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link JR4GPAの「つぶやき」 JR4GPAの「つぶやき」 (2024/5/2 12:06:06)

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feed TS-940S 修理 その2 (2022/3/1 12:37:05)
TS-940S の修理の続きです。

間にFT-1000MP Mark-Vの修理をしていたので、TS-940Sの修理が
遅れてしまいました。

ファイナルユニットの部品交換を終えましたが、本体が動作しない事には
出番がありません。
PLLの不具合ですので、少しでも軽くするために、ファイナルユニットは
元に戻さず調査開始です。

この機種、PLLユニットに余裕がなかったのか、ひとつのループのVCOが
RFユニットに実装されています。
下限から9MHzまでのVCOがうまく動作していないません。
6MHzから上は良いのですが、それ以下だとUNLOCKが出なくても
復調音がおかしくなります。

VCOのバリキャップ、FETを疑いましたが、問題はありません。
良く言われているコイルを調整したいのですが、L74、L75、L76と
3つもあるので、多くの方がやっている 「適当に回して見る」
なんてやってもBPFなので、どこが最良点なのかが分かりませんから
トラジェネとスペアナを繋いで、サービスマニュアルのような波形になるように
調整してみました。




サービスマニュアルだと、高い周波数側がかなり上がった波形になっていますが
コイルを調整してもそのようにはなりませんでした。
今回問題なのは下側の周波数ですが、レベル的に高いバンドと変わりありませんので
ここはこれで良しとします。

これでUNLOCK解消かと思いましたが、まだ若干PLLへのフィードバックの信号レベルが
不足していますので、部品の定数変更でレベル確保を行い、一部の周波数に出ていたUNLOCKが
無くなり、全周波数LOCKとなりました。めでたし、めでたし。

ここでPAユニットを元に戻し、出力確認ですが、出力が足りません。
バンドごとに違い20Wから80Wしかありません。
はあ....

測定器で追いかけて、再調整をすると見事各バンド約100Wとなりました。
が、しかし24MHzと28MHzでSSBにして、マイクに向かって
「アーーーー」と言うと、パワーがバーーーーーンと上がります。
ヤバイヤバイ、そうです、「発振」しています。
えーーーーー。

ここは慌てず、経験から不良部品の交換で対処。
発振が止まりました。

また問題が発生しました。
何度もRFユニットを外したり、取り付けたりしていたら、コネクタが抜けました。
あーーー、アース線をつまんで圧着してないじゃないか。
高周波ですよ!



ちゃんとコネクタ圧着時にアース線をつまんでおきました。


他の個所も怪しかったので、取り替えました。







これで、一応まともに動作するようになりましたので、次の休みは調整を行います。
まだ、どんな不具合が飛び出すかわかりませんので、安心は出来ませんが
やっとゴールが見えてきました。
この時代の無線機は、自分で修理出来るのがありがたいですね。

さあ、もう一息!







feed FT-1000MP Mark-V 修理 (2022/2/20 17:47:31)
FT-1000MP Mark-V の修理です。

昨晩、一杯飲んでMark-Vでラジオを聞いていたら、椅子に座ったまま
いつのまにか眠ってしまいました。
ふと、目覚めてRIGを見ると、周波数表示が

「.100.00」

ん? 寝ぼけていて状況が良く分かりません。
こんな周波数聞いてないぞ.....
100KHzとは何が起こった?

バンドスイッチの14MHzをポチッ。
押した通りのバンドの14MHzにはなるのですが、DOWN方向に勝手にスキャンが始まります。
え?
じゃあ10MHzは? 同じです。
どのバンドスイッチを押しても、すぐにスキャンが始まります。

眠っている間に壊れて、どんどんダウンスキャンして、下限の周波数で張り付いていたのです!

マイクは繋いでないので、マイクのDOWNボタンが押されたままでもないし
本体にスキャンなんてボタンあったっけ?
無いよなあ。
じゃあ何でスキャンを始める?

