ホーム >> 無線ブログ集 >> JO7TCX アマチュア無線局

無線ブログ集

  メイン  |  簡易ヘッドライン  

リンク 単体表示


link JO7TCX アマチュア無線局 JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/25 10:05:22)

現在データベースには 401 件のデータが登録されています。

feed 3/4λノンラジアルアンテナ改良? (2019/12/2 15:46:03)


 前作の回路は安定感がなく、ベランダの測定位置によって共振点やSWRが大きく変わってしまう問題点がありました。浮遊容量が不規則に発生し、ノンラジアルとして機能しているのかも疑問。ということで、コイル、コンデンサー、回路すべてを変更して作り直しました。

・コイル 太さ2.2mmなまし銅管を直径1.5cm 3回巻き
・コンデンサー トリマーコンデンサー(1.9~16.1pF)






 コイルを5回巻き、4回巻きと試してみました。この太さとなると3回巻きでも十分なインダクタンスが得られるようです。キャパシティは秋月電子のトリマーコンデンサーを使いました。これなら実験ボードと同じで、ケースに装着してからベストな容量が得られます。コイル、トリマーとも網線側に接続し、コイル中間からタップを取り芯線側につなぐ回路に変更。その状態でトリマーを慎重に回すと145.000MHz付近でストンとSWRが下がってくれました。少し下に共振点があったのでコイル幅を広げ、タップ位置も何ヶ所か試してから確定しました。回路は下記のとおり。


 
 コイルは巻き過ぎると良いことなし、コンデンサー成分(浮遊容量)もあちこち発生するので配線は太く短くのセオリーどおり。ベランダで受信してみたところでは、そこそこ性能が出ているように感じたのですが・・・。


<フィールドテスト>

 いつもの大年寺山にてJP7IEL局にお付き合いいただき、RH770と比較してみました。距離約40km。双方ハンディ機5W(IEL局のアンテナは1/2λモービルホイップ固定)。実験の前に3/4λホイップを三脚に取り付け、アナライザーで測定したところ共振点は145MHz帯にあり、SWRは1.2とベタ落ちにならないものの、問題というほどではありません。






 はじめにFM。RH770で54-54。3/4λホイップに替え同じく54-54。ただ、RH770ではほとんど感じなかったノイズが見られます。もともと大年寺山はテレビ塔からの抑圧やノイズの多い環境ではあるのですが、ノイズを拾う何かを内包しているようです。DVデジタルに移り55-55。FM特有のノイズが消え、快適に交信できました。ここまでは両アンテナにさほどの違いは感じませんでした。






 FMに戻り、IEL局にパワーを下げて送信いただき、受信テストをしてみました。

その結果
 0.5W  RH770で51 3/4λホイップで41(ノイズ多い)
 0.1W  RH770で41 3/4λホイップで入感なし

 となりました。0.1Wの際、RH770では弱いながらもなんとか了解できる信号が3/4λホイップはノイズのみで変調が確認できません。実験前の予想としては、3/4λホイップが利得的に有利なはず、と楽観していましたが、RH770(1/2λ)に及ばずという結果でした。エレメントの長さを生かしきれていないということなのか。ノイズフロアが高いために入感しても変調が浮いてこないということなのか。あるいはLC回路的にマッチングは取れている、それがイコール性能ではない、ということかもしれません。まだまだ改良の余地はあるかな、といったところです。







feed 3/4λ ノンラジアルアンテナ (2019/11/25 18:13:01)


 元は第一電波のNR-2Cという145MHzシングルバンドのモービルホイップで、ノンラジアル機能がうまく動作せず、1本ラジアルを付けて山岳GPとして使ってきたことは過去記事に書いた通りです。ノンラジアル実験ボードで少しコツがつかめてきたことから、このアンテナの給電部を新たに作り直してみることにしました。山岳で使うことを考え軽量化し、三脚に設置できるようにしました。エレメントは銅パイプ連結式。製品のエレメント寸法と変わらず126cm。中間コイルにより3/4λとなります。NR-2Cから部品として使用したのは中間コイルのみです。




