無線ブログ集
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先週のアクセスランキング1位は、2022年5月20日から22日まで米国オハイオ州で3年ぶりに開催された、世界最大級のアマチュア無線イベント「Hamvention(ハムベンション)2022」会場において、アイコム株式会社が2.4/5.6GHz帯の2バンド機「SHF-P1」のプロトタイプを世界初展示したニュース。会場内の模様とともに、コントローラー部分とRFユニット部分で構成される「SHF-P1」の展示の様子を紹介。それを見た読者が「こんなアマチュア無線機が出てくるのも井上徳造OMが元気だから。本田宗一郎が存命中はホンダも面白かった。商売よりも技術をアピールする製品を作るエンジニア魂。今の日本に逆行するけど、そんなアイコムが好きだ」とTwitterでつぶやき、多くの「いいね」が付くなど注目を集めている。
続く2位は、「国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)宇宙天気予報センター」が公表した太陽黒点相対数の推定値において、2022年5月12日以降、サンスポットナンバー(SSN)が100を超えている状態が14日間も続いている話題だ。それを物語るように、ハイバンドHFや50MHz帯のコンディションが好調でお祭り状態、微弱な電波でもDX通信が楽しめることで人気のFT8(デジタル文字通信)では、ヨーロッパ方面が連日良好にオープンして賑わいをみせている。DX通信を楽しんでいる無線家にとって、楽しい日々が続いている。サイクル25が本格化し、2~3年後のピークに近づいていると実感できるコンディションで、サイクル19並みに楽しめるのではないかと期待が膨らむ。50MHz帯では例年、7月下旬ごろまでEスポ絡みのDX通信が楽しめるが、今年はどうだろうか? なお記事掲載後、SSNは急落し現在は60台となっている。さらに磁気嵐も発生したうえ、Aインデックスは24を記録するなどHFのコンディションは落ち込んでいる。

直近1か月間の太陽黒点相対数(SSN)の推定値。2022年5月12日(月)から14日間連続でSSNは100を越え、現在も良好な状況が続いている。カッコの数値は太陽黒点相対数算出のために利用されている観測所の数(宇宙天気情報センターのWebサイトから)
3位は「<『周波数帳 バックナンバーDVD 1982-2022』発売>シリーズ24冊と『周波数手帳ワイド』4冊の合計28冊+周波数帳付録9冊を電子化(PDF版)」。株式会社三才ブックスから、超長波(VLF)からマイクロ波までの電波の割り当て原則と無線局の用途別に、使用者、コールサイン、出力、所在地など、ラジオライフ誌読者の投稿などから集めたデータをもとに、日本で使用されている無線局の周波数を収録した唯一のデータ集「周波数帳」の過去発刊した40年分を、DVD1枚(PDF版)に収録。「周波数帳 バックナンバーDVD 1982-2022」として、2022年6月25日に発売するという情報。「10万件以上を掲載するに至った『周波数帳』シリーズ。その40年の歴史をDVDにまとめましたものとなります。警察・消防など、アナログ時代の周波数を網羅した唯一の資料集です。当時の状況を確認したい場合に役立ちます」と案内している。販売価格は9,900円(税込み)。
※タイトルをクリックすると該当記事にジャンプします。
1)<会場内の写真掲載>アイコム、米国「ハムベンション2022」で SHF-P1プロトタイプを世界初展示
2)<HFハイバンドや50MHz帯でヨーロッパ方面が良好>サイクル25を実感!? 14日間連続でサンスポットナンバー(SSN)100超えを記録
3)<「周波数帳 バックナンバーDVD 1982-2022」発売>シリーズ24冊と「周波数手帳ワイド」4冊の合計28冊+周波数帳付録9冊を電子化(PDF版)
4)<免許を受けずにアマチュア無線機や船舶用レーダーなどを設置>四国総合通信局、操船する漁船に不法無線局を開設していた男2人を摘発
5)<大分県佐伯警察署と共同取り締まり>九州総合通信局、大分県佐伯市・国道10号線で不法市民ラジオ(CB無線)を運用していた男を摘発
6)<総務省が協力>JVCケンウッド、ウクライナの復興支援を目的に業務用無線機を寄贈
7)<電源のON/OFFができない場合でも強制的にオールリセットするよう改善>アイコム、IC-705の新ファームウェア「Version 1.27」を公開
8)<第3特集は「AM/FMラジオ遠距離受信ガイド」>三才ブックスが月刊「ラジオライフ」2022年7月号を刊行
9)<知床遊覧船のアマチュア無線機不正使用>北海道総合通信局の現地調査で判明したこと
10)<土・日・祝日の朝、21MHz帯SSBにオンエア>海洋冒険家の堀江謙一さん(JR3JJE)、世界最高齢で「単独無寄港」太平洋横断に挑戦中

