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link 7L4WVU 自作アマチュア無線局 7L4WVU 自作アマチュア無線局 (2024/11/22 1:05:30)

現在データベースには 331 件のデータが登録されています。

feed 自作機POTA: 久しぶりのQRPハイバンド (2024/11/16 7:12:57)
今週は大阪におります。最近6mのコンディションも爆発しているようですが、1982年頃に6mの自作機と10エレ八木で北米から59プラスでパイルになったことを思い出します。

昨日は午前中に時間が取れたので近くの淀川まで足を運んで久しぶりにHFハイバンドのコンディションチェックをしてみました。

POTAのアクチベーションはWVU604F単体0.3-0.5W出力で40mのみ5Wアンプを繋いでます。アンテナは、ロッド2m長のPOTANT-7です。

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最初、40mと30m、国内のコンディションもよくずっと呼ばれ続けました。
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次に20m。国際バンドということもあるので私はPOTAでは普段は出ないのですが0.5Wでも国内からも結構呼ばれるので驚きました。ローバンドがダメな時はでてみるのも良いかも知れません。
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次にこのアンテナのハイバンド側ではコイルの巻き数比から効率がよく、一番海外交信しやすいバンドでもある17mと15m。0.5Wでも北米まで届いてますね。中国、ロシアから数局呼ばれました。
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このアンテナは、ハイバンドの12mや10mはコイルの巻き数比から効率が下がるのですが近場には届いているようでした。10Wくらい出せば呼んでくると思います。
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久しぶりに50局、内海外8局と交信できました。普段は早周りなので、ハイバンドに出る余裕がないのですが、なかなか楽しめることが分かりました

feed 電波文化祭 サイクル3に出展しました (2024/11/16 4:41:05)
狭山市の電波文化祭に出展しました。今回は3回めの出展。今回は頒布はしないで過去に製作したもの展示のみとしたこともあり、来場のみなさまとゆっくりお話しができました。主催者の方々におかれましては会場設営含めて大変だったと思います。今回も大変お世話になりありがとうございました。

来場者数は不明ですが、1回目、2回目に比べて開場時から明らかに少なかったようでした。イベント前に違和感を感じたので一部の関係者の方にはお伝えしていたのですが少し残念でもあります。

以下、私が個人的に感じたことを記載しておきます。反省会のときにLessons Learnedの項目に加えて頂ければ幸いです。

<よかったこと>
①ハンズオン、体験運用などアマ無線やモノづくりを若者にも広げる活動ができていた。

②スタッフの皆様が準備などしっかりして頂き、事故などもなく円滑にイベントが開催された。

③イベントの開催概要がWebで前回よりわかるようにまとめられていた。


<見直せばよいと思ったこと>
①電波文化祭というタイトルなのに他のものづくりの展示や学生展示などが増えてテーマが拡散、ミニNTのようなイベントになった。結果、来場者はメインのアマ無線系が大幅に減ったが、一方、期待のNT系来場者は増えなかったようにみえた。そのため来場者で若い人が増えた感じもなく、自分のブースにきた人を振り返れば過去の電波文化祭の方が学生や女性の来訪者もいたが今回は学生さんがブースに誰もきてくれなかったのが残念。

②前回多くの方が聴講され満席だったLTは、やりたい方がする方式になり発表プログラムがなかったので集客に結びつかなかった。LTや講演の聴講目的で来られる方がいなかったので席もガラガラで残念でした。アマ無線の方は勉強好きの方が多く、講義や発表を聴講するのが大好きで集客にもつながるので発表者の事前募集とプログラムの事前公開は必要でしょう。真ん中のスペースはLT聴講者用としてハンズオンは別室の方が落ち着いて製作できてよいのではないだろうか

③ジャンク販売禁止にこだわりがあるようですが、モノづくりとジャンク漁りは関連しています。元自作派はジャンクをばらして直したり改造する楽しみの方は多く、今でもジャンク交換会はどこでも盛況。電波文化祭はブース数に制限があるのでジャンク販売だけというのはこれまで通り禁止とするがモノづくりの出展者がジャンクを販売するのはokとして売上の一部をドネーションしてもらうようにするというのは如何でしょうか。