 ノンラジアルの給電部を作るにあたり、あらかじめ実験ボードで試した結果、LC回路は次の組み合わせとなりました。いくらかでもQを上げられないかと、コイルは太い銅線で巻き数多めとし、その分キャパシティは小さくする、いわゆるHi L回路としました。

・コイル 太さ2.2mmなまし銅管を直径1.5cm 6回巻き
・コンデンサー 5pF +10pF直列(=3pF)

 プラケース(タカチ縦9.5mm×横4.5mm×奥行2.5mm)にBNCコネクターをねじ止めし、エレメントを差し込むための銅パイプを固定。コイルを網線側(グランド側)、コンデンサーを芯線側に取り付けます。めんどうなのは穴あけ加工のみで、苦も無く給電部完成。

 ところが・・・。さっそくエレメントを差し込んでアナライザーで測ってみると、まったく整合が取れません。楽観して甘くみていたようです。実験ボードでは配線用ミノムシクリップがコンデンサーとして働き、増加したり相殺されたりして、うまくマッチングが取れていただけだったのかもしれません。






 いったん5pF +10pFを外し、同軸ケーブルコンデンサーに変更。これなら少しずつカットしていけば、どこかで共振点が見つかるはず。でも、うまくいきませんでした。共振点らしきものはあるのですが、SWRが下がってくれません。コイル間隔を広げたり縮めたりしてもダメ。試行錯誤の結果、コイル中間からタップをとり、そこに5pF +10pFを追加してみたら、共振点、SWRとも落ち着いてくれました。配線は太く短くを心がけましたが、その長短によっても変化します。これ以上何かをいじるとまた変わってしまいそうなので、ここまでとしました。なぜマッチングが取れているのか、自分でもわからず、です。





 NR-2C(ラジアル追加)の給電部と入れ替えながら、ベランダで聞き比べてみました。強い信号は変わらずですが、弱い信号はNR-2Cの方がわずかに聞きやすく感じました。ちょっとがっかりではありますが、LC回路が異なる上に、調整不足がいなめず、致し方ありません。


三脚設置 エレメント含む重さ150g


 今回は調整8割、製作2割といった感じでした。1/2λとは違った手ごわさを感じました。まだベランダでの調整のみで、フィールドでは変わってくるのかもしれません。







feed バリコンなしのマッチング(1.5D同軸コンデンサー) (2019/11/18 16:22:20)



 バリコンを使わず、コンデンサー単体でマッチングが取れないか、実験ボードにて様々なコイルとコンデンサーの組み合わせを試してみました。145MHzなのでコイル巻きは簡単で、直径、巻き数、線材を変えて何種類か巻きました。後から間隔を広げたり狭めたりすることを考えると1.8mm銅線が使い勝手が良く、これを基本に3回~7回巻きにしてみました。手持ちのコンデンサーは限られるので、直列、並列でいろいろと容量を変えてみたところ、この太さのコイルであれば、キャパシティはかなり小さくて良い、ということがわかりました。




コンデンサー5pF+5pF+8pF+8pFを直列
コイル 1.8mm銅線を直径1cm 4回巻き

 この組み合わせでマッチングが取れました。コンデンサー容量は1.5pF程になります。3pFを2個直列にするとちょうど良いかもしれません。部品箱にそのような好都合な在庫はなく、ふと、同軸ケーブルをコンデンサー代わりにするというネット記事を思い出し、試しに作ってみることにしました。






