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7L4WVU 自作アマチュア無線局 (2024/9/17 4:05:31)
現在データベースには 315 件のデータが登録されています。
関西ハムフェスで現地頒布用として準備していたのですが、オンラインになったので通頒を行います。
1.本装置の概要
本装置は、私、 7L4WVU
が趣味で設計製作した超小型の縦振り電鍵で、アマチュアの皆様に頒布するものです。
卓上では マグネット基台 、移動時は 脚アダプター を使用することで安定したキーイングが楽しめます。 接点は マイクロスイッチ を使用していますので高信頼。かつ、打点位置が中心に近くなるように設計していますのでマグネット基台を金属板に固定しなくても使用できます(軽いので動きますが...)。
また、脚アダプター装着時の
重量は僅か40g しかありませんので 移動用サブキーとしても最適
です。小型軽量の電鍵ですが、指で叩くようにすると快適に打つことができます
★紹介動画をご覧ください
2.本機の構成と頒布価格
下の写真(本体、マグネット基台、脚ベルト、脚ベルト用アダプター、および M3 ネジとナット 2
組)が 1
式分となります(写真は昨年バージョンの資料から流用しています。色と形は今回頒布のものと若干異なります)。
★頒布価格 3,200円(クリックポスト送料含む)
無線機接続用のケーブル(3.5mmプラグ)は付属されませんので各自ご用意ください。
3.注意事項
①
本装置は、趣味用の3Dプリンターを用いた自作品です。ケースに傷や変形がある場合があります。PLA素材を使用しておりますので、 高温の車内などにおいておくと変形する可能性があります。
また、極端な力を加えないようにしてください。
仕様は、適宜変更されます。
④
万一の事故や損失が生じた場合でも、当方は一切責任を負いません。
⑤ 不具合の際は、写真等を添付してお問い合わせください。ベストエフォートで対応します
4.申し込み方法
(1) 送付先
①郵便番号
②住所
③氏名
(2)ボディの色...青(左)、オレンジ(右)のどちらかを選択願います。
それでは、よろしくお願いします。
2月のブログでの紹介から、さらに画面を大きくし、晴天の屋外での使用でも見やすいように改良しました。
自分で使っていても、なかなか良いです。移動のときにもポケットに入れて持ち歩くのに最高です。
すでに QDZさんから昨日頒布 され、初回分は頒布完了したそうです。
私の方は、現在、他の機種の製作を行っていますので、まだ試作のみしかしておりませんが、頒布は、10月のイベントをターゲットに製作を進める予定ですのでもう少しお待ちください。
取り急ぎ、製作品の紹介動画を作成しましたので、ご覧になってお待ちください。
★取扱説明書は こちら です。
出展料は、アマチュアが出すには結構高いと感じていたが、今年は、コロナ分担金という名目でさらに2割程度高く設定されていたので出展を躊躇してしまう。
同じ日にMaker Fair Tokyoが予定されており、ネットで掲載されている出展費用のところをなんとなく眺めていて驚いた。
同じビッグサイトなのに特別割引で通常出展料の半額だという。。。
簡単に比較して下のような表を作ってみたが、条件は異なるもののあまりにも差がありすぎる。
おかしい...
