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7K1BIB/AC1AMの業務日誌 (2024/5/6 10:35:34)
現在データベースには 144 件のデータが登録されています。
7K1BIBの常置場所がある東京都杉並区(JCC100115)は、今年で区制施行90周年を迎えます。
アマチュア無線界としてもこの慶事をお祝いし宣伝したく、 JN1VVR局 が中心となって「杉並区区制施行90周年記念局」を(体験局付きで)をやりたい!というプロジェクトが始まりました。まずはその母体を作ろうと、「杉並区アマチュア無線クラブ」の社団局を申請中です。
さて、2022年5月5日(祝)、杉並区内の数少ない高台、 大宮夕日が丘広場 に、発起メンバー数名が集まりました。
いつもは自宅から夕日が丘広場まで散歩がてら歩いて行くのですが、今日は機材が多いのでバスを使いました。いい天気。遠足みたいにワクワクしています。
12時少し前に現地到着。他の皆さんはもう始めていました。これは「ハンディホイップもラジアルを付けると飛びが良くなる」というイケナイこと(ってことはないですが)を、大の大人がよってたかってFUI高校生君に教えている図。
さて、今日は、試してみたいことが3つありました。
試したかったこと:その1
ダイヤモンドアンテナの RHM12 を立てるのにちょうどよさそうな 三脚をAliExpressで調達できた ので、試してみること。
風もゆるやかで、しっかりと立ちました。基台は コメットの万能基台CST-20 です。
ただ、ラジアル線5本引いてみても、29MHzでSWRが2以下に下がりません。ラジアル線を伸ばしてもくしゃくしゃに丸めてもダメ。三脚を伸ばしてみてもダメ・・・天を仰ぐと、そこには木陰を作っている大木が。ひょっとして生木の下ではダメか?と思い、試みに木の下から抜け出してみると・・・バッチリ1.5以下に下がりました!地面の状態は変わらなかったので、おそらくこの木の影響と思われます。こんなことは初めての経験でした。
で、29MHz/FM帯を聞いてみると、8エリア北海道が大オープンしています。VVR局は、今話題の10mハンディ機「 QTY28 」4Wで江別市とQSOに成功し、至極ご満悦^^。私もRHM12+IC-705/5Wで小樽とつながりました。
試したかったこと:その2
しばらく前に調達した 持ち運びできるクロス八木 でFMサテライトに挑戦。14時過ぎのPO-101はダウンリンクを受信できたものの、訳がわからずQSOならず。14時40分過ぎのSO-50を狙います。
今回は、2mダウンリンクのワッチはFUI局にお願いし、私は430の送信に集中。パスの後半、九州局が私のコールサインを呼ぶ声をFUI局が見事にキャッチしてくれて、QSOに成功!これが、私にとって初のサテライト交信になりました!
試したかったこと:その3
こどもの日の今日は、南極の8J1RLと日本の子供たちとのスケジュールQSOが予定されていました。17時過ぎ、南大塚のJA1RLだけでも聞こえたらいいかなとワッチ開始。
なんと、RHM12とIC-705の組み合わせで、JA1RL側だけでなく、8J1RLも51で受信できてしまいました。 去年は大阪池田市の1kW関ハム記念局8N3Qですら南極からの信号を受信できなかった のです。サイクル25が進んで、コンディションは確実に上がっていますね!杉並区クラブのメンバーと喜びを分かち合いました。
どうもいろいろくっちゃべってしまってQSOはあまりしませんでしたが、爽やかな初夏の陽気のもと行われた「杉並区アマチュア無線クラブ」の合同移動運用、中身の濃い1日となりました。
(2022-05-05 記)
2022年4月17日(土)夕刻、 2022年JARL選挙の開票結果が公表 されました。465票(関東地方本部区域で2位)というたくさんの皆様のご支持をいただき、関東地方本部区域の社員に当選することができました。ご支援ありがとうございました。
JARL選挙は候補者情報が少ない、そもそもどういう視点で選んだらよいのかわからないと言われます。今回も、 私の所信表明 だけでなく、
JARL選挙は何を選ぶのか(2022年版)
2022年JARL選挙の候補者情報
という記事を書きました。特に候補者情報の記事の閲覧数は1500回以上に達し、少しでも皆様のお役に立てたのでははないかとうれしく思っています。
また、私が一緒に社員として働きたいと思っている方が、今回もたくさん当選されました。特に、関東の JI1RKA板橋直樹さん と、東海の JN2OFP山田剛士さん という若きお二人が当選されたことを、自分のことのように喜んでいます。私は、今のJARL会員の中心世代ある70~60代の皆様からJARLとアマチュア無線を受け継ぎ、活性化させ、このお2人を含む次の世代に引き継いでいかなければならないと、改めて心に刻んでいます。