 同軸ケーブルは3D2Vでも1.5D2Vでも問題ないようですが、要は小容量のコンデンサーを作るわけなので、細い方が良いだろうということで、1.5D-QSUPERという壊れたクリップベースのケーブルを使いました。5cmでカット、芯線、網線それぞれ1.0cm被覆し、実験ボードにセット。アナライザーで測ってみると、共振点が下にあるのはわかるのですが、SWRの谷が不明瞭でよくわかりません。少しずつカットしていき、2.5cmまでカットしたところで、共振点が近づき、SWRのカーブもだいぶ明瞭になってきました。そこから1mm単位で慎重に切り詰めたものの、今度は145.000から少し上に行ってしまいました。わずかに切り過ぎたかもしれません。黒い外皮部分の長さ2.2cm。カットはここまでとし、コイル側の間隔を狭めて共振点を下げ、なんとか145.000付近でマッチングがとれました。SWRベタ落ちとはなりませんが、環境によっても変わるので、これ以上の調整は不要と考え、ここまでとしました。




 たしかにこの方法であれば必要とするコンデンサーがいつでも作れますね。しかも希望の容量に追い込むことができます。コイル側の巻き数や接点で苦労するより、これの長さで調整した方が楽かもしれません。

 いづれ145MHzではインダクタンス、キャパシティ共に小さく、もっと精度の高いLCメーターがあれば、などと考えてしまいました。




 受信のみですが、ベランダにてRH770と比較しました。大年寺山でバリコンを使った時と同じです。遜色は感じられませんでした。






feed ノンラジアルアンテナ実験ボード フィールドテスト (2019/11/17 15:45:03)



 ミノムシクリップ配線なので安定性、再現性に難があります。良好にマッチングが取れ、そのままの状態で翌朝測定すると変わっていたります。1ヶ所のみ固定配線に替えましたが、他もそうしてしまうと回路の変更ができなくなってしまうので、良い方法が思いつきません。とりあえず、この状態で大小いくつかのコイルを巻き、数種類のコンデンサーを組み合わせてマッチングを試したところ、コンデンサーは10pF直列、コイルは太さ2mm銅線を直径1.5cm、3回巻きとし、中間タップを取らずに接続することで、安定して動作するようになりました。といっても相変わらずクリティカルで、バリコンは慎重に回す必要があります。10pF+10pF直列なので、バリコンを回して5pFを前後する感じになります。






 ベランダで調整を終え、フィールドテストを実施してみました。いつもの大年寺山。JP7IEL局にお相手いただき、RH770と比較したり、交信中にマッチングが変わってしまわないか注意しながら試してみました。

<装備>
リグ ID-51(145MHz 5W)
アンテナの状態  エレメント104cm(1/2λ)
         コイル 2mm銅線を直径1.5cm、3回巻き
         コンデンサー10pF(直列追加)
3D2V 2m  三脚設置 地上高1.2m






 距離約40km。IEL局のアンテナはベランダに80cm程のモービルホイップ。双方ハンディ機5Wでいつも限界ぎりぎりに近い交信となる位置関係です。はじめにRH770でお呼びし52-52。この状態でホットスポットを探り、こちらの受信は55くらいまで上がりました。IEL局の方は安定しないようですが、交信に支障はない様子。位置決めしたポイントに三脚を置き、さっそく実験ボードに切り替えました。こちらには41~51で入感するも明らかに信号が弱くなった感じ。IEL局からは信号は確認できるが何を話しているかほとんど聞き取れないとのこと。「・・・・・いまいち?」 もしかしてマッチングが動いてしまっているのでは? いったん中断し、アナライザーで測定したところ、やはりベランダとは違います。勘を働かしてバリコンを回し、145.000付近でSWR1.2前後に設定し直しました。






 交信再開。RH770でお呼びした後、再度実験ボードに切り替えたところ、今度は信号が上がり、54-55で良好に交信できました。ID-51のSメーターで6個振れ、RH770より良いくらいです。確認のためもう一度RH770に戻し比較したところ、「実験ボードの方が変調に太さが感じられる」とのレポートをいただきました。少なくとも同等の性能は出ているとの感触です。マッチングが動いて交信中に不安定にならないか心配でしたが、そういうことはなく、約2時間近くこの状態で安定して交信を続けました。