何か間違っているのかも知れない。。。
自宅からメインでオンエアしている50MHz SSBを聴いていると出ている方が少なくなってきたと感じますが、逆にFT8モードは結構賑わっているようです。
私が最近使っているのは、カセットテープのケースにいれた50MHzのSSB/AM/CW自作トランシーバーです。SSBがでればFT8も運用可能ですので、送受切替のためのPCとの接続インターフェースを追加しています。
このトランシーバーは、10mWのQRPですが、FT8モードと最近の無線機の受信性能の向上から、GWで100km、Eスポでは1000km越えの交信も何度かできています。しかし、ロケーションやアンテナがよくありませんので、交信できるチャンスは多くありませんでした。
そういうことで、もう少しチャンスを増やす目的で100mWくらいまで増力するリニアアンプ(写真1)を製作してみました。
(写真1)製作した100mWリニアアンプの外観
2.親機の改造
外部リニアアンプとの接続で一番悩んだのは、送受信の切り替えです。ケーブルを出して接続するのは簡単ですが、スマートにしたいのでアンテナだけ接続できれば完了できるものを考えました。
結果として、親機の送信時にアンテナ端子に電圧を出すように改造してその電圧を利用してリニアアンプの送受信を切り替えることにしました。
超小型の自作トランシーバーで回路図がないので改造は難航しました(笑)。しかし、何とか送信時にアンテナ端子に2V程度でるようにできました(写真2)。
(写真2)カセットテープケースに入れたトランシーバーのアンテナ端子に送信時に電圧がかかるように改造した。
3.リニアアンプの回路
回路図を図1に示します。
ドライブは10mW、出力が100mWですので回路は、1石増幅で十分となります。送信FETとして海外製無線機にも使われているRQA0009を使用しました。送受信の切り替えはリレーを使用しました。
また、電源は、リチウムポリマー電池、充電基板を内蔵しており、外部のケーブルを不要としています。
4.製作
今回の部品の送信FET、リレーはSMDを使っていますが、製作が容易になるように 市販のユニバーサル基板(サンハヤト製ICB-88SEG) を使用して組み立てました。
この基板は、穴あき基板でありながら、片面がアース面となっているので安定した高周波動作が得られます。簡単にRFアンプなどを実験してみたいときなどにお薦めします。
写真3,4に組み立てた基板の表、裏を示します。製作はちょっと雑になってしまいました(笑)
(写真3)基板(表)
(写真4)基板(裏)
また、ケースは3Dプリンターで簡単に製作しました(写真5)。
(写真5)3Dプリンタで作ったケースに基板を実装
特性的には、CWだと200mW程度出すことができますが、SSBでは歪的に出力100mW程度が使える範囲でした。スプリアスは規格をクリアしています。
5.実際に運用してみて
大阪市内のマンションの4Fベランダにダイポールを上げて2週間ほど運用して、関西の40局と交信できました。(写真6,7)
10mWのときは、相手のCNが0dB以上のスーパーローカル局しか呼ぶことができませんでしたが、100mW出力となるとCQを出しても結構呼ばれることも多いので十分に楽しめました。
(写真6)FT8トランシーバとリニアアンプ
(写真7)自作の短縮ダイポール(マンションに囲まれていて西から南西の45度以外はNG)
今週は、少しずつソフトの作り込みを行いました。
小型、シンプルが特長なので、切り替えはロータリーエンコーダーとエンコーダーに付いている押しボタンスイッチのみとなります。
今回は、長押し検知を加えましたので機能を少し追加できることができました。
今のところの機能を以下に記載したいと思います。
①ノーマル機能
1-8chの送受信とEスポ検知用の27.005受信ができます。
受信レベルは、RSSIのdBμ表示ですので、1dBステップで他の無線機の出力比較を行ったり、電界強度測定などにも使えます。
また、アナログ丸メーターは特に必要でありませんが、CBのシンボルですので外せませんね。
わざわざ、デジタル値をアナログ電圧に演算してメーターを振らしています
ハムフェアまで時間がありますが、技適とか結構手間がかかりますので、間に合うように進めたいと思います。
①アンテナ特性の確認
昨年のWVU-1102で1.39mロッドアンテナでも結構飛んでくれましたので、今回も同じ電圧給電で進めます。2mくらいにするとどうしても筐体サイズとのバランスがとれないのでデザイン優先で。。。
一応、現状のインピーダンスなど測定データを残しておきます。27MHzで共振は取れているようです。ハンディなので持ち方や周囲状況で大きくインピーダンスは変化するので、あくまでも参考ということで...
