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JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/23 2:05:25)
現在データベースには 401 件のデータが登録されています。
泉ヶ岳の伝搬
(2017/7/3 9:40:05)
定点運用を続けている泉ヶ岳。日帰りで手軽に登れることやQTHが仙台市ということで真冬を除き年5~6回ほど登っています。標高1800m前後の蔵王連峰に比べ約500m低い一方、奥羽山脈の主脈から東に離れ、仙台平野に突き出た山頂で太平洋にも近い、といった特徴があります。この山頂の電波伝搬(主に145MHz)について、現時点での印象を書いてみます。
山頂(1172m)のロケは台形で見晴らしは良くないものの、地形的には東西南北に開けています。山頂台地の一角からは、遠く仙台のビル群が一望のほか、蔵王はじめ奥羽山脈の山々、その奥に朝日連峰、北に栗駒山などが眺望できます。標高600mほどの駐車場付近で運用される局は多いですが、倍の標高となる山頂はまったく異なる伝搬といってよいと思います。
これまでの交信実績から、145MHzFMで宮城県内全域と山形県村山〜置賜地方、岩手県盛岡市近辺、福島県浜通りいわき市、中通り白河市あたりまでをカバーするようです。新潟県も長岡市まではロケの良い局とはつながっています。1エリアは神奈川、群馬、栃木の信号は何度か受信のみできていますが、今のところ交信実績はありません。ただ、DCR(5W)で栃木県大田原市の御亭山、特小(10mW)で茨城県大子町の八溝山と交信できています。交信距離としては200kmに届かず、150〜170kmといったところです。カシミールで調べてみると、蔵王熊野岳の場合、1エリア方向は安達太良山が障壁となります。一方、泉ヶ岳は蔵王、吾妻、安達太良、那須連峰の東を抜け、さらに八溝山もすり抜け、大きな障壁は見当たりません。これで標高がもっと高ければ言うことないのですが、位置と地形だけで考えれば145MHzでも交信できてもよさそうな気がします。
一方、西方向の0エリアに関しては、思いのほか、信号の伸びが感じられます。この山頂より標高の高い奥羽山脈、朝日連峰、飯豊連峰など二重、三重の障壁があるにもかかわらず、いくつかの局とは実に安定したQSOが可能です。また0エリアのコンテストの際は、モービル局を含む移動各局が入感し、交信もできています。なにか複雑な反射や回折であることは間違いありませんが、いつも不思議な感覚にとらわれます。ただ、熊野岳のように北アルプスや中央アルプスの移動局が入感ということは今のところありません。山岳回折を意識し、鋭角な山、たとえば雁戸山や大朝日岳などに八木を向けてみるなども試してみる価値はあるかもしれません。
北については、栗駒山から先は山また山、太平洋側も北上山地が連なり、あまり良い印象はなく、交信実績も少ないのが現状です。八幡平や早池峰山、平庭岳移動局、盛岡市固定局とはつながっています。秋田県の局とはまだ交信がなく、船形山や栗駒山が壁になっている印象。8エリアの信号が聞こえてきた、などということも皆無です。
現状はそんなところです。仙台市泉区QTHの貴重な山頂であり、定点運用を続けていけば、何らか得られるものもあるのでは?と考えています。
<山頂からの可視範囲>
地図ソフトのカシミールで泉ヶ岳山頂からの可視範囲を作成してみました。西は朝日連峰のほか、飯豊連峰の北股岳、梅花皮岳、頼母木山が見通し。ただ、実際に飯豊の山を目視できたことはありません。長岡市との伝搬は、北股岳付近の山岳回折である可能性が高いように思えます。北は奥羽山脈が良くありません。わずかに焼石連峰の経塚山。北上山地は広範囲に見通しがきき、沿岸部の五葉山、六角牛山、氷上山。内陸部の早池峰山、薬師岳。北限は盛岡市の北にある大尺山。南は、吾妻連峰は可視外であるものの鬼面山、箕輪山、鉄山、安達太良山が見通し。阿武隈山地の多くも可視内。日山、女神山、羽山、麓山、大滝根山、片曽根山、口太山、移ヶ岳など。南限は八溝山から高笹山あたり。
標高が低い割には、なかなかの山頂といえるのではないでしょうか。これらの山々の幾つかとは特小1mW・10mWでも既につながっています。偶然の機会にでも恵まれれば、QRPにて山頂同士、交信してみたいものです。
定点運用を続けている泉ヶ岳。日帰りで手軽に登れることやQTHが仙台市ということで真冬を除き年5~6回ほど登っています。標高1800m前後の蔵王連峰に比べ約500m低い一方、奥羽山脈の主脈から東に離れ、仙台平野に突き出た山頂で太平洋にも近い、といった特徴があります。この山頂の電波伝搬(主に145MHz)について、現時点での印象を書いてみます。
山頂(1172m)のロケは台形で見晴らしは良くないものの、地形的には東西南北に開けています。山頂台地の一角からは、遠く仙台のビル群が一望のほか、蔵王はじめ奥羽山脈の山々、その奥に朝日連峰、北に栗駒山などが眺望できます。標高600mほどの駐車場付近で運用される局は多いですが、倍の標高となる山頂はまったく異なる伝搬といってよいと思います。
これまでの交信実績から、145MHzFMで宮城県内全域と山形県村山〜置賜地方、岩手県盛岡市近辺、福島県浜通りいわき市、中通り白河市あたりまでをカバーするようです。新潟県も長岡市まではロケの良い局とはつながっています。1エリアは神奈川、群馬、栃木の信号は何度か受信のみできていますが、今のところ交信実績はありません。ただ、DCR(5W)で栃木県大田原市の御亭山、特小(10mW)で茨城県大子町の八溝山と交信できています。交信距離としては200kmに届かず、150〜170kmといったところです。カシミールで調べてみると、蔵王熊野岳の場合、1エリア方向は安達太良山が障壁となります。一方、泉ヶ岳は蔵王、吾妻、安達太良、那須連峰の東を抜け、さらに八溝山もすり抜け、大きな障壁は見当たりません。これで標高がもっと高ければ言うことないのですが、位置と地形だけで考えれば145MHzでも交信できてもよさそうな気がします。
一方、西方向の0エリアに関しては、思いのほか、信号の伸びが感じられます。この山頂より標高の高い奥羽山脈、朝日連峰、飯豊連峰など二重、三重の障壁があるにもかかわらず、いくつかの局とは実に安定したQSOが可能です。また0エリアのコンテストの際は、モービル局を含む移動各局が入感し、交信もできています。なにか複雑な反射や回折であることは間違いありませんが、いつも不思議な感覚にとらわれます。ただ、熊野岳のように北アルプスや中央アルプスの移動局が入感ということは今のところありません。山岳回折を意識し、鋭角な山、たとえば雁戸山や大朝日岳などに八木を向けてみるなども試してみる価値はあるかもしれません。
北については、栗駒山から先は山また山、太平洋側も北上山地が連なり、あまり良い印象はなく、交信実績も少ないのが現状です。八幡平や早池峰山、平庭岳移動局、盛岡市固定局とはつながっています。秋田県の局とはまだ交信がなく、船形山や栗駒山が壁になっている印象。8エリアの信号が聞こえてきた、などということも皆無です。
現状はそんなところです。仙台市泉区QTHの貴重な山頂であり、定点運用を続けていけば、何らか得られるものもあるのでは?と考えています。
<山頂からの可視範囲>
地図ソフトのカシミールで泉ヶ岳山頂からの可視範囲を作成してみました。西は朝日連峰のほか、飯豊連峰の北股岳、梅花皮岳、頼母木山が見通し。ただ、実際に飯豊の山を目視できたことはありません。長岡市との伝搬は、北股岳付近の山岳回折である可能性が高いように思えます。北は奥羽山脈が良くありません。わずかに焼石連峰の経塚山。北上山地は広範囲に見通しがきき、沿岸部の五葉山、六角牛山、氷上山。内陸部の早池峰山、薬師岳。北限は盛岡市の北にある大尺山。南は、吾妻連峰は可視外であるものの鬼面山、箕輪山、鉄山、安達太良山が見通し。阿武隈山地の多くも可視内。日山、女神山、羽山、麓山、大滝根山、片曽根山、口太山、移ヶ岳など。南限は八溝山から高笹山あたり。