そう言えば、数日前にリセットした時の初期値である
「7.000.00 LSB」 に勝手になっていた事がありました。
バックアップ電池が消耗して、毎回初期値で立ち上がるようになったか。
ラックから引っ張り出して電池交換するのは面倒だなあと思っていたのですが
それ以降初期値で立ち上がることありませんでしたので、そのままにしていました。

と、言う事はCPUのトラブルか?とも思いましたが
CPUが死んでいれば、スキャンもかからないし、周波数表示も
バンド切り替えも出来ないはず。
回路図を出して来て、深夜の
「一人作戦会議」
です。

UP/DOWNを制御する部分の、DOWN側のトランジスタの
E-C間ショートだなと言う推測で、太陽が昇ってきたので
寝る事にしました。

そして、朝ーーーーっ!
お楽しみの、修理開始です。
1時間もあれば終わるなと、気楽な気持ちで修理開始。


オシロスコープで目的のトランジスタを測定。
ガーーーーーーーン,予想は 「大外れ」

オシロスコープのプローブ片手に、回路図から回路を追いかけます。
みーーーつけた。

こんな部品持ってたっけ?

探す
探す
探す

あった!

交換して、緊張の電源ON!
スキャンが止まって、目的の周波数に気持ちよく合わせられます。



直りました。
めでたし、めでたし。

せっかく TS-940S の修理をしようと思ったのに、とんだ邪魔が入ってしまいました。
あー疲れた。
次の休みこそは、 TS-940S だぞ。






feed TS-940S 修理 (2022/2/19 17:41:40)
TS-940S の修理です。

棚の飾りになっている TS-940S ですが、売りに出すために動作確認をしようと
通電してみると、あらららPLLがUNLOCKを出しているじゃないですか。
まあ、この機種には良くある現象なので、びっくりはしませんが。

いつものように調整すれば良いかなと調整をしてみましたが、今回は様子が違います。
調整だけでは直りそうにありません。
これは重症です。腰を据えて調査しなければなりません。
ちょっと時間がかかりそうです。

他の部分もと、PLLをとっとと直せばよい物を今までの経験から、変えておいた方が良い
部品があるからと、ファイナルユニットを触り始めたのでさらに時間がかかります。

気になる部品を外して測定すると、うーん交換した方が良いかな....
あ、この部品持ってないぞなんてリストアップして、他の無線機の
部品も一緒になんてやっていると、すぐに一日が終わってしまいます。

分解ばらばらで保管してあったのですが、先日部品が届いたので部品交換をして組み立てました。


放熱用のシリコーングリスがカチカチになっていたので、拭き取って新しいのを塗布します。






せっかく分解したので、空冷用のファンに注油をと目をやると、すごい埃です。



清掃&注油をしておきました。

そんな事より、PLLを直さなくては。
あれこれ闇雲に触って見ても直らないので、回路図を片手に、いつもの
「一人作戦会議」
を行います。

不具合部分の回路を頭に叩き込んだので、測定器で頭に描いた通りの動作をしているか
どこでおかしくなっているかを調査開始です。
素直に直れば良いのですが......

こんな事をしているので、時間ばかりかかって、無線機の前に座っている時間が無いので
QSO数は延びません。


feed FT-980 修理 (2022/2/12 11:39:29)
FT-980 の修理です。

毎週BLOGを更新しようと思うには思うのですが、訳の分からない現象ばかりで
修理に熱中して、BLOGの更新は後回しになってしまいます....
部品入手の都合で、あれをやりながら、これをやりながら、それもやりながらと
頭の中は大パニックです。

既に、この無線機はオーナーさんの元に返却して、昔のアナログRIGを楽しんでおられます。
返却前にBLOGを更新しようと思ったのですが、自分の無線機を棚から出して来たら
動作品で保管していたのが、いつの間にか動作しなくなっていたので、それを
修理していたら、BLOGの更新は後回しに。

