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栗駒山移動ではそこそこ手応えが感じられたアローライン(AL-144F)。エレメントを変更して使ったことは書いた通りです。このアンテナは数年前から主に里山運用で使ってきました。初めのころはバンド内フラット、中心は145.000で共振していたと思うのですが、その後なぜか共振点が上がり145.800あたりになっていました。SSBの周波数帯ではSWR2.0。同軸ケーブルや給電部に問題はなく、原因不明。先々週の熊野岳移動の際はこの状態で多くの局に交信いただいたものの、このままでは宜しくありません。ということで、ちょっとした改造をしてみた次第です。

給電部がボルト状になっており、5mm程エレメントの伸縮ができる構造にはなっているのですが、調整してもわずかな変化に留まります。さらに共振点を下げるにはエレメントを長くするしかありません。といっても、ステンレス製なので加工は難しいです。思いつきで、手持ちの銅パイプを給電部に入るか試したところ、6mmパイプがキツ目に挿入可能。それならと、エレメント自体を作り替えてしまうことにしました。
直径6mm、4mm、3mmの各銅パイプ。主要部は3mm銅パイプなので、それなりの強度は保てます。6mm銅パイプを給電部に差し込み、本体の土台部分にハンダ付け。防水を考慮し、パイプ接合部は隙間なくハンダで一体化しておきました。


はじめの長さ51cm。この状態の共振点143.500付近。アナライザーで測定しながら少しずつ切っていき、144.150〜250に調整。
改造エレメント48.5cm(純正エレメント46.0cm 調整ナット含む)


とりあえず、この寸法となりました。こうしてみると、純正エレメント46.0cmはそもそも短いのでは? 歴史のあるアンテナなので、理由はあると思いますが・・・。ちなみに3本のラジアルは49.5cm。
ロッドアンテナのような伸縮構造にすることも考えたものの、もともとシンプルなアンテナなのでいじり過ぎず、今回はこれで良しとしました。
エレメントの材質、長さを変えたことでどのように違うのか、再び共振点の変化はあるのか? などはこれからです。栗駒山の運用では、水滴付着によるSWRの悪化がなく、天候に左右されず安定して使えるとの感触がありました。性能的にも面白いアンテナで興味が湧きます。サブ的にしばらく使ってみます。

しばらくぶりに栗駒山から無線運用してみようと出かけてみました。宮城県栗原市。標高1626m。人気の山で、さほど山頂が広いわけでもないので、無線運用に適しているとは言えません。なので、いつもは栗駒本山を敬遠し、東栗駒山や栗駒岩頭、秣岳あたりで運用することにしています。今日の予報では南東北は広く晴れ。北東北に近い栗駒山周辺は微妙な天気で、あえてここに登る人は多くないのでは。
午前6時、登山口のいわかがみ平着。ベストシーズンの秋なら、この時刻ではすでに駐車場の半分は埋まっています。さすが今日は数台のみ。予想した通りですが、山の方もガスがかかり、良くありません。ゆっくり登り、8時前山頂着。案の定、視界はなく、西からの強風にさらされながら、山頂の一角にアンテナを設置しました。


<本日の装備>
リグ FT-817(145MHz SSBおよびFMで運用 5W)
アンテナ アローライン(エレメントSSB仕様に改造)
バッテリー NCR18650B(3本および4本直列)
4エレループも持参しましたものの、強風とガスにより設置を断念し、アローラインのみでの運用となりました。