標高が低い割には、なかなかの山頂といえるのではないでしょうか。これらの山々の幾つかとは特小1mW・10mWでも既につながっています。偶然の機会にでも恵まれれば、QRPにて山頂同士、交信してみたいものです。
泉ヶ岳定点運用2017 6/17
(2017/6/17 16:09:16)
今シーズン3回目の泉ヶ岳定点運用。予報では晴天。実際は雲が多く、直射日光が差さない分、快適な登山でした。泉中央発のバスには珍しく十数人の登山者が乗車。自分はいつものカモシカコースを直登。適度な負荷がかかり、かつキツ過ぎず、トレーニングにはちょうど良い山です。
岡沼あたり
山頂
山頂付近より面白山方面
今日は蔵王、船形山、後白髭山は雲の中。朝日連峰も見えませんでした。無線運用中は少し晴れ間が広がり、まわりは蝉の大合唱。夏近しですね。大東岳から面白山あたりはガスが取れ、稜線が見えてきました。
<本日の装備>
リグ FTM10S(145MHzで運用)
バッテリー LiFeバッテリー4Ah
アンテナ 変形3エレ八木
いつものアンテナをいつものリグにつなぎCQを出してみました。南は、安達太良山移動局と59-59。くろがね小屋の手間からとのことで、見通しではないと思いますが、それに近い感じの信号でした。福島県西白河郡矢吹町と53-52。西方向、0エリアは新潟市西区から応答いただきました。13エレ八木スタック、向きは別方向とのこと52-52でレポート交換。相手局側にはQSBがあり谷間に落ち込むことがあったようですが、こちらには終始安定して入感。今期3回この山に登り、なぜか毎回1局のみ0エリアとつながります。以前は、山岳や峠などの移動局とはつながることはあっても、固定局との交信はまれでした。今期は皆さん固定局。八木の向きもおおかたつかめてきました。
北方向では、山形県金山町の新庄神室山移動局と59-59。カシミールで調べたところ、泉ヶ岳とは完全見通しでした。強いはずです。岩手県姫神山移動局の信号も52程で入感したものの、タイミング合わず交信なりませんでした。
今日は、1局と交信して後が続かずという感じで、断続的にポツリポツリと宮城、福島、山形、新潟、岩手の14局に交信いただきました。山岳移動局も何局かありました。
スキー場上部
これから梅雨に入り、その後の暑さを考えると、この山に登る機会は少なくなるかもしれません。仙台から0エリアや1エリアと交信可能な山頂であり、天候をみながら、定点運用を続けてみようと思います。
今シーズン3回目の泉ヶ岳定点運用。予報では晴天。実際は雲が多く、直射日光が差さない分、快適な登山でした。泉中央発のバスには珍しく十数人の登山者が乗車。自分はいつものカモシカコースを直登。適度な負荷がかかり、かつキツ過ぎず、トレーニングにはちょうど良い山です。
岡沼あたり
山頂
山頂付近より面白山方面
今日は蔵王、船形山、後白髭山は雲の中。朝日連峰も見えませんでした。無線運用中は少し晴れ間が広がり、まわりは蝉の大合唱。夏近しですね。大東岳から面白山あたりはガスが取れ、稜線が見えてきました。
<本日の装備>
リグ FTM10S(145MHzで運用)
バッテリー LiFeバッテリー4Ah
アンテナ 変形3エレ八木
いつものアンテナをいつものリグにつなぎCQを出してみました。南は、安達太良山移動局と59-59。くろがね小屋の手間からとのことで、見通しではないと思いますが、それに近い感じの信号でした。福島県西白河郡矢吹町と53-52。西方向、0エリアは新潟市西区から応答いただきました。13エレ八木スタック、向きは別方向とのこと52-52でレポート交換。相手局側にはQSBがあり谷間に落ち込むことがあったようですが、こちらには終始安定して入感。今期3回この山に登り、なぜか毎回1局のみ0エリアとつながります。以前は、山岳や峠などの移動局とはつながることはあっても、固定局との交信はまれでした。今期は皆さん固定局。八木の向きもおおかたつかめてきました。
北方向では、山形県金山町の新庄神室山移動局と59-59。カシミールで調べたところ、泉ヶ岳とは完全見通しでした。強いはずです。岩手県姫神山移動局の信号も52程で入感したものの、タイミング合わず交信なりませんでした。
今日は、1局と交信して後が続かずという感じで、断続的にポツリポツリと宮城、福島、山形、新潟、岩手の14局に交信いただきました。山岳移動局も何局かありました。
スキー場上部
これから梅雨に入り、その後の暑さを考えると、この山に登る機会は少なくなるかもしれません。仙台から0エリアや1エリアと交信可能な山頂であり、天候をみながら、定点運用を続けてみようと思います。
吾妻連峰 高山
(2017/6/11 19:51:57)
本日の移動地は吾妻連峰、高山。年に数度はこの山からQRVしていますが、今シーズンは初めて。標高1804.8m。福島県福島市。
朝4時半に仙台の自宅を出て、磐梯吾妻スカイランの登山口着6時20分。途中、蔵王の稜線には雲がかかり、安達太良も雲の中。吾妻連峰のみ稜線が見えていました。予報ほど良くないのかも?登り始めると案の定、西から次々ガスが流れてきます。先ほどまで晴れ上がっていた一切経山も見えたり、見えなくなったり。荒れ放題の道を登ること40分。7時過ぎ、山頂着。目の前に見えるはずの安達太良山はガスで何も見えず。昨日からの変わりやすい天候を引きづっているのか、その後は徐々にガスが晴れ、まずまずの運用日和に。
高山山頂
一切経山方面
<本日の装備>
リグ FTM-10S(430、145で運用)
バッテリー SHORAIリチウムフェライト4Ah
アンテナ 10エレ八木(430)、変形3エレ八木(145)
この山は吾妻連峰の南端に位置する独立峰で、1エリア各局と交信できる貴重な山頂でもあります。今日は時間もたっぷりあるので、430と145の両方をそれぞれFTM10Sのマックスパワー7Wと10Wで運用し、バッテリーの持ちも確かめてみます。
7時30分運用開始。まずは430。第一電波の10エレ八木をおおよその方向に定めCQを出してみました。7時台と早い時間なので、どうかな?と思いましたが、福島県内局のほか、千葉県柏市、習志野市、茨城県水戸市、下妻市、取手市、埼玉県草加市、川口市、久喜市、東京都北区、神奈川県横浜市港北区、栃木県大田原市など各局からほぼ途切れることなく応答いただきました。最遠方は横浜市港北区で約250km。おおかた200kmから250kmの範囲。バンド内ワッチしてもそれ以上の信号が聞こえることはなく、わりと静かな印象でした。特段コンディションは上がってなかったようです。19局と交信いただき、いったんQRT。この時点でバッテリーは12.9Vを維持。
続いて145。変形3エレを430の際と同じ方向に向け、CQ。こちらも福島、宮城各局のほか、茨城県筑西市、水戸市、土浦市、那珂市、千葉県松戸市、神奈川県横須賀市、相模原市、栃木県大田原市各局に交信いただきました。最遠方は横須賀市で270km。11エレスタックを向けていただいたようで、59-55で安定したQSOを続けることができました。同じ横須賀市の十三峠移動局ともノイズにかき消されながら、きわどいところで交信いただきました。200kmから270kmの範囲。430よりも若干信号の伸びが感じられたかな、といったところです。26局と交信いただき、最後の局とはバッテリー切れでQRT。失礼してしまいました。予備としてモバイルバッテリーを用意していたのですが、なぜか不具合で電源入らず、手も足もでませんでした。
< SHORAIリチウムフェライトバッテリー>
430(7W)、145(10W)にて4時間20分のほぼ連続運用。4時間ほど12V台を維持し、その後10.8Vに急低下。パワーも5~6Wとなり、そろそろ危ないかな、と思っていたところ、突然シャットダウンとなってしまいました。この時点の電圧は8.8Vで、もう送信はできません。受信のみはできたものの、それも10分ほどで切れてしまいました。予想した通り、高い電圧を維持し続け、その後いっきに降下する性質のようです。FTM10S(最大2.0A)との組み合わせでは、安心して使えるのは4時間といったところです。