さて、本題です。
ご依頼内容は、
・感度が悪い
・Sメーターの振れが悪い

との事で、受信部のFETかトランジスタでも飛んだか?と軽い気持ちで作業を開始しましたが
予想が外れて、大捜索になってしまいました。

各部、出力レベルから探ってゆきます。



AC100Vがむき出しですので、触らないようにテーブで隠して作業をします。



思うように部品面で測定できない時は、こんな危険な格好で測定



毎度のことですが、この年代の無線機の基板は「試作品か?」と思ってしまいます。
売れ売れ!作れ作れ!いくらでも売れる、考えてる暇はない、こことここに
部品が無いぞ、しまったパターン変更する暇がないぞ、裏部品追加しといてって
感じでしょうね。

やっと動作がおかしい部分を発見!
ここの電圧は、これ位のはずと回路図から予想を立てながら確認。
しかし、そのおかしくなった部分の電圧には普通ではならないはず。
じゃあ、トランジスタか?、ダイオードか?  半田クラックか? あらゆる不具合を想定します。
色々測定したり、交換したりしましたが状況は変わらず。

結局、部品が悪い訳でもなく、調整ずれでもなくでもこの回路で動いていたんですよね。
どこかに修理に出されたのか、その怪しい回路は他の方も怪しいと思われたようで
部品のリードをカットして再度半田付けして接続されていました。

動作していた無線機を壊れて何も手を付けずにすぐにお送り頂ければ
勝負が早いのですが、あちこち触られたとか、10年以上放置していたとかとなると
色々考えなければなりませんし、複数故障を疑わなければならないので、かなり難しくなります。

今回のFT-980も20年ほど放置されていたようです。
最終的に、電圧が上がらないので感度が悪いのではなく、電圧が上がり過ぎているので感度が悪いと
言う事でした。じゃあ、調整して電圧が出ないようにすれば?と考えてしまいますが、電圧が出ないように
調整すると、目的の信号も無くなってしまいます。
感度を良くして、電圧が上がらないようにする?そんな事は出来ませんので
部品定数の変更で、必要な電圧が得られるようにしました。
従来、この回路でちゃんと動作していたようですが、約20年放置されていたようなので
完全にオリジナルの回路定数のままで感度を元に戻すことは不可能と考え、このような処置としました。
ボリュームで調整できるようにしてあれば大して悩む回路でもなかったのですが....
送信部には影響を与えない回路ですし、違和感なく信号が聞こえておりますので、良しとしましょう。

他にもAM,FM,SSBでAFで出力レベルが違うと言うのがありましたが、ここも調整ボリューム等は無く
改造しか方法はありませんので、そのままとしました。
お金と時間をかければ、良くはなりますが、古い無線機ですのである程度の妥協は必要です。





先程も書きましたが、
「おかしくなったらすぐ修理に出す」が基本ですね。
プロの修理屋さんに頼むと、時間単価で計算されますので、こう言う壊れ方だと
結構な金額になると思います。その前に改造の対応をしてくれるかですが....
すぐに修理に出せば、すんなり修理できるので安く仕上がるはずです!

さて、部品が届いたので、自分の無線機と格闘しますか。
これまた難しい修理なんです!!!






feed FT-900 修理 (2022/1/3 15:41:48)
FT-900 の修理です。

修理するつもりではなく、調整をするつもりでした。
そして、修理後は売りに出す予定でしたが、いつのまにか修理に....