④終わった後に出展者に残ってもらって軽い打ち上げや反省会をした方が出展者間の交流ができて良いと思います。1人で出店していると他のブースの方とお話する時間がないので



最後に私の展示は下の動画の通りです。開場前から最後まで途切れることなく多くの方に見ていただけ、お話もできたので自分としては満足しています。次回は頒布中心に戻る予定です。

解説もない1分動画ですがよろしければご覧ください
 

feed 11/10(日)電波文化祭 頒布品の予約について (2024/11/8 19:48:59)
11月10日(日) 10:30~15:30埼玉県狭山市 で開催される 電波文化祭 に7L4WVU個人で 参加します。

今回は、これまで製作した自作品の一部の展示を行います。展示内容は→ こちらを参照願います


また、頒布品も少し準備しておりますが、当日の混雑を避けるために全てメールによる事前予約とさせて頂きます。

★メールの件名は、「電波文化祭 頒布品の予約希望」として、私のコール@jarl.comへ

★メール本文には以下を記載願います。
 1)希望頒布品名
   パドルの場合は、色と右打ちか左打ちかも記入お願いします
 2)コールサイン、氏名
  
★メール受付先着順で 結果は11/9までに全て返信します。 頒布可能な場合は予約番号、先着順で残念ながら今回予約できなかった方についても メール返信致します。


★郵送での頒布は受け付けておりません。
★予約されていて今回引き取りに来られない場合は自動的にキャンセルとなります。
★おつりが要らないようにご準備お願いします


★当日は、ブースにて 予約の品名とメールでお伝えした予約番号をお申し出ください。また、釣銭が要らないようご準備頂くと助かります

★ブースは、以下の緑枠の部分です
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頒布品


●WVU式 POTAロッドアンテナ(POTANT 7) 頒布価格 11k  →残り1台

取扱説明書 
GVporLjW4AENLAr


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公共交通機関を使ったウォーキングで公園移動がきるコンパクトなアンテナを探していたときに簡単にバンド変更ができるGAWANTをもう少し飛ぶようにならないかと試行錯誤を繰り返して考案したアンテナです。10Wでも使用でき、内蔵のレベル計でチューニングができますのでSWR計なしで簡単にQSYができます。300か所以上の公園で実験運用を行い、コンディション次第ですが0.5W (主に7MHz FT8)でも80回以上のPOTAアクチベーション(一か所で10局と交信)に成功しています。

主な特徴
 ー周波数: 7~28MHz
 ー送信10W仕様(真空管ラジオ用のエアーバリコン使用)
 ー簡単にチューニングできるレベル計内蔵(メーターは四角タイプは少し感度が悪く,10Wで半分程度
  の振れになります)

 ーロッドアンテナは2m長
 ー三脚に固定可能。
 ーコネクタはBNC-J
  ★ラジアル線(1/4波長)、同軸ケーブル、パッチンコアなどはご準備頂く必要があります。
  ★飛びは普通の短縮ロッドと同程度と思います
  ★送信中はロッドアンテナ、バンド切り替えSWなど金属部分に絶対に触らないようにしてください(感電します)



●Ashi Paddle 45 (2022バージョン)  完成品 4k   →赤5台、青5台
最近は、北米のPOTA,SOTA愛好家の間で人気になっているモデルです。光造形の3Dプリンターで製作しています。
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●中波用バリコン 新品 アルプス製     1k   →3個

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300pFと150pF(おそらく)のバリコンです。真空管ラジオやアンテナカプラーなどの自作にどうぞ!
















feed TE-2101アンテナアナライザー頒布のお知らせ (2024/11/2 9:57:05)
今年のイベント出展もほぼ終わりましたので ハムフェアや各イベントに来れなかった方でご希望の方に追加製作を行い郵送にて頒布致します。ご希望の方は申し込みお願いします。(部品発注から行いますので1~3か月お待たせすることになりますがよろしくお願いします)


