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JO7TCX アマチュア無線局 (2024/11/23 7:05:20)
現在データベースには 401 件のデータが登録されています。
笙ヶ岳(飽海郡遊佐町)移動
(2016/9/18 15:22:28)
8月の鳥海山移動の際に、山頂と反対側に見えていた稜線のピーク。「山」という字をそのまま形にしたような三つの頂を持ち、どこか牧歌的な姿が強く印象に残りました。3連休初日の土曜日、天気予報が毎日くるくる変わるものの、この日だけは鳥海山周辺の晴れマーク変わらず。この機会を逃せば、もう来シーズンまで登れないかもしれない。迷いながらも、早起きして出かけてみました。
朝焼けの鳥海山
午前3時仙台の自宅を出て、鉾立登山口に着いたのが6時。すでに駐車場は3分の一ほど埋まっていました。みなさん、早いです。ほとんどの登山者は鳥海山頂をめざしますが、こちらは笙ヶ岳なので急ぐこともありません。賽の河原から本道と分かれ、細道を進むとほどなく大平コースの河原宿に合流。すぐにこのコースと分かれ、笙ヶ岳直登ルートへ。15分ほどで尾根に到達すると、鳥海山が圧倒的な存在感で目に飛び込んできました。そして、めざす笙ヶ岳も。
笙ヶ岳の稜線
尾根より
第1峰へ
山頂 眼下に日本海
手前から第3峰、第2峰、そして最も奥の第1峰が山頂。標高1635m。左手には鳥海山本体、眼下には庄内平野と日本海山、実に快適な稜線歩きで難なく第1峰、第2峰、第1峰山頂へ。鉾立から1時間30分の登山。ここで無線運用と考えていたものの、標高的には第3峰の方が高いようで、北方向が壁になってしまいそうなロケとなっていました。山頂の雰囲気と三角点のみ確認、いったん引き返し、第3峰で運用することに。
<本日の装備>
リグ FTM-10s ID-51
アンテナ 5/8λ J型アンテナ(145MHz)
ワッチすると、トラック無線らしき交信がメイン周辺全てを埋めているような状態でした。今日が土曜であることを再認識。やはり移動運用は休日がいいようです。空きを見つけながら、約3時間、断続的に運用してみました。今回は新たに導入したFTM-10sとバッテリーの持ちを確認したいということもあり、あえて10Wで運用。青森、秋田、宮城、山形、福島、新潟各局に交信いただきました。ハイパワーの効果かどうか、いつものハンディ機より59のレポートが多かった印象はありますが、逆に信号の伸びは感じられませんでした。鳥海山本体が壁になったり、反射したり、ということもあったかもしれません。北は青森県藤崎町、約180km。南は新潟県柏崎市、約230km。混信に悩まされながら、30局交信いただき、QRT。
今回の山行では鳥海山の懐の大きさをあらためて実感しました。山頂のみが山にあらず、御浜神社から笙ヶ岳、鳥海湖、鍋森、千畳ヶ原、この辺りでも十分高山歩きが楽しめます。のんびり散策しながら、簡素なアンテナで短時間の無線運用、そんなスタイルも良いかな、と。鳥海山頂をめざさないのであれば、仙台から日帰りも十分可能。何度でも行きたくなる山です。
8月の鳥海山移動の際に、山頂と反対側に見えていた稜線のピーク。「山」という字をそのまま形にしたような三つの頂を持ち、どこか牧歌的な姿が強く印象に残りました。3連休初日の土曜日、天気予報が毎日くるくる変わるものの、この日だけは鳥海山周辺の晴れマーク変わらず。この機会を逃せば、もう来シーズンまで登れないかもしれない。迷いながらも、早起きして出かけてみました。
朝焼けの鳥海山
午前3時仙台の自宅を出て、鉾立登山口に着いたのが6時。すでに駐車場は3分の一ほど埋まっていました。みなさん、早いです。ほとんどの登山者は鳥海山頂をめざしますが、こちらは笙ヶ岳なので急ぐこともありません。賽の河原から本道と分かれ、細道を進むとほどなく大平コースの河原宿に合流。すぐにこのコースと分かれ、笙ヶ岳直登ルートへ。15分ほどで尾根に到達すると、鳥海山が圧倒的な存在感で目に飛び込んできました。そして、めざす笙ヶ岳も。
笙ヶ岳の稜線
尾根より
第1峰へ
山頂 眼下に日本海
手前から第3峰、第2峰、そして最も奥の第1峰が山頂。標高1635m。左手には鳥海山本体、眼下には庄内平野と日本海山、実に快適な稜線歩きで難なく第1峰、第2峰、第1峰山頂へ。鉾立から1時間30分の登山。ここで無線運用と考えていたものの、標高的には第3峰の方が高いようで、北方向が壁になってしまいそうなロケとなっていました。山頂の雰囲気と三角点のみ確認、いったん引き返し、第3峰で運用することに。
<本日の装備>
リグ FTM-10s ID-51
アンテナ 5/8λ J型アンテナ(145MHz)
ワッチすると、トラック無線らしき交信がメイン周辺全てを埋めているような状態でした。今日が土曜であることを再認識。やはり移動運用は休日がいいようです。空きを見つけながら、約3時間、断続的に運用してみました。今回は新たに導入したFTM-10sとバッテリーの持ちを確認したいということもあり、あえて10Wで運用。青森、秋田、宮城、山形、福島、新潟各局に交信いただきました。ハイパワーの効果かどうか、いつものハンディ機より59のレポートが多かった印象はありますが、逆に信号の伸びは感じられませんでした。鳥海山本体が壁になったり、反射したり、ということもあったかもしれません。北は青森県藤崎町、約180km。南は新潟県柏崎市、約230km。混信に悩まされながら、30局交信いただき、QRT。
今回の山行では鳥海山の懐の大きさをあらためて実感しました。山頂のみが山にあらず、御浜神社から笙ヶ岳、鳥海湖、鍋森、千畳ヶ原、この辺りでも十分高山歩きが楽しめます。のんびり散策しながら、簡素なアンテナで短時間の無線運用、そんなスタイルも良いかな、と。鳥海山頂をめざさないのであれば、仙台から日帰りも十分可能。何度でも行きたくなる山です。
熊野岳・安達太良山移動
(2016/9/5 18:57:39)
台風12号の影響が心配で、どの山にしようかと迷ったあげく、4日は熊野岳、5日は安達太良山に登ってきました。もともと4日に安達太良山の予定でしたが、早朝5時、気象庁のライブカメラで確認したところ山頂見えず、一方、熊野岳は御釜もはっきり見えるではありませんか。間髪入れず、予定変更。エコーラインは濃いガスに覆われ不安になりかけたところ、刈田岳駐車場付近で雲を突き抜け、上空青空に。こういうことがまれに起こります。
今回の装備はID-51と5エレ八木。2mのみの運用。7エリア山形、宮城、岩手、福島各局のほか、1エリア栃木県下野市、群馬県高崎市、茨城県水戸市各局、0エリア佐渡島ドンデン山移動局、9エリア北アルプス立山移動局(富山県立山町)各局に交信いただきました。立山局の山名を確認しませんでしたが、3015mとのことでしたので、大汝山かと思われます。熊野岳との距離304km。たいへん安定した信号。59-57でレポート交換。この日の最長距離交信となりました。