FT-900 が複数台あるので、整理をしようと売りに出す候補を
棚から調整デスクに。

じゃあ、いつものように基準周波数から始めるかな。
PLL関係はすんなり仕上がりそうでしたが、基準周波数のトリマは
次のオーナーさんに安心して使って頂こうと新品に交換する事にしました。
交換するためには、あの面倒なLOCAL UNITをひっくり返します。
やったことがある方なら
「あー、あれね、電線がいっぱいで大変なんだよね。」
と思われるでしょう。





電線の束と格闘して、コネクタを外してやっとの思いで、ひっくり返せました。



ひっくり返すと、必ず気になるのがアースバー。半田で固定してあるのですが
テンションガかかっているので、基板を外したり付けたりしていると半田クラックが入って

「ポロッ」 

っと取れるのです。
基板を裏返したついでに、再半田をしておきます。
こんな物、半田が取れて転がりまわったら、銅の板ですので、バッチリ電気が流れてくれます。
そうです、転がりまわると パッチン パッチン ショートしまくりで部品を壊してくれます。





トリマを交換したら、もちろん調整をしなければなりません。
そして、受信部へ。
Sメーターの振れ具合や、各部コイルを調整して終了。

そして送信部に移ります。
基準の14MHzで確認すると、パワーが低い。あ、調整ズレね。
と思ったが、嫌な予感。FT-900で時々遭遇する

「高い周波数に行くほどパワーが低くなる」

現象です。

1.9MHz 100W
3.5MHz 100W
7MHz 100W
10MHz 90W
14MHz 70W
28MHz 30W
だめだこりゃ。

で、この症状は知っているので、不具合部品はすぐに交換。
これで各バンド100W出る様になりました。

キャリアポイント調整、キャリアサプレッション調整とどんどん進んで行き
ケースを戻して、はい一丁上がりと。
では長時間エージングにかかりましょうかと、ダミーロード相手に
送信して見ると、パワーが全く出ません。

え?

そうです、ここからが魔の2日になろうとは.....


feed 新年 (2022/1/1 18:34:00)
本年も、よろしくお願いいたします。

2021年は、BLOGの書き込みが激減でしたが
今年は従来通り、1週間に1度は書き込みできるよう
頑張りたいと思います。

昨年末は、棚の整理をして出てきた、複数台ある FT-900 を
引っ張り出してきて、お嫁に出す準備のため、調整をしていたらトラブル発生。
え、何でこうなる? あーでもない、こーでもないと2日に渡り不具合個所の大捜索。
やられた!で不具合を発見したのが年越しまであと5時間の所。
何やってんだか....

2021年4月18日のBLOG  「今年は はずれ年 !!」
に書いたように、年明けからはずれ連発。そして、それからも外れが継続して連発、結局1年中はずれでした。
まさか最後の最後までやらかすとは思いませんでした。
その修理はまだ未整理なので、また後日。


feed FT-1000MP MARK-V リードリレー 修理 (2021/12/25 19:17:06)
FT-1000MP MARK-V に使われているリードリレーの修理です。

雷様が通過してしまい、リレー内部の接点が破壊されていたので、代替えリレーで修理しました。
どんな風に壊れているのか取り外したリードリレーを分解してみました。
そのまま捨てるつもりでしたが、この接点部分の部品ならどこかにあったはずと
探してみたらありました。何でこんな物持っているか?それはある工作で使う予定でしたが
その工作が進んでいないので保管してあったのです。


上が破壊された接点部分 下が部品箱から発掘した接点部分
OFF時の接点間隔がちょっと狭いかな?



このTC-112NVと言うリードリレーの仕様が分かりませんので、修理したリレーの性能が同等なのか
劣っているのかさっぱり分かりませんが、入手できるTC-112NVと似たようなサイズのリードリレーの
仕様と比べて見ると、この接点は遜色は無い様に思えます。
送信時200Wの信号が通過していて、そこにリレーの接点の片側がつながっていますので
接点間を雷のようにスパークして送信波が飛び込んでしまったら受信部が破壊されます。
接点間隔が広い方が安心していられるのです。
空気中じゃなくて、窒素ガスが封入されているのである程度安心と言えば安心なのですが。

定格からすると、DC150V 0.5AがON/OFF出来るようですが、高周波だとどうなのか
情報が無いのでやってみるしかありません。


青いテープの中心部に接点部を挿入します。(以前のBLOGの画像を再使用)



今回組み込んだ接点の仕様は
・窒素ガス封入
・定格接点容量(DC):0.5A/150V
・接点抵抗:0.1Ω
・動作時間:0.5ms
・復帰時間:0.3ms


元に戻して、外から見ると分かりません!