●件名に 「TE-2101アンテナアナライザー頒布希望」 と記載して  私のコールサイン(小文字)@jarl.com 宛にメールでお願いします。
本文に お名前(フルネーム)、 コールサイン(お持ちの場合)を ご記入ください。
お申込み頂いた後にこちらから受付メールを返送致します (メールを送った後3日たっても受付メールが届かない場合は、迷惑ホルダーをご確認ください。返信がない場合は再送お願いします)

その後、製作ができ次第、振込関連の情報をこちらからメールで連絡致します(待ちきれずに他の製品を購入頂いた方などはそのときにキャンセル頂いても構いません)。また、基板や部品調達ができなくなった場合が来たときは頒布を終了させて頂きます。


どうぞよろしくお願いします。


1.装置の概要
 ●0.2-200MHzまで対応した片手に納まるほど小型軽量のアンテナアナライザーです。 インピーダンス測定などの機能は省略、VSWR表示に限定して簡略化しています。

<説明動画>



2.頒布品の詳細
詳細は、取扱説明書(TE-2101C)をご覧ください。
https://qdzlab.seesaa.net/article/483920724.html
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3.頒布価格について
 ●本体12,000円 (送料別)
 ●送料 200円 (クリックポスト)


4.注意事項(取説から主要部分を抜粋)
①趣味の製作品のため外観には加工の傷、ズレ等があります。また、性能も測定器のようなものではありません。神経質な方は、申し込みをしないで市販品を探してください。

②マイクロUSB充電コネクタは大半の市販品で使用できると思いますが、大きなものは刺さらない可能性があります。(サイズ詳細は取説をご参照ください)

③リチウムポリマー電池を使用していますので扱いには注意してください。充電する際は、発火事故のリスクを避けるために、人が監視 できる状態で充電を行ってください。

④車内など高温になる場所に放置しないでください。50度程度でも 変形、故障の原因になることがあります。

⑤万一の取扱や保管中での事故や損失が生じた場合でも、当方は一切責任を負いません。

⑥故障、不具合時はメールでお問い合わせください。 ベストエフォートで対応します。

⑦信号には目的周波数以外に高調波成分を含むため、屋外のアンテナ測定などに使用する場合は、周囲の無線設備等に妨害を与えないよう十分配慮してください。

⑧本頒布品の転売、ソフトウェアの再頒布ならびに逆コンパイルは固く禁じます。

⑨本機は改良のため予告なく仕様変更を行うことがあります。 ハードウェア、ソフトウェア共にアップグレードの対応は行っておりません。

⑩本機は個々に調整していますが、電圧と半導体のばらつきによるレベル誤差が あります。 安定化電源回路を搭載し、ある程度ソフトウェアで補正しておりますが、 測定器のような精度はありません。

⑪温度特性については、考慮していません。極端な低温、高温下の動作は不明です。 校正時と使用時の周囲温度に差があると誤差が大きくなることがあります。

⑫本器はリアクタンス成分を計測していません。 リアクタンス成分を含む負荷の場合は精度が悪くなることがあります。

5.紹介動画やSNSなどから
★VUJ Labさんでの使用レポート


★ももちゃんねるでの紹介動画(開始後6分くらいから)


★Twitterでの書き込み(一部のみご紹介)

7L4WVUさん JE3QDZさんコラボの
TE2101で測定小さくてめっちゃ使いやすい


feed FM鉱石ラジオの実験⑦ FM鉱石ラジオ3号機の製作 (2024/10/28 9:01:20)
FM2号機が落ち着いたのですが、さすがに移動受信には大きいためもう少し小さくできないかと思うようになりました。空き缶も大きなものだと入手に難があるかも知れません。ビールなどのアルミ缶は半田付けが難しいのでスチールの缶コーヒーに目が留まりました。これならば、道端にも落ちていますので入手は簡単、早速実験してみました。