デジタル(DV)では、猫魔ヶ岳(福島県北塩原村)に移動のJA7RTG局と交信。2.5Wで55-55。1Wに下げたところ51で若干ケロリありとのレポートをいただきました。八木を合わせても変わらず。吾妻連峰が壁になる位置関係のため、QRPpでは厳しいかな、といったところでした。
ちょうどトレイルランの大会だったようで、百人以上が熊野岳を越えて走りぬいていきました。山はゆっくり歩くもの、そんなに先を急いでどうするの?なんて思ってしまいます。
この日は、福島県二本松の岳温泉に宿泊。震災、原発事故が尾を引いているのかどうか、少し寂しい温泉街ではあります。でも飯坂のように旅館の廃墟が見当たらないのは救いかと。珍しい酸性の泉質で気に入りました。
予報では5日の天候はあまり期待できず、ということで、雨ならそのまま帰ろうかと考えていたのですが、朝、窓を開けると、なんと山頂が!急ぎ準備を整え、ゴンドラを使って山頂往復することに。ゴンドラ終点から約80分の登山。山頂からは見渡す雲海。昨日登った熊野岳も島のように浮かんでいました。
145MHzをワッチしたところ、ほぼ全周波数が埋まっていました。今日は平日、月曜日のバンド状況ってこんななの??? 空いてるかなとチェックを入れると、使ってます・・・。ロケが良いだけあって、混信も半端ではありません。やっと空きを見つけ福島、宮城、栃木、茨城、埼玉各局にお相手いただきました。最遠距離は埼玉県北葛飾郡杉戸町固定局。約183km。信号が伸びている印象はありませんでしたが、平日にもかかわらず、15局に交信いただきました。八木の方角がいま一つ、つかめない印象もありました。いつになるか、今度は430MHzで運用してみようかと思います。
今回は期待しなかったにもかかわらず天候に恵まれてしまいました。やはり山岳運用は天気次第です。4日、5日と交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
岳温泉にて
台風12号の影響が心配で、どの山にしようかと迷ったあげく、4日は熊野岳、5日は安達太良山に登ってきました。もともと4日に安達太良山の予定でしたが、早朝5時、気象庁のライブカメラで確認したところ山頂見えず、一方、熊野岳は御釜もはっきり見えるではありませんか。間髪入れず、予定変更。エコーラインは濃いガスに覆われ不安になりかけたところ、刈田岳駐車場付近で雲を突き抜け、上空青空に。こういうことがまれに起こります。
今回の装備はID-51と5エレ八木。2mのみの運用。7エリア山形、宮城、岩手、福島各局のほか、1エリア栃木県下野市、群馬県高崎市、茨城県水戸市各局、0エリア佐渡島ドンデン山移動局、9エリア北アルプス立山移動局(富山県立山町)各局に交信いただきました。立山局の山名を確認しませんでしたが、3015mとのことでしたので、大汝山かと思われます。熊野岳との距離304km。たいへん安定した信号。59-57でレポート交換。この日の最長距離交信となりました。
デジタル(DV)では、猫魔ヶ岳(福島県北塩原村)に移動のJA7RTG局と交信。2.5Wで55-55。1Wに下げたところ51で若干ケロリありとのレポートをいただきました。八木を合わせても変わらず。吾妻連峰が壁になる位置関係のため、QRPpでは厳しいかな、といったところでした。
ちょうどトレイルランの大会だったようで、百人以上が熊野岳を越えて走りぬいていきました。山はゆっくり歩くもの、そんなに先を急いでどうするの?なんて思ってしまいます。
この日は、福島県二本松の岳温泉に宿泊。震災、原発事故が尾を引いているのかどうか、少し寂しい温泉街ではあります。でも飯坂のように旅館の廃墟が見当たらないのは救いかと。珍しい酸性の泉質で気に入りました。
予報では5日の天候はあまり期待できず、ということで、雨ならそのまま帰ろうかと考えていたのですが、朝、窓を開けると、なんと山頂が!急ぎ準備を整え、ゴンドラを使って山頂往復することに。ゴンドラ終点から約80分の登山。山頂からは見渡す雲海。昨日登った熊野岳も島のように浮かんでいました。
145MHzをワッチしたところ、ほぼ全周波数が埋まっていました。今日は平日、月曜日のバンド状況ってこんななの??? 空いてるかなとチェックを入れると、使ってます・・・。ロケが良いだけあって、混信も半端ではありません。やっと空きを見つけ福島、宮城、栃木、茨城、埼玉各局にお相手いただきました。最遠距離は埼玉県北葛飾郡杉戸町固定局。約183km。信号が伸びている印象はありませんでしたが、平日にもかかわらず、15局に交信いただきました。八木の方角がいま一つ、つかめない印象もありました。いつになるか、今度は430MHzで運用してみようかと思います。
今回は期待しなかったにもかかわらず天候に恵まれてしまいました。やはり山岳運用は天気次第です。4日、5日と交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
岳温泉にて
雑誌CirQ(サーク)のこと
(2016/9/3 15:09:01)
FCZ研究所のホームページは何度か参考にさせていただいたことはあったのですが、CirQ(サーク)という雑誌があったことを恥ずかしながら最近知りました。2003年8月の準備号発行から始まり、2007年1月第66号をもって最終版となったようです。同研究所のサイトに全号の内容がPDFで掲載されています(http://www.fcz-lab.com/)。
パラパラめくってみると、各種ヘンテナの製作記事や短波用バーアンテナ、地面アンテナの実験、QRP送受信機、LEDによる光通信など読んでいるだけでワクワクしてくるような記事が盛りだくさん。いわばボランティア的な手作り雑誌、ここまで続けてこられたのは情熱以外の何物でもないと思います。数々の試みに満ちた実験記事が読めること自体に感動してしまいました。「難しいことをやさしく、やさしいことを面白く、面白いことを深く探究する 楽しい自作電子回路雑誌」というのが編集方針だったようで、まさにその通りの内容。「アマチュアは親切である」「出し惜しみしない」そんな編集者の思いが伝わってくるようで、いまさらながら頭が下がります。
この中に、「糸でんわ」という長期連載記事が載っていました。自分も小学生のころ、理科の実験か何かで糸電話遊びをした記憶があります。紙コップ二つを細い糸でつなぎ、5~6メートル離れて、交互に声を出し、コップを耳に当てて聞き取る。どんな感じで聞こえてきたのかもなんとなく耳に残っています。記事では、なんと50mも離れて「交信実験」。大の大人たちが「こちらJA○▽◇。もしもし聞こえますか?」「こちらJH◇▽○。59で入感」なんてやっているわけです。電力ゼロ。いわば究極のQRP。なんだかとても楽しそうで、自分もやってみたくなってしまいました(やりませんが・・・)。糸をピンと張るのが絶対条件だそうです。糸の種類とか、紙コップの大きさとか、さまざま実験を繰り返し、2005年3月の吹雪の中、ついに200メートルの交信に成功とか。さすがに200メートルも離れると厳しかったようで、風の音の合間にかすかにメリット3で交信成立、という感じだったようです。この時の様子はたいへん臨場感のある記事になっていますので、興味ある方はPDFでどうぞ。
