ホーム >> 無線ブログ集 >> JO7TCX アマチュア無線局

無線ブログ集

  メイン  |  簡易ヘッドライン  

リンク 単体表示


link JO7TCX アマチュア無線局 JO7TCX アマチュア無線局 (2024/5/21 3:05:20)

現在データベースには 393 件のデータが登録されています。

feed 2段巻きコイル ゲルマラジオ (2017/4/15 18:07:47)


 直径12cmの紙筒が入手できたので、これでコイルを作ってみることにしました。我が家の環境では、このくらいの大きさのコイルであれば、NHK仙台第一は難なく受信できるはず。Qを上げるにはコイル径を大きく、線材を太く、スペースを開けて巻く、これが三大鉄則。今回も、ユニバーサルブッシュを使ってスペース巻きとし、紙筒の長さを抑えるため、2段巻きにしてみました。



<材料>
・直径12cm、長さ13.5cmの紙筒
・リッツ線 0.1mm×100本 約15m
・ダイオード1N270(aitendo)
・トランス T725(ラジオ少年)
・ポリバリコン
・木台、ユニバーサルブッシュ、銅パイプ、線材

 もともと長さ20cmの紙筒を糸鋸でカット。ユニバーサルブッシュを8カ所に貼り付けた状態で塗装。昔の鉱石ラジオ風に仕上げることにします。1段目25回巻き、いったん折り返し、同じ向きに重ねて巻いていきます。1段目が巻き終わって、インダクタンスを測ってみると48μHしかありません。2段目も25回巻いて、インダクタンス220μH。一段目のリッツ線に2段目が密着してしまうので、一見スペース巻き、かつ半分は密巻きという状態。なので、2段目を巻くとインダクタンスが急激に上昇するようです。








 とりあえずこの状態で実験ボードにつなぎ、回路を組んでみたのですが、うんともすんとも言いません。何も聞こえず。220μHなので容量的には問題ないはず。???。別のコイルをつないでみたところ、問題なく受信できます。よくわからないまま、2段目を1巻きずつほどいていったところ、半分くらいほどいた状態でNHK第一が聞こえてきました。さらにほどき、NHK第二も。いろいろ試した結果、2段目を10回巻きとし、固定しました。これでインダクタンス140μH。単に容量が大きくなって周波数を下にはみ出してしまったのか、1段目と2段目を同じ巻き数にすると打ち消しあう何かがあるのか??自分にはわからず、です。でも、このコイル、性能は悪くありません。同径で密巻きにしたものより線材も少なく済みます。




 コイルづくりを終ればほぼ目的達成で、あとは数点の部品を木台に配置、配線するのみ。トランスは、ラジオ少年のT-725を使ってみました。これは以前に取り扱いのあったBT-OUT-100(100kΩ:8Ω)の同等品のようです。BT-OUT-101(200kΩ)に比べ落ち着いた音質で、ステレオイヤフォンとの相性は言うことありません。







 今回は紙筒を使ったこともあり、軽く仕上がりました。何本もコアを使ったり、大型だったり、これまでが重すぎたかも。あらためて聞いてみると、外部アンテナなしでNHK第一も第二もよく入ります。分離も良好。音量的にも耳障りでなく、程ほどといったところです。 




feed コア付き空芯コイル ゲルマラジオ (2017/1/16 14:10:33)



 中途半端に残った直径1.7mmの太いポリウレタン線。巻き方によりますが、空芯で20m巻くとおおよそ200μHのインダクタンスが得られます。残っているのは12m。空芯コイルでQを上げ、中心部にコアを入れることでインダクタンスを確保する、そんなものができないか考えてみました。バーアンテナのようにコアに線を密着させて巻かなくとも、コアの恩恵を受けられることはこれまで何度か実験しています。では、コイルとコアをどの程度まで離して大丈夫なのか。コアの影響はどこまで及ぶのか。手持ちのコイルと実験ボードで簡易的に試したところ、直径15cmのコイルに小さなフェライトバーを差し込むだけでも、思いのほかインダクタンスが変わります。コアの位置をコイル中心とするのがポイント。今回は、これを形にしたものを作ってみることにしました。