日本における、2022年5月28日時点の「アマチュア無線局のコールサイン発給状況」をまとめた。1エリア(関東管内)の関東総合通信局から、5月に入って4回目の更新発表あった。
各総合通信局で公表している、コールサインの発給状況は下表の通りだ。
ところでアマチュア局のプリフィックスの割当ての順番に触れておこう。まず1エリア(関東管内)を例に取ってみると、最初はJA1 → JH1 → JR1 → JE1 → JF1 → JG1 → JI1 → JJ1 → JK1 → JL1 → JM1 → JN1 → JO1 → JP1 → JQ1 → JS1と一度目の発給が行われた。
その後JE1からプリフィックスのアルファベット順での空きコールサインの再割り当てが行われ、JE1 → JF1 → JG1 → JH1 → JI1 → JJ1 → JK1 → JL1 → JM1 → JN1 → JO1 → JP1 → JQ1 → JR1 → JS1と進んだ。
さらにその後、数字の7で始まる7K1 → 7L1 → 7M1 → 7N1 → 7K2 → 7L2 → 7M2 → 7N2 → 7K3 → 7L3 → 7M3 → 7N3 → 7K4 → 7L4 → 7M4 → 7N4の発給が行われ、その後にJA1 → JE1 → JF1 → JG1 → JH1 →JI1 → JJ1と2度目の再割り当てが進行している。
また2エリア(東海管内)と3エリア(近畿管内)も、関東の1回目の再割り当てと同様に「JS2(JS3)終了後に、JE2(JE3)からプリフィックスのアルファベット順」で再割り当てが進行している。
しかし6エリア(九州管内)は、JQ6までの発給が終了後(JS6は沖縄に割り当て)、JA6から、プリフィックスのアルファベット順での再割り当てが行われている。
このあたりの経緯と詳細は、日本におけるコールサイン研究の第一人者、JJ1WTL・本林氏のWebサイトが詳しい。
↓この記事もチェック!
<総務省のデータベース「無線局等情報検索」で判明>7エリア(東北管内)、令和3(2021)年1月28日付で「JQ7AAA」を発給
<令和3(2021)年1月20日発給分から>6エリア(九州管内)、「JE6」のプリフィックスが終了し「JF6AAA(二巡目)」からの割り当て開始
●関連リンク:
・JQ7の割り当てに突入(CIC:JJ1WTL 本林氏のブログ)
・The Enigma of Japanese Call Sign System(CIC:JJ1WTL 本林氏のブログ)
・「「7K1~7N1」「7K2~7N2」「7K3~7N3」「7K4~7N4」は再割り当てされません」?(CIC:JJ1WTL 本林氏のブログ)

株式会社JVCケンウッドは2022年5月27日、総務省の協力のもと、ウクライナの復興支援を目的に同社製の業務用無線機を駐日ウクライナ大使館へ寄贈すると発表した。ウクライナ現地での多種多様な活用を想定し、デジタル方式の国際規格であるNXDNやDMRに加え、アナログ方式でも使用可能なハイエンドの業務用無線機「NX-3220E」を選定したという。