どれもこれも読みごたえがあって、とても一気には読み切れないので、自分はプリントしておきました。ときどきめくってはアマチュアの原点を思い返してみたり、いろんな刺激をもらおうかなと考えています。
FCZ研究所のホームページは何度か参考にさせていただいたことはあったのですが、CirQ(サーク)という雑誌があったことを恥ずかしながら最近知りました。2003年8月の準備号発行から始まり、2007年1月第66号をもって最終版となったようです。同研究所のサイトに全号の内容がPDFで掲載されています(http://www.fcz-lab.com/)。
パラパラめくってみると、各種ヘンテナの製作記事や短波用バーアンテナ、地面アンテナの実験、QRP送受信機、LEDによる光通信など読んでいるだけでワクワクしてくるような記事が盛りだくさん。いわばボランティア的な手作り雑誌、ここまで続けてこられたのは情熱以外の何物でもないと思います。数々の試みに満ちた実験記事が読めること自体に感動してしまいました。「難しいことをやさしく、やさしいことを面白く、面白いことを深く探究する 楽しい自作電子回路雑誌」というのが編集方針だったようで、まさにその通りの内容。「アマチュアは親切である」「出し惜しみしない」そんな編集者の思いが伝わってくるようで、いまさらながら頭が下がります。
この中に、「糸でんわ」という長期連載記事が載っていました。自分も小学生のころ、理科の実験か何かで糸電話遊びをした記憶があります。紙コップ二つを細い糸でつなぎ、5~6メートル離れて、交互に声を出し、コップを耳に当てて聞き取る。どんな感じで聞こえてきたのかもなんとなく耳に残っています。記事では、なんと50mも離れて「交信実験」。大の大人たちが「こちらJA○▽◇。もしもし聞こえますか?」「こちらJH◇▽○。59で入感」なんてやっているわけです。電力ゼロ。いわば究極のQRP。なんだかとても楽しそうで、自分もやってみたくなってしまいました(やりませんが・・・)。糸をピンと張るのが絶対条件だそうです。糸の種類とか、紙コップの大きさとか、さまざま実験を繰り返し、2005年3月の吹雪の中、ついに200メートルの交信に成功とか。さすがに200メートルも離れると厳しかったようで、風の音の合間にかすかにメリット3で交信成立、という感じだったようです。この時の様子はたいへん臨場感のある記事になっていますので、興味ある方はPDFでどうぞ。
どれもこれも読みごたえがあって、とても一気には読み切れないので、自分はプリントしておきました。ときどきめくってはアマチュアの原点を思い返してみたり、いろんな刺激をもらおうかなと考えています。
5/8λ J型アンテナを使ってみる
(2016/8/28 16:41:57)
昨日作った5/8λJ型アンテナを試してみようと、いつもの大年寺山(仙台市太白区)に出かけてみました。あいにくの曇天、雨が降らないだけましです。自宅から歩いて20分ほどの散歩コース。
<装備>
ID-51+5/8λJ型アンテナ(145MHz)
三脚に設置し、あらためてSWRを測ってみたところ、バンド内1.2に収まっていました。ベランダの測定では共振点が少し下にありましたが、簡易SWR計ではほぼフラット。やはりベランダとは微妙に違います。ちなみに給電部付近の同軸ケーブルにパッチンコアを取り付けたところ、かえってSWRが悪化してしまいました。直接給電の場合、バランの代わり、というかおまじないとして使うことがありますが、何にでも付けるのは良し悪しようです。
約1時間。聞こえている局に応答したり、こちらからCQを出したり、できるだけパワー設定をスーパーロー(100mW)に設定し、運用してみました。
泉ヶ岳、塩釜、若林区、太白区、利府町各局と交信、それぞれ59のレポートをいただきました。100mWでも市内周辺であれば難なく飛んでくれるようです。色麻町モービル局のCQが聞こえ、はじめ100mWのまま応答したところ拾ってもらえず、5Wに引き上げ57のレポート。デジタルモード(DV)は市内1局のみお声がけいただきました。本日の最遠距離交信は、山形県新庄市の杢蔵山移動局。双方5Wで55-57。相手局はRH770を2mのポールに取り付けてお使いとのこと、翁峠や泉ヶ岳が壁になっているようですが、終始安定した信号で交信を続けることができました。距離約74km。パワーを下げての交信もお願いすればよかったかな、と思いましたが後のまつり、終了後に気が付きました。
Lパイプ式三脚設置
5/8λJ型アンテナの印象としては、使い勝手の良さを実感できたものの、性能という点では今日の運用ではまだわからず、といったところです。前作はケーブルとバラン直付けのため取り回しがいま一つでした。今回はコネクター接続方式にしたことで、設置と収納が随分しやすくなりました。山の運用ではちょっとしたことで使い勝手が大きく変わることがあります。三脚とのバランスも問題なく、Lパイプ式でワンタッチ。5/8λの手ごたえを感じられるということは特になかったものの、パイプ穴にショートスタブを通して固定する方式にしたことでスタブ間隔が保たれ、信号の安定性が増したのでは?などと考えています。見た目もスリムで気に入りました。機会をみてまた使ってみます。本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
昨日作った5/8λJ型アンテナを試してみようと、いつもの大年寺山(仙台市太白区)に出かけてみました。あいにくの曇天、雨が降らないだけましです。自宅から歩いて20分ほどの散歩コース。
<装備>
ID-51+5/8λJ型アンテナ(145MHz)
三脚に設置し、あらためてSWRを測ってみたところ、バンド内1.2に収まっていました。ベランダの測定では共振点が少し下にありましたが、簡易SWR計ではほぼフラット。やはりベランダとは微妙に違います。ちなみに給電部付近の同軸ケーブルにパッチンコアを取り付けたところ、かえってSWRが悪化してしまいました。直接給電の場合、バランの代わり、というかおまじないとして使うことがありますが、何にでも付けるのは良し悪しようです。
約1時間。聞こえている局に応答したり、こちらからCQを出したり、できるだけパワー設定をスーパーロー(100mW)に設定し、運用してみました。