 前回が大型であったことから、少しコンパクトなものを、ということで蜂蜜瓶を使ってコイル巻き。線材が太い上、ガラスで滑るので巻きにくいです。密巻きのつもりが、所々隙間ができてしまいました。36回巻き、直径10cm、コイルの長さ7cm。いったん外側をホットボンドで固定し、慎重に取り外した上で、今度は内側を固定する。これでコイル完成。
 
 続いてコア。直径3.8cm、長さ10.5cmの塩ビパイプに10cmのフェライトバーを7本仕込み、両端をホットボンドで固定。








 我が家の環境の場合、NHK仙台第一放送891KHz、第二放送1089KHz、東北放送1260KHz以外に受信の可能性はないので、170μH前後のコイルと一般的なポリバリコンの組み合わせがベストです。インダクタンスを測ってみるとコイル単独で106μH、コア付きで161μH。ほぼ想定どおりとなりました。






 コイル部が完成すれば、7割方できたも同然。見た目にもこだわり、銅パイプ埋め込みによる裏面配線としました。部品の配置を決めたら木板に穴をあけ、3mm銅パイプを埋め込む。これにより表面の部品と裏面の配線がスムーズに連結されます。コアはコイル中心にくるよう木台で持ち上げることにしました。抜き差しを繰り返すため、接着のみでは強度に難があったイヤフォンジャック。今回は、ポリバリコン金具に穴をあけ固定してみました。何度も作っているゲルマラジオですが、毎回、何らか工夫のしどころはあります。丸1日かかり、ほぼスケッチどおりに完成。












 さっそくステレオイヤフォンをつないで聞いてみると、室内にてNHK仙台第一は59、第二は52ほどで問題なく受信できました。東北放送は、窓際にて「何か話しているな」程度で、了解不可。以前作った直径15cmの空芯コイルと同等か。NHK仙台第一については意外にも窓から数メートル離れた室内でもけっこう聞き取れます。強く入る方向(コイルの向き)は微妙に変わり、指向性が強いとの印象。インダクタンスはもとより、透磁率増加によるコアの恩恵を感じることができたのは収穫でした。



 作っている過程で、いろいろと脳裏をよぎりました。コア可動式によるミュー同調とか、長いコアに2つのコイルを作り磁界誘導を図るとか・・・・。外部アンテナもなくコイルのみで電波を捉え、電気を起こし、わずか数点のパーツで音声を作り出す。ささやかな装置で、かすかに聞こえてくる放送を楽しむ。そんな無電源ラジオだからこそ、試してみたり、工夫のしどころは無尽蔵では、と思ったりもします。思いついたら形にしてみる。作る度に発見があります。





feed タワー型ループ ゲルマラジオ (2017/1/7 17:52:00)


 ループアンテナの形状は角材を十字に組んだものや長方形のものをよく見かけ、自分もいくつか作ったことがあります。この形状だと設置面積が大きく、我が家の環境では置き場所に困ることになります。ループアンテナは大きいほど良い、それでいてコンパクトであればなお良し。ということで、タワー型直方体ループアンテナのゲルマラジオを作ってみました。ちょうどトールボーイタイプのスピーカーサイズ。部屋に置いても邪魔にならずに済むかと・・・。

 といっても自分が製作した無電源ラジオの中では、最大サイズ。これまで成功しなかった東北放送の室内での安定受信を目標に高性能をめざすことにします。

 <ループアンテナ部>
 材料  
 ・角材1mを5本
 ・リッツ線0.1mm×100本を38m
 ・ユニバーサルブッシュ1m
 ・土台用板 19.5cm×19.5cm

 まずは巻き枠。一辺1cmの角材を切り分け、接着剤で縦85cm、横13cmの縦型直方体に組みます。上下、中間の6カ所にユニバーサルブッシュを貼り付け、等間隔のスペース巻きとする。接着剤が乾いて完全に固定されたら、あとはリッツ線を巻くのみ。24回巻き。途中17回巻いたところでタップを1カ所のみ取りました。使ったリッツ線はいつもの倍近くの38m。インダクタンスを測ってみると418μH、中間タップが212μH。










 さっそく実験ボードにつないで、回路を組んでみました。418μHの方はNHK仙台第一放送のみで、他は受信できません。きちんと同調していないとみえ、期待したほど感度も上がりません。続いて中間タップにつないだところ、NHK仙台第一放送が圧倒的な音量で耳に飛び込んできました。Sメーターもそこそこ振ってくれます。バリコンを右に回すとNHK仙台第二放送、さらに東北放送も聞こえてきました。第二に第一が若干かぶるものの、これなら、タップ切替えを省き、中間タップのみで良さそう。直方体タワー+リッツ線スペース巻きの効果が出ていることを確認。土台板に接着しループアンテナ部完成。