ウクライナに寄贈されるJVCケンウッドの業務用無線機「NX-3220E」
JVCケンウッドの発表内容は次のとおり。
ウクライナへの支援として業務用無線機を寄贈
株式会社JVCケンウッドは、このたび総務省の協力のもと、ウクライナの復興支援を目的に当社製の業務用無線機を駐日ウクライナ大使館へ寄贈いたします。
■支援内容
現在、ウクライナでは交通や通信などのインフラが壊滅的な被害を受けています。そのため当社は今後のウクライナの復興支援を目的に、公共インフラに頼らずに交信が可能な無線機器を寄贈いたします。ウクライナ現地での多種多様な活用を想定して、デジタル方式の国際規格である
NXDN や DMR に加え、アナログ方式でも使用可能なハイエンドの業務用無線機「NX-3220E」を選定しました。
当社グループは、ウクライナが一日も早く復興し、通常の⽇常生活が取り戻されることを⼼より願っております。
■無線システム事業について
近年、世界各国で大規模な災害や紛争などが発生している中、警察や消防、救急といった生命に係わる現場において、業務連絡用の無線システムは人々に安心・安全を提供する上で欠かせないものとなっています。当社における無線システム事業は、長年にわたって培ってきた無線技術と最先端のデジタル/ネットワーク技術を融合することで、世界各国の警察・消防・救急などのパブリックセーフティ市場や、電気・水道・ガスなどのパブリックサービス市場、およびホテル・小売業などの民間市場に高品質で信頼性の高い業務用無線システムを供給しております。
■今後の取り組み
当社は、企業ビジョンである「感動と安心を世界の人々へ」のもと、事業を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献することが経営の最重要課題と捉えています。今後も日本政府が主導するODA(政府開発援助)など国内外のさまざまな支援活動に積極的に参画することで、持続的な成長と企業価値の向上を図り、持続可能(サステナブル)な社会の発展に貢献してまいります。
詳細は下記関連リンク参照のこと。
●関連リンク:
・ウクライナへの支援として業務用無線機を寄贈(JVCケンウッド)
・NX-3220E製品情報(JVCKENWOOD U.K. Limited)

アマチュア無線業務日誌の定番ソフト(フリーウェア)として、多くの無線家に愛用されている「Turbo
HAMLOG(通称「ハムログ」)」。そのWindows版が2022年5月9日に「Ver5.36」としてバージョンアップ(各機能の修正など)したが( 2022年5月9日記事
)、今回「その後の進捗状況」として、5月26日に「追加・修正ファイル(ベータ版)」が公開(更新)された。
5月9日に公開されたTurbo HAMLOG Ver.5.36
JG1MOU・浜田氏が制作している「ハムログ」はフリーソフトであることはもちろん、直感的な操作性などで愛好者も多い。そのWindows版が2022年5月9日に「Ver5.36」としてバージョンアップしたが、今回「その後の進捗状況」として、2022年5月26日に「追加・修正ファイル(ベータ版)」が公開(更新)された。
その後の進捗状況(2022/5/26の更新内容)
※Ver5.36に上書きしてください。
※ベータ版(テスト版)につき、処理方法がよく解らない方は無理に使用しないでください。
・Rig/Ant編集からCTY.DATが開けないように修正。
・検索メニューの部分文字列検索は、半角英字については大文字小文字の区別なしに変更。
●関連リンク:
・Turbo HAMLOG/Win Ver5.36
・Turbo HAMLOGホームページ

1977年に発足した日本有数のアワード収集愛好家団体「JAG(ジャパンアワードハンターズグループ)」が、全世界のアマチュア局より異なるサフィックスのQSLカード(交信有効期間の制限なし)を集めると得られる「SXCC(Suffix Collection Certificate)」の発行を2022年4月1日から開始したばかりだが( 2022年3月23日記事 )、新たに2027年のJAG創立50周年に向け、異なるサフィックスの局と多数交信して規定のポイント数を獲得すると得られる新アワード「SXCC 2022(Suffix Collection Certificate2022)」の発行を始める。交信有効期間は日本時間の2022年6月1日~7月31日までの2か月間。本アワードは2022年~2027年までの6年間、毎年同時期に開催する予定で、6年間連続参加局や6年間の累計で10,000ポイントを突破した局に対して特別表彰を行う。申請料はダウンロードでのPDF版は無料、紙仕様を希望する場合は1,000円。