 終了後バンド内をワッチしたところ、山岳移動局のCQが聞こえ、応答しました。20km程の見通しに近い位置関係ではあるものの、相手局0.5W、当局0.1Wで59-59で交信できました。

 ということでフィールドテストはまずまずの結果でした。1/2λロッドエレメントにそのまま給電しても飛ばないわけですが、整合回路を通して給電すればラジアルなしで効率よく電波は飛んでいく、ということが身をもって実感できたように思います。




<今後の課題>
 1/2λと違い、もともと共振するわけでない5/8λ、6/8λの長さにロッドを伸ばした場合はどうなのか、整合自体は取れたとして、性能的には果たしてどうなのか。また、市販のモービルホイップのように、バリコンを使わずコンデンサー単体でうまくマッチングは取れるのか、その場合、周りの環境で変化しないのか(変化すると調整のしようがないのでは?)。などなど、考えをめぐらせています。






feed ノンラジアルアンテナ実験ボード (2019/11/11 15:16:41)


 RH770やデジ簡用SRH350DHはどちらも1/2λのノンラジアルアンテナで、山岳ではよく飛んでくれます。最近使い始めたRH-660Sも1/2λノンラジアルタイプです。これなどは重さわずか65gで、たぶん細い銅線のマッチングコイルを使っていると推察しますが、それでも意外な性能を発揮してくれます。整合のとれたアンテナは気持ちよく電波が飛んでくれる、という当たり前の話しではありますが、あらためてノンラジアル(ツエップ)というものに興味がわいて、簡単な実験ボードを作ってみました(145MHz用)。

 ノンラジアルアンテナというは、エレメントとケーブルの間に整合をはかるためのLC回路を入れるだけです。耐圧を考えておく必要はあるものの、難しくはありません。ボード上にエレメント、コイル(L)、コンデンサー(C)および回路を変更できるように配列しました。

〈ボードの材料〉
・長さ160cmのロッドアンテナ(エレメント)
・塩ビパイプ(ロッドアンテナ固定用)
・プッシュ式ターミナル端子2個
・タイトバリコン 10pF
・BNCコネクター
・7cm×8cmの木板
・三脚取付け金具(裏面)

 入手しにくいのはタイトバリコン。だいぶ前に秋葉原で購入した10pFが手元にあり、それを使いました。容量はコンデンサーを直列や並列に追加して調整します。ターミナル端子の一方にコイル、もう一方にコンデンサーを差し込みます。


実験ボード



回路図


 この実験ボードで何をするのかというと、
1)コイルの直径、巻き数、巻き方、線材の太さ、材質などを換えてみる
2)コイルの何巻き目に接続するか、Cの直列、並列など回路の変更
3)コンデンサー容量の可変
4)ロッドエレメント伸縮(1/2λ〜6/8λ)

 などで、要はこれらを通してマッチングを探ってみる、ということです。アナログな実験自体に楽しさを見出しているので、こういうのも有りかな、と。

 ボードが完成したところで、さっそくコイルを巻いて試してみました。

〈実験〉
 ・エレメント 1.04メートル(145MHz 1/2λ)
 ・コイル 2mm銅線を直径1cm、6回巻き
 ・コンデンサー バリコン10pF(+8pF)






 基本の1/2λ。145MHzに共振させることを念頭に、コイルを巻いてみました。ターミナル端子にセットし、アナライザーで測定したところ、共振点が低く、バリコンを回しても145MHz帯にはマッチングしてくれません。

 





 コンデンサーを直列に追加するとCは減少し、共振周波数が高くなります。コイルの巻き数を減らすとかスペース巻きでもL(インダクタンス)が小さくなり共振点が上がります。ということで、8pFを直列に追加。さらにコイル間隔を広げ、中間くらいに接続。その上でほんの少しずつ慎重にバリコンを回し、なんとか145MHzメイン付近でマッチングがとれました。コイル接点もバリコンも1ミリ動いても大きく変わります。思いのほかクリティカル。エレメントの長さは1/2λで固定し、コイル接点とコンデンサーを可変しながら共振点を絞り込むのが良いようです。ノンラジアルアンテナというのは、微妙な調整の上に成り立っているのだな、と妙に感心してしまいました。