SSBをワッチすると、/9局の交信が聞こえてきました。思いのほか強いです。交信終了を待ってお呼びしたところ、コールバックあり。富山県富山市、北アルプスの薬師岳山頂局。59-55でレポート交換。9エレ八木をお使いとのこと。2926mの山頂に9エレ八木・・・。強いはずです。距離398km。
ここはもともと北にFBなロケで、宮城県から8エリア局との交信が可能な貴重な山域でもあります。SSBでCQを出したところ、北斗市固定局より応答いただきました。59-57。320km。FMでは虻田郡留寿都村移動局。橇負山(そりおいやま)の710m地点ということで、QSBを伴いながらも交信を続けることができました。55-57。その後、SSBでも59-59で交信いただきました。距離421km。本日の最長交信でした。FMで亀田郡七飯町、横津岳移動局とも交信。プリアンプ入れて31とのこと、かなり厳しい様子でしたが、こちらには51で入感。QSBはあるものの、メリット5ですべて了解可能でした。距離330km。続いて青森県むつ市移動局。FMでお呼びしたところ、こちらには52で問題なく入感するも、コールサインの1文字がどうしても了解いただけず、交信不成立。その後、SSBにて51-51で交信成立となりました。距離260km。
このほか7エリア、岩手、秋田、宮城、山形各局と交信。また、/1甲斐駒ヶ岳移動局が52で入感、パイルの様子で、応答いただけませんでした。/1千葉、茨城局、/0新潟局も入感したものの、交信に至らず。


アローラインは良く聞こえます。ただ、5WQRPなので、なかなか届きません。それでも300km~400kmの交信ができ、手ごたえを感じることができました。ときどきSWRを確認したところ、エレメント、ラジアル、ケーブルと水滴まみれにもかかわらず、ほとんど変化なく、山には最適なアンテナでは、との感触も得られました。今回は、エレメントを銅パイプに変更、SSBの周波数帯に同調させて使いました。もう少し工夫のしどころはあるかな、と考えています。
本日も交信いただきました各局さまに感謝です。ありがとうございました。

今日は天気予報がまばらな感じでどこに登るか、出かける直前まで迷い、近場の熊野岳にしました(山形県上山市)。今シーズン2回目。南蔵王の稜線は見えていたものの、熊野岳周辺は一部に雲がかかり、登山口の刈田岳駐車場に着いたときは、案の定、ガスの中。山の選定を誤ったかな、と思いつつ、登りはじめました。観光客がすでに数グループ、御釜周辺を歩いていましたが何も見えず、遠くから来られたのに気の毒な感じでした。
標高差100mほどの熊野岳の尾根に着いてみると、濃かったガスが薄まってきました。ただ、上空はどんよりした雲が漂い、強風が吹き付けてきます。今日まで好天が続くと考えていたのですが、甘かったようです。


<本日の装備>
・リグ FT-817(144MHz SSB 5Wにて運用)
・アンテナ 4エレループ、アローライン
・バッテリー NCR18650B 3本直列および4本直列
山頂の一角にアンテナを上げ無線運用。強風時はアローライン、風が弱まった際には4エレループを上げたりしながら、4時間ほど続けました。7エリア、1エリア、0エリアの41局に交信いただき正午過ぎQRT。すべて2mSSBでの交信でした。数日前はEスポが2mバンドでも発生し、沖縄局との交信もできたそうですが、運用中、異常伝搬はありませんでした。最遠方は横浜市青葉区、東京都武蔵村山市、長野県上水内郡飯綱町固定局。250km~300km。/2静岡局からコールいただきましたが、深いQSBでコールサインを確認できないまま、聞こえなくなってしまいました。0エリアは長岡市、新潟市。1エリアは東京、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木各局。北にはビームを向けないでしまいました。後でお聞きしたところによると利尻島移動局がおられたそうで、まったく気づかないでしまいました。交信の可能性があったのではと思うと、残念。


アローラインと4エレループの聞き比べもしてみました。S3~4ほど違います。4エレループの威力を実感しました。ただ、アローラインで変調が聞こえないかというとそうでもなく、弱いながらも了解できたりします。1エリア茨城局(水戸市、鉾田市)との交信はアローラインでした。この山頂はFMの場合、なかなか5Wでは1エリアまで届きません。2000m級の吾妻連峰が壁になってしまうようです。一方SSBでは何なく超えてしまいます。相手局のFBな設備によるところが大きいとは思いますが、伝搬の違いを感じたりもします。
本日も交信いただきました各局さまに感謝です。ありがとうございました。