獲得したポイントにより、新アワード「SXCC 2022(Suffix Collection Certificate2022)」は4種類を用意。ゴールド(左上)は1,000ポイント、シルバー(右上)は500ポイント、ブロンズ(左下)は100ポイント、プラチナ(右下)はアワード受付終了後に上位10局に贈られる
JAGの「SXCC
2022」は、2017年まで毎年夏にJAIA(日本アマチュア無線機器工業会)が開催していた「JAIAアワード」の基本ルールを受け継いだもの。JAIAアワードはJARD(一般財団法人
日本アマチュア無線振興協会)が2019年から2021年まで一部ルールを変更した上で「原
昌三メモリアルアワード」の名称で開催していたことも記憶に新しい。
JAGが発表した「SXCC 2022」の概要は次のとおり。
●「SXCC 2022(Suffix Collection Certificate2022)」概要 (一部抜粋)
発行主旨:
JAG創立50周年に向け、2022年~2027年までの6年間、単年度アワ-ドとして年度ごとに発行する。
・6年間連続参加局を特別表彰する。
・6年間の累計で10,000ポイントを突破した局を特別表彰する。
サイズ: A4版(カラー)
ルール: 異なるサフィックスの局と多数交信して、規定のポイント数を獲得する。
交信有効期間: 2022年6月1日~7月31日(JST)までの2か月間。
申請期限: 2022年8月末日まで。
アワードの種類: 獲得したポイントにより、次のアワードを発行する。
・ゴールド:1,000ポイント
・シルバー:500ポイント
・ブロンズ:100ポイント
・プラチナ:アワード受付終了後、上位10局に贈る。
ポイント獲得のルール:
★通常ポイント
・日本国内の異なるサフィックスの局との交信は2ポイント。
・日本以外の局との交信は3ポイント。
★特別ボーナスポイント
・JQ1ZPH(JAGクラブ局)との交信:50ポイント加算。
・次の3例は10ポイント加算。
1.JAGメンバーとの交信。
2.自局と同一のサフィックスの局との交信。
3.サフックスにJ・A・Gの3文字を含む局(JAG・JGA・AJG・AGJ・GAJ・GJAが該当)との交信。
(ポイント計算例)JQ1ZPHとの交信の場合は、2+50=52ポイント。
注意事項:
・同一局との交信は、バンドまたはモードが異なっても1局分としてカウントする。
・交信した局に同一のサフィックスがある場合は1局分のみが有効(ポイントの高い方を有効とする)。ただし、自局と同じサフィックスとの交信は例外とし、複数局を有効とする。
・クロスバンド、クロスモード、レピータ経由や遠隔操作による交信も有効。
・期間中に行われる各種コンテスト等による交信も有効。
特記: バンド、モード、QRP、QRPp。
「SXCC 2022(Suffix Collection Certificate2022)」規約など、詳しくは記事下の「関連リンク」から確認してほしい。
↓この記事もチェック!
<4月1日から受け付け>JAG、異なるサフィックスを集める新アワード「SXCC(Suffix Collection Certificate)」発行
<2019年1月1日以降の交信から有効>JAG(ジャパンアワードハンターズグループ)、新アワード「JAC AWARD」3種類を無料発行
●関連リンク:
・ジャパンアワードハンターズグループ発行アワード ※下のほうに「SXCC
2022(Suffix Collection Certificate2022)」規約あり
・ジャパンアワードハンターズグループ
・ジャパンアワードハンターズグループ(Facebook)

神奈川県横須賀市にあるコミュニティFM放送局「FMブルー湘南(横須賀エフエム放送株式会社、JOZZ3AD-FM、空中線電力20Wほか)」では、2017年4月からアマチュア無線家向けの番組「QSY」をオンエアーしている。放送は毎週金曜日の22時から30分間だが、新たな内容の番組は第1・3・5金曜日に流され、第2・第4金曜日は前週の再放送という形式だ(2017年7月から)。放送音声は後日ポッドキャストとしてWebサイトで公開されている。
2022年5月20日の第145回放送は、JK1BAN 田中氏の「今週の活動報告」はリスナーからのメール紹介(ALL JAコンテスト参戦記)とNTTから届いた固定電話設備切り替えの案内について。JH1OSB 小濱氏の「無線は自作でより楽しくなる」はリスナーからのメール紹介(送信時の回り込みと安定化電源、座面がへたらない椅子)だった。
番組の聴取は下記関連リンクから。Web上またはダウンロード(MP3形式)で利用できる。
●関連リンク:
・QSY 第145回放送
・QSYゆるーく無線を楽しむ(YouTube)
・QSY 番組案内ページ