②送信回路とのマッチング
前回は、出力200mWで広帯域トランスでマッチングをとっていましたが効率が良くなかったので、今回は、整合回路で合わせてみたいと思います。
終段の想定インピーダンスは変調によって変わるので、概算で入力電力を2W程度(7V、0.3Aくらい)23Ωくらいでしょうか。今回は、この部分をチューニングできるようにしてパワーアップを図れるか確認してみたいと思います。
整合回路は、終段のドレイン部を23Ω、直列L(150nH)、並列C(130pF)で50Ωとします。
Cは調整できるようにトリマを使うような回路で実験してみます
ローコストで簡単に昇圧できるのですが、このボード、説明には出力電流2Aとか書かれていますが、入力電圧を3.7Vなどの低い電圧で使用すると、出力は200mAしかでませんでした。このあたりがWVU1102が500mW出力にできない最大の理由でした。
今回、マッチングをとってもこの問題を解決しないと500mW機はできませんので、再度確認してみました。
また、手持ちで別のボード(HW668)もあったので同様に比較してみます。HW668は小型なので当然、電流容量が少ないと思って使っていなかったのですが、意外に使えることが分かりました。
確認方法は、定電圧電源から3.7Vでボードにいれて、出力を無負荷で8Vに設定。そのあと負荷に抵抗を接続したときの電圧と電流を測定した結果です。
これからみると、前MT3608では200mA程度の電流で使えなくなっていましたが、HW668だと300mA程度まで使えることが分かりました。
次回はHW668を使いたいと思いますが、ボリュームが縦型で今の基板では実装ができないため、別の機種で薄型ボリュームのボードを2種類ほど注文しました。届いたら確認してみたいと思います。
注文したものが、仮に使えなければ、最悪はHW668ボードのVRを外して固定抵抗に入れ替えて使用すれば使えそうです。
ファイナルは、RQA0009です。出力インピーダンスは変調されると変化するので不明ですが、だいたい20Ωくらいかと想定して、マッチング回路を以下のように計算しました。
この回路と現行のWVU‐1102で使っている1:4の広帯域トランスでの整合との出力を比較してみます。
ここで出力はバイアス電圧を上げると出ますので、規定の電流値における出力電力で比較することにしました。これによりどのあたりの電流のときに効率がよく使えているかが分かります。
実験回路です
データは、以下のとおりになりました。電圧は8Vto10Vとしてトータル電流が規定の値になるようにバイアス電圧を調整、そのときの出力を記録しています。
これを見ると、電流の大きいところが1:4トランスより出力がでるようです。実際はインピーダンスは想定より低いのかも知れません。
だいたいの目安だけつけておけば、フィルタ回路と組み合わせて整合させるので、今の段階ではこれで終わりにしておきます
一応、インピーダンスが10Ω程度であれば、以下のようにLを小さくしてCを大きくすれば整合が取れます。実際はなかなか計算通りにはいかないので、最終はトリマコンデンサで合わせるようにします
秋月に3SK291というデュアルゲートFETがあり、データをみたところNFも1.5㏈と低いし利得もかなりありそうなので実験してみました。
①回路と実験ボード
回路は、標準的なものでG1とG2の電圧の変化でどのように利得が変化するのかを主に調べます
実験基板は、エッチングして作りました。コイルは5kです。。。小さいので巻くのが大変!