<ラジオ部>
 材料
 ・エアバリコン12pF〜290Pf(aitendo)
 ・ダイオード 1N270(aitendo)
 ・トランス BT-OUT-100(NPOラジオ少年)
 ・ステレオイヤホンジャック
 ・板10cm×10cm

 続いてラジオ部の製作。いつもの通り、これ以上何も減らせない最もオーソドックスな回路としました。タワーループに合わせ、板上にバラック組み。板をくり抜いたり、銅パイプを固定したり、部品の位置を変更するなど自在に加工でき、自分はやはりこのスタイルが好みです。aitendoのエアバリコンは国籍、メーカー不詳のとても新品とは思えない代物でしたが、性能は悪くないようです。そしていつもの1N270。トランスを使ってステレオイヤフォンを鳴らすには最高のダイオード。トランスは板に直接穴を開け、固定。今回もなるべく裏面配線とし、すっきりした外観にしてみました。最後に、ラジオ部をループアンテナ低部に接着固定し、完成。














 配線がすっきりした分、実験ボードで試しに受信した時より、音量、分離とも改善したような印象を受けました。目標とした東北放送は、59とはいきませんが、52程度で室内窓辺であれば十分了解可能。直方体ループアンテナ、まずまずです。テーブルや床の隅に置いても邪魔になりませんが、仕舞えないので埃はかぶったままになりますね。

 この形のループアンテナを思いついて、年末年始、少しずつ作りながらも新たなアイディアや手直しを繰り返し、なんとか完成となりました。1年ぶりのコイル巻き、そして無電源ラジオ作り。コイルを巻いたり、部品の配置を考えたりしている時は、他のことは忘れて没入してしまいます。夢中になれるもの、ワクワクするものは人生の宝、と言われた方がおりましたが、ホント、その通り。面白いことはやめられません。






feed FT-817の電源 (2017/1/4 11:20:57)


 ニューイヤーパーティでは2m、6mを中心に運用してみました。FT817を使っていることを話すと、電源のことがけっこう話題になりました。付属のバッテリーは今どき珍しくというか、未だにというべきかニッケル水素タイプで、しかも小容量のため実際の運用では実用になりません。交信途中で予備バッテリーに交換するにしても、ハンディ機のようにワンタッチというわけにはいかず、収納部のネジを緩めてコネクターを外して・・・。皆さん苦労されている通り、ほんと、やっかいなリグです。

ということで、いくつか使えそうな電源を試してみました。

 まずは何度か紹介したPORTECモバイルバッテリー。リチウムポリマーで容量約4.5Ah。12.5V前後を維持してくれるので、5W送信可能。送信時の最大消費電流が同じFTM-10sでは10Wで3時間以上運用できます。これが使えれば一気に問題解決・・・のはずでしたが、ノイズの盛大な発生によりまったく使えませんでした。メインで使おうと考えていた145MHz、50MHz共にノイズのみでS9振ってしまいます。FTM-10sの場合はリグ自体がノイズ対策されているので、このようなことはありません。ノイズに関してFT817はハンディ機並みで、なんの対策も取られていないことが良くわかりました。


S+のノイズ・・・

 次にバイク用のリチウムバッテリー。数社から出ているようですが、SHORAIというメーカーの最も小型軽量タイプにしてみました。リチウムフェライトでポリマーより安全性は優れているようです。 LFX07L2-BS12という型番。メーカー表記で「7A/Hr」とあったので、てっきり7Ahかと思ったら、そうではなく実容量2.0Ahでした。420gなので重さ・容量比ではいま一つです。リグにつないでみると13.2Vと表示され、直結なのでノイズはまったくありません。この状態で145MHのFMで5W運用したところ、2時間弱持ってくれました。このバッテリーは悪くないです。急激な電圧低下もなく、安心して使えます。各タイプそろっているので、倍くらいの容量のものがほしくなりました。