簡易的なパワー計とダミーロードをつなぎ出力を測定してみたところ、定格通りのリグもあればそうでないリグもあり、また周波数帯による違いなどもありました。同軸ケーブルは使わず、リグ→パワー計→ダミーロード直結とし、メーター読み取り。内蔵バッテリーの場合は満充電、その他のバッテリーは電圧を測って実験してみました。
〈ID-51〉
◎電源 内蔵バッテリー
145MHz
HI 5W強
MID 2.5W強
LO2 1W
LO1 0.5W強
SLO 0.1W
430MHz
HI 5W
MID 2.5W
LO2 1W
LO1 0.5W強
SLO 0.1W
〈FT1XD〉
◎電源 内蔵バッテリー
145MHz
HI 5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.1W
430MHz
HI 4W強
L3 2W
L2 0.8W
L1 0.1W

ハンディ機、2機種。ID-51は定格通りの出力。FT1XDは145MHzにおいては定格通りですが、ID51より少し弱めです。430MHzでは定格の80%どまりでした。外部電源(13V)でも試してみましたが、同じです。ID-51の方がどちらのバンドもパワー特性は良好な結果でした。
〈FT817〉
◎電源 内蔵型リチウムバッテリー(11.1V)
145MHz
L点滅 3.5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W
430MHz
L点滅 5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W
◎電源18650B 3本直列(11.7V)
145MHz
HI 4W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W
430MHz
HI 5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W

内蔵型リチウムバッテリーは11.1Vに低下状態であったため、ハイパワーに設定しても点滅となってしまいます。運用中も点滅状態で何ワット出ているのか気になっていたので、計ってみました。145MHzで3.5W、430MHzで5Wでした。18650B(3本直列)11.7Vで試したところ、点滅はしませんが、145MHzで4W、430MHzで5Wでした。FT-817は、430MHzの方が低電圧に対し許容力があるようです。リチウムフェライト(12.9V)でも試してみました。電圧高いので、きっちり定格パワー出ますが、やはり430の方が若干強めな感じです。
〈FTM10S〉
◎電源 18650B 3本直列(11.9V)
145MHz
HI 8W
MID 3W弱
LO 0.5W
430MHz
HI 6W強
MID 3W
LO 0.5W
◎電源 18650B 4本直列(15.1V)およびリチウムフェライト(12.9V)
145MHz
HI 10W強
MID 3W弱
LO 0.5W強
430MHz
HI 7W弱
MID 3W
LO 0.5W
FTM10Sは、いつも使っている18650Bの3本直列で80%程度の出力、4本直列の場合は定格通り、ということで予想した通りでした。リチウムフェライト(12.9V)も試したところ、18650Bの4本直列と同様でした。

以上のような結果でした。あくまで簡易的な実験なので、参考程度ではありますが、同じ計測方法で、リグによってこれほど違いが出るとは思いませんでした。特にFT1XDの430帯は定格5Wのはずですが、出ませんね。単なる個体差(不具合品?)でしょうか。またパワー特性が145MHzで良好なリグと430MHzで良好なリグがあるようです。一律に430MHzのパワーの方が出にくいと考えていたのですが、その予想は外れました。今後はこれらの結果を念頭において、使ってみることにします。

何度も無線運用している吾妻・高山。その北隣に、地味な山容ながら2000mに迫る標高を持つ東吾妻山があります。西吾妻は別として、この辺りで最も高い山頂でもあり、何度か無線運用したことがあります。でも、なぜか芳しくありませんでした。平らな山頂のためなのか、それとも南の高山がブロックしているのか、よくわかりません。でも、山頂から西に15分ほど下ったところに展望地(展望台)があり、そこはまずまずだった記憶があります。今日はこの展望台をめざすことにします。

景場平より東吾妻山

景場平湿原

鳥子平の駐車スペースに車を置き、6時30分登山開始。このルートを登るのはしばらくぶりです。約30分で景場平着。大きな池と池塘が点在する別天地。磐梯山、そして正面に東吾妻の全容が見えてきました。ここからは急登かつぬかるみの連続で、刈払いもされない笹藪の中、しかも朝露で全身ずぶ濡れになることを覚悟しなければなりません。上下雨具を身に着け、汗だくで登ること1時間。少し平坦になったなと思ったら木道が現れ、上部湿原に到着しました。ここも池塘が点在し、素晴らしい山上の別天地です。考えようによっては、「変化に富んだ楽しいルート」と言えなくもありませんが、登山道は悪路そのもので、ホントやっかいなルート。