本日の移動地は吾妻連峰、高山。年に数度はこの山からQRVしていますが、今シーズンは初めて。標高1804.8m。福島県福島市。
朝4時半に仙台の自宅を出て、磐梯吾妻スカイランの登山口着6時20分。途中、蔵王の稜線には雲がかかり、安達太良も雲の中。吾妻連峰のみ稜線が見えていました。予報ほど良くないのかも?登り始めると案の定、西から次々ガスが流れてきます。先ほどまで晴れ上がっていた一切経山も見えたり、見えなくなったり。荒れ放題の道を登ること40分。7時過ぎ、山頂着。目の前に見えるはずの安達太良山はガスで何も見えず。昨日からの変わりやすい天候を引きづっているのか、その後は徐々にガスが晴れ、まずまずの運用日和に。
高山山頂
一切経山方面
<本日の装備>
リグ FTM-10S(430、145で運用)
バッテリー SHORAIリチウムフェライト4Ah
アンテナ 10エレ八木(430)、変形3エレ八木(145)
この山は吾妻連峰の南端に位置する独立峰で、1エリア各局と交信できる貴重な山頂でもあります。今日は時間もたっぷりあるので、430と145の両方をそれぞれFTM10Sのマックスパワー7Wと10Wで運用し、バッテリーの持ちも確かめてみます。
7時30分運用開始。まずは430。第一電波の10エレ八木をおおよその方向に定めCQを出してみました。7時台と早い時間なので、どうかな?と思いましたが、福島県内局のほか、千葉県柏市、習志野市、茨城県水戸市、下妻市、取手市、埼玉県草加市、川口市、久喜市、東京都北区、神奈川県横浜市港北区、栃木県大田原市など各局からほぼ途切れることなく応答いただきました。最遠方は横浜市港北区で約250km。おおかた200kmから250kmの範囲。バンド内ワッチしてもそれ以上の信号が聞こえることはなく、わりと静かな印象でした。特段コンディションは上がってなかったようです。19局と交信いただき、いったんQRT。この時点でバッテリーは12.9Vを維持。
続いて145。変形3エレを430の際と同じ方向に向け、CQ。こちらも福島、宮城各局のほか、茨城県筑西市、水戸市、土浦市、那珂市、千葉県松戸市、神奈川県横須賀市、相模原市、栃木県大田原市各局に交信いただきました。最遠方は横須賀市で270km。11エレスタックを向けていただいたようで、59-55で安定したQSOを続けることができました。同じ横須賀市の十三峠移動局ともノイズにかき消されながら、きわどいところで交信いただきました。200kmから270kmの範囲。430よりも若干信号の伸びが感じられたかな、といったところです。26局と交信いただき、最後の局とはバッテリー切れでQRT。失礼してしまいました。予備としてモバイルバッテリーを用意していたのですが、なぜか不具合で電源入らず、手も足もでませんでした。
< SHORAIリチウムフェライトバッテリー>
430(7W)、145(10W)にて4時間20分のほぼ連続運用。4時間ほど12V台を維持し、その後10.8Vに急低下。パワーも5~6Wとなり、そろそろ危ないかな、と思っていたところ、突然シャットダウンとなってしまいました。この時点の電圧は8.8Vで、もう送信はできません。受信のみはできたものの、それも10分ほどで切れてしまいました。予想した通り、高い電圧を維持し続け、その後いっきに降下する性質のようです。FTM10S(最大2.0A)との組み合わせでは、安心して使えるのは4時間といったところです。
泉ヶ岳定点運用2017 6/10
(2017/6/10 20:06:42)
本日も泉ヶ岳定点運用。今年2回目。不安定な天候でした。登っている最中に時雨れてきたので、スキー場上部での運用に変更しようかと気弱になったところで少し明るくなり、ダメもとで山頂まで登ることに。いつもの場所にアンテナを設営していると、みるみる青空が広がり、風もおさまってきました。奥羽山脈もすっきり晴れ上がり、蔵王はおろか、遠く霞の中に朝日連峰もうっすら見えるではありませんか。山は登ってみなければわかりませんね。
山頂付近より三峰山、船形山
<本日の装備>
リグ FTM10S(145MHz10Wで運用)
バッテリー SHORAIリチウムフェライト4Ah
アンテナ 変形3エレ八木
引き続きこの組み合わせで試してみることにします。三脚に設置後、いつもの通りSWRを計ってみました。3エレの反射器をまっすぐに伸ばした状態で1.3、出力8W前後。次に反射器を「く」の字に折り曲げた状態で1.0(針動かず)、出力10W。やはり「く」の字に折り曲げた状態でベストマッチングとなるようです。マッチングセクションはあえて設けず、エレメントの長さ、間隔、角度のみでマッチングさせた方が無駄なく、効率的なのでは?との印象を強くしています。シンプルイズベスト。いくらか重さも抑えられます。
アンテナを前回より少し西向き、朝日連峰方向に向けCQを出してみたところ、新潟県長岡市固定局より応答がありました。ノイズなくたいへんクリアな変調かつ信号強度。54-55でレポート交換。耳Sだけなら59送っても良いほどの安定したQSOを続けることができました。ビッグな八木でもお使いですか?とお聞きしたところ、9.5m高の3段GPとのこと。距離約200km。蔵王連峰、飯豊連峰が二重の障壁となる位置関係にあるものの、反射なのか、あるいは回折なのか、いづれにしても絶妙な伝搬というほかありません。ほんと良く届くものです。コンディションも上がっていたのかもしれません。南は福島県郡山市、福島市、西は山形県米沢市、高畠町、山形市、天童市、および宮城県内各局に交信いただきました。
バッテリーの減りも確認しました。運用前13.5V、運用後12.9V。いったんリグの電源を切り、再度表示させたところ13.1V。2時間の運用でほぼ連続して17局と交信、送信時間もけっこう長い方だったと思います。山頂で10W運用と伝えると、何局さんからバッテリーのことを尋ねられました。前回、今回と使ってみて、このバッテリーのスタミナには感服します。自分の場合、長くて3時間程度の運用ですが、FTM10Sと組み合わせたこの運用スタイルに限定すれば、バッテリー問題は解決と言えなくもありません。430MHzではどうなのか? 次回、試してみます。
アンテナ装備一式
本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
本日も泉ヶ岳定点運用。今年2回目。不安定な天候でした。登っている最中に時雨れてきたので、スキー場上部での運用に変更しようかと気弱になったところで少し明るくなり、ダメもとで山頂まで登ることに。いつもの場所にアンテナを設営していると、みるみる青空が広がり、風もおさまってきました。奥羽山脈もすっきり晴れ上がり、蔵王はおろか、遠く霞の中に朝日連峰もうっすら見えるではありませんか。山は登ってみなければわかりませんね。
山頂付近より三峰山、船形山
<本日の装備>
リグ FTM10S(145MHz10Wで運用)
バッテリー SHORAIリチウムフェライト4Ah
アンテナ 変形3エレ八木
引き続きこの組み合わせで試してみることにします。三脚に設置後、いつもの通りSWRを計ってみました。3エレの反射器をまっすぐに伸ばした状態で1.3、出力8W前後。次に反射器を「く」の字に折り曲げた状態で1.0(針動かず)、出力10W。やはり「く」の字に折り曲げた状態でベストマッチングとなるようです。マッチングセクションはあえて設けず、エレメントの長さ、間隔、角度のみでマッチングさせた方が無駄なく、効率的なのでは?との印象を強くしています。シンプルイズベスト。いくらか重さも抑えられます。