SHORAIバッテリーとモバイルバッテリー

裏面シールに小さく実容量表示


 最後に内蔵タイプのリチウムイオンバッテリー。6502.JPから購入してみました。11.1Vで3.24Ah。手持ちの16V、2Aのアダプターで充電してみたところ、11.9Vまで上昇し、それ以上は保護回路が作動し充電されないようです。この状態で使ってみたところ、11V前後を行ったり来たりしながら、けっこう粘ってくれます。途中10.5Vまで低下したものの、持ち直し3時間以上、運用することができました。結局、完全にダウンするところまでは使えずじまい。悪くないです。自分の場合、1回の運用が3時間を超えることはほとんどなく、これなら予備バッテリーの交換も必要なさそう。ケーブル類がなく、すっきりするのも利点。ただ、充電器をある程度選ぶのと、満充電されたのかどうかわからない不安があり、コツが必要と思いました。



 現状では内蔵リチウムバッテリーをメインに、長時間運用の場合はSHORAIバッテリーを予備で、といったところです。






feed FT-817 ローパワー運用 (2016/12/19 16:51:09)


 購入したもののあまり使う機会のなかったFT-817。実際、山に持っていくと、やはり重いです。山頂でHFを運用するわけでもなし、2、3度使って、結局VUハンディ機に逆戻り。いつもお世話になっているJA7RTG(おかざきKG295)局よりHF・QRPによる山同士の伝搬実験はどう?との提案があり、今回、しばらくぶりに817の出番となりました。

 本格的な機材はなにも持ち合わせていないので、無線機本体に第一電波のRHM8BをBNC直差しとします。なので無線機を立てたまま使うことになります。軽いアンテナですが全長178cmあり、この状態だとバランスが最悪で、コネクターにも負担がかかってしまう。ということで、リグを安定して立たせるためのスタンドを作ってみました。板を接着剤で貼り合わせただけのものではありますが、こんなものでも使い勝手は上々。バランスを気にすることなく運用に集中することができました。






 JA7RTG局は女神山(福島県川俣町)、当局は大年寺山(仙台市太白区)に移動。距離約65km。双方817でパワー5W。はじめに21MHz。バンド内ワッチすると電離層による数局の交信が聞こえていました。大まかにRHM8Bの同調点を合わせ、指定された周波数で待機すると、かすかに当局を呼ぶ変調が聞こえてきました。アンテナをさらに微調整し51-51でレポート交換。続いて50MHz。FMで56-56。SSBで51-51。いづれも直接波。SSBについては21MHzも50MHzもSメーター振らず、バックノイズがあったものの、聞きやすい変調で、交信になんら障害はありませんでした。JA7RTG局のアンテナは21MHzモービルホイップ、50MHz付属ホイップとのこと。当局はRHM8B+リグ低部にあるアース端子に2.5mのビニール線(ラジアル)を取り付けてみました。SWRはこれで問題ないようです。



 見通しに近い位置関係での試験的な交信でしたが、少しだけ手ごたえがありました。電離層反射によらないHFローパワーでの山岳運用というのも面白いかもしれません。重く、使いにくいFT-817。このスタイルで少し出番を増やしてやろうかな、と考えています。





feed 萱ヶ崎山移動 (2016/10/30 16:39:23)


 あちこちの山で初冠雪のたよりを耳にするようになりました。好天に恵まれた今日あたりが奥山の登り納めかなとも思いつつ、気分が乗らずやめておきました。軽く近場の里山へ。萱ヶ崎山は昨年1,2度登ったきりで、ほぼ1年ぶりとなります。仙台市太白区。標高379m。








 もともと見晴らしの良い山頂ではなく、送電線の鉄塔が建っているため、数年に一度、周辺と作業道の刈払いがあり、眺望が利くようになります。1年ぶりの山頂は、樹木が背丈ほど成長し、期待したほどの眺めはありませんでした。蔵王連峰と青麻山、仙台市街地の一部を望む程度。

 今日は風なし。前回、突風で破損した7/8λGPを修復、リグは本日もFTM10S。スケルチを開いて受信状態にしてみると、S1~2のノイズが確認できました。送電線の影響かと考え、動き回ってみましたが変化ありません。となるとモバイルバッテリーが原因?リグとバッテリーの間にパッチンコアを数個取り付けており、対策としては十分かと考えていたのですが、甘かったようです。バッテリーの位置を変えると微妙にノイズが変化することに気づき、リグ本体に載せるように置いてみたところ、理由はわかりませんが、見事に消えてくれました。ノイズというのはホント、あまのじゃくというか、翻弄されてしまいます。