上部湿原
さて、上部湿原の一角に目的の展望台があります。展望台といっても櫓が組まれているわけではなく、木道の先に標識があるのみ。磐梯山、猪苗代湖、桧原湖、秋元湖などが一望。断崖となっているため、山頂よりも高度感のある眺望と言えます。標高約1900m。
<本日の装備>
リグ FTM10S
アンテナ 4エレループ(145MHz)、4エレループ(430MHz)
バッテリー 18650B(4本直列、3本直列)

展望台
今日は145MHzも430MHz も4エレループ。はじめに145MHz。福島県各局のほか、1エリア、0エリア各局に交信いただきました。1エリアは埼玉、茨城、栃木、群馬、東京。0エリアは、新潟県柏崎市、燕市、小千谷市。最遠方は東京都あきる野市移動局との交信でした。距離240km。続いて430MHzでは、福島各局のほか、栃木、埼玉、群馬、千葉、東京など1エリア各局に呼んでいただきました。最遠方は東京都大田区固定局。深いQSBとノイズを伴い、51-41でレポート交換。距離同じく240kmほど。梅雨明けということもあり、山岳移動局との交信もありました。上八石山(柏崎市)、刈寄山(あきる野市)、半月山、男体山、白根山(日光市)、至仏山(片品村)など。一方、宮城、山形など北からはまったく呼ばれずじまいでした。山頂の西斜面ということもあり、ブロックされているのかもしれません。


いつもの通り、D-STARレピーターへのアクセスも試みてみました。仙台青葉430不可。山形高畠430はかろうじてダウンリンクあり。南は宇都宮430、安孫子430、つくば430可。つくば430にて山掛けCQを出したところ、埼玉県大里郡寄居町固定局より応答いただき、双方メリット5で交信。レピーターの位置はよくわかりませんが、筑波山までの距離は約165km。
この展望台、山頂よりも西に位置していること、断崖となっていることなどから、1エリアへの伝搬は悪くなく、0エリアについては、高山よりも良いかもしれない、そんな感触でした。なにより、賑わう山頂と違って、静かです。うっとうしい登山道ではありますが、機会をみてまた登ってみます。
本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。

このリチウム充電池を無線運用に使い始めて10ヵ月ほど経ちました。
パナソニック製で電圧3.7V、容量3400mAh。単三型電池を大きくしたような形状、保護回路付きと保護回路なしがあります。電池ホルダーの方に保護回路が付いているので自分は「なし」の方を使っています。いづれも生セルなので、過充電や衝撃など取り扱い要注意ではあります。


3本直列電池ホルダーにセットし、電圧12V前後。FT-817、FTM-10S、ID-51それぞれの外部電源として使用可能。この3機種は最大パワーの消費電力が似たり寄ったりで、どれも3~4時間は持ってくれます。
専用充電器(DC12.6V)で充電すると、12.1Vで満充電ランプが点灯となります。安全のため低めの設定になっているのかもしれません。安定化電源でも12.6V程度に設定して普通に充電可能です。ただ、満充電の判断が難しく、専用充電器はその点重宝です。運用開始時の電圧12.1V、フルパワーで3時間ほど運用して10.5V前後を維持。先日の秣岳では、休憩を取りながらではありますが4時間30分ほど経過し9.6Vまで低下、シャットダウンは免れました。リチウムフェライトバッテリーに比べ、電圧下がってからの持続力に粘りが感じられる印象です。容量4Ahのリチウムフェライトとスタミナ的に遜色なし。12V~10Vと低空飛行なのでフルパワー出ないのでは?との心配もありましたが、意外にそうでもなく、FT-817(5W)にしてもFTM-10S(10W)にしても、定格に近いパワーを維持してくれます。