5月24日、四国総合通信局は海上保安庁第五管区海上保安本部高知海上保安部と共同で、船舶に開設した不法無線局の取り締まりを実施し、自己の操船する漁船に無線局免許を受けずに漁業用無線機やアマチュア無線機を設置し、不法無線局を開設した高知県室戸市在住の男と、同じく自己の操船する漁船に無線局免許を受けずに船舶用レーダーを設置し、不法無線局を開設した高知県須崎市在住の男を、それぞれ電波法違反容疑で摘発した。
四国総合通信局電波監理部監視調査課が発表した内容は次のとおり。
四国総合通信局は、令和4年5月24日、高知海上保安部と、同保安部管轄海域において、船舶に設置された不法無線局の共同取り締まりを実施し、下記の2名を電波法違反の容疑で摘発しました。
【摘発した電波法違反の概要】
被疑者: 高知県室戸市在住の男性(62歳)
容疑の概要: 不法無線局の開設(漁業用無線機及びマチュア無線機設置)
自己の操船する漁船に、無線局免許を受けずに漁業用無線機及びアマチュア無線機を設置し、不法無線局を開設した容疑。
被疑者: 高知県須崎市在住の男性(57歳)
容疑の概要: 不法無線局の開設(船舶用レーダーの設置)
自己の操船する漁船に、無線局免許を受けずに船舶用レーダーを設置し、不法無線局を開設した容疑。
【取り締まりの様子】
【不法無線局に係る法律の適用条項(抜粋)】
第4条(無線局開設)
(1)電波法第4条(無線局の開設)
無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。
(以下略)
(2)同法第110条第1号(罰則)
次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第1号 第4条の規定による免許がないのに、無線局を開設した者
四国総合通信局は「クリーンな電波利用環境を維持するため、今後も捜査機関と共同で不法無線局の取り締まりを実施していく方針です」と説明している。
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
●関連リンク:
・四国総合通信局
不法無線局の容疑者を摘発≪高知海上保安部と共同取締りを実施、2名を電波法違反容疑で摘発≫
・海上保安庁第五管区海上保安本部高知海上保安部

5月24日、九州総合通信局は大分県佐伯警察署と共同で佐伯市の国道10号線の路上において不法無線局の取り締まりを実施し、トラックに不法無線局(不法市民ラジオ)を開設していた男を電波法第4条の違反容疑で摘発した。
九州総合通信局が発表した内容は以下の通り。
九州総合通信局は5月24日、大分県佐伯警察署と共同で大分県佐伯市の国道10号線の路上において、車両に開設された不法無線局の取り締まりを行い、1名を電波法違反容疑で摘発しました。
【容疑の概要】
・電波法違反(不法無線局の開設)
・開設していた無線局の種類、局数:不法市民ラジオ(CB)1局
・被疑者:佐伯市在住(職業:トラック運転手)の男性(53歳)
【不法CB無線局を設置していた車両】
【車両に設置されていた不法CB無線局の無線機器】
【参考】適用条文(抜粋)および障害・混信事例
(1)電波法第4条第1項(無線局の開設)
「無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない(以下略)」
(2)電波法第110条(罰則)
「次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第1号 第4条第1項の規定による免許がないのに、無線局を開設した者(一部略)(第2号以下略)」
(3)不法無線局による障害・混信の例
・不法市民ラジオ(CB):テレビ・ラジオの受信障害、パソコン等の誤動作
・不法パーソナル無線:携帯電話への混信
・不法アマチュア無線:アマチュア無線用以外の周波数を発射している場合、消防用、防災用無線局への混信
九州総合通信局は「電波利用秩序の維持を図るため、今後ともこのような不法無線局の開設者に対して捜査機関の協力を得ながら厳格に対処していきます」と説明している。
●【電波法80条報告書ひな形付き】総合通信局へ“違法運用”を通報するための「報告書」の書き方から提出先まで
●関連リンク: 九州総合通信局 トラックに開設した不法無線局を摘発

