアノ線を使い、直径10cmのコイルで試してみました。

 結果を先に書くと、10cmのミニループでは付属ホイップとあまり変わらず、期待した性能とはなりませんでした。さらに大きなコイルなら違う結果が出るのかもしれませんが・・・。ということで95cmのロッドエレメントを追加し、1/2λノンラジアルアンテナとしました。このくらいのコイルになると指向性があり、偏波面も微妙です。動作が良くわからないアンテナになったかもしれません。




〈材料〉
コイル 太さ1.2mmのピアノ線を直径10cm、6回巻き
ユニバーサルブッシュ
トリマーコンデンサー(1.9~16.1pF 耐圧300V)
BNCコネクター
ミノムシクリップ、丸端子
三脚用金具
木板、他


<製作>
 ピアノ線は元々直径10cmで丸くなった状態のものを使いました。そのまま伸ばせばコイルとなります。6回巻きのところで切断。長さ約2mで145MHzの1λとなりますが、線材の長さに根拠があるわけではなく、6回巻きでたまたまこの長さになったということです。ユニバーサルブッシュの溝に1cm間隔ではめ込み、ホットボンドで固定。これでコイル完成。




 当初5pFコンデンサーやバリコン(5pF前後)をつないでみましたが、可変範囲が狭く、うまくマッチングしませんでした。秋月電子のトリマーに変更。ロッドエレメントの取り付け位置はアナライザーで測りながら、末端近くのコイル上部としました。丸端子をハンダ付けし、ねじ止めしただけです。浮遊容量を抑えるため、今回もなるべく線材を使わず配線しました。ピアノ線はハンダが乗りにくく難儀しました。ステンレス用ハンダとフラックス必須です。








 ロッドエレメントを伸ばした状態で測定を繰り返し、コイル末端から2巻き目の接点かつトリマーで追い込んだところ、SWRがストンと落ちてくれました。アンテナ作りで何が楽しいかと言えば、案外こういう瞬間なのかもしれません。


 145MHz用マッチング回路のコイルとしては破格の大きさと言えますが、無駄に大きいだけなのか、それとも何らか意味を持つのかはわかりません。試してみることに価値あり? 実戦向きではないし、性能的にも?ですが、これはこれで良しとし、とりあえず使ってみることにします。







feed ノンラジアルアダプター・フィールドテスト (2019/12/15 17:38:01)


 最高気温8度。寒いです。本日も大年寺山の散歩がてら、アンテナをテストしてみました。

<装備>
アンテナ 1.0mのロッドアンテナ(BNC)+ノンラジアルアダプター
     RH-770
リグ   ID-51(145MHz)






 1.0mのロッドアンテナというのはありそうでなく、アマゾンで注文したところ、1ヵ月の船旅を経て、到着しました。BNCコネクターが付いていますが、ただのロッドアンテナなので、これをリグに取り付けても整合は取れません。受信のみなら聞こえることは聞こえます。ノンラジアルアダプターを介すると送信可能となり、受信の信号もグンと上がります。ベランダの実験ではRH-770との比較で遜色ないかな、との印象でしたが、果たしていかに。

 設営ポイントは前回と同じ。JP7IEL局と145MHzで交信できるのは抑圧やノイズの問題があり、大年寺山ではこのポイント(半径1m前後)以外にありません(双方5Wハンディ機 距離約40km)。現地にてあらためてアナライザーで測ってみたところ、若干共振点が上にあり、クリップ調整(インダクタンス)のみではうかくいかず、トリマーを0.数ミリ回したところ、ベストマッチングとなりました。おそろしくクリティカル。




 はじめにRH-770でお呼びし55-55。アダプターアンテナに換えたところ59-57。音量が高くなったように感じ、Sメーターも上がったとのレポートをいただきました。三脚から外し、リグ直付けでも使ってみました。結果は変わらず、アダプターアンテナの方が信号も安定し、聞きやすく感じます。思ったより性能が出ているようで、大型のマッチングコイルの効果でしょうか。





 今回もFMで交信中、テレビ塔からの抑圧を受けました。最大56程のノイズで交信が厳しくなる場面がありました。DVに移ったところ、なぜかこの影響はなく快適に交信を続けました。IEL局よりDVのまま0.5Wで送信いただき、大きな崩れなくメリット5で復調。デジタルは抑圧やノイズに弱い、はず・・・。単なるテレビ塔からの送信タイミングの問題なのかもしれませんが、よくわからず、です。


 ノンラジアル回路(電圧給電)により、自分的にはアンテナ作りの自由度が増したように思います。このマッチング法なら気の済むまで追い込めるし、端から給電なのでエレメント形状の制約もあまりなし。何か思いついたらまた試してみます。




feed ノンラジアル・アダプター (2019/12/11 16:30:10)