専用充電器(MADE IN CHINA)
重さは3本の電池とホルダー込みで160g。2セット持ってもわずか320g。これまでさまざまなバッテリーを試してきたものの、この軽さを知ってしまうと後に戻れません。注意点は、保護回路付きの特殊な電池ホルダーのため、1度でも電池を外すと放電しなくなってしまいます。セットし直して再充電すればプロテクターは解除されますが、山中でうかつに外してしまったりすると、お手上げです。電池3本を装着したら基本外さず、そのままの状態で充放電を繰り返す、これがコツのようです。ほかにも防水やホルダーの作りが貧弱、耐久性などいくつか課題はあるものの、軽さとスタミナの両立という点で、手放せないかな、といったところです。

栗駒山から北西に伸びる天馬尾根。その北端に秣岳があります。標高1424m。QTHは秋田県雄勝郡東成瀬村。近年、登山者が増えてきたものの、以前は賑わう栗駒山と対照的に知る人ぞ知るという感じの静かな山域でした。眺めのよい草原の細道が気に入り、思い出しては、たまにこの山で無線運用したくなります。今日は台風の影響で太平洋側は雨模様、秋田側は日差しも見込めるということで、登ってみました。
須川温泉を越え、秋田側に少し下ったところに秣岳直登ルートの登山口があります。午前7時前登山開始。この時期、このルートの上部には大きな雪渓が残り、急な雪面のトラバースとなります。バランスを崩すと30mほど滑落してしまうので、緊張を余儀なくされます。今年は雪解けが早かったとみえて、ほとんどが夏道で、10mほど雪渓が残っているのみでした。40分ほどの登山であっけなく山頂着。本当は、ここからがハイライトで、湿原、草原、雪渓が次々現れ、まさに天上の楽園。その中間に位置する岩場(岩のピーク)がいつもの運用場所です。今日はガスでなにも見えず、先に進むのは取りやめ、山頂でQRVすることにしました。

直登ルートからの秣岳

須川湖

山頂
<本日の装備>
リグ FTM-10S ID-51
アンテナ 4エレループ(430MHz)、4エレループ(145MHz)
バッテリー 18650B 3本直列
雨も予想されたため、本日のリグはFTM-10SにてFM中心の運用。はじめにID-51からD-STARレピーターへのアクセスを試みてみました。秋田430、仙台430、仙台青葉430がアクセス可。岩手および山形各レピーターからはダウンリンクなし。秋田430経由ゲート越えで1局交信いただきました。430FMでは岩手、秋田、福島、宮城の5局と交信。ただ、時間が早かったこともあり、アンテナを回してみたものの入感局なく、後が続かず。アンテナも軽量コンパクトかつ利得の高いものが使え、ノイズの影響も少ない430MHzに移行したいという気持ちもあるのですが、いかんせん相手局がなかなか見つかりません。

4エレループ(145MHz)


145MHzFMでは秋田、岩手、山形、宮城、福島各局および北海道北斗市移動局、35局と交信。7エリアの中央に位置するだけあって、休憩を入れながら約3時間途切れなく呼んでいただきました。北斗市移動局とは9エレスタックを向けていただき、53-53でレポート交換。ほかに8エリア局は虻田郡豊浦町と留寿都村移動局がやはり53程で入感。コールサインもすべて了解でき何度か呼んでみましたがコールバックなく、交信に至りませんでした。青森県下北半島の釜臥山移動局の信号も52ほどで入感しましたがタイミング合わず、でした。この山頂は北方向にFBです。逆に南は栗駒山本山が壁となり、反射でまだらに届くという感触でした。
正午も過ぎ、ガスが濃くなって風も強まったことから急ぎ撤収し、下山しました。
<18650Bリチウム電池 3本直列>
FTM10Sのハイパワー設定(430MHz7W、145MHz10W)にて、このバッテリーで連続4時間30分運用しました。使い始め12.1V、終了時9.6V。パワーを維持し、ダウンすることなく耐えてくれました。重さ約160g。この軽さでこのスタミナ。エネルギー効率の進歩にはホント、驚くばかりです。