まず、最近ではすっかり使うことがなくなった缶切りで上部をカット。これは簡単にできました。切り口は怪我しないようにラジオペンチなどで整形しておきます。

同調回路は、銅パイプは使えないので直径1mmのエナメル線とFM用のポリバリコンを使いました。これではQは低くなりそうです。実際、簡単に測定したところ2号機はQ=180、今回は130程度でした。これで2号機と同じ回路で実験しましたが、さすがに感度が非常に悪く+5dBmがやっと聴こえる位でした。
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キャビティの共振周波数は、頒布しているTE2101アンテナアナライザーにリンクコイルを接続することで見ることができます。おおよそのQもグラフからみることができるので便利です。
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その後、コイルの直径が小さくなったために検波回路のレベルも下がったようで1回だった検波コイルを5回巻きにしてみたところ、大幅に感度があがりました。SGから弱い信号をいれてイヤフォンで聴きながらコイルの間隔などを調整したところ最終的には2号機と同レベルの-30dBmくらいまで聴こえるうようになりました。

早速、近所にあるいつもの受信ポイントに行って聴いてみたところ、前と同じくらい聴こえました。Qが低いので混信とか心配ですが。。。

十分使えそうなので、ラジオの円板ダイアルをバーニアに変更して選局しやすいようにしましたが、円板ダイアルでも十分選局可能ですので簡単に自作できると思います。

受信状況は以下のとおりです


また、スカイツリーから52km離れた高尾山に登って受信したものは以下となります






feed FM鉱石ラジオの実験④ 検波ダイオードの特性を比較する(その2) (2024/10/28 6:13:43)
前回の記事 で現在手持ちのダイオードの特性を比較してみました。その記事に書いた秋月で購入できるBAT43とXで教えてもらった1SS106を昨日BBQが終わり、次の飲み会への移動の途中で購入しました。

早速特性をみて先のグラフに追加してみました。

BAT43はデーターシートからもっと悪いと思っていましたが、実際はなかなかよいものでした。今使っている1S1926P3より低レベルは感度が悪いのですが立ち上がりが鋭いです。

また、1SS106は低電圧の感度が高いということだったのですが実際は1N60系のものより感度が悪い感じがしました。今使っているものよりも特性はよくなさそうなので、復調実験とかはしないでこれでおしまいとします。

あとは、海外勢が使っているD301を入手して特性を比較してみたいです

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feed FM鉱石ラジオの実験⑥ FM鉱石ラジオ2号機の特性まとめ (2024/10/22 12:09:35)
検波回路をその後も弄ってみましたがあまり改善はありませんでした。レシオ検波も歪が少なくてよかったのですが最終的に出力が大きいフォスターシーレー検波回路(下図。D1D2は1S1926P3、L3は27uH、C3,C4は0.047uF、R1,R2は15kΩ)として2号機の実験は終りとします。最後にまとめです



1.最終回路図
R



2.特性のまとめ

①検波特性 1kHz 75kHz変調 at Fc=88MHz
オシロスコープで検波出力の電圧をみながらSGで変調波の周波数を変えてレベルをプロットしました。Qもそれなりに取れているようで
綺麗なカーブが観測できました。
スクリーンショット 2024-10-22 112002


②入力レベル vs 歪、S/N
SGから88MHzで1kHz 75kHz変調で入力してSGレベルを変化させたときの歪率THDとS/Nです。ダイオード出力ではレベルが低すぎて読めないためLM358 AF Amp.を通した値です。レベルが高いときにアンプで歪んでいるようなところもありますがこんなものかと。


スクリーンショット 2024-10-22 112422


3.外観と実験中の内部写真 (最終形ではありません)
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実験中の内部
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キャビティ特性
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4.本機の実用性について
本機の性能は、クリスタルイヤフォンで聴くとアンプなしで85dBμ程度、LM358ヘッドフォンアンプを使うと65dBμ程度まで聴こえます。屋外の移動受信でダイポールアンテナを使って電界強度を測定しながら数ポイントで実験してみたところ障害物や騒音がなければ半径25km距離内で無電源でクリスタルイヤフォンで聴くことができます。また、音声アンプを使えば40km以上でも聴こえるでしょう。これらを地図にプロットすると下図のようになります(内側25km、外側40km)。自宅で八木アンテナで受信すればさらに良好に受信可能です。