〈課題〉
 ミノムシクリップ配線のため線材が長く、目に見えないコンデンサー成分(浮遊容量)があちこちに存在する可能性があります。短い配線の工夫が必要。





 実際の送受信性能はどうなのか? といったことはこれからです。とりあえず、ノンラジアルアンテナとして機能しているようなので、今後、いろいろ試してみることにします。何か得られるものがあれば、山岳用に1本作ってみてもいいかな、と考えています。
 





feed 高瀬峠―大森山(影倉山)11/4 (2019/11/4 18:25:43)


 大森山という名称の山は宮城県内にいくつかあります。阿武隈山地、亘理丘陵にある大森山は角田市と山元町の境に位置し、山元町側では影倉山の名が付いています。標高315m。昨年1月に登って以来なので、1年10ヵ月ぶりということになります。もともと藪っぽい山道ですが、どんな様子なのか、気になって登ってみました。

 常磐線で山下駅へ。山元町側の高瀬峠入り口から入山しました。採石場までの約1kmはしっかりした林道となっています。でも、林道と言えるのはそこまで。自分は何度か登っているのでわかりますが、初めての人であれば、そもそもこの先に道があること自体わからないと思います。以前にも増して藪と倒木を踏み越えて進む感じで、林道どころか杣道ですらない有様となっていました。「路肩注意」の看板がかつて車道であったことをわずかに示すのみ。もはや荒れ放題というより、元の自然の状態に戻りつつあると言えるのかもしれません。


林道入口(採石場の先)



高瀬峠


 30分ほどで、見覚えのある峠に到着。ここから北に登ると疣石山。南が大森山となります。小さな標識はあるものの登山道の入り口が藪で覆われ、手入れされている様子はありません。踏み跡も消えつつあります。植林された尾根をたどり、峠から約30分で大森山到着。地味な亘理丘陵の中でも眺望に恵まれた山頂で、今日は吾妻小富士や家形山、高山が見えていました。








 しばし無線運用した後、この山頂の先、新城山に登って小斎峠に出るつもりで下山し始めました。たしか大森山を南に下ると林道分岐があり、新城山入口まで尾根沿いに道が続いているはず。記憶を頼りに下ったものの、林道の分岐が見当たりません。かなり直進してから見落としたことに気づき、引き返しながらよく探すと、ガードレールごと密藪に覆われた分岐がありました。昨年来たときはしっかりした林道であっただけに、これは想定外。もはや道にあらずということで大森山に戻り、一息ついて昼食としました。

 帰りも高瀬峠を通って藪道を下山。大森山から高瀬峠に下る際、疑いなく直進したところ、別尾根に迷い込みそうになってしまいました。この山域では何度も道迷いを起こしています。ほんと油断なりません。深山や鷹討山あたりは整備されていますが、この辺りは相変わらず手ごわいものがあります。もっとも、藪を漕いだり、道に迷ったり、どこに通じるのかわからない細道を下ってみて意外な発見があったり、それが低山の楽しみと言えなくもありませんが・・・。






 無線の方は、ID-51とRH-660Sの組み合わせ(145MHz)で県内のほか、福島県南相馬市、北塩原村の各局と交信いただきました。また、いつもお相手いただいているJP7IEL局とFM、DVで交信実験。双方5W、距離約70km。少し北にある鷹討山では厳しかったことからダメもとで呼んでみたところ、430(3エレ)であっさりつながってしまいました。弱いものの不安のない信号。これならRH-660Sでも可能では? ハンディ機直付けにし、動き回ってポイントを探したところ、430、145とも良好な伝搬で交信することができました。電波の通り道(ホットスポット)に合わせればいやでも信号は上がる。手持ち運用も面白いです。





feed 南面白山(山形市) 11/3 (2019/11/3 19:57:47)