「国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)「宇宙天気予報センター」が公表した太陽黒点相対数の推定値において、2022年5月12日以降、サンスポットナンバー(SSN)が100を超えている状態が14日間も続いている。それを物語るようにハイバンドHFや50MHz帯のコンディションが好調でお祭り状態、微弱な電波でもDX通信が楽しめることで人気のFT8(デジタル文字通信)ではヨーロッパ方面が連日良好にオープンして賑わいをみせている。さらに、29MHz帯のFMなどを含めてHFハイバンドは国内も良好だが、その一方で7MHz帯などはいつもと比べて国内局同士はいまひとつの印象だ。

直近1か月間の太陽黒点相対数(SSN)の推定値。2022年5月12日(月)から14日間連続でSSNは100を越え、現在も良好な状況が続いている。カッコの数値は太陽黒点相対数算出のために利用されている観測所の数(宇宙天気情報センターのWebサイトから)
DX通信を楽しんでいる無線家にとって、楽しい日々が続いている。サイクル25が本格化し、2~3年後のピークに近づいていると実感できるコンディションで、サイクル19並みに楽しめるのではないかと期待が膨らむ。ほとんどの局がFT8(デジタル文字通信)にシフトしているようで、多くのJA局がヨーロッパ局をコールしている様子がモニターできる。
50MHz帯のFT8の入感状況は地域や設備によって差があるが、最近はEスポのマルチホップで朝方に北米方面(米国、カナダ、メキシコ)や、日によって南米方面も入感。昼過ぎからは9N7(ネパール)やアジア方面、さらに日本時間の15時ごろから20時ごろにかけて、中東やヨーロッパ各地が比較的良好に入感している(ウクライナからのQRVもある)。18~19時ごろにはインド方面やアフリカ(ロドリゲス島の3B9FRなど)が受信できる日もある。
例年、5月末(運用者が多い土日)の50MHz帯では国内外の大オープンが見られるが、今年はどうだろうか。このあとは夏至(6月21日)付近をピークにして、7月下旬ごろまでEスポ絡みのDX通信が楽しめると期待されている。

5月24日16時40分(JST)の50MHz帯伝搬状況(PSK Reporter画面)。日本からヨーロッパ方面に良好なオープンがあり、多数の局が交信していたことがわかる
一方、28MHz帯や24MHz帯のFT8は深夜までヨーロッパや南米方面が入感。日本時間の午前0時を過ぎても多数の局が入感していることがある。21MHz帯や18MHz帯のFT8はさらに良好で、100Hz~3000Hzまで電波を出す“隙間”が見つからないこともある(そのためか21MHz帯のFT4モードの運用者も多い)。この1週間以内の経験として、ようやく隙間ができた日本時間の午前1時台(UTCの16時台)にCQを出したところ、ヨーロッパから途切れなく呼ばれ続けたこともあった。
先日まで行われたVU4W(アンダマン諸島)や3X1A(ギニア)、現在各バンドで運用されている3D2RRR(フィジー共和国ロツマ島)など、DXペディションでバンドニューを射止めたDXerも少なくないだろう。日によっては中東方面やアフリカ方面などのオープンもあったようだ。21MHz帯のCWモードでもヨーロッパ方面がたくさん聞こえる(一部のアフリカ局も)とのリポートもある。
サンスポットナンバーが太陽側のコンディション数値ならば、数値が少なければ少ないほど通信に適しているとされる、地球側の地磁気活動を表す「A-Index」や「K-Index」は概ね静穏(A値が7以下、K値が2以下が無線通信に望ましい)だが、日によってはA値が15を超えることもあった。出力10WレベルでDX QSOを堪能するのはまだまだ難しい。
余談だが、日本時間4月29日(金・祝)の16時ごろ、10MHz帯と21MHz帯のFT8モードで、P5DX(DPR of Korea/北朝鮮人民共和国)が出現したとの情報がある。パイレーツなのか、真偽のほどはわからないが、コンディション上昇にともなって目が離せない。
↓この記事もチェック!
<黒点数は2023~2026年付近にピークか?>太陽活動の「サイクル25」は現在の「サイクル24」によく似ていると予想
●関連リンク:
・宇宙天気情報センター
・太陽黒点(宇宙天気情報センター)
・天気ニュース
・電波伝搬障害研究プロジェクト4地点リアルタイムデータ