アンテナを前回より少し西向き、朝日連峰方向に向けCQを出してみたところ、新潟県長岡市固定局より応答がありました。ノイズなくたいへんクリアな変調かつ信号強度。54-55でレポート交換。耳Sだけなら59送っても良いほどの安定したQSOを続けることができました。ビッグな八木でもお使いですか?とお聞きしたところ、9.5m高の3段GPとのこと。距離約200km。蔵王連峰、飯豊連峰が二重の障壁となる位置関係にあるものの、反射なのか、あるいは回折なのか、いづれにしても絶妙な伝搬というほかありません。ほんと良く届くものです。コンディションも上がっていたのかもしれません。南は福島県郡山市、福島市、西は山形県米沢市、高畠町、山形市、天童市、および宮城県内各局に交信いただきました。
バッテリーの減りも確認しました。運用前13.5V、運用後12.9V。いったんリグの電源を切り、再度表示させたところ13.1V。2時間の運用でほぼ連続して17局と交信、送信時間もけっこう長い方だったと思います。山頂で10W運用と伝えると、何局さんからバッテリーのことを尋ねられました。前回、今回と使ってみて、このバッテリーのスタミナには感服します。自分の場合、長くて3時間程度の運用ですが、FTM10Sと組み合わせたこの運用スタイルに限定すれば、バッテリー問題は解決と言えなくもありません。430MHzではどうなのか? 次回、試してみます。
アンテナ装備一式
本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
泉ヶ岳定点運用2017
(2017/6/4 16:19:04)
今シーズン第一回目の泉ヶ岳定点運用。仙台以南の太平洋側は晴れの予報に期待して登ったものの、山頂は時折時雨が舞い、肌寒く、あいにくの天気で、思ったほどの強風でなかったのが救いでした。始発のバスに乗って登山口駐車場着が午前8時。すでに駐車場は6割方埋まってました。バスを降りた5名は皆、単独登山者で思い思いのコースを登り始めていきました。自分は、いつものカモシカコース。何名かの先行者を追い越し、9時15分山頂着。日差しのないどんよりとした広場に登山者はなく、これから賑うであろう山頂を避け、藪漕ぎをしていつもの運用地にアンテナを設営。
山頂付近より後白鬚山
<本日の装備>
・FTM-10S(145MHzで運用)
・SHORAIリチウムフェライトバッテリー4Ah
・変形3エレ八木(三脚設置)
本日の主な目的は、変形3エレを試してみること、10W出力によるバッテリーの減り具合を確認することの2点。12時55分発のバスで帰ることを考えると、11時40分には下山を始めなければなりません。運用時間は約2時間。
南西(蔵王方向)に3エレを向け、SWRを計ってみたところ、針は微動だにせず。パワー計に切り替え、間違いなく10W出ていることを確認。運用場所による変化がほどんとなく、再現性良好、扱いやすいアンテナと言えます。向きを変えず、そのまま運用。
南は福島県田村市の大滝根山移動局。福島県沿岸部の南相馬市や相馬市。郡山市、福島市、伊達市各局。西は新潟県新潟市中央区、山形県朝日町、大江町移動局、山野辺町移動局、山形市各局。北は岩手県盛岡市移動局。宮城県内は大崎市から白石市まで各局に交信いだき、合わせて25局でした。この山から朝日町は初めてでした。新潟市とはこれまでも何度か交信できていますが、52-55で不安のない安定したQSOを続けることができ、これなら他の0エリア各局とつながるのでは?と期待したものの、1局のみでした。盛岡はアンテナ真逆で入感、西向きに直し59-53にレポート訂正、といったところでした。
この山頂で、10W+3エレでの運用は初めてで、これまでより各局から良好なレポートを得られた感触はあるものの、信号の伸びはさほど感じられず、の結果でした。また、今回は時間が限られ、バンド内をワッチする余裕はなく、どのようなエリアの信号が入っていたのか、確認には至りませんでした。
さて。リチウムフェライトバッテリーの減り具合はどうであったか?運用開始時13.4V。約2時間、10Wで25局と運用を続け、終了時12.9V。帰宅後、再度確認したところ、13.0V。運用中も時々電圧を表示させましたが、なかなか減りません。詳しいことは判らないものの、リチウムフェライトというのは、13Vあたりの高い電圧を維持する傾向にあるようです。最終段階で、急激に電圧が下がってシャットダウンということになるのかもしれません。予想以上に頼もしく感じました。無線運用には願ってもないバッテリーと言えるのでは? それともう一点、FTM-10Sの省エネの素晴らしさも実感。10Wパワーで消費電流2.0A。このリグならではの、この減り具合。この分だとまだ数時間持ってくれそうです。次回は、シャットダウン寸前まで使ってみようと思います。
今シーズン第一回目の泉ヶ岳定点運用。仙台以南の太平洋側は晴れの予報に期待して登ったものの、山頂は時折時雨が舞い、肌寒く、あいにくの天気で、思ったほどの強風でなかったのが救いでした。始発のバスに乗って登山口駐車場着が午前8時。すでに駐車場は6割方埋まってました。バスを降りた5名は皆、単独登山者で思い思いのコースを登り始めていきました。自分は、いつものカモシカコース。何名かの先行者を追い越し、9時15分山頂着。日差しのないどんよりとした広場に登山者はなく、これから賑うであろう山頂を避け、藪漕ぎをしていつもの運用地にアンテナを設営。
山頂付近より後白鬚山
<本日の装備>
・FTM-10S(145MHzで運用)
・SHORAIリチウムフェライトバッテリー4Ah
・変形3エレ八木(三脚設置)
本日の主な目的は、変形3エレを試してみること、10W出力によるバッテリーの減り具合を確認することの2点。12時55分発のバスで帰ることを考えると、11時40分には下山を始めなければなりません。運用時間は約2時間。
南西(蔵王方向)に3エレを向け、SWRを計ってみたところ、針は微動だにせず。パワー計に切り替え、間違いなく10W出ていることを確認。運用場所による変化がほどんとなく、再現性良好、扱いやすいアンテナと言えます。向きを変えず、そのまま運用。
南は福島県田村市の大滝根山移動局。福島県沿岸部の南相馬市や相馬市。郡山市、福島市、伊達市各局。西は新潟県新潟市中央区、山形県朝日町、大江町移動局、山野辺町移動局、山形市各局。北は岩手県盛岡市移動局。宮城県内は大崎市から白石市まで各局に交信いだき、合わせて25局でした。この山から朝日町は初めてでした。新潟市とはこれまでも何度か交信できていますが、52-55で不安のない安定したQSOを続けることができ、これなら他の0エリア各局とつながるのでは?と期待したものの、1局のみでした。盛岡はアンテナ真逆で入感、西向きに直し59-53にレポート訂正、といったところでした。
この山頂で、10W+3エレでの運用は初めてで、これまでより各局から良好なレポートを得られた感触はあるものの、信号の伸びはさほど感じられず、の結果でした。また、今回は時間が限られ、バンド内をワッチする余裕はなく、どのようなエリアの信号が入っていたのか、確認には至りませんでした。
さて。リチウムフェライトバッテリーの減り具合はどうであったか?運用開始時13.4V。約2時間、10Wで25局と運用を続け、終了時12.9V。帰宅後、再度確認したところ、13.0V。運用中も時々電圧を表示させましたが、なかなか減りません。詳しいことは判らないものの、リチウムフェライトというのは、13Vあたりの高い電圧を維持する傾向にあるようです。最終段階で、急激に電圧が下がってシャットダウンということになるのかもしれません。予想以上に頼もしく感じました。無線運用には願ってもないバッテリーと言えるのでは? それともう一点、FTM-10Sの省エネの素晴らしさも実感。10Wパワーで消費電流2.0A。このリグならではの、この減り具合。この分だとまだ数時間持ってくれそうです。次回は、シャットダウン寸前まで使ってみようと思います。
変形3エレ持って大年寺山
(2017/5/28 18:11:24)