 前回この山に登ったのは2009年9月で、10年ぶりの登山になります。その間、面白山スキー場の営業が休止となり、そのまま廃業してしまいました。冬場、道路は閉鎖されるため電車でしかいけない全国唯一のスキー場で、自分も何度か滑りに行きました。昭和な感じの残るロッジ兼食堂が2~3軒あり、どことなく馴染める雰囲気があって気に入っていたのですが、その建物も、駅から乗り降りできたリフトも、今は廃墟を残すのみです。唯一駅前に一軒、藤花山荘が営業を続けています。随分さびしくなりました。

 仙山線の始発に乗車し、面白山高原駅7時9分着。藤花山荘前の車道を登りコスモスベルグへ。かすかな記憶をたどると、確かスキー場の左手奥に登山口があったはずですが、リフト点検用作業道などが交差し、わかりにくいです。しばらく進むとかつてのスキー場最上部に到達。かつて本来の登山口はここからだった記憶があります。





 ブナ林に入ると一気に山深くなって、二口山塊の一角であることを実感。終わりかけの紅葉、ブナの美林に続く細々とした道。素晴らしいです。その後、ごつごつした歩きにくい急登となり、ひたすら登ること40分、尾根に出たかと思うと、ほどなく山頂到着となりました。標高1225m。東に大東岳が圧倒的な存在感で鎮座。南には猿鼻、小東岳、二口峠への縦走路が続いていました。若かりし頃、ここからいったん北面白山方向に下り、大東岳に登り返し、秋保側に下山したことがあります。大東岳へは足場の悪い沢道で、何の標識もなく、きつい、苦しい、危険のまさに3K登山道であったことだけを覚えています。今はとても登る気になれません。二口山塊はそんな怪しげな道がいくつもあります。


山頂と大東岳

小東岳への縦走路


 さて無線の方は、四畳半くらいの狭い山頂なので、ここでの運用はできません。手前の尾根に戻り、アンテナを設置しました。

<本日の装備>
リグ ID-51(145MHz)
アンテナ RH-660S

 今日も軽量装備です。高さ2mのペグ付きマスト先端にRH-660Sをクリップベースで挟むだけ。ペグ付きマストの扱いもだいぶ慣れてきました。グラつくことなく、抜き差しも問題なし。これならほとんどの山に対応きるのでは?





 バンド内ワッチし移動局に応答したり、断続的にCQを出し、27局に交信いただきました。岩手、宮城、山形、福島各局。北は平泉町、南は郡山市。遠方との交信といったサプライズなことはなく、ぼつりぽつりという感じで呼んでいただきました。シーズンが終わり信号の伸びは感じられず、といったところです。

 11月にしては暖かく2時間半ほど山頂付近に留まり、帰りの電車に合わせ、元来た道を下山しました。







feed 山岳用軽量マスト その3  (2019/10/22 13:33:15)


 長さ2m程度のマストでも、先端に取り付けたアンテナの重さで、風のある時はしなります。その際に、地面に打ち込んだテント用ペグとマスト下部の接続部に力が加わり、緩んでマストがズレてしまう、という事態が起こってしまいます。こうなると交信どころではありません。倒れないように押さえるので精一杯です。

 当初はゴムバンドを巻いて固定する方法をとったのですが、この作業が意外に山では煩わしいのです。さほど長くもないペグなので巻きにくく、つい緩めに巻いてしまう。これがズレの原因となるわけです。前回書いたとおり、改善策として、マスト下部のパイプを結束バンドと接着剤で固定しておき、上部マストを差し込むという方式に改めました。

 これで煩わしさからは解放されました。ただ、アルミのペグなのでなかなか接着固定がうまくいきません。マストの根元にかかる応力は相当なものです。先日の鷹討山移動の際も、倒れるほどではなかったものの、接着の一部がはがれてしまいました。いくらペグをしっかり固定しても、これでは意味なしです。