次回修理することがあったら修理したこのリレーを組み込んでみたいと思います。(大バクチ!!!)

今回は代替えリレーで修理してしまったのと、基板を外すのが地獄の様な基板なので
もう一度分解して交換する気にはなれません.....
だから 「次回修理することがあったら」 なのです!

もう分解しなければならない故障が無い事を祈るのみです。


feed FT-1000MP MARK-V 修理 最終 (2021/12/18 10:57:10)
FT-1000MP MARK-V の修理の続きです。

TUNER-MAIN UNITを外して、不良部品確定の物はすべて交換しました。
しかし雷が通過したとなると、部品の絶対最大定格を超えたものは
見た目では何ともなくても、内部で破壊されている可能性があります。
データシートを片手に、壊れているであろう部品の選定に入ります。


コンデンサ、ダイオードなど、数点が候補に上がりました。
入手も難しくなく、単価も安い物なので怪しい部品はおしみなく交換しておきました。
それらの部品を測定して見ると、確かに内部破壊されているものもありました。
その反面、全く異常がなく、「すげー、耐えたんかい!」と言う部品もありました。


TUNER-MAIN UNITは直ったと思われますので、組み立てて次のユニットにかかりますが
本当に直っていると言う保証は無いので、前回の4本の線の半田付けはせずに元に戻します。
半田付けしてから不具合を発見すると、またあの作業を繰り返さないといけませんので......

次はいよいよRF UNITの割れたダイオードの交換です。


FT-1000MP MARK-V (その1)の画像を再度



このダイオードの交換はそんなに難しくないのですが、もう一つ測定して壊れていると
判断したダイオードは、リレーが邪魔をして交換できません。


以前違う機種で。ユーザーが何か部品を交換しようとしたらしく、その部品に集中して半田ごてを
当てたら、リレーのケースに半田ごてが接触してリレーのケースを溶かしてしまい、リレーの接点が解けた樹脂で
固定されてしまい、修理をあきらめてしまったらしい無線機を中古無線機屋さんで購入したことがあります。
たった一つの部品交換でも、細心に注意を払わないと、ジャンクになってしまいます。
他にも、リレーが外れないので、長時間半田ごてを当てたらしく、コイルの髪の毛より細い線を
溶かしてしまったと言う、笑えない無線機も購入したことがありました。
素早く外さないと、壊してしまいます。


まず、邪魔になるリレーを素早く外します。



半田ごてが入るようになったので。不良部品を交換して、リレーを戻します。



これで交換作業は終了で、直っているはずです。
なんていつも騙されるんですよね。あーーーやっちまった、あれも交換し解きゃよかったってね!

雷様の通過した無線機は、回路図でここと、こことなんて考えただけでは解決しませんので
電源を入れてみるしかありません。

組み立てて、パワーON。
煙が上がらないか、炸裂音はしないか、異臭はしないかなど神経を集中して最新の注意を払います。
当然右手は電源スイッチがすぐ切れるように、スイッチから手を放しません。

異常がなさそうなので、SGから信号を入れて感度の確認です。
問題ありません。1.8MHzから28MHzまでのアマチュアバンドの感度はすべてよし。
アンテナA,、アンテナBも確認します。ここも問題ありません。
一番最初に雷様が通過したとこなので、切り替えリレーの接点溶着を考えましたが
問題ありません。アイソレーションも問題ないようです。


感度極悪から復活です!



次に送信はどうか試験をします。
チューナーOFF よしっ!
これを確認しないと、TUNER-MAIN UNITの電線4本をまだ半田付けしていませんので。

ダミーロードを繋いで、パワーをじわっと上げて行きます。
200Wちゃんと出て問題ありません。
ここまで確認が出来ると、もう先程の4本を半田付けしても良いでしょう。
最後にチューナーをONにして、チューニング動作を確認して作業終了です。

出来たーーーーーー!