久々の休日、どこか山にでもと思い、早朝に蔵王刈田岳のライブカメラを確認したところ、濃いガスの中。いつもの大年寺山にて散歩運用に変更し、先日作製の変形3エレ八木の使い勝手とLiFeバッテリーの持ちを試してみることにしました。
<本日の装備>
リグ FTM-10S(145MHzで運用) 10W
バッテリー SHORAI LiFeバッテリー 4Ah
アンテナ 変形3エレ
<変形3エレ八木>
組み立てはロッドエレメントを所定の長さに伸ばして、揃えるだけなので、なんの手間もありません。三脚に設置し終えて、SWRを計ってみたところ、前方(北)に向けたときに最も下がり1.0(針が動かず)、西に回すと1.1(ほんの少し針が振れる)程度で、ホームで計った際と同様、ほぼベタ落ちを確認。アンテナによっては運用地の環境でけっこう変わることがありますが、このアンテナはさほど影響なく、再現性も悪くないようです。ちなみに反射器を「く」の字でなく、まっすぐにしたところ、1.3程度に上がります。これでも全然問題ありません。今回は、「く」の字に戻し、変形3エレとして使いました。
はじめに福島県川俣町の女神山山頂移動のJA7RTG局とQSO。アンテナの向きは南西、蔵王方向。59-55。RTG局はハンディ5Wとのこと、こちらは10W。北西に回すとまったく入感しなくなります。ブームが短いので利得は期待できませんが、指向性はまずまずの感触です。
終了後、メインをワッチしていたところ「・・・/1」のCQが聞こえてきました。サブに移っても同様の強さで入感。栃木県那須町の茶臼岳移動局。大年寺山で1エリアの信号が聞こえてきたのは初めてです。お呼びしたところ、強い局に負けてしまうようで、なかなかつながりません。3度目に拾っていただきました。52-52。標高1915mの山頂付近からハンディ機とのことでした。安定した信号なので、手持ちではなく、何かアンテナを固定されての運用と思いますが、詳しくは聞かないでしまいました。こちらの八木方向は真西で、どこかに反射しての信号のようでした。距離148km。交信後、アンテナをRH770に換えて受信してみたところ、ノイズ混じりとなり31から41に低下。これだと交信は厳しかったと思います。
続いて、岩手県釜石市からのCQが入感。五葉山山頂局。3エレを北東方向に向け、59-59。たぶんハンディ機かと思いますが、たいへん強力な信号でした。帰宅後、カシミールで確認したところ、なんと五葉山と大年寺山は見通しであることが判明。距離130.8km。特小10mW交信の可能性も十分ありうる位置関係と言えます。北方向では、大崎市鬼首の禿岳移動局とも交信できました。下山途中とのことでしたが、59-52。相手局は0.5Wかつ手持ちのようで、若干信号の振れはありましたが、良好に交信を続けることができました。鳴子鬼首の移動局とここから交信できたのは初めてです。このほか、北西方向に向けたところ、山形県天童市、村山市の信号が聞こえていました。
大年寺山は標高120mの小高い丘で、樹木が繁り、けっして良いロケではありません。何度もここで運用してますが、県外局との交信はほとんどありません。変形3エレ、少し手ごたえあったかな、といったところです。
< LiFeバッテリー>
FTM-10Sに4Ahのリチウムフェライトバッテリーをつなぎ、常時10Wで運用したら、減り方はどんな感じなのか。残念ながら思うようには検証できませんでした。3時間弱の運用といっても、CQを出してもなかなか応答なく、断続的に交信といった状態で、受信が長かったです。なので、送信時間はさほどではありません。それでも、運用開始時の電圧が13.4V。運用終了時の電圧が12.9V。いったん電源を切り、再度計ってみたら13.1V。なかなか頼もしいバッテリーとの感触ではありますが、あらためて、検証してみます。
久々の休日、どこか山にでもと思い、早朝に蔵王刈田岳のライブカメラを確認したところ、濃いガスの中。いつもの大年寺山にて散歩運用に変更し、先日作製の変形3エレ八木の使い勝手とLiFeバッテリーの持ちを試してみることにしました。
<本日の装備>
リグ FTM-10S(145MHzで運用) 10W
バッテリー SHORAI LiFeバッテリー 4Ah
アンテナ 変形3エレ
<変形3エレ八木>
組み立てはロッドエレメントを所定の長さに伸ばして、揃えるだけなので、なんの手間もありません。三脚に設置し終えて、SWRを計ってみたところ、前方(北)に向けたときに最も下がり1.0(針が動かず)、西に回すと1.1(ほんの少し針が振れる)程度で、ホームで計った際と同様、ほぼベタ落ちを確認。アンテナによっては運用地の環境でけっこう変わることがありますが、このアンテナはさほど影響なく、再現性も悪くないようです。ちなみに反射器を「く」の字でなく、まっすぐにしたところ、1.3程度に上がります。これでも全然問題ありません。今回は、「く」の字に戻し、変形3エレとして使いました。
はじめに福島県川俣町の女神山山頂移動のJA7RTG局とQSO。アンテナの向きは南西、蔵王方向。59-55。RTG局はハンディ5Wとのこと、こちらは10W。北西に回すとまったく入感しなくなります。ブームが短いので利得は期待できませんが、指向性はまずまずの感触です。
終了後、メインをワッチしていたところ「・・・/1」のCQが聞こえてきました。サブに移っても同様の強さで入感。栃木県那須町の茶臼岳移動局。大年寺山で1エリアの信号が聞こえてきたのは初めてです。お呼びしたところ、強い局に負けてしまうようで、なかなかつながりません。3度目に拾っていただきました。52-52。標高1915mの山頂付近からハンディ機とのことでした。安定した信号なので、手持ちではなく、何かアンテナを固定されての運用と思いますが、詳しくは聞かないでしまいました。こちらの八木方向は真西で、どこかに反射しての信号のようでした。距離148km。交信後、アンテナをRH770に換えて受信してみたところ、ノイズ混じりとなり31から41に低下。これだと交信は厳しかったと思います。
続いて、岩手県釜石市からのCQが入感。五葉山山頂局。3エレを北東方向に向け、59-59。たぶんハンディ機かと思いますが、たいへん強力な信号でした。帰宅後、カシミールで確認したところ、なんと五葉山と大年寺山は見通しであることが判明。距離130.8km。特小10mW交信の可能性も十分ありうる位置関係と言えます。北方向では、大崎市鬼首の禿岳移動局とも交信できました。下山途中とのことでしたが、59-52。相手局は0.5Wかつ手持ちのようで、若干信号の振れはありましたが、良好に交信を続けることができました。鳴子鬼首の移動局とここから交信できたのは初めてです。このほか、北西方向に向けたところ、山形県天童市、村山市の信号が聞こえていました。
大年寺山は標高120mの小高い丘で、樹木が繁り、けっして良いロケではありません。何度もここで運用してますが、県外局との交信はほとんどありません。変形3エレ、少し手ごたえあったかな、といったところです。
< LiFeバッテリー>
FTM-10Sに4Ahのリチウムフェライトバッテリーをつなぎ、常時10Wで運用したら、減り方はどんな感じなのか。残念ながら思うようには検証できませんでした。3時間弱の運用といっても、CQを出してもなかなか応答なく、断続的に交信といった状態で、受信が長かったです。なので、送信時間はさほどではありません。それでも、運用開始時の電圧が13.4V。運用終了時の電圧が12.9V。いったん電源を切り、再度計ってみたら13.1V。なかなか頼もしいバッテリーとの感触ではありますが、あらためて、検証してみます。
LiFeバッテリー
(2017/5/22 19:04:23)