 ということで、2種類の接着剤を使い、乾いたら重ね塗りという感じでさらなる強化を図りました。また、ペグ上部の結束バンドが外れないよう固定しました。




上部マストを外した状態 ↑       連結状態 ↓



 見た目はひどいものになりましたが、接着強度が増し動く気配はありません。下部パイプへの上部パイプの挿入もスムーズ、ほぼワンタッチでマストを立てられます。ペグ・マスト一体型(折り畳み式)なので、ペグの持ち忘れや紛失の心配がないのもよいところかと。


 もう一つ。

 自分は手持ち式3エレをよく使います(D-STAR430レピーターへのアクセス用)。先日の鷹討山でも使いました。でも、手持ちではやはり疲れます。できれば固定して使いたい。ということで、目玉クリップ2個をボルトと塩ビパイプで連結し、簡単な取付け金具を作ってみました。マストに挟むだけ。マスト上部に取り付けると厳しいですが、中間なら問題ありません。課題としては、連結パイプなので風で勝手に回りかねないこと、アルミ製マストによる伝搬への影響など。実際使ってみてどうなのか?といったところです。










 山中での煩わしい作業はなるべく減らし、素早くアンテナを設営、撤収する、自分的にはそれが信条です。もっとよい方法もあるかと思います。思いついたらまた試してみます。

 




feed 鷹討山(亘理郡山元町) (2019/10/20 20:14:48)


 昨日からの低気圧の影響で、すっきり秋晴れとはいきません。奥羽山系を考えていたものの、無理せず低山に変更。常磐線山下駅から歩いて深山、鷹討山に登ってきました。

 台風19号の爪痕が登山道の至るところに残り、倒木で道をふさいでしまっていたり、深くえぐられた所が何ヶ所もありました。いつもはほとんど水量のない枯れ沢が相当な雨量だったとみえ、土砂と流木で一変していました。尾根道以外はかなり荒れた感じになっています。通行困難が予想される馬船峠には下りず、東街道ルートで下山しました。











 さて、無線運用。鷹討山は深山よりも少しだけ高く、といっても標高310m。太平洋が樹間から望める程度でさほど眺めは良くありませんが、いつもはこの山頂で運用しています。南に100mほど進んだところに眺望が開ける小さなスポットがあるものの、冬場は西風がまともに吹き付けるので運用はできません。今時期なら大丈夫かな、ということで今日はそこで運用してみました。

<本日の装備>
リグ ID-51(5W)
アンテナ RH-660S(145MHz)、3エレ八木(430MHz)

 テント用ペグ付きの自作マスト、ロッドアンテナ、軽量3エレ、1.5D同軸ケーブルにハンディ機という軽量装備。いつもに比べるとほんと軽いです。

 雨上がりということもありペグは難なく地面に刺さり問題なし。長さ約2mのマスト先端にRH-660Sを取り付け、145MHzで1時間半ほど運用しました。仙台市、大崎市、山形県尾花沢市移動局、福島県伊達市、福島市、郡山市、二本松市など各局と交信。






 メインをワッチしていると /1栃木県、日光白根山移動局の弱めのCQが聞こえてきました。サブに移ったとたん1エリア各局からいっせいに呼ばれているようで、とても交信できそうにありません。しばらくワッチを続け、頃合いを見てダメもとで呼んでみたところ、なんとコールバックあり。白根山山頂2578mからハンディ機2.5W、RH-770で運用とのこと、54-53でレポート交換。終始安定した信号で交信することができました。パイルの中、思いがけないQSOでした。当局との交信終了後、0エリア新潟市中央区局との交信が始まりました。驚いたことにこちらにも新潟局が31~41で入感。山岳移動の際に何度も交信いただいている局で、ノイズに埋もれそうになりながらも聞き覚えのある変調に耳を傾けました。この山域で0エリアの信号が聞こえたのは初めてです。低山では伝搬上のサプライズというのはめったにありません。運用場所を変えたのが良かったのか、単にタイミングなのか、それともアンテナとか・・・? RH-660S、145MHzにおいては悪くないのかもしれません。