早起きして熊野岳に登ってきました。今シーズン1回目の蔵王移動。高気圧の安定した天気で、いつもは風の強い山頂も今日はほぼ無風。何度も登っていますが、こんな好天はめったにありません。午前7時過ぎに山頂に着いて無線運用を始め、小休止したり、以前に無線をしていたという何人かの方に声をかけられ話し込んだりしながら約40局と交信。2mSSBも今期初運用となりました。



<本日の装備>
リグ FT-817、ID-51 5W送信
アンテナ 3エレ八木(144MHz)、4エレループ(430MHz)
バッテリー リチウム電池18650B 3本直列
今日は430MHzも試してみたいと思い、グローバルアンテナ研究会の4エレループ(GH-4)で声を出してみました。休日の午前なので、1エリアの移動局が聞こえるかとワッチしたのですが、なにも聞こえてきません。予想したとおりではありますが、ここより標高の高い吾妻連峰が壁となり、南方向は厳しいようです。それでも福島、宮城、山形、岩手の7エリアのほか、新潟県三条市、長岡市、栃木県那須町、茨城県水戸市、東京都国分寺市各局につないでいただきました。国分寺局とは深いQSBを伴っての交信でした。430のSSBはどんなだろうと、ワッチしてみたものの何も聞こえず。

アンテナを3エレ八木に換え、2mSSBへ。タイミングよく8エリアが聞こえてきました。亀田郡七飯町移動局。相手局にはQSBがあったようで、QRPの微弱信号を拾っていただきました。こちらには57で安定して入感。距離約430km。聞こえている局に応答したり、こちらからCQを出したり、ぽつりぽつりとではありますが、茨城、栃木、埼玉、新潟および7エリア各局と交信。/2岐阜県移動局が聞こえコールサインも了解できて呼んでみたものの、届きませんでした。FMでは姫神山(盛岡市)山頂移動の1局のみ交信。

D-STARは福島、岩手のレピーターにアクセスしてみました。北は花巻430、南は須賀川430にアクセス可。花巻レピーターへの山掛けで1局と交信いただきました。
今日はコンディション的にはいま一つ上がってくれませんでした。やはり無線はコンディションとタイミング。430MHzの運用はこのアンテナでしばらく続けてみます。
本日も交信いただきました各局さま、ありがとうごうざいました。

先日、萱ヶ崎山で運用した際、145MHz帯にS5〜6の盛大なノイズが入り、一時、運用が厳しい状態に陥りました。デジタル(DV)の場合、S6ほどの信号で交信していても、ノイズが発生するとケロケロになってしまいます。この山頂は高圧線が通っているので、その影響かと思いますが、これまでも何度も運用して、これほどのことはありませんでした。また、いつも散歩がてら運用する大年寺山は、以前から430MHzへの抑圧がひどく使えなかったのに加え、最近は145MHzもノイズが発生するようになりました。
東京出張の際、ホテル室内でワッチすると、145MHzに関してはどのホテルも常時ノイズまみれ、という状態です。とても運用できる状況ではないです。ホテルの特殊事情だけでもなさそうで、1エリアにおいて2mを運用する局が少ないのもわかるような気がします。一方、430MHzに関しては近くに送信施設があれば抑圧を受けますが、ノイズに関して気になったことはないです。
何度かブログで取り上げたノートパソコン用のモバイルバッテリーを無線機につないだ場合も、ノイズが発生するのは145MHzです。またパソコンそのものや電源類のノイズを拾うのも145MHz。ちなみに我が家のノイズ環境を調べたところ、LED関係(テレビ、パソコンモニター、照明器具)、エアコン、空気清浄機、各種電源アダプターが主な発生源となっていました。生活に必要なものなので無くすわけにもいきません。空気清浄機は「弱」でも強力なノイズを発生します。影響を受けるのは145MHzのみ、430MHzは問題ありません。