昨年来、FTM-10SとPORTECモバイルバッテリーを組み合わせ、何度か山岳運用を試みました。過去記事にも書いたとおり、ノイズの発生がこのバッテリーの欠点です。自分が運用する145MHzでとりわけノイズ発生がみられます。それも一様ではなく、運用地、アンテナの種類によっても、はたまたバッテリーとリグの位置関係(置き方)でも変わってきます。ある時はメイン周波数で、ある時はそれより下で、またある時はデジタルメイン周辺でと、その都度変化します。山頂によってはまったく発生しない場合もあります。また、Sメーターを振るほどでなく、自分でも気づかない程度のわずかなノイズにより微弱な信号の了解度を下げてしまう、ということも経験しました。現時点での結論を言えば、やはりモバイルバッテリーは無線には向きません。
ということで、ノイズレスで安全性も高いと言われているリチウムフェライト(LiFe)バッテリーに切り替えることにしました。SHORAIというメーカー製で、本来はバイク用です。以前にもFT817で使うことを目的に購入しました。その時のは2Ahでしたが、今回、容量が2倍のタイプを追加しました。
・型番LFX14L2-BS12
・電圧 12Vタイプ
・容量 4Ah
・重さ約666g
・大きさ113×58×89mm
手のひらに載る小さなバッテリーです。
専用充電器も購入してみました。バッテリー側にある5ピンポートにつなぎます。なぜ5ピンなのかわかりませんが、リチウムフェライトはもともと充電管理が難しく、それによっては劣化が早まる性質があるようで、各セルを監視しながらベストバランスを維持するのだそうです。メーカーはバッテリーマネージメントシステムと言っており、充電だけでなく保管モードが搭載されています。12V2A のアダプターから昇圧し、14.4Vでチャージします。さっそくフル充電してFTM-10Sに接続したところ、電圧は13.4Vを表示。悪くないです。
試験的に大年寺山移動で短時間使ってみました。当然ながらノイズはまったくありません。約1時間10W運用を続け、13.4V →12.9V。予想より減りは少なく、まずまずといったところです。標準の13.8Vより低めということもあり、リグに触れないほど熱くなるということもありませんでした。
何ボルトまで低下すると電源が切れるのか、それはリグによってまちまちで、9Vくらいまで大丈夫なリグもあれば、11V以上でも送信中に突然切れるリグもあります。FTM-10Sの場合は推定で10.5V。これを下回ったら運用中止です。次回は、こまめに電圧をチェックし、切れる寸前まで使ってみみたいと思います。消費電流の少ないFTM-10Sとこのバッテリーを組み合わせ、フルパワー10Wで3〜4時間持ってくれれば御の字かと。
専用充電器を含めるとそれなりの出費ではありますが、小型軽量であること、ノイズの心配なく安心して使えること、電圧もちょうど良くかつ安定しているなど、移動運用との相性が良く、使えるバッテリーとの印象ではあります。買っては失望を繰り返す無線用バッテリー、またしても大きな問題が・・・とならないことを願うばかりです。
昨年来、FTM-10SとPORTECモバイルバッテリーを組み合わせ、何度か山岳運用を試みました。過去記事にも書いたとおり、ノイズの発生がこのバッテリーの欠点です。自分が運用する145MHzでとりわけノイズ発生がみられます。それも一様ではなく、運用地、アンテナの種類によっても、はたまたバッテリーとリグの位置関係(置き方)でも変わってきます。ある時はメイン周波数で、ある時はそれより下で、またある時はデジタルメイン周辺でと、その都度変化します。山頂によってはまったく発生しない場合もあります。また、Sメーターを振るほどでなく、自分でも気づかない程度のわずかなノイズにより微弱な信号の了解度を下げてしまう、ということも経験しました。現時点での結論を言えば、やはりモバイルバッテリーは無線には向きません。
ということで、ノイズレスで安全性も高いと言われているリチウムフェライト(LiFe)バッテリーに切り替えることにしました。SHORAIというメーカー製で、本来はバイク用です。以前にもFT817で使うことを目的に購入しました。その時のは2Ahでしたが、今回、容量が2倍のタイプを追加しました。
・型番LFX14L2-BS12
・電圧 12Vタイプ
・容量 4Ah
・重さ約666g
・大きさ113×58×89mm
手のひらに載る小さなバッテリーです。
専用充電器も購入してみました。バッテリー側にある5ピンポートにつなぎます。なぜ5ピンなのかわかりませんが、リチウムフェライトはもともと充電管理が難しく、それによっては劣化が早まる性質があるようで、各セルを監視しながらベストバランスを維持するのだそうです。メーカーはバッテリーマネージメントシステムと言っており、充電だけでなく保管モードが搭載されています。12V2A のアダプターから昇圧し、14.4Vでチャージします。さっそくフル充電してFTM-10Sに接続したところ、電圧は13.4Vを表示。悪くないです。
試験的に大年寺山移動で短時間使ってみました。当然ながらノイズはまったくありません。約1時間10W運用を続け、13.4V →12.9V。予想より減りは少なく、まずまずといったところです。標準の13.8Vより低めということもあり、リグに触れないほど熱くなるということもありませんでした。
何ボルトまで低下すると電源が切れるのか、それはリグによってまちまちで、9Vくらいまで大丈夫なリグもあれば、11V以上でも送信中に突然切れるリグもあります。FTM-10Sの場合は推定で10.5V。これを下回ったら運用中止です。次回は、こまめに電圧をチェックし、切れる寸前まで使ってみみたいと思います。消費電流の少ないFTM-10Sとこのバッテリーを組み合わせ、フルパワー10Wで3〜4時間持ってくれれば御の字かと。
専用充電器を含めるとそれなりの出費ではありますが、小型軽量であること、ノイズの心配なく安心して使えること、電圧もちょうど良くかつ安定しているなど、移動運用との相性が良く、使えるバッテリーとの印象ではあります。買っては失望を繰り返す無線用バッテリー、またしても大きな問題が・・・とならないことを願うばかりです。
145MHz変形3エレ八木
(2017/5/14 15:54:46)
昨年の山岳運用では何度か第一電波の5エレ八木を使い、ホイップ系アンテナとの違いを実感しました。しかし、長さが1m超あり、ザックにすっぽり収納とはいきません。重さも500g程あります。ラディックスのデイパック3エレも何度か使ったものの、同様に重く、すぐに使わなくなってしまいました。利得はそこそこで良いので、軽くかさばらず、簡単に設営、撤収できて、手軽に使える山岳用八木アンテナ。数年前に作ったバランスライト3エレをベースに作り直してみました。
<材料>
・52cmのロッドアンテナ4本
・57cmのロッドアンテナ2本
・塩ビパイプ50cm2本と継手1個
・プラスティック仕切り板
・BNCコネクター
・丸端子2個、他
バランスライト3エレからの変更点は、給電部を同軸ケーブル直結でなく、BNCコネクターに変更したこと、継手をT型からI型にしたこと。ケーブルの引き回しもエレメントに対し直角になるように変更しました。これによってケーブル引き回しによる不安定な動作は軽減されるかな?、と。ブームの寸法が変わってしまったため、各エレメント寸法、エレメント間隔もすべて見直しとなりました。
給電部
導波器
同軸引き回し
アナライザーで測定しながらエレメント寸法を調整を繰り返したものの、バンド内SWR1.5前後といま一つ。ふと、テレビ用アンテナでよく見かける「く」の字に折り曲げた反射器が思い浮かび、試してみたところ、嘘のようにSWRが低下、ベタ落ちとなりました。曲げる角度はかなりブロードで、アバウトで大丈夫なようです。一応120度ほど。再現性も悪くありません。アマ無線用の市販アンテナでは見かけない形状ながら、直接給電の場合は、こういう方法も有効なのかもしれません。変形3エレ八木。
<エレメント寸法>
D:上下46cm
Ra:上下52cm
Rf:上下57cm
<エレメント間隔>
D―Ra 36.5cm
Ra―Rf 36.0cm
通常の3エレ
変形3エレ
全体のブーム長74cm、分割した収納寸法44cm、これなら小型ザックにもすっぽり納まります。重さ270g。