 ロッドアンテナやハンディホイップなどラジアルが必要なアンテナをノンラジアル化するアダプターを試験的に作ってみました(145MHz用)。ノンラジアル回路(LC回路)は様々で、ある意味無限にあります。かつ浮遊容量の問題があり、なかなか厄介です。この間の試行錯誤を踏まえ、LとCを自由に可変でき、配線を省略して余計なコンデンサー成分を抑えることを念頭に作製しました。








<材料>
・ユニバーサル基板 9cm×6cm
・トリマーコンデンサー(1.9~16.1pF 耐圧300V)
・コイル 2.2mmなまし銅管を直径3cm 5回巻き
・BNCコネクター2個
・ミノムシクリップ
・三脚取付け用ナット(W 1/4)

 何度か書いている通りQの高いコイルの条件は、1)太い線材を使う、2)大きく巻く、3)スペースをあける、の3点。145MHz帯では通常さほど大きなコイルは使わないわけですが、少しでもQを高めること、ミノムシクリップで挟みやすくすることを考え直径3cm、間隔8mmとし、少し多めの5回巻きとしました。回路は、「3/4λノンラジアルアンテナ改良」の記事にあるのと同じです。いわば簡易的なアンテナカプラー(チューナー)と考えるとわかりやすいかと思います。製作は見ての通りの簡単なもので、ハンダ付け以外は特に面倒なことはありません。






<調整>
 三脚に設置した状態で、1.0mのロッドアンテナ(1/2λ)を取り付け、ミノムシクリップをコイル中間(3巻き目)に接続。トリマーを慎重に回しながらアナライザーで測定すると、145.000付近で大きくSWRが下がってくれました。あとはクリップ接点を微調整し、追い込んでいきます。






 1/4λのハンディホイップ、コメットBNC24(長さ43cm)で試してみました。当然ながらトリマー位置、コイル接点双方とも変わってきます。慎重に探りながら調整し直すのでけっこう疲れます。はじめにトリマーを回して大方の見当をつけてからコイル接点を探るのがコツのようです。2巻き目に接続しマッチングしてくれました。



 サガ電子のSUPER ROD−2(5/8λ長さ120cm)でも試したところ、BNC24に近い位置でベストマッチングとなりました。適当な長さのワイヤーなどでも整合は取れるかと思います。







 LC回路は奥が深いです。コイルをさらに大きくしたらどうなるのかとか、トリマーを2個使って回路を変更してみるとか、試したいことが次々出てきます。








feed 3/4λノンラジアル調整 (2019/12/9 18:01:32)


 給電部ケースに穴をあけ、三脚に固定した状態のままドライバーでトリマーを回せるように改良しました。中の見えない小さな穴にマイナスドライバーを差し込み、最大限の集中力でほんのわずか動かす。頼るのは手の感触のみ。このような所作はそれだけで気がめいってくるものですが、何かを探り当てるかのように胸が騒いだりします。トリマーを回してはアナライザーで測定、回し過ぎて再度慎重に戻しまた測定、といったことを繰り返しているうちに、自分でも驚くほど「ど真ん中」、見事にマッチング、整合してくれました。何か別の力でも働いたとか・・・・。再度回したりしたら2度とこの状態に戻せないのでは? そんな気がしないでもありません。






 前回と同じ大年寺山。同一場所に三脚を置き、アンテナ設置。上記の調整はそこでおこないました。約40km離れたJP7IEL局に今回もおつきあいいただき、持参したRH770、J型アンテナと比較しながら2度目のフィールドテスト。双方パワー1W。

 結果は、
 J型アンテナ〉3/4λホイップ〉RH770 となりました。J型アンテナ(5/8λ)と3/4λホイップは大きな違いはなく、どちらかと言えばJ型アンテナの信号が安定するとのこと。RH770に替えるとバックノイズが増し、信号も少し弱くなるとのレポートでした。こちら側の受信も同様の結果でした。






 ただし常時ではないものの3/4λホイップのみ盛大に抑圧を受ける現象が今回もみられました。抑圧を受けるとノイズ信号のみで最大S5振ってしまうため、変調が埋もれてしまいます。J型アンテナとRH770はこの現象なし。試しに元のアンテナであるNR-2Cの給電部にエレメントを差し替えたところ、同じく盛大に抑圧を受けます。自作給電部に問題があるのではなく、3/4λのエレメントが抑圧を受けやすいということのようです。以前もDCRで同様の現象が起こったことがあります。3本のテレビ塔からの様々な送信波が入り乱れる大年寺山特有の現象なのかもしれません。




 ということで送受信とも3/4λ相応の性能は出ているとみられ、ノンラジアル機能も問題ないようです。帰宅後、ベランダにてあらためて受信比較してみたところ、抑圧やノイズの影響なく、弱い信号ではRH770に比べ聞きやすくなります。J型アンテナとの比較でも悪くない感触。トリマーが動いてしまう心配があり、ベストな状態を保てるのか疑問ですが、一応、調整終了とします。3/4λノンラジアル、4分割式、重さ150g。機会をみて山で使ってみます。








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