泉ヶ岳、塩釜、若林区、太白区、利府町各局と交信、それぞれ59のレポートをいただきました。100mWでも市内周辺であれば難なく飛んでくれるようです。色麻町モービル局のCQが聞こえ、はじめ100mWのまま応答したところ拾ってもらえず、5Wに引き上げ57のレポート。デジタルモード(DV)は市内1局のみお声がけいただきました。本日の最遠距離交信は、山形県新庄市の杢蔵山移動局。双方5Wで55-57。相手局はRH770を2mのポールに取り付けてお使いとのこと、翁峠や泉ヶ岳が壁になっているようですが、終始安定した信号で交信を続けることができました。距離約74km。パワーを下げての交信もお願いすればよかったかな、と思いましたが後のまつり、終了後に気が付きました。
Lパイプ式三脚設置
5/8λJ型アンテナの印象としては、使い勝手の良さを実感できたものの、性能という点では今日の運用ではまだわからず、といったところです。前作はケーブルとバラン直付けのため取り回しがいま一つでした。今回はコネクター接続方式にしたことで、設置と収納が随分しやすくなりました。山の運用ではちょっとしたことで使い勝手が大きく変わることがあります。三脚とのバランスも問題なく、Lパイプ式でワンタッチ。5/8λの手ごたえを感じられるということは特になかったものの、パイプ穴にショートスタブを通して固定する方式にしたことでスタブ間隔が保たれ、信号の安定性が増したのでは?などと考えています。見た目もスリムで気に入りました。機会をみてまた使ってみます。本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
5/8λ? J型アンテナ(145MHz)
(2016/8/27 17:34:24)
7年前に初めてJ型アンテナを作り、山岳移動運用の半分くらいはこのアンテナを使ってきました。7年を経て、今も現役です。華奢な作りですが、風雨にもよく耐えてくれます。ただ、さすがに見た目はうらぶれた感じは否めません。今回、安定した性能かつ山での使いやすさを考え、あらためてもう一本、作ってみることにしました。
海外のサイトを見ると、1/2λを2段とか、スタックなど様々なタイプが自作されているようです。固定用が多く、使う銅パイプも太く、丈夫そうなものが紹介されています。そんな中で、エレメントを5/8λにすることで利得を向上させた製作例を見つけ、これを参考にしてみることにしました。自分の場合はあくまで山岳用なので、ある程度の丈夫さ、分割してザックに収納できること、設営が簡単なこと、が条件です。
ショートスタブは前回1ループアンテナに使ったものをバラし、再々活用。長さ50cmの塩ビパイプ下部に直径6.5mmの穴を貫通させ、ここにショートスタブを入れ込みます。こうすることでパイプを挟んで安定して平行を保つことができるのではとの思いつき。スタブ、エレメントとも第1作に比べ、一回り太い銅パイプを使用し、4分割差し込み連結式としました。また給電部は直接給電とし、使い勝手と携帯性を高めるためBNCコネクターを採用することに。
事前の実験では、エレメント124cm、スタブ給電点は下から9.5cmでマッチングが取れました。これで問題なし、と思ったのですが・・・。
コネクターの取り付けを終え、アナライザーであらためて測ってみると、事前の実験とはまるで違い、共振点は144.000MHzあたり、SWRも2以下にさがりません。エレメントを伸縮させてもほとんど変化なし。どうして?? 給電点の位置を勘違いしてしまったとか? でも給電部はすでにハンダ付けしてしまっているので、今さら付け直すのも・・・。調整不能、途方にくれ、もうやめようかと思い始めたときに、ふとこんな考えが。ショートスタブにバイパスを付け、もう一ヶ所ショートさせみたらどうなの? さっそくコネクター取付け位置の下あたりをミノムシクリップでショートさせていったところ、下から6.5cmのところで、見事にマッチングしてくれました。共振点は若干下、144.800あたり、SWR1.0。やはり、給電位置を間違えて取り付けてしまっていたようです。エレメント長は最終的に117cmとしました。5/8λにしてはちょっと短め?
バイパスショート
4分割 収納約50cm
2ヶ所ショートのこのアンテナ、本当に5/8λで動作しているのか疑問ではありますが、ベランダで受信したところ、近くの信号は7/8λモービルホイップ(CSB7900)より若干弱く、遠くの弱い信号は同等以上で入りました。ベランダという環境なので一概には言えないものの、悪くはない印象で何らかマッチングが取れていることは間違いないようです。今回は怪我の功名、こんなマッチングもあるのだな、と。
7年前に初めてJ型アンテナを作り、山岳移動運用の半分くらいはこのアンテナを使ってきました。7年を経て、今も現役です。華奢な作りですが、風雨にもよく耐えてくれます。ただ、さすがに見た目はうらぶれた感じは否めません。今回、安定した性能かつ山での使いやすさを考え、あらためてもう一本、作ってみることにしました。
海外のサイトを見ると、1/2λを2段とか、スタックなど様々なタイプが自作されているようです。固定用が多く、使う銅パイプも太く、丈夫そうなものが紹介されています。そんな中で、エレメントを5/8λにすることで利得を向上させた製作例を見つけ、これを参考にしてみることにしました。自分の場合はあくまで山岳用なので、ある程度の丈夫さ、分割してザックに収納できること、設営が簡単なこと、が条件です。
ショートスタブは前回1ループアンテナに使ったものをバラし、再々活用。長さ50cmの塩ビパイプ下部に直径6.5mmの穴を貫通させ、ここにショートスタブを入れ込みます。こうすることでパイプを挟んで安定して平行を保つことができるのではとの思いつき。スタブ、エレメントとも第1作に比べ、一回り太い銅パイプを使用し、4分割差し込み連結式としました。また給電部は直接給電とし、使い勝手と携帯性を高めるためBNCコネクターを採用することに。
事前の実験では、エレメント124cm、スタブ給電点は下から9.5cmでマッチングが取れました。これで問題なし、と思ったのですが・・・。
コネクターの取り付けを終え、アナライザーであらためて測ってみると、事前の実験とはまるで違い、共振点は144.000MHzあたり、SWRも2以下にさがりません。エレメントを伸縮させてもほとんど変化なし。どうして?? 給電点の位置を勘違いしてしまったとか? でも給電部はすでにハンダ付けしてしまっているので、今さら付け直すのも・・・。調整不能、途方にくれ、もうやめようかと思い始めたときに、ふとこんな考えが。ショートスタブにバイパスを付け、もう一ヶ所ショートさせみたらどうなの? さっそくコネクター取付け位置の下あたりをミノムシクリップでショートさせていったところ、下から6.5cmのところで、見事にマッチングしてくれました。共振点は若干下、144.800あたり、SWR1.0。やはり、給電位置を間違えて取り付けてしまっていたようです。エレメント長は最終的に117cmとしました。5/8λにしてはちょっと短め?