 大崎市のJP7IEL局との交信実験。ノイズありの状態で0.1Wにパワーダウンしていただいたところ、まったく変調を確認できず、送信が終わったのかどうかも不明。ノイズが消滅した状態では変調が浮き上がり、51で十分了解可。弱い信号では、たとえわずかなノイズでも侮れませんね。軽量かつスタミナ十分なモバイルバッテリーではありますが、さらなる対策が必要なようです。

 2mFMで山形県米沢市、福島県福島市(東吾妻山移動)、岩手県藤沢市(黄金山移動)、白石市、大崎市移動各局に交信いただき、帰りのバス時刻に合わせ早々に下山となりました。

 これからのシーズン、里山モードに入ります。仙台近郊の低山歩きと無線運用。なので遠方との交信は期待できません。ローパワーでの交信実験や奥羽山脈越えのポイントなどを探してみたいと考えています。




feed 泉ヶ岳定点運用10/23 (2016/10/24 20:02:47)


 今年5回目となる泉ヶ岳定点運用。前回10月1日の際とはうって変わって、寒い山頂でした。季節は早や、冬に近づいているようです。

 いつも通り「かもしかコース」を直登。ウサギ平あたりから弱い時雨となり、山腹に虹がかかっていました。約80分の登りで山頂着。東に青空が見えているものの、西は曇天。山頂から少し藪漕ぎした運用場所は蔵王連峰と朝日連峰が望める展望地ですが、分厚いガスに覆われ何も見えません。時折、冷たい風とともにガスが吹き付けてきます。いよいよこういう季節になったな、と実感。





 〈本日の装備〉
 リグ FTMー10S、ID-51
 アンテナ 7/8λGP(145MHz)

 いつもはハンディ機5Wでの運用。FTM-10Sの最大パワーである10Wにて標高1172mの山頂から運用したらどんなだろう?というのが本日の目的。これまでも、部分的に10W運用したことはありますが、始めから終わりまでフルパワーで運用したことはありません。時間は約2時間なので、バッテリー的にも十分可能。ところが・・・。



 三脚にアンテナを設置し、念のためSWRを測ってみると1.0動かず。SWR計を外し、同軸ケーブルのMコネをリグに取り付け、準備万端ととのったまさにその時、西からの強烈な突風が・・・。三脚ごと倒れ、なんとトップエレメントがまっ二つに破損。しかもその内の一方がどこに飛んだのか、どうしても見つかりません。バランスを考えトップエレメントは直径2mm銅パイプにしたのですが、こんなことになるとは想定外、というか考えが甘かったようです。しかたなく、エレメントの上部無しで運用することに。本来167cmのGPですが、ざっくり30cm足りません。良くないことは続くもので、SWR再測定のためリグからMコネを抜こうとしたら、きつく締め過ぎたのかコネクターが回らず外すこともできません。SWR計測不可。マッチングもなにもあったものではありません。この状態では、さすがに10W出すのはためらわれ、当初の目的ならず・・・でした。

 恐る恐る0.5W〜3WでCQを出したところ、宮城、岩手、福島、山形各局に応答いただくことができました。北は花巻市、南は福島市。多くの局に59のレポートもいただきました。心の中では、そんなはずは?との思いとそこそこ飛んでいるかなとの思い、もしかして偶然にもマッチングが取れているのでは?などと都合の良い考えが交差していました。当然ながらサプライズ的な遠方との交信はなかったものの、壊れたアンテナでも交信できてしまうのはさすが山頂。






 帰宅後、SWRを測ってみたところ、バンド内2.5〜3.5。共振点は見当たりませんでした。リグが壊れるほどではないにしても、だいぶ負担をかけてしまったかもしれません。

 山頂で10Wなどと身の丈に合わないことを考えたのが良くなかったのか。仕切り直して、次回以降に持ち越しです。

 〈反省点〉
・アンテナエレメントのつなぎ部は丈夫に作り直す
・Mコネクターをきつく回し過ぎない
・三脚の強風対策




feed 月山移動 (2016/10/17 17:57:02)



 山頂部の紅葉が終わり、いつ白いものが降ってきてもおかしくない季節になってきました。今シーズンそろそろ登り納めかな、ということで晴天の日曜、山形県の月山に登ってきました。標高1984m。東北では有数の高山ではあるものの、姥沢口は途中までリフトがあり、約2時間の登山で山頂に立つことができます。