海外のFM鉱石ラジオでタワーの上の八木アンテナを使って多くのDX受信をされている方がどのくらいの性能の受信機を使われているのか分からなかったのですが、受信局の出力と距離から計算してみたところ本機とあまり変わらない性能とわかったのでよかったです。

スクリーンショット 2024-10-22 110925

最後に受信テストの写真など貼っておきます。また受信機を来月11/10の電波文化祭で展示しますのでご覧頂ければ嬉しいです

新木場公園(距離8km。TFM,JFM,文化放送を受信)
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狭山公園(距離34km。TFM,JFM,NHK,Nack5を受信)
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野山北、六道公園(距離40km。JFM,NHKを受信)
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所沢市城山神社 (距離27km。JFMを受信)
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feed FM鉱石ラジオの実験① 水晶振動子を使ったFM復調のアイデア (2024/10/21 20:25:06)
先月のNT東京でFM無電源ラジオをみた帰り道、簡単にFM検波する方法はないか考えてみました。

簡単なのは同調コイルの傾きを利用したスロープ検波になりますが、その時に水晶振動子を使えないかということを思いつきました。昔、クリスタルフィルターを実験している時にAM用の6kHz幅のフィルターでナローFMが綺麗に復調できたこともあります。

しかし、FM放送の周波数の水晶振動子は市販されていません。そこで、振動は弱くなりますが奇数倍を使って実験してみることにしました。

放送局の周波数から手持ちの水晶振動子を探すと16MHzのものがありました。5倍は80MHzですからFM東京と同じ周波数になります。

早速、回路を組んでみました。感度の変化を見るために入力はSGが接続できる50オームとして、1:9のトランスで450Ωにしたところで水晶振動子を通して倍電圧整流してクリスタルイヤホンで聴くという回路です。水晶振動子はご存知の通り、Qが高すぎて周波数幅が取れませんので、これで復調できるのか確認するのが実験の目的です。

回路を作り、SGから1kHzの100%変調波を入力したところ聴こえました。レベルは、-15dBmまで聴き取れる感度です。参考までに水晶をバイパスしてSGからAM信号を入力してみたところ-25dBmまで聴こえたので予想よりは使えそうな感じがしました。

しかし、このFMラジオで放送を聴くには最低でも10dBm程度は必要ですので実用性は殆どないようです。

回路図、SGから入力した信号の復調音は動画でご覧ください。






feed FM鉱石ラジオの実験② (2024/10/21 20:23:43)
前回の記事では、変調波を聴くには+10dBm程度の入力が必要で失敗に終わりました。送信所近くで聴くにしても-20dBm程度で聞こえないと実用性は殆どありません。

前回の試験でダイオードでAMを検波する場合の感度が-20dBmが聴こえる程度だったのでFMでもこのくらい聴こえれば移動すればよさそうです。しかし、どのような回路がよいのか分からなかったのでネットで検索したところ海外でクリスタルラジオという呼び名で自作を楽しんでいる方々がおられるのが分かりました。

そのときに見つけた文献は このようなもの でした。銅パイプで作られたキャビティに入った共振回路とレシオ検波からなる大型ラジオで30km離れたFM局を沢山受信されていました。さて、この装置でどのくらいの受信感度が得られているのか知りたかったのですがどこにも記載がありません。そういうことで一通り同じようなものを作って実験してみることにしました。