バイパスショート
4分割 収納約50cm
2ヶ所ショートのこのアンテナ、本当に5/8λで動作しているのか疑問ではありますが、ベランダで受信したところ、近くの信号は7/8λモービルホイップ(CSB7900)より若干弱く、遠くの弱い信号は同等以上で入りました。ベランダという環境なので一概には言えないものの、悪くはない印象で何らかマッチングが取れていることは間違いないようです。今回は怪我の功名、こんなマッチングもあるのだな、と。
マルチテスター
(2016/8/27 10:27:27)
NPO法人ラジオ少年に注文していたマルチテスターが到着したので、さっそく使ってみました。LCメーターの一種で、トランジスターやダイオード極性、コンデンサー容量、抵抗値、コイルのインダクタンスなどが計測できるようです。電池付きの状態で送られてきましたが、取説などはいっさいありません。本体のみです。実際、使ってみて、取説がいらいないことはすぐにわかりました。ただ、測定範囲などの基本的な仕様は公開してほしいものです。
本体中央部に上下7個の差込口があります。使えるのは上下1~3の6ヶ所で、1の番号が振られている上下8ヶ所はダミーのようです。ここにCR類を差し込んでレバーで固定し、右のボタンスイッチオンで計測開始、1~2秒で液晶に表示されます。差込口の番号と極性、各値が図解で表示されるのはわかりやすく、一般的なテスターにない面白いところかと思います。テスター棒をセットし小さな部品にそれを当てて計測という、これまでの方式に比べると、差し込んでボタンを押すだけ、というのは思った以上に使いやすいです。
1番表示上下はダミー
極性と特性を表示
vfも同時に表示
抵抗値
コイルのインダクタンスを測ってみたところ、小数点2桁で表示されました。0.18mH。別のLCメーターでは0.179mH。通常のテスターのようにレンジや単位の切り替えができないのは不便です。試しに使ってみただけなので、もしかすると何か隠れた機能があるのかもしれません。
部品だけが袋にバラで入っているaitendoのキットとか、トランジスターも形態は同じでも型番で極性が違っていたり、ラジオ作りには何かと便利に使えそうではあります。
NPO法人ラジオ少年に注文していたマルチテスターが到着したので、さっそく使ってみました。LCメーターの一種で、トランジスターやダイオード極性、コンデンサー容量、抵抗値、コイルのインダクタンスなどが計測できるようです。電池付きの状態で送られてきましたが、取説などはいっさいありません。本体のみです。実際、使ってみて、取説がいらいないことはすぐにわかりました。ただ、測定範囲などの基本的な仕様は公開してほしいものです。
本体中央部に上下7個の差込口があります。使えるのは上下1~3の6ヶ所で、1の番号が振られている上下8ヶ所はダミーのようです。ここにCR類を差し込んでレバーで固定し、右のボタンスイッチオンで計測開始、1~2秒で液晶に表示されます。差込口の番号と極性、各値が図解で表示されるのはわかりやすく、一般的なテスターにない面白いところかと思います。テスター棒をセットし小さな部品にそれを当てて計測という、これまでの方式に比べると、差し込んでボタンを押すだけ、というのは思った以上に使いやすいです。
1番表示上下はダミー
極性と特性を表示
vfも同時に表示
抵抗値
コイルのインダクタンスを測ってみたところ、小数点2桁で表示されました。0.18mH。別のLCメーターでは0.179mH。通常のテスターのようにレンジや単位の切り替えができないのは不便です。試しに使ってみただけなので、もしかすると何か隠れた機能があるのかもしれません。
部品だけが袋にバラで入っているaitendoのキットとか、トランジスターも形態は同じでも型番で極性が違っていたり、ラジオ作りには何かと便利に使えそうではあります。
ハムフェア印象記
(2016/8/22 21:40:45)
4度目の参加となるハムフェア。たいへんな人混みで、相変わらず高齢の方が多いなとの印象でした。ケンウッドのハンディ機とかアイコムの広帯域受信機など新製品の展示もありました。メーカーブースで少し興味をひいたのは、第一電波の最重量級モービルホイップSG7900にチタンとカーボン素材を使い、軽量化した実物が参考出展されてありました。現行品が600gに対し280g減量し、320gだそうです。コネクターから外し現物を手に持ってみたところ、とんでもなく軽く仕上がっておりました。チタンやカーボンが伝搬にどのような影響があるのか、興味のあるところです。それに、これなら分解して山に持っていくのに好都合かと。車の素材革命も進んでいるようですし、アンテナもいつまでも鉄(ステンレス)を使っている現状は変わりつつあるのかもしれません。
次に『QRP入門ハンドブック』。この日に合わせて新規出版されたそうで、さっそく会場で買い求めました。9年前、2007年2月号CQ誌の付録として『QRP通信の世界』が発行され、今も大切にとってあります。新版をぱらぱらめくってみると、当時、CQ誌の付録にせざるを得なかった事情などの記載もありました。導入編、運用編、技術編とそれぞれ内容の濃いもので、ネット情報が溢れる現代でも、一冊の本にする意義は大きいと感じました。QRPも人それぞれ。自分の場合は登山で少しでも軽くしたいという事情からハンディ機運用しており、必然的にQRPにならざるを得ないわけです。さまざまな制約の中で、いかに無線を楽しむか。そして、あえてローパワーという制約を設けることで、見えてくる風景もある、そんなふうに感じます。本書にはOMのコラムがいくつか掲載されています。その一つ「アマチュア無線は無用の用」の中にこんな一節があります。「アマチュア無線の魅力は簡単には交信できないことそのものにある。意味のないことや役に立たないことをあえてやってみることのメリットは計測不能」。無線という趣味の神髄が凝縮されている逸文で、感銘を覚えました。
今年のハムフェアは40周年だそうで、マンネリといえば、それまでです。クラブブースでは、検波に工夫をこらしたゲルマラジオの展示やキット販売があり、バリオメーター式のキットを買い求めてみました。見事に巻かれた巨大な長波用コイルの実物、各種磁界系ループアンテナも興味をひきました。好例のとおりCBや昔のハンディ機、ジャンク品も盛りだくさん。やはりネットだけではつまらない。費用もかかり疲れることではありますが、現物に触れたり体験したり・・・その場にいるからこそ得られるものがあるのでは?そんなふうに考えさせられました。
4度目の参加となるハムフェア。たいへんな人混みで、相変わらず高齢の方が多いなとの印象でした。ケンウッドのハンディ機とかアイコムの広帯域受信機など新製品の展示もありました。メーカーブースで少し興味をひいたのは、第一電波の最重量級モービルホイップSG7900にチタンとカーボン素材を使い、軽量化した実物が参考出展されてありました。現行品が600gに対し280g減量し、320gだそうです。コネクターから外し現物を手に持ってみたところ、とんでもなく軽く仕上がっておりました。チタンやカーボンが伝搬にどのような影響があるのか、興味のあるところです。それに、これなら分解して山に持っていくのに好都合かと。車の素材革命も進んでいるようですし、アンテナもいつまでも鉄(ステンレス)を使っている現状は変わりつつあるのかもしれません。