 午前8時、動き出すと同時にリフトに乗り、標高1700m地点へ。すでに紅葉はなく、冬枯れの草原が広がっていました。牛首を過ぎると、北側の斜面が見えてきます。その名の通り南側は月のように丸くなだらかな姿の月山ですが、北面は幾筋もの尾根と谷が入り混じる荒々しい別の姿を見せてくれます。北から眺めるとちょうど牛の首のように見えることからこの地名が付いたのだとか。ここからが急登。一気に標高をかせぎ、山頂へ。9時50分、予定より早く到着。本当の山頂は神社の裏手で立ち入り禁止となっているため踏むことはできません。それでも十分眺望を楽しめます。真向かいに朝日連峰、その奥に飯豊。眼下は雲海。そこに浮かぶように新庄神室の山々。正面には鳥海山が鎮座、意外なほど近さで目に飛び込んできました。


牛首あたり

山頂

姥ヶ岳


 さて無線運用。広い山頂部ではありますが、混みあうことが予想されるため、南に開けた隅に7/8λGPを設置。主要リグはFTM-10S+リチウムモバイルバッテリー。今回はXが一緒なので、時間は限られます。CQを出したところ、岩手、宮城、新潟、福島、山形各局に応答いただきました。蔵王連峰が壁になっているはずの仙台にもそれなりに飛んでいるようで、泉区、太白区などから59のレポート。0エリア新潟各局にもたくさん呼んでいただきました。1、3、9エリアも期待しましたが、残念ながら応答ありませんでした。夏場のコンディションとは違ってきているようで信号の伸びは感じられず、といったところでした。最遠方は新潟県糸魚川市。約250km。   


7/8λGP






 デジタルDVモード(ID51)では、麓山駐車場移動(福島県二本松市)のJA7RTG局とスケジュール交信。距離約120km。アナログは59で入感だったようですが、デジタルではケロリがあるとのことで41レポート。ポイントを探して51に。RTG局はモービル機15Wとのことでこちらに55で弱めに入感。ノイズのないデジタルの方がアナログより安定して交信というケースも珍しくはありませんが、今日はデジタル、芳しくありません。

 最後にDCR。DPR3(1W)+付属ホイップ、しかも短時間の運用にもかかわらず、山形、新潟、岩手の7局に交信いただきました。最遠方は新潟県長岡市。約160km。わずか10cmたらずのホイップでホントよく飛んでいくものです。

 帰路、鳥海山に初冠雪とのニュースを耳にしました。あと1~2回、蔵王あたりで運用できれば御の字、その後は里山モードに移ります。

 今回も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。





feed FTM-10Sを山岳で使う (2016/10/7 18:58:35)


 ID-51を使い始めて3年半が経過しました。この間、移動運用はこのリグ1台でこなし、延べ交信時間は300時間を超えました。風雨にさらされ、地面に何度も落としもしましたが、故障することなく、気丈に働いてくれました。この機種の前に使っていたDJ-S57も延べ交信が約300時間で選手交代としました。山岳移動の場合、万が一、山中で故障では泣くに泣けません。ということで、新たな機種としてFTM-10Sを導入してみました。ハンディ機ほどではないものの、コンパクトで重さ670g。バッテリーを加え約1kg。まあ、なんとか許容範囲かな、と。最大出力10W可、バイク用モービル機なので防水防塵仕様、振動やノイズにも強そうで、ラジオが付いているのも山では好都合、かと。



 リグ本体部分とコントローラー部がケーブルで分離されており、コントローラー部にマイクとスピーカー、PTTが付いています。逆に考えればスピーカーマイクに操作部が付いているわけで、デジ簡機でいうと、すべての操作をハンドマイクで行なうDPR-1に近いです。本体には電源とアンテナをつなぐだけ。消費電力も少なく、ある意味、電源外付けのポータブル機と言えなくもありません。
 
 何度か山で使ってみたので、以下、このリグの印象を記しておきます。

<受信性能>
 アマチュアバンドの受信感度は、FT817より若干良く、ID-51と比較してもさほど遜色なし。悪くありません。混変調やノイズに対しどうなのか、それらは追々検証したいと思います。特筆すべきは、小さなスピーカーなのに音が良いこと。音質調整も可能。このリグはアンプ部が優秀です。実際、受信音を聞いてみると、ハンディ機にない余裕が感じられ、これが了解度の良さにつながっているように思えます。なお、スケルチは最小のMINに設定しても少し深めと感じました。