三脚に固定しベランダでワッチしてみました。タイミングよく種山高原移動局(岩手県気仙郡住田町)の信号が52で聞こえてきました。同じベランダ設置の7/8モービルホイップではノイズにかき消され変調を聞き取れません。距離130km程。ベランダは南向きなのでちょうど反対方向となります。回したところ、真西がもっとも安定して入感。青葉山あたりの反射を拾っているのか、南や東方向に回すとまったく入感しなくなります。ハンディ機5Wで何度かお呼びしましたが、「厳しいですね」とのことで交信ならず、でした。パワーの違いもありますが、受信ほど送信は良くないのかもしれません。山ではどうなのか、次の移動で試してみます。
昨年の山岳運用では何度か第一電波の5エレ八木を使い、ホイップ系アンテナとの違いを実感しました。しかし、長さが1m超あり、ザックにすっぽり収納とはいきません。重さも500g程あります。ラディックスのデイパック3エレも何度か使ったものの、同様に重く、すぐに使わなくなってしまいました。利得はそこそこで良いので、軽くかさばらず、簡単に設営、撤収できて、手軽に使える山岳用八木アンテナ。数年前に作ったバランスライト3エレをベースに作り直してみました。
<材料>
・52cmのロッドアンテナ4本
・57cmのロッドアンテナ2本
・塩ビパイプ50cm2本と継手1個
・プラスティック仕切り板
・BNCコネクター
・丸端子2個、他
バランスライト3エレからの変更点は、給電部を同軸ケーブル直結でなく、BNCコネクターに変更したこと、継手をT型からI型にしたこと。ケーブルの引き回しもエレメントに対し直角になるように変更しました。これによってケーブル引き回しによる不安定な動作は軽減されるかな?、と。ブームの寸法が変わってしまったため、各エレメント寸法、エレメント間隔もすべて見直しとなりました。
給電部
導波器
同軸引き回し
アナライザーで測定しながらエレメント寸法を調整を繰り返したものの、バンド内SWR1.5前後といま一つ。ふと、テレビ用アンテナでよく見かける「く」の字に折り曲げた反射器が思い浮かび、試してみたところ、嘘のようにSWRが低下、ベタ落ちとなりました。曲げる角度はかなりブロードで、アバウトで大丈夫なようです。一応120度ほど。再現性も悪くありません。アマ無線用の市販アンテナでは見かけない形状ながら、直接給電の場合は、こういう方法も有効なのかもしれません。変形3エレ八木。
<エレメント寸法>
D:上下46cm
Ra:上下52cm
Rf:上下57cm
<エレメント間隔>
D―Ra 36.5cm
Ra―Rf 36.0cm
通常の3エレ
変形3エレ
全体のブーム長74cm、分割した収納寸法44cm、これなら小型ザックにもすっぽり納まります。重さ270g。
三脚に固定しベランダでワッチしてみました。タイミングよく種山高原移動局(岩手県気仙郡住田町)の信号が52で聞こえてきました。同じベランダ設置の7/8モービルホイップではノイズにかき消され変調を聞き取れません。距離130km程。ベランダは南向きなのでちょうど反対方向となります。回したところ、真西がもっとも安定して入感。青葉山あたりの反射を拾っているのか、南や東方向に回すとまったく入感しなくなります。ハンディ機5Wで何度かお呼びしましたが、「厳しいですね」とのことで交信ならず、でした。パワーの違いもありますが、受信ほど送信は良くないのかもしれません。山ではどうなのか、次の移動で試してみます。
2段巻きコイル ゲルマラジオ
(2017/4/15 18:07:47)
直径12cmの紙筒が入手できたので、これでコイルを作ってみることにしました。我が家の環境では、このくらいの大きさのコイルであれば、NHK仙台第一は難なく受信できるはず。Qを上げるにはコイル径を大きく、線材を太く、スペースを開けて巻く、これが三大鉄則。今回も、ユニバーサルブッシュを使ってスペース巻きとし、紙筒の長さを抑えるため、2段巻きにしてみました。
<材料>
・直径12cm、長さ13.5cmの紙筒
・リッツ線 0.1mm×100本 約15m
・ダイオード1N270(aitendo)
・トランス T725(ラジオ少年)
・ポリバリコン
・木台、ユニバーサルブッシュ、銅パイプ、線材
もともと長さ20cmの紙筒を糸鋸でカット。ユニバーサルブッシュを8カ所に貼り付けた状態で塗装。昔の鉱石ラジオ風に仕上げることにします。1段目25回巻き、いったん折り返し、同じ向きに重ねて巻いていきます。1段目が巻き終わって、インダクタンスを測ってみると48μHしかありません。2段目も25回巻いて、インダクタンス220μH。一段目のリッツ線に2段目が密着してしまうので、一見スペース巻き、かつ半分は密巻きという状態。なので、2段目を巻くとインダクタンスが急激に上昇するようです。
とりあえずこの状態で実験ボードにつなぎ、回路を組んでみたのですが、うんともすんとも言いません。何も聞こえず。220μHなので容量的には問題ないはず。???。別のコイルをつないでみたところ、問題なく受信できます。よくわからないまま、2段目を1巻きずつほどいていったところ、半分くらいほどいた状態でNHK第一が聞こえてきました。さらにほどき、NHK第二も。いろいろ試した結果、2段目を10回巻きとし、固定しました。これでインダクタンス140μH。単に容量が大きくなって周波数を下にはみ出してしまったのか、1段目と2段目を同じ巻き数にすると打ち消しあう何かがあるのか??自分にはわからず、です。でも、このコイル、性能は悪くありません。同径で密巻きにしたものより線材も少なく済みます。
コイルづくりを終ればほぼ目的達成で、あとは数点の部品を木台に配置、配線するのみ。トランスは、ラジオ少年のT-725を使ってみました。これは以前に取り扱いのあったBT-OUT-100(100kΩ:8Ω)の同等品のようです。BT-OUT-101(200kΩ)に比べ落ち着いた音質で、ステレオイヤフォンとの相性は言うことありません。
今回は紙筒を使ったこともあり、軽く仕上がりました。何本もコアを使ったり、大型だったり、これまでが重すぎたかも。あらためて聞いてみると、外部アンテナなしでNHK第一も第二もよく入ります。分離も良好。音量的にも耳障りでなく、程ほどといったところです。
直径12cmの紙筒が入手できたので、これでコイルを作ってみることにしました。我が家の環境では、このくらいの大きさのコイルであれば、NHK仙台第一は難なく受信できるはず。Qを上げるにはコイル径を大きく、線材を太く、スペースを開けて巻く、これが三大鉄則。今回も、ユニバーサルブッシュを使ってスペース巻きとし、紙筒の長さを抑えるため、2段巻きにしてみました。
<材料>
・直径12cm、長さ13.5cmの紙筒
・リッツ線 0.1mm×100本 約15m
・ダイオード1N270(aitendo)
・トランス T725(ラジオ少年)
・ポリバリコン
・木台、ユニバーサルブッシュ、銅パイプ、線材
もともと長さ20cmの紙筒を糸鋸でカット。ユニバーサルブッシュを8カ所に貼り付けた状態で塗装。昔の鉱石ラジオ風に仕上げることにします。1段目25回巻き、いったん折り返し、同じ向きに重ねて巻いていきます。1段目が巻き終わって、インダクタンスを測ってみると48μHしかありません。2段目も25回巻いて、インダクタンス220μH。一段目のリッツ線に2段目が密着してしまうので、一見スペース巻き、かつ半分は密巻きという状態。なので、2段目を巻くとインダクタンスが急激に上昇するようです。
とりあえずこの状態で実験ボードにつなぎ、回路を組んでみたのですが、うんともすんとも言いません。何も聞こえず。220μHなので容量的には問題ないはず。???。別のコイルをつないでみたところ、問題なく受信できます。よくわからないまま、2段目を1巻きずつほどいていったところ、半分くらいほどいた状態でNHK第一が聞こえてきました。さらにほどき、NHK第二も。いろいろ試した結果、2段目を10回巻きとし、固定しました。これでインダクタンス140μH。単に容量が大きくなって周波数を下にはみ出してしまったのか、1段目と2段目を同じ巻き数にすると打ち消しあう何かがあるのか??自分にはわからず、です。でも、このコイル、性能は悪くありません。同径で密巻きにしたものより線材も少なく済みます。