次に『QRP入門ハンドブック』。この日に合わせて新規出版されたそうで、さっそく会場で買い求めました。9年前、2007年2月号CQ誌の付録として『QRP通信の世界』が発行され、今も大切にとってあります。新版をぱらぱらめくってみると、当時、CQ誌の付録にせざるを得なかった事情などの記載もありました。導入編、運用編、技術編とそれぞれ内容の濃いもので、ネット情報が溢れる現代でも、一冊の本にする意義は大きいと感じました。QRPも人それぞれ。自分の場合は登山で少しでも軽くしたいという事情からハンディ機運用しており、必然的にQRPにならざるを得ないわけです。さまざまな制約の中で、いかに無線を楽しむか。そして、あえてローパワーという制約を設けることで、見えてくる風景もある、そんなふうに感じます。本書にはOMのコラムがいくつか掲載されています。その一つ「アマチュア無線は無用の用」の中にこんな一節があります。「アマチュア無線の魅力は簡単には交信できないことそのものにある。意味のないことや役に立たないことをあえてやってみることのメリットは計測不能」。無線という趣味の神髄が凝縮されている逸文で、感銘を覚えました。
今年のハムフェアは40周年だそうで、マンネリといえば、それまでです。クラブブースでは、検波に工夫をこらしたゲルマラジオの展示やキット販売があり、バリオメーター式のキットを買い求めてみました。見事に巻かれた巨大な長波用コイルの実物、各種磁界系ループアンテナも興味をひきました。好例のとおりCBや昔のハンディ機、ジャンク品も盛りだくさん。やはりネットだけではつまらない。費用もかかり疲れることではありますが、現物に触れたり体験したり・・・その場にいるからこそ得られるものがあるのでは?そんなふうに考えさせられました。
2m用クワッドループ ショートスタブ給電
(2016/8/16 18:06:50)
ループ系のアンテナは、山に持っていくには収納の問題があり、ヘンテナ以外はあまり興味がわきませんでした。海外のサイトを見ると、ループにしてもダイポールにしても、様々な給電方式で製作されているようです。ふと、先日作ったJ型アンテナ用のショートスタブでループに給電してみたらどうかとの考えが浮かび、試しに一本作ってみることにしました。
ループにもいろいろありますが、今回は作りやすいクワッドループとしました。ショートスタブは「3/4λJ型アンテナ」のものをそのまま活用。
<材料、作製>
・直径4mm、長さ1mのアルミ棒を25cm×50cm×25cmに曲げる。これを2本作る。
・直径5mm銅パイプ3cmを4本用意し、2本づつ直角にハンダ付けする。
これをショートスタブ先端2か所に取り付ける。
・直径5mm銅パイプ30cmを1本用意。
・折り曲げたアルミ棒をそれぞれ銅パイプに差し込み四角形にする。
とりあえず、エレメントが銅パイプから抜けないよう結束バンドで留めておきました。最終的には、片方をハンダ付けまたは接着するなどして強度を確保しようかと考えています。ループ寸法横50cm、縦52cmのクワッドループ。形としては完成ですが、このままでは自立しないので、1mの角材に結束バンドで固定、あとはいつものように三脚に取り付けるだけです。
さて、問題は給電部。ショートスタブのどの位置でマッチングがとれるのか、見当付きません。ということで、ミノムシクリップで位置を探りながら給電してみました。はじめに3/4λJ型アンテナと同じ位置(下端から12cm)としたところ、SWRは無限大。少しずつループ側に移動させ、37cmで一応マッチングがとれました。といっても1.3までしか下がらず、ベタ落ちとはなりません。ショートスタブはもっと小さいものでも良いのかもしれません。また、エレメント寸法も追い込む余地はあると思われます。
ベランダで受信したところ、タイミングよく石巻市上品山(距離約50km)移動局の交信が聞こえてきました。ループなので指向性があります。同じベランダ設置のモービルホイップ(CSB7900)より少し弱いような印象はあるものの、使えなくはないと思い、応答してみました。こちらから57、相手局から52(双方5W)。ノイズが少し絡んでいる、とのレポートもいただきました。エレメント、給電部とも仮固定の状態では致し方ありません。スタブ給電ループで交信できたこと自体、とりあえず満足です。このマッチング法、構造が簡単かつ調整も楽、他にも活用できるのでは? もう少し作りこんでから、また使ってみます。
ループ系のアンテナは、山に持っていくには収納の問題があり、ヘンテナ以外はあまり興味がわきませんでした。海外のサイトを見ると、ループにしてもダイポールにしても、様々な給電方式で製作されているようです。ふと、先日作ったJ型アンテナ用のショートスタブでループに給電してみたらどうかとの考えが浮かび、試しに一本作ってみることにしました。
ループにもいろいろありますが、今回は作りやすいクワッドループとしました。ショートスタブは「3/4λJ型アンテナ」のものをそのまま活用。
<材料、作製>
・直径4mm、長さ1mのアルミ棒を25cm×50cm×25cmに曲げる。これを2本作る。
・直径5mm銅パイプ3cmを4本用意し、2本づつ直角にハンダ付けする。
これをショートスタブ先端2か所に取り付ける。
・直径5mm銅パイプ30cmを1本用意。
・折り曲げたアルミ棒をそれぞれ銅パイプに差し込み四角形にする。
とりあえず、エレメントが銅パイプから抜けないよう結束バンドで留めておきました。最終的には、片方をハンダ付けまたは接着するなどして強度を確保しようかと考えています。ループ寸法横50cm、縦52cmのクワッドループ。形としては完成ですが、このままでは自立しないので、1mの角材に結束バンドで固定、あとはいつものように三脚に取り付けるだけです。
さて、問題は給電部。ショートスタブのどの位置でマッチングがとれるのか、見当付きません。ということで、ミノムシクリップで位置を探りながら給電してみました。はじめに3/4λJ型アンテナと同じ位置(下端から12cm)としたところ、SWRは無限大。少しずつループ側に移動させ、37cmで一応マッチングがとれました。といっても1.3までしか下がらず、ベタ落ちとはなりません。ショートスタブはもっと小さいものでも良いのかもしれません。また、エレメント寸法も追い込む余地はあると思われます。
ベランダで受信したところ、タイミングよく石巻市上品山(距離約50km)移動局の交信が聞こえてきました。ループなので指向性があります。同じベランダ設置のモービルホイップ(CSB7900)より少し弱いような印象はあるものの、使えなくはないと思い、応答してみました。こちらから57、相手局から52(双方5W)。ノイズが少し絡んでいる、とのレポートもいただきました。エレメント、給電部とも仮固定の状態では致し方ありません。スタブ給電ループで交信できたこと自体、とりあえず満足です。このマッチング法、構造が簡単かつ調整も楽、他にも活用できるのでは? もう少し作りこんでから、また使ってみます。
鳥海山・温海岳移動
(2016/8/15 6:04:22)