 最後に、D-STARレピーターへのアクセスも試みました(3エレ八木)。仙台青葉430、仙台430、福島伊達430がアクセス可。ただし実用になりそうなのは仙台青葉430のみ。レピーター経由でJP7IEL局と交信後、430MHzシンプレックスに移行。FM、DVともかなり厳しく、短時間で終了としました。




 本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。







feed ハンディホイップ RH-660S (2019/10/14 20:18:07)


 軽身で山を歩き、見晴らしの良いところで素早くアンテナを上げ無線運用、というのが自分的には理想です。実際は、あれもこれもと背負い、バテ気味になって登るのが常で、無線装備の軽量化はいつも悩みどころです。アンテナ設営のための三脚をやめ、軽量マストへの変更もその一つ。先端に取り付けるアンテナをさらに軽量化したいということで、RH-660Sというロッドアンテナを購入してみました。Made In China 。型番がRH-770に似ており、それだけで怪しさ満点ですが、はたして如何に。

 China製の似たようなものがネットでいくつも表示されるものの、実際のところどうなのか、全然わかりません。安過ぎて不安にもなります。144MHzの1/2λとの説明書きなので、電圧給電のノンラジアルでは?と考え購入しました(ノンラジアルとの表記はなし)。

<表示仕様>
・周波数:144/430Mhz
・ゲイン:3.0dBi(144MHz) / 5.0dBi(430MHz)
・耐入力:10W
・コネクター:SMA-P(BNCタイプもあり)
・重さ:約75g
・27.8cmから108.3cmの伸縮可






 108cmの長さを考えると軽量で、実際計ってみたところ65gでした。RH-770(約90g)と持ち比べてみても軽さがわかります。ノンラジアルなのかどうかが最も心配だったのですが、アナライザーに直結して計ったところ、問題なくマッチングが取れました(145MHz)。クリップベースに取り付けた状態でも変化なし。ノンラジアルであることに間違いないようです。430MHzについては簡易SWRで計りましたが、108cmに伸ばした状態で1.3~1.4と、こちらも特に問題なし。RH-770と違い、中間コイルはありません。下部のマッチング回路のみで、144MHzの1/2λ、430MHzの5/8λ2段に電圧給電する構造のようです。




 さっそく自宅ベランダでRH-770と受信比較してみました。ハンディ機直結にして固定局からの弱めの信号を聞き比べたところ、145Mhz、430MHzとも同等との印象でした。ベランダに常設しているCSB9700を外し、RH-770、RH-660Sの3本を聞き比べた結果、CSB9700が少し強い感じがあり、RH-770とRH-660Sでは違いはわからず、でした。






 近くの愛宕神社に移動。JP7IEL局にお付き合いいただき、アンテナを切替えながら430MHzで比較実験しました。双方ハンディ機5W。距離約40km。もともと限界すれすれで、弱い信号の強弱がよくわかる位置関係です。IEL局からわずかにRH-770がスケルチが開きやすいとのレポートがありました。送信に関し多少の差があるのかもしれません。こちら側の受信に違いは感じられませんでした。(145MHzはどちらのアンテナも交信不可で、わかりませんでした)。

 玉石混交かつ個体差のばらつきも大きいのがChina製なので、何とも言えないところはあります。とりあえず悪くない感触なので、,次回、山で使ってみます。




,

« [1] 17 18 19 20 21 (22) 23 24 25 26 27 [41] » 

execution time : 0.093 sec
サイト内検索

メインメニュー

ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失


オンライン状況
80 人のユーザが現在オンラインです。 (11 人のユーザが 無線ブログ集 を参照しています。)

登録ユーザ: 0
ゲスト: 80

もっと...