今回交換した部品の一部です。


大きさの比較に、右の棒状の物は0.5mmのシャープペンシルの芯です。
素人に出来る部品の限界ですね。最近の無線機はまず直せません。
無線機も他の家電のように壊れた基板ごと交換、修理受付終了後は壊れたら粗大ごみと言う道を
たどるのでしょうかね。それとも神業的交換ができる方が修理をしてくれるのかもしれません。
その頃には私はこの世にいないか......


今回の無線機は落雷品なので、メーカーさんは見てくれないと思いますが、メーカー以外の業者さんにお願いすると
時間単価xx円、半日xx円とか一日xx円で換算されると思います。
それを考えると、ざっくり4万円から8万位の作業ではないかと想像します。(勝手に想像!)
自分で交換したので、部品代は¥2,000程度でした!
フロントパネルを外したり、複数の基板を外したり、これらの地獄のような作業を
考えると、完璧に仕上げてくれる業者さんの値段は妥当かも知れませんね。

素人修理人は、壊れたら「部品取り」と腹をくくって作業しますので。HI
直ればラッキー、直らなければジャンク!

楽しく遊べました。棚の飾りがまた増えました......





feed FT-1000MP MARK-V 修理 その2 (2021/12/4 20:44:53)
FT-1000MP MARK-V の修理の続きです。

RF UNITの途中から信号を入れると、元気良くSメーターを振らせて受信しているのが
分かった所で、ふと目を向けるとアレスターがスパークしたように見えます。





ん?





「自爆」だとしたら、ここのアレスターはスパークしないはず。
だとすると、ゲゲッ 雷だ!

さらに調べて行くと、その後の回路に入っている放電電圧の低いアレスターは炸裂していました。





このアレスターの前にリードリレーがありますので、接点が融着している可能性があります。
なるほど、それでRFユニットまで到達してダイオードが割れていたんだ。

でも、前回試験したRF UNITの途中にSGから信号を入れてやると、感度が良い事から
近所に落雷があって、その「おこぼれ」を頂戴した程度だと考えられます。
以前見た落雷の無線機は、基板が黒焦げでかなり焼損していましたので
この無線機はまだましな方でしょう。

「自爆」と「雷」では壊れる部分が違ってきますので、雷様が通過したものとして
修理を進めて行きましょうか。

アレスターは普段は関係ない部分ですので、不良のアレスターは取り外して、とりあえずリアパネルのアンテナ端子から
信号を入れて、ちゃんと受信できるようにする所から始めて行きます。

この無線機に電源が入っていた時にやられたのか、電源を落としている時に
やられたのか、前オーナーから聞ける訳では無いので、両方をのケースを考えながら
修理を進めます。

まずはリードリレーを点検します。
下の画像は炸裂したアレスターがまだ実装されている画像です。
炸裂して基板に煙?が付着したのかアレスターの周りは真っ白になっています。
リレーの接点は絶望的....



このリレーを外して、単体で点検します。
ONさせると接点が導通しますが、OFFでも抵抗値が無限大になりません。
接点融着が疑われますので交換したいのですが、同じリレーは入手出来そうにもありませんので
データシート片手に入手出来そうで、実装出来そうなリレーを探します。
重要ポイントは、応答速度です。CWのフルブレークインを考慮しjなくてはなりません。
選定を誤って、「自爆」させるといけませんから......