12日~14日、お盆休みを利用し鳥海山に登ってきました。といっても、山頂はめざさず、1日目は御浜神社付近、二日目は祓川・康新道尾根より無線運用。天気にも恵まれ、久しぶりに日本海側の伝搬を楽しむことができました。
仙台の自宅を5時に出発。4時間以上かかるかと見込んでいたら、8時30分に鉾立駐車場に到着。9時に登り始めることができました。もう少し早く自宅を出れば、日帰りも可能かも?平日とはいえ、休みをとっている人が多いとみえ、駐車場はすでに満杯状態、皆さん、次々登っていきます。御浜神社(小屋)までゆっくり登って1時間半。神社裏の尾根、標高約1700m地点にて、さっそく無線の準備。
御浜小屋付近
<今回の装備>
リグ ID-51 5W
アンテナ 7/8λGP(145MHz)
2mの運用のみとし、SG2000を改造した7/8λGPを試してみることに。CQを出したところ、同じ鳥海山の山頂(七高山)移動局より兵庫、鳥取の信号も入感しているとの情報をいただきました。こちらにはそれらしい信号は聞こえず。妙高市、十日町市、新潟市など0エリア各局に応答いただき、パイルになりかけたところで、「JG8・・・」との明瞭な変調が聞こえてきました。樺戸郡月形町固定局。59-55でレポート交換。相手局側はローカルの混信があったようで、設備など詳しい話はできませんでしたが、か細くはなく、十分な強度をもった信号でした。距離490km。その後も、岩木山(弘前市)、青森市、五所川原市各局など北に信号が伸びている印象でした。距離200km程。南は、志賀高原笠ヶ岳移動局(長野県高山村)と57-57、長野市固定局と59-59。また妙高山とは相性が良いらしく、何局さんかにつないでいただきました。いずれも距離300km程。2時間弱で30局と交信し終了。
翌13日は、秋田県由利本荘市の祓川登山口から登ってみました。今日も山頂が良く見えています。快晴。見晴らしの良いところまで登って無線運用と考えていたのですが、このコースはなかなか適地がありません。小さな雪渓や湿原をいくつか越え、康新道へ。2時間の登山でやっと尾根に出ることができ、ここで運用することに。山頂部にはガスがかかり、風も出てきました。ワッチしてみると「・・・?」。昨日とは一転、何も聞こえません。北東方向が開け、遮るもののないロケーション。そんなはずは・・・。CQを出したところ、青森、秋田、岩手、宮城各局に応答いただきました。しかし、昨日に比べるとまったく信号の伸びが感じされず、1時間ほどで撤収。山頂をはさんで海と反対側となるためか、御浜周辺の伝搬とは明らかに異なるようです。
康新道尾根
その日は、新潟県との県境に近い鶴岡の温海温泉に宿泊。翌日そのまま仙台に帰ろうかと考えていたところ、宿の方に温泉街のすぐ裏手にある温海岳という山のことを教えていただきました。標高730mほど。山頂付近まで林道が続き、車でも登れないことはない、とのこと。思いがけない情報で、翌14日、さっそく行ってみることに。山頂近くの林道が荒れていたため、途中に車を置き、歩いて15分ほどで到着。山頂標識によると、鳥海山、月山、大朝日岳、飯豊連峰が見通しで、目の前は大海原、遠くに佐渡島も見える、まさに絶景の眺望を楽しめる山頂のようです。残念ながらこの日は霞んでいて、何も確認できませんでしたが、薄っすらと粟島だけは見えていました。
温海岳山頂
せっかくなのでアンテナを設置しワッチしていたところ、なんと「/3」の信号が入感。交信終了を待ってお呼びしたところ、一発でコールバックあり。京都府京丹後市移動局。51-57でレポート交換。5エレ八木から50W送信とのこと。異常伝搬かどうかは不明ですが、終始安定した交信を続けることができました。距離520km程。さらに富山県小矢部市移動局が55で入感。コンテスト中だったようですが、リアルレポートをお願いしたところ、Sは振らないものの、メリット5で問題なく届いているとのレポートをいただきました。距離320km程。標高低いにも関わらず、FBなロケーションに驚きました。この3日間で、京丹後市との交信が最長距離となりました。
期待通り、日本海側の伝搬の伸び、意外性というものを感じさせられました。何局さんかの情報によると、この数日、ダクトも発生したようです。山岳仕様に改造した7/8λGPも悪くない印象でした。なんといっても手間なく設置、撤収できるのがいいです。
今回も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
温海温泉にて
12日~14日、お盆休みを利用し鳥海山に登ってきました。といっても、山頂はめざさず、1日目は御浜神社付近、二日目は祓川・康新道尾根より無線運用。天気にも恵まれ、久しぶりに日本海側の伝搬を楽しむことができました。
仙台の自宅を5時に出発。4時間以上かかるかと見込んでいたら、8時30分に鉾立駐車場に到着。9時に登り始めることができました。もう少し早く自宅を出れば、日帰りも可能かも?平日とはいえ、休みをとっている人が多いとみえ、駐車場はすでに満杯状態、皆さん、次々登っていきます。御浜神社(小屋)までゆっくり登って1時間半。神社裏の尾根、標高約1700m地点にて、さっそく無線の準備。
御浜小屋付近
<今回の装備>
リグ ID-51 5W
アンテナ 7/8λGP(145MHz)
2mの運用のみとし、SG2000を改造した7/8λGPを試してみることに。CQを出したところ、同じ鳥海山の山頂(七高山)移動局より兵庫、鳥取の信号も入感しているとの情報をいただきました。こちらにはそれらしい信号は聞こえず。妙高市、十日町市、新潟市など0エリア各局に応答いただき、パイルになりかけたところで、「JG8・・・」との明瞭な変調が聞こえてきました。樺戸郡月形町固定局。59-55でレポート交換。相手局側はローカルの混信があったようで、設備など詳しい話はできませんでしたが、か細くはなく、十分な強度をもった信号でした。距離490km。その後も、岩木山(弘前市)、青森市、五所川原市各局など北に信号が伸びている印象でした。距離200km程。南は、志賀高原笠ヶ岳移動局(長野県高山村)と57-57、長野市固定局と59-59。また妙高山とは相性が良いらしく、何局さんかにつないでいただきました。いずれも距離300km程。2時間弱で30局と交信し終了。
翌13日は、秋田県由利本荘市の祓川登山口から登ってみました。今日も山頂が良く見えています。快晴。見晴らしの良いところまで登って無線運用と考えていたのですが、このコースはなかなか適地がありません。小さな雪渓や湿原をいくつか越え、康新道へ。2時間の登山でやっと尾根に出ることができ、ここで運用することに。山頂部にはガスがかかり、風も出てきました。ワッチしてみると「・・・?」。昨日とは一転、何も聞こえません。北東方向が開け、遮るもののないロケーション。そんなはずは・・・。CQを出したところ、青森、秋田、岩手、宮城各局に応答いただきました。しかし、昨日に比べるとまったく信号の伸びが感じされず、1時間ほどで撤収。山頂をはさんで海と反対側となるためか、御浜周辺の伝搬とは明らかに異なるようです。
康新道尾根