 ラジオ機能について。モービル機なのでハンディのようにバーアンテナを内蔵せず、モービルアンテナ接続を前提としています。ハンディホイップ直付けではほとんど受信できず実用外、ID-51と同等。RH205(長さ130cm)に換えると、室内窓際にてNHK仙台第一放送、仙台第二放送、東北放送が受信できました。泉ヶ岳、栗駒山山頂にて7/8λGPを接続した状態では、3局ともメリット5できれいに入感。見晴らし良く、かつそれなりのアンテナをつなげば、山で使えないことはないです。まあ、そんなアンテナ立てて山頂でAMラジオを聞く人はいませんね。なお、取説にあるとおり、芯線がグランドに直結しているアレスター方式のアンテナの場合は感度が極端に落ちます。というよりホント何も聞こえません。第一電波のRH770やSGシリーズの多くがこの方式。一方、FMは実用十分な感度で、ステレオ受信も可。受信状態さえ良ければAMもFMも並みのラジオより音がいいです。

<送信>
 145MHzの場合、10W、3W、0.5Wの3段切り替え。10W出せるのはハンディ機にない大きな利点で、ファイナルに余裕がある分、安心して使えます。厳しいかな、という場面で実際3Wから10Wに変更したところ、41の信号が52〜53程度に上がるようです。垂直系アンテナしか使えない狭い山頂などではこの差は大きく、FTM-10sを使う意味はここにあるといってよいかもしれません。マイク送信音は良好。また、送受信ランプが鮮明で気に入りました。バッテリー切れに気づかず長話しなどという失態は防げそうです。

<操作性>
 コントローラー部を左手に持ち、人差し指でPTTを押す。ハンドマイク感覚。細身の形状で持ちやすいです。コントローラーのみの操作でSメーターや時刻の確認なども完結するので、慣れれば使いやすく感じました。コントロールケーブルの長さを調整すれば、本体にアンテナを直付けした状態でザックに収納し、登山中に手元での操作も可能です。また、リグ本体を三脚設置のアンテナ直下に置くことで同軸ケーブルを短くできるし、少し離れて運用、など自由度も高いです。コントロールケーブルが2.5mあり邪魔で重いかな?と心配しましたが、想像していたより軽く、丸めておけば問題なし。取り回しは悪くありません。




ケースに入れてしまえばポータルブル機



<良くない点>
 Sメーターが4段階表示しかありません。一方、音量表示は7段階。どうして? 音量の大小など聞けばわかることで、表示そのものが不要では。Sメーター以外にも表示内容に不満を感じました。パワー設定、電圧表示、時計時刻といった適時確認したいものが、いちいちボタン操作しないと表示されないのは不便。特に電圧表示が2ボタン操作でわずらわしい。小さくともよいので常時表示してほしいものです。また、ブルー文字のディスプレイが曇天や夜間は見やすいものの、日中の認識は良いとは言えません。
 M型コネクターなので、変換なしに外部アンテナが使え、モービルホイップ直付けもできるので便利ですが、コネクター周りに防水用樹脂カバーが付いており、根元の細いアンテナでないと入りません。変換コネクターもカバーが邪魔してねじ込みできず、この点は問題ありです。



 使いそうもない機能もたくさん付いています。広帯域受信とかスキャンとかメモリーとか、自分には煩わしいだけで不要です。クラブチャンネルとかも。これはいったい?? 

<バッテリー>
 PORTECモバイルバッテリー(リチウムポリマー3.7V換算15000Ah)で何度か運用してみました。12V(3.5A)設定。パワー3Wを基本にときどき10Wという運用で4時間半は持ちます。それ以上は試していないので、なんとも言えません。CQを出す際は3W、0.5Wでの運用を中心とする。遠方の局で厳しそうな時のみ10W、そんな運用であれば十分耐えられるのでは? 12.5V前後を維持するため、リグも熱くなりません。このスタミナで360gと軽く、手放せないかな、といったところです。ただ、このバッテリーで動作するのはFTM-10sの消費電力が10W送信でも2.0Aとたいへん省エネ設計だから、と言えます。もし、他のモービル機ならPTTを押したとたんにダウン、の可能性大でしょうね。どれも良さそうに見えるモバイルバッテリーですが、当たり外れが大きく、以前購入したものは12V設定と表示されていても11.1Vしか出ませんでした。実際、使ってみないとリグとの相性は分かりません。このモバイルバッテリーとFTM-10sとの相性は悪くないようです。