不具合の状態を調べたいので、外したリレーを分解してみます。





心臓部の接点部分を取り外そうとすると、割れて分解してしまっています。






話は前後しますが、このリレーが載っている、TUNER-MAIN UNITは外すのが大変。これを修理した後に
元に戻すことを考えたら憂鬱です.....
下側のTUNER-CNTL UNITの基板のバリコン 2個から電線が伸びて、この基板に貫通しているのですが
その穴が小さいので、今までの電線4本がうまく貫通するわけがありません。
それに同軸が短いからコネクタに挿すのがさあ大変!
やった事のある方なら、ああ、あれね。そうそう大変なんだよねって言われるでしょう。

滅多に見る事の無い基板(TUNER CNTL UNIT) ですので、1枚載せておきます。



TUNER-MAIN UNITの修理が終わったので、元に戻します。
そのままの電線では4本の電線をうまく貫通させることが出来ませんでしたので
電線を交換して貫通にトライです。
ここで電線を同じ長さにすると、貫通させにくいので、長さを変えて半田付けします。





うまく元に戻せましたので、次はいよいよ問題のRF UNITと参ります。
今回も長文となりましたので、この続きはまた次回。


引っ張るなー!








feed FT-1000MP MARK-V 修理 (2021/11/28 12:03:23)
FT-1000MP MARK-V の修理です。

FT-900の調整はどうなった?
MARK-Vの部品を通販で入手する必要がありそうなので
先にこれのリストアップをしてから、FT-900の調整をします....

MARK-Vの状態は
・受信感度極悪
・送信は恐ろしくて出来ない
 MARK-Vの回路は送信パワーが通過するラインから、受信時はリレーでアンテナを
 拝借する回路になっているので、リレー接点の溶着などでうまく切変わらなかったら
 自分の出した電波が受信部にそのまま入って 「自爆!」 します。
・フロントパネルのボタンが反応しない
と言うのが主な修理内容。

とりあえず、フロントパネルのボタンが反応しないと試験が難しいですので、それから始めます。
フロントパネルを外さずに、点検するつもりでしたが、不具合個所を対処して、フロントパネルの
ボタンが動作するようになったと喜んで基板をねじ止めしたら あららら MOXのボタンが外れて
本体を振ると中でカラカラ言がしています。

やっちまった。

こうなってしまうと、フロントパネルを外さないと、どうにもなりません。

外すか......





外したついでに、入っていたホコリを取り除き、表示部の帯電防止処理をして組み立てました。
フロントパネルのボタンがすべて動作するのを確認して、やっと受信部の点検が出来る様になりました。

SGから信号を入れてみると、どのバンドも60dB程度感度が低下しています。
(RS 59+20dBの局がRS 51で聞こえる程度)
これは持病の 自爆 をして、受信回路の一部を焼いたか????

受信信号は、アンテナからまずTUNER MAIN UNITに入ります。
ここに自爆するリレーがありますので、目視点検します。
基板のレジストが焦げているところがあります。
テスターで見てみると、パターンが焼損まではしていません。ちゃんと繋がっています。
なんで焦げたんだろう。やっぱり自爆か?

次に、PAユニットを持ち上げると、その下にRF UNITが見えてきます。
目視すると、ダイオードが割れています。
ますます自爆が有力!?




オシロスコープでどこまで制御信号が動作するか調べたいのですが、手が1本足りません。
右手にオシロスコープのプローブ、左手でPA UNITを支えると、無線機の電源のON/OFFが出来ません。
煙が上がったり、異臭がしたらすぐに電源を落とさないといけないので、片手は必ず
フリーにする必要があります。

XYLにここ持っといて! なんて何時間もお願いできませんので金具を自作して見ました。





これで両手が使えるようになりましたので、測定して見ると、もう一個ダイオートが壊れていますが
ラッキーな事に制御回路は生きていましたので、ダイオードが防波堤になってくれたようです。

その回路の後にSGから信号を入れると、正常なMARK-Vと同じくらいの
感度で受信できていますので、同軸コネクタからRF UNITまでの回路を修理すれば良さそうです。
良かった良かった!

待てよ、送信部は大丈夫かな?
送信の試験が出来るのは、まだ先になりそうです。
まあどうにかなるでしょう。


一安心して、改めて目をある部分に目を向けると
え??????
あっ!!!!

長文になったので、それは次回に。
















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