その日は、新潟県との県境に近い鶴岡の温海温泉に宿泊。翌日そのまま仙台に帰ろうかと考えていたところ、宿の方に温泉街のすぐ裏手にある温海岳という山のことを教えていただきました。標高730mほど。山頂付近まで林道が続き、車でも登れないことはない、とのこと。思いがけない情報で、翌14日、さっそく行ってみることに。山頂近くの林道が荒れていたため、途中に車を置き、歩いて15分ほどで到着。山頂標識によると、鳥海山、月山、大朝日岳、飯豊連峰が見通しで、目の前は大海原、遠くに佐渡島も見える、まさに絶景の眺望を楽しめる山頂のようです。残念ながらこの日は霞んでいて、何も確認できませんでしたが、薄っすらと粟島だけは見えていました。
温海岳山頂
せっかくなのでアンテナを設置しワッチしていたところ、なんと「/3」の信号が入感。交信終了を待ってお呼びしたところ、一発でコールバックあり。京都府京丹後市移動局。51-57でレポート交換。5エレ八木から50W送信とのこと。異常伝搬かどうかは不明ですが、終始安定した交信を続けることができました。距離520km程。さらに富山県小矢部市移動局が55で入感。コンテスト中だったようですが、リアルレポートをお願いしたところ、Sは振らないものの、メリット5で問題なく届いているとのレポートをいただきました。距離320km程。標高低いにも関わらず、FBなロケーションに驚きました。この3日間で、京丹後市との交信が最長距離となりました。
期待通り、日本海側の伝搬の伸び、意外性というものを感じさせられました。何局さんかの情報によると、この数日、ダクトも発生したようです。山岳仕様に改造した7/8λGPも悪くない印象でした。なんといっても手間なく設置、撤収できるのがいいです。
今回も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。
温海温泉にて
7/8λモビホ改造GP
(2016/8/11 12:39:52)
第一電波のSG2000というモービルホイップもあまり日の目を見なかったアンテナです。145MHzシングルバンド。長さ159センチ、重さ400g。7/8λでカタログ利得は5.2dbiあります。3分割して60センチに納まるので、山に何度か持っていきました。自分の場合、現地であらためてSWRを測ってみるのですが、このアンテナは意外に下がらず、共振点もけっこう上にあって、何となく使う気にならなくなってしまいました。里山での使用が多かったこともあり、さほど遠方と交信できたという記憶はありません。
前回に続き、これをGP化し山岳仕様のアンテナに改造してみることにしました。
1)SWR1.1程度まで追い込みつつ、共振点を145.00近辺に合わせる。
2)ラジアル追加で打ち上げ角を下げる
3)前回同様、銅パイプエレメントに交換し、軽量化をはかる
4)工具不要で、組立て、撤収できるようにする
3/4λGPの際とほぼ同じですが、違うのはSG2000のノンラジアル構造が「壊れていない」という点です。ノンラジアルアンテナにラジアルを付ける、はたしていかに。
ラジアルは3/4λGPのものをそのまま使うこととします。長さ48.5センチ(端子部分含まず)。これを1本取り付けてみたところ、造作なくSWRベタ落ちとなりました。あくまでベランダでの測定なので、位置によっても結構変わるのですが、標準では1.1〜1.3あたりを広帯域に推移するのに対し、ラジアル付きでは、先鋭なグラフに変貌します。自分の場合、広帯域は不要、ラジアルは付けるに越したことはないようです。
標準仕様
ラジアル追加、エレメント変更後
ただ、第一電波のSGシリーズのほとんどがアレスター方式を採用しているのに対し、このアンテナはエレメントを芯線につなぐ通常のタイプです。したがって、ラジアルがそのままアースとして作用します。アレスター方式の場合は、エレメントがアース側に直結しているので、作用が異なるかと思われます。
トップエレメント部
さて、共振点は相変わらず上にあるため、トップエレメントを8.5センチ追加。こんなに延長したら共振点が大きく変わってしまうのでは?と思われるかもしれませんが、そうでもないのです。これでも若干上。145.200~360あたりを使うことが多いので、良しとします。結果、給電部を含む全長は167.5センチ。長いので4分割としました。仕舞込み寸法50センチ、ザック収納可。重さはラジアルなしで330g、ラジアル含めると380g、あまり変わりませんが、心持ち軽量化になったかな、といったところです。
ベランダにて、ラジアルなしの状態とラジアルを付けた状態で受信比較をしたところ、ラジアルを付けた方がS1上がり、信号も安定するようです。次回の山運用で使ってみます。
第一電波のSG2000というモービルホイップもあまり日の目を見なかったアンテナです。145MHzシングルバンド。長さ159センチ、重さ400g。7/8λでカタログ利得は5.2dbiあります。3分割して60センチに納まるので、山に何度か持っていきました。自分の場合、現地であらためてSWRを測ってみるのですが、このアンテナは意外に下がらず、共振点もけっこう上にあって、何となく使う気にならなくなってしまいました。里山での使用が多かったこともあり、さほど遠方と交信できたという記憶はありません。
前回に続き、これをGP化し山岳仕様のアンテナに改造してみることにしました。
1)SWR1.1程度まで追い込みつつ、共振点を145.00近辺に合わせる。
2)ラジアル追加で打ち上げ角を下げる
3)前回同様、銅パイプエレメントに交換し、軽量化をはかる
4)工具不要で、組立て、撤収できるようにする
3/4λGPの際とほぼ同じですが、違うのはSG2000のノンラジアル構造が「壊れていない」という点です。ノンラジアルアンテナにラジアルを付ける、はたしていかに。
ラジアルは3/4λGPのものをそのまま使うこととします。長さ48.5センチ(端子部分含まず)。これを1本取り付けてみたところ、造作なくSWRベタ落ちとなりました。あくまでベランダでの測定なので、位置によっても結構変わるのですが、標準では1.1〜1.3あたりを広帯域に推移するのに対し、ラジアル付きでは、先鋭なグラフに変貌します。自分の場合、広帯域は不要、ラジアルは付けるに越したことはないようです。
標準仕様
ラジアル追加、エレメント変更後
ただ、第一電波のSGシリーズのほとんどがアレスター方式を採用しているのに対し、このアンテナはエレメントを芯線につなぐ通常のタイプです。したがって、ラジアルがそのままアースとして作用します。アレスター方式の場合は、エレメントがアース側に直結しているので、作用が異なるかと思われます。
トップエレメント部
さて、共振点は相変わらず上にあるため、トップエレメントを8.5センチ追加。こんなに延長したら共振点が大きく変わってしまうのでは?と思われるかもしれませんが、そうでもないのです。これでも若干上。145.200~360あたりを使うことが多いので、良しとします。結果、給電部を含む全長は167.5センチ。長いので4分割としました。仕舞込み寸法50センチ、ザック収納可。重さはラジアルなしで330g、ラジアル含めると380g、あまり変わりませんが、心持ち軽量化になったかな、といったところです。
ベランダにて、ラジアルなしの状態とラジアルを付けた状態で受信比較をしたところ、ラジアルを付けた方がS1上がり、信号も安定するようです。次回の山運用で使ってみます。
execution time : 0.056 sec