ノイズでS8(室内)
ということで、145MHz帯というのはノイズを拾いやすいバンド、という印象を強くしています。逆に言えば、各種インフラにしても家電、電子機器にしても、このバンドに影響を与える発生源がちまたにあふれている、ということだと思います。移動運用であっても送電線の多い里山などでは安心できない状況で、良くなることはなく、無線運用環境は悪化する一方ではないかと不安ではあります。
特にハンディ機やFT817はノイズ対策がされていないので、まともに影響を受けることになります。特に双方QRP運用の場合。モービル機や固定機はいくらかマシ。
そんなことから、開局以来もっぱら145MHzを中心に運用してきましたが、これからは430MHzの機会を増やそうかと考えています。

VU帯の場合、少しの位置の違いで大きくSの振れ方が変わることは誰しも経験します。特小交信(422MHz)では、10mWや1mWの微弱な信号を捉えるために、トランシーバーを上下左右に動かしたり、歩き回ったり、入感するポイントを探らなければなりません。信号によっては地面すれすれで入感、などということもあります。まさに電波の通り道を探り当てる、そんな感じです。そこが特小の面白さであり醍醐味でもあるわけですが、それほどに電波というのはまだら模様に到達するわけです。反射や回折はもちろん、地形や大気の状態などで生まれる様々なパスの融合と離散、強まったかと思えば打ち消し合い、生成と減弱を繰り返しながら、パワースポットとデッドスポットを作り出す。VU帯ではその空間の違いはほんの数十センチということも多く、ホイップアンテナであっても、ホットスポットにうまく合わせることでいやでも信号は強まることになります。山岳での運用の場合、アンテナは基本、三脚固定とし、一度設置したら位置を変えることはありませんでした。手元で安定的に可動できるようにすれば、ホイップという利得の不利をカバーしたり、パスの変化を捉えた面白い運用ができるのでは?
ということで、はじめに思い浮かんだのはレールスライド式。直線のレールの上を数十センチ横にスライドしながらアンテナを動かせるようにする。ベランダに設置したモービルホイップなどもこれができれば、ホットスポットを探しやすくなると思います。でも軽量かつ持ち運び容易で実現可能な仕掛けが思いつきません。とりあえず試してみたのが、三脚回転式。三脚上部先端にブラケットを取付け、そこにホイップアンテナを設置する。様々な種類のブラケットが市販されており、長さ22cmのものを使ってみました。クリップベースの幅が加わるので、半回転48cmの範囲で可動できます。145MHzにおける約1/4λ。

RH770を取り付け、試しにベランダで回転させながら受信してみました。強い信号は回転しても59で変わりません。比較的弱い信号の場合は、かなり変化がみられます。ほとんどノイズまみれで了解できない信号でも、入感ポイントに合わせると56くらいまで信号が上がります。ただ、弱い信号でもさほど変化のないケースもあり、八木を回したのとは違う感触です。交信中の1局はその位置がホットスポット、相手局は同位置ではデットスポット、別の位置で信号がグンと上がるといったケースもあります。ベランダという特殊な環境にもよるのかもしれません。全体的にはRSの変化は予想以上。


本日、萱ヶ崎山山頂。JP7IEL局(大崎市固定)の協力を得て、ベランダ同様、RH770を回しながら送受信を繰り返し、Sの変化を検証してみました。まずは145MHz。こちらの受信ではS5~1の変化がありました。S1のポイントではスケルチ開かず。続いて、送信しながらゆっくり1回転し、レポートいただいたところ、S1~3程度の変化がみられ、もっとも弱い箇所ではノイズが高くなり、耳で聞いてもわかるとのことでした。430MHzもほぼ同様な結果。バンド内ワッチして他の局の交信も聞いてみました。弱いかなと思った信号もアンテナを回転してポイントを合わせることでSが上がり、聞きやすくなります。山頂ではベランダほどの効果は出にくいと予想したのですが、そうでもないです。わずか50cmであっても動かしてみる、八木ではなくホイップを回す、けっこう興味深いものがありました。
ただ、ブラケットにクリップベースで挟むのみでは、回している間にズレて斜めになったり、グラついたりして、使い勝手がよくありません。実戦で使うにはもう一工夫必要、といったところです。
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