17回も巻く必要があります。また、5kはコアの可変範囲が狭いので使いにくいです
②特性
<周波数特性>
まず、電圧はリチウムポリマ電池の3.7Vを想定して3.8Vとし、データからNF1.5㏈程度のIddが10mA程度になるようにG1(V)を調整します。約1.6Vでした。
回路図で作ったところ発振したので、電源ラインに電界コンデンサ10µFを追加したところ防止できました。やはり手抜きはいけないです(笑)
この状態で、G2を最大の3.8Vにしたときの周波数特性です。コイルの巻き数もちょうどよい感じです。
アンプの入力に30dBのアッテネータを入れてNanoVNAで測定しました。
27MHzで,32dBも利得があります。最近のデバイスはNFも低くて、利得もすごいものばかりなのでうれしくなりますね。価格も安いし。。。
G2の変化に対するGainです。1Vから3.8Vまで変化させると40㏈も可変できます。
また、1Vからさらに下げるとさらに急激に利得が低下します。
トータルで80㏈もレベルを可変できます...すごいです。
参考までに、データシートは、800MHzのものがあります。800MHzでも40㏈は可変できるようです。
そして、1Vくらいで急激に利得減となります。
<IMD特性>
27.000MHz と 27.002kHzの2信号を入れてIMDをみてみます。
発振器のレベルは-20dBm x2波です。入力ATTは、28dB入った状態。
アンプの利得は、34dBとなりました。
OIP3は、計算すると10.4dBmくらいです。
聴くところによると、3SK291は、AGC動作のときの歪が多いような情報もありましたので、一通り完成したらG2の電圧を可変してIMをみてみたいと思います。
実験用シャーシに組み込んでみました。AM30パーセント変調で、感度は-127dBmでも聞こえるので十分です
本日は、受信ミキサです。WVU1102では、定番のSA602を使っていました。定番ICなのですが、以下のような問題があり、量産頒布に踏み切れなかった理由となっていました。
①SA602は電圧の規格が4V以上に対して、リチウム電池3.7Vと無理やり使っていた。そのため電圧が下がるとゲインの低下が大きかった。
②RF入力側への局発の漏れが大きい。Si5352の高調波レベルが高いことも加えて、受信状態における副次的発射レベルのスペックをクリアするために、基板対策に時間がかかった。
そこで、ずっと低電圧で使えるミキサを探していたのですが、今回NJM2288をテストして使えそうなので変更することにしました。
<回路>
回路は、データシートのものを使っています。入出力のインピーダンスは820Ωとなりますが、変換利得9㏈、2Vでの動作は魅力的です。局発レベルも-15dBmと低く、RF入力ポートへの漏れが-40dBと低いらしいので即実験しました。
懸念点としては、IP3レベルはそんなに高くないことと周波数レンジがUHF用なのでHFだとどのようになるか確認が必要となります。
FEATURES Wide Operating Voltage 2V to 5.5V
Conversion Gain 9dB @V+=2.2V, 429MHz input
Input Frequency 300MHz to Up to 500MHz (recommended range)
Third - Order Intercept Point --12dBm @V+=2.2V, 429MHz input
Local Input Resistance 9.1kΩ
<変換利得とIMD測定結果>
いつものように2信号発生器を使って測定しました。入力インピーダンスはミスマッチ状態なので変換利得が、-1dB程度とデータシートより10dB程度下がっています。
OIP3は、データシートとほぼ同じデータとなりました。
-13dBmと通常のミキサに比べて低いです。
相互変調による妨害波ある程度受けるかも知れませんが、CBのチャンネルは中波ラジオのように等間隔ではないので、あまり気にしなくてもよいかもしれません。
<LO→RF入力ポートへの漏れ>
これまで使っていたSA602と比較してみました。実験用シャーシにNJM2288(ディスプレイの下)、SA602(一番下のボード)
結果は以下のようにかなり漏れが少ないことが分かりました。
ここでは、局発にSi5351の出力フィルタなしで入れてます。
かなり高調波が出ている状態で0-1GHzの漏れを見てみました。
局発周波数での漏れは低かったのですが、高調波の周波数に対する漏れの低減量は期待ほどではなく、そこそこ漏れています。それでも-77dBmが最高レベルなので、これまでより20㏈近くマージンがとれそうです。
さらに受信アンプも入りますので、基板で変な高調波を拾わなければ大丈夫と思います。
RF入力ポートでのスペアナ画像です。上がNJM2288、下がSA602となります。
左がLO周波数(27MHz+10.7MHz)、右が0-1GHzです。