1.キャビティの製作
基本となるヘリカルレゾネーターは銅パイプを使ったHigh-Qのものとなるので、最初は同じようなものを作ってみました。キャビティは銅板で作成しようと思いましたが、有馬温泉の炭酸せんべいの缶があったので使ってみました。
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最初Qが低かったのですが、入出力回路をいろいろ実験した結果、Qは200以上とれるようになりました。その時の回路損失は、4dB程度となり少し多いのですが、検波効率を高める方が有利となるためにQを優先します。
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2.検波特性
このキャビティでスロープ検波で試したところ感度は-12dBm程度までSGの変調波が聴こえる程度でした。その後、先の文献のレシオ検波など試しましたが-15dBm程度であまり改善しません。

文献では検波ダイオードのことも書かれていました。私は手持ちのものを比較して一番よかった1S1916P3を使用しています。聞いた感じは1N60より5~10dBくらいよいようでしたが、海外の方々が使っているものとどのくらい差があるか分かりません。

その後、自分で考えて検波回路を実験しながら改善したところ-25dBm程度まで聴こえるようになったので屋外で受信実験をしてみることにしました。

検波特性は、1kHzで変調をかけたSGからの信号を周波数を変化させながらオシロで受信出力レベルをみてみます。+-200kHzと少し帯域が広いですがFM検波の形にはなっているようでした。
GZzPASBaAAAiTSw


SGで試験するとバリコンが非常にクリチカルです。そのためバーニアダイアルを取り付けいろいろ聞いているうちにバリコンの容量が少ない方がQが高いためよく聴こえることも分かりました。

3.外観
外観はこんな形になりました。持ち運びには少し大きいのですが、いい感じです。
IMG_3370


4.屋外実験
屋外実験は、高台の団地が障害物になりスカイツリーは見えない近所の丘(海抜42m、スカイツリーから27km)に登って試してみました。FM用ダイポールを使って自作電界強度計で測定した結果、スカイツリーからのJ-waveとNHKが82dBμVと聴こえそうなレベルだったので、無電源ラジオに切り替えて聞いてみました。

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結果、J-waveが聴こえました。初めてFM放送を無電源で聴くことができて感激です。道路や周りの騒音がなければ楽しめたと思います。NHKは変調度が低いので確認できませんでした。

今後は、さらに他のダイオードに交換したり、この設備で都内や山の上で受信を試みたいと思います。






feed FM鉱石ラジオの実験③ FM放送を使ったアンテナ比較 (2024/10/21 20:23:09)
前回、FM無電源ラジオで受信に成功したときに手持ちの各アンテナを持って行き受信電界強度測定を行いました。GAWANTモドキ、磁界ループ、そしてダイポールによる各放送局のレベルをみるとアンテナ利得の比較になります。値をみるとこれまでアマ無線で実験していた時の想定利得と同じでした。

まず、各アンテナの受信電界強度測定時の写真です。

GAWANTモドキ
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磁界ループ
IMG_3373

ダイポール
IMG_3372


強く受信できる局のみ測定しました。各アンテナの偏波面が異なるので局によって磁界ループよりGAWANTモドキの方が強い場合もあったりしますが、平均レベルからダイポールを基準にすると磁界ループの利得 -12dB、GAWANTモドキの利得 -17dBとなりました。ローカルFM放送局の信号は変化しないのでアンテナ実験で性能を求めるときに便利です。
スクリーンショット 2024-10-17 043123

また、今回受信に成功したのはJ-waveのみですが、受信電界強度83dBμVは(0dBm=107dBμVとすると)83-107=-24dBmとなり製作した受信限界値であったことが分かります。これらの値をよく頭に入れておくと電測で受信できる局が分かったり、受信できる場所探しに使えます

参考までにJ-waveはスカイツリーから7kW送信 ERP15kW、距離が27kmあり、受信電界強度を 計算で求める と以下のようになり計算値とほぼ一致するので、どこで受信可能かあらかじめ計算しておくこともできます。

また、製作した受信機は-10dBm程度の入力があれば静かな部屋で快適に聴こえるので、このグラフからスカイツリーが見える5km以内のところであれば楽しめるのではないかと思えます

スクリーンショット 2024-10-17 045250












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