コイルづくりを終ればほぼ目的達成で、あとは数点の部品を木台に配置、配線するのみ。トランスは、ラジオ少年のT-725を使ってみました。これは以前に取り扱いのあったBT-OUT-100(100kΩ:8Ω)の同等品のようです。BT-OUT-101(200kΩ)に比べ落ち着いた音質で、ステレオイヤフォンとの相性は言うことありません。
今回は紙筒を使ったこともあり、軽く仕上がりました。何本もコアを使ったり、大型だったり、これまでが重すぎたかも。あらためて聞いてみると、外部アンテナなしでNHK第一も第二もよく入ります。分離も良好。音量的にも耳障りでなく、程ほどといったところです。
コア付き空芯コイル ゲルマラジオ
(2017/1/16 14:10:33)
中途半端に残った直径1.7mmの太いポリウレタン線。巻き方によりますが、空芯で20m巻くとおおよそ200μHのインダクタンスが得られます。残っているのは12m。空芯コイルでQを上げ、中心部にコアを入れることでインダクタンスを確保する、そんなものができないか考えてみました。バーアンテナのようにコアに線を密着させて巻かなくとも、コアの恩恵を受けられることはこれまで何度か実験しています。では、コイルとコアをどの程度まで離して大丈夫なのか。コアの影響はどこまで及ぶのか。手持ちのコイルと実験ボードで簡易的に試したところ、直径15cmのコイルに小さなフェライトバーを差し込むだけでも、思いのほかインダクタンスが変わります。コアの位置をコイル中心とするのがポイント。今回は、これを形にしたものを作ってみることにしました。
前回が大型であったことから、少しコンパクトなものを、ということで蜂蜜瓶を使ってコイル巻き。線材が太い上、ガラスで滑るので巻きにくいです。密巻きのつもりが、所々隙間ができてしまいました。36回巻き、直径10cm、コイルの長さ7cm。いったん外側をホットボンドで固定し、慎重に取り外した上で、今度は内側を固定する。これでコイル完成。
続いてコア。直径3.8cm、長さ10.5cmの塩ビパイプに10cmのフェライトバーを7本仕込み、両端をホットボンドで固定。
我が家の環境の場合、NHK仙台第一放送891KHz、第二放送1089KHz、東北放送1260KHz以外に受信の可能性はないので、170μH前後のコイルと一般的なポリバリコンの組み合わせがベストです。インダクタンスを測ってみるとコイル単独で106μH、コア付きで161μH。ほぼ想定どおりとなりました。
コイル部が完成すれば、7割方できたも同然。見た目にもこだわり、銅パイプ埋め込みによる裏面配線としました。部品の配置を決めたら木板に穴をあけ、3mm銅パイプを埋め込む。これにより表面の部品と裏面の配線がスムーズに連結されます。コアはコイル中心にくるよう木台で持ち上げることにしました。抜き差しを繰り返すため、接着のみでは強度に難があったイヤフォンジャック。今回は、ポリバリコン金具に穴をあけ固定してみました。何度も作っているゲルマラジオですが、毎回、何らか工夫のしどころはあります。丸1日かかり、ほぼスケッチどおりに完成。
さっそくステレオイヤフォンをつないで聞いてみると、室内にてNHK仙台第一は59、第二は52ほどで問題なく受信できました。東北放送は、窓際にて「何か話しているな」程度で、了解不可。以前作った直径15cmの空芯コイルと同等か。NHK仙台第一については意外にも窓から数メートル離れた室内でもけっこう聞き取れます。強く入る方向(コイルの向き)は微妙に変わり、指向性が強いとの印象。インダクタンスはもとより、透磁率増加によるコアの恩恵を感じることができたのは収穫でした。
作っている過程で、いろいろと脳裏をよぎりました。コア可動式によるミュー同調とか、長いコアに2つのコイルを作り磁界誘導を図るとか・・・・。外部アンテナもなくコイルのみで電波を捉え、電気を起こし、わずか数点のパーツで音声を作り出す。ささやかな装置で、かすかに聞こえてくる放送を楽しむ。そんな無電源ラジオだからこそ、試してみたり、工夫のしどころは無尽蔵では、と思ったりもします。思いついたら形にしてみる。作る度に発見があります。
中途半端に残った直径1.7mmの太いポリウレタン線。巻き方によりますが、空芯で20m巻くとおおよそ200μHのインダクタンスが得られます。残っているのは12m。空芯コイルでQを上げ、中心部にコアを入れることでインダクタンスを確保する、そんなものができないか考えてみました。バーアンテナのようにコアに線を密着させて巻かなくとも、コアの恩恵を受けられることはこれまで何度か実験しています。では、コイルとコアをどの程度まで離して大丈夫なのか。コアの影響はどこまで及ぶのか。手持ちのコイルと実験ボードで簡易的に試したところ、直径15cmのコイルに小さなフェライトバーを差し込むだけでも、思いのほかインダクタンスが変わります。コアの位置をコイル中心とするのがポイント。今回は、これを形にしたものを作ってみることにしました。
前回が大型であったことから、少しコンパクトなものを、ということで蜂蜜瓶を使ってコイル巻き。線材が太い上、ガラスで滑るので巻きにくいです。密巻きのつもりが、所々隙間ができてしまいました。36回巻き、直径10cm、コイルの長さ7cm。いったん外側をホットボンドで固定し、慎重に取り外した上で、今度は内側を固定する。これでコイル完成。
続いてコア。直径3.8cm、長さ10.5cmの塩ビパイプに10cmのフェライトバーを7本仕込み、両端をホットボンドで固定。
我が家の環境の場合、NHK仙台第一放送891KHz、第二放送1089KHz、東北放送1260KHz以外に受信の可能性はないので、170μH前後のコイルと一般的なポリバリコンの組み合わせがベストです。インダクタンスを測ってみるとコイル単独で106μH、コア付きで161μH。ほぼ想定どおりとなりました。
コイル部が完成すれば、7割方できたも同然。見た目にもこだわり、銅パイプ埋め込みによる裏面配線としました。部品の配置を決めたら木板に穴をあけ、3mm銅パイプを埋め込む。これにより表面の部品と裏面の配線がスムーズに連結されます。コアはコイル中心にくるよう木台で持ち上げることにしました。抜き差しを繰り返すため、接着のみでは強度に難があったイヤフォンジャック。今回は、ポリバリコン金具に穴をあけ固定してみました。何度も作っているゲルマラジオですが、毎回、何らか工夫のしどころはあります。丸1日かかり、ほぼスケッチどおりに完成。
さっそくステレオイヤフォンをつないで聞いてみると、室内にてNHK仙台第一は59、第二は52ほどで問題なく受信できました。東北放送は、窓際にて「何か話しているな」程度で、了解不可。以前作った直径15cmの空芯コイルと同等か。NHK仙台第一については意外にも窓から数メートル離れた室内でもけっこう聞き取れます。強く入る方向(コイルの向き)は微妙に変わり、指向性が強いとの印象。インダクタンスはもとより、透磁率増加によるコアの恩恵を感じることができたのは収穫でした。
作っている過程で、いろいろと脳裏をよぎりました。コア可動式によるミュー同調とか、長いコアに2つのコイルを作り磁界誘導を図るとか・・・・。外部アンテナもなくコイルのみで電波を捉え、電気を起こし、わずか数点のパーツで音声を作り出す。ささやかな装置で、かすかに聞こえてくる放送を楽しむ。そんな無電源ラジオだからこそ、試してみたり、工夫のしどころは無尽蔵では、と思ったりもします。思いついたら形にしてみる。作る度に発見があります。
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