日本時間で2022年5月28日(土)の9時から5月30日(月)8時59分までの48時間の日程で、US CQマガジンの主催による世界的に有名なDXコンテスト「2022 CQ World-Wide WPX Contest CW」が開催される。「異なるプリフィックス」がマルチプライヤーになることから、普段は聞かないようなプリフィックスを使う珍しい海外局も数多くオンエアーすることでも知らる世界規模のコンテストだ。なお、ウクライナ情勢に関連して主催者から「CQ to Limit Contest Participation by Stations in Russia, Belarus and Donbas Region of Ukraine(CQ社はロシア、ベラルーシ、ウクライナのドンバス地域:非公式のD1プリフィックス使用の無線局のコンテスト参加制限を決定)」との声明が発表されている( 2022年3月18日記事 )。
US CQマガジン主催の世界的なDXコンテスト「2022 CQ World-Wide WPX Contest CW」が、日本時間の5月28日(土)9時から5月30日8時59分まで開催される。
このコンテストは最終得点が「QSO得点の合計」と、「異なるプリフィックスの和」の乗算により計算されるため、普段は聞くことのできないプリフィックスを使用してコンテストに参加する局も多い。珍プリフィックスの局は人気が高く、呼ばれる確率も増えて高得点につながるというメリットがあるためだ。
交換するナンバーは「RST」+「001形式」となる。ログ提出締切日は6月3日(金)23時59分(UTC)まで(日本時間6月4日(土)8時59分)。なお、コンテスト参加前に下記関連リンクから主催者のWebサイトにアクセスし、公式ルールを確認してほしい。あわせて2022年版の日本語ルールもPDF形式でアップされている。2021年から「マルチTX分散ロケーション(Multi-Transmitter Distributed/MULTI-DISTRIBUTED)」のルールが追加されれているので注意してほしい。
また、主催者の米国のCQコミュニケーションズ社(CQマガジン社)は同社が開催するコンテストに関して「ロシアとベラルーシによるウクライナ侵攻を考慮して、ロシアの局、ベラルーシの局、ウクライナのドンバス地方(非公式「D1」プリフィックス)の局が、主催するコンテストに参加することを認めません」「これらの局から提出されたログは、チェックログとしてのみ受理されます。また、ほかの参加局がこれらの局と交信してもポイントにならず、マルチプライヤーにもカウントされません」との声明を発表している。
コンテスト参加前に、必ず下記関連リンクから主催者のWebサイトにアクセスして公式ルールを確認してほしい。
本コンテストは、海外の珍しいプリフィックス局が多数参戦することで知られる「CQ World-Wide WPX Contest」。本コンテストに合わせて運用を計画している局の情報が「NG3K Amateur Radio Contest/DX Pag」に載っているが、エントリー局は少ない。

「CQ WPX CW Announced Operations: 2022」では、コンテスト開催に合わせて運用を計画している局の情報が入手できるが、コロナ禍の影響だろうか、エントリー局が驚くほど少ない
↓この記事もチェック!
<米国CQ社が声明>ロシア、ベラルーシ、ウクライナ(ドンバス地域)のアマチュア無線局に対して主催コンテストへの参加を制限
●関連リンク:
・2022 CQ World-Wide WPX Contest CW規約(英文)
・2022 CQ World-Wide WPX Contest CW規約(日本語/PDF形式)
・CQ WPX CW Announced Operations 2022(NG3K Amateur Radio Contest/DX Pag)