 ノイズの件は何度か書いた通りです。とりわけ145MHzで発生しやすく、パッチンコアを入れることで一応収束状態ですが、ノイズは軽々に判断できません。魑魅魍魎の世界。引き続き様子をみて、またの機会に報告したいと思います。


 もともとバイクモービル専用の無線機を山岳用に使うのだから、ある意味、用途外です。ですが、実際使ってみて、山でも使いやすく、有用との手ごたえはあります。リチウムバッテリーが安価に普及してきたことを考えると、小型で丈夫なモービル機をポータブルに使う、それもありかな、と。もちろん、登山なので軽いに越したことはありません。軽量ハンディ機がいくらでもあるのに、今さら重く面倒なものをなぜ?と自問自答しないでもありませんが、趣味というのはそんなものです。効率ばかり求めたら趣味にならず、なんてね。今後はFTM-10Sをメインにアナログ、ID-51はサブ機としてデジタル(DV)という使い分けで2台を持参。しばらくこれで運用してみます。






feed 泉ヶ岳定点運用10/1 (2016/10/1 17:22:00)


 今年4回目となる泉ヶ岳。仙台市泉区。標高1172m。いつものように地下鉄泉中央駅から始発バスに乗って登山口へ。約90分の登山。以前は水神コースや滑降コースのルートをとることが多かったのですが、体力づくりとトレーニングのため最近は直登ルートであるかもしかコースを登ることが多くなりました。山頂着9時20分。帰りのバス時刻を考えると山頂に留まれるのは約2時間。遅くとも11時30分には下山を始めることになります。


スキー場上部

山頂

船形山方面


 実質2時間弱、にぎわう山頂を避け、少し藪漕ぎしたいつもの場所で無線運用(145MHz)。

 今日は思いがけず0エリアの3局と交信することができました。新潟市中央区2局と西区1局。最初の中央区局とは59-57で安定して交信できましたが、その後のもう一局とははじめ57-55でレポート交換したものの、急激にフェードアウト。こちらには42ほどで聞こえていたものの、相手局側はほとんど了解できない状態になったようで、いったんはそのまま諦め一方的にファイナルを送りました。ところが数秒後に再び信号が上がりレポートも59-59に訂正。このバンドのFMでこれほどの変動はあまり経験ないものでした。同様に新潟市西区との交信。かなり弱かったようで、41のレポートをいただき、いったんファイナル。ほかの局との交信後、再び呼んでいただき訂正レポート52に。急に信号が上がり安定して入感とのこと。こちらからも55を送りました。下山後、カシミールで確認してみたところ、泉ヶ岳と新潟市は、距離155kmほど。蔵王連峰面白山や山形盆地の白鷹山、さらには朝日連峰祝瓶山あたりが三重に壁となる位置関係のようです。複雑な反射、回折に加え何かコンディション変化があったのかもしれません。


7/8λGP


 短い時間ではありましたが、宮城、山形、岩手、福島、新潟の21局に交信いただきました。北は岩手県盛岡市、南は福島県いわき市。どちらも距離150kmほど。1エリアの信号は聞こえてこなかったものの、この山にしてはそこそこ伸びているかな、との印象はありました。

 本日土曜日、バンド内をスウィープすると、ほぼすべての周波数がトラック不法局?に占有されているという状態でした。交信中、なんの前触れもなくコールサイン送出のない局同士の交信が始まってしまう。しかもその信号の強いこと。先日の安達太良山移動の際もそうでしたが、平日、土曜、このバンドでの運用は厳しいですね。

 本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。





« [1] 29 30 31 32 33 (34) 35 36 37 38 39 [40] » 

execution time : 0.066 sec
サイト内検索

メインメニュー

ログイン
ユーザ名:

パスワード:



パスワード紛失


オンライン状況
7 人のユーザが現在オンラインです。 (2 人のユーザが 無線ブログ集 を参照しています。)

登録ユーザ: 0
ゲスト: 7

もっと...