さて、社員としての次の仕事は、6月26日(日)に予定されている社員総会です。今年は、2021年度決算の承認に加え、理事の選任があります。 緊急の課題を3つ挙げ、JH4PHW坂井志郎社員、JJ1WTL本林良太社員と連名でJARL髙尾義則会長にお送りした「課題解決に向けての議論のご提案」 は、執行部に無視されたままですが、この事実は、現職理事である候補者の方々に、JARLの課題を解決する意思と能力があるのかを判断する重要な材料になると考えています。JARL会員の皆様から託された社員総会での投票権をどのように行使するか、社員総会当日まで2ヶ月、じっくり考えたいと思います。皆様のご意見をお寄せ下さい。
(2022-04-18 記)
そろそろ、投票用紙が送られてくる時期になりました。
何より大事なこと
JARL選挙は、私たちアマチュア無線家の代表組織の運命を誰に託すのかを決める選挙です。アマチュア無線家の人気投票ではありません。どうか、「コールサインを知っているか」だけで決めないで下さい。この記事などを参考にしていただき、どうか 棄権だけはされないようにお願い申し上げます。
JARL公式選挙公報
JARL Webに掲載 されています。個人的な活動の説明ではなく、今後JARLをどうしていきたいのか、具体的にビジョンを示している方には好感が持てます。そして、若い方にもっともっと活躍して頂きたいと思います。
選挙ハガキ・選挙メール
一部の地域で、 会長や理事が社員を推薦?する 選挙ハガキや選挙メールが送られているようですが、おかしいと思いませんか?逆です。社員が、社員総会で理事を選任するのです。 JARL資金の個人的な流用 など、理事や会長がおかしなことをしていれば、会員の代表として、きちんと物申せる人が社員にならなければいけません。会長の推薦をうけた社員は、会長や理事には何も言えないのではないでしょうか。
どこから入手したか不明な住所録を使い、どこから出ているかわからない資金で、ふわっとした文言が並ぶ選挙ハガキやメールが有権者に送りつけられる。他方で、全候補者が掲載されている選挙公報はわざわざダウンロードしなければ読むことができず、公聴会のような機会もなく、まともな政策論争が行われない。こんな不公平な選挙で、JARLが良くなっていっているのならいいのですが、果たしてそうなのでしょうか?
理事・社員一覧表
JJ1WTL本林さん渾身の一覧表です 。候補者の過去の経歴が一目でわかります。長く務めているからといって良い方とは限らないと思いますが、重要な参考資料です。
候補者情報一覧表
前回は僭越ながら私が一覧表を作成しました が、今回は、JI1ARIとしみちさんが作成してくださいました。ブログやTwitterなど、各候補者が発信されている情報にアクセスできる必見の資料です。感謝申し上げます。
Noteの記事「JARL選挙2022」 https://note.com/ji1ari/n/n747f93afb1b1
Twitterの投稿
以下、各エリア別に私が知っている情報を書いていきます。
1エリア社員
定員20名に対し29名が立候補する激戦となりました。7K1BIB山内に清き1票をお与えください。私の所信はこちらです→ JARL選挙立候補に当たっての所信(2022年関東社員) 。
または、若きプログラマー、JI1RKA板橋直樹さんに1票をお願い致します。彼は前回惜しくも落選でしたが、準備書面を作成して社員に質問を依頼する等、「現職社員並み」の働きぶりでした。バーチャル・ハムフェス2021で彼の リモート運用とFaxについての講演 を聴いた方も多いのではないでしょうか。即戦力として働くと仰っています。板橋さんのブログはこちら。ソフトもダウンロードできます→ http://senkyo.ji1rka.radio/ http://blog.ji1rka.radio/ )。
髙尾会長と極めて近い候補者の 選挙公報 には「共通点」があるのにお気づきでしょうか。1行目にオレンジ色の標語が書かれている伊藤氏、渡辺氏(電子QSL委員)、比嘉氏(会員増強組織強化委員会委員)、仙石氏、鈴木氏(社員総会議長)の5名が該当します(板橋さんは違いますよw)。JA1MUY仙石氏は、2020年の社員総会で2・3エリアの理事全員の否認、2021年の社員総会でも 髙尾会長・日野岳専務理事の解任議案 否決に大きく貢献された方であり、当落が注目されます。
2エリア社員・3エリア社員
どちらも、今の執行部の問題点を鋭く指摘されている方々が多い選挙区です。このエリアでは、どなたに投票しても間違いはないと思いますが、個人的に、古くからの友人である若手候補、JN2OFP山田剛士さんを、どうぞよろしくお願い申し上げます。
4エリア
今回の最注目選挙区です。
中国本部長・理事選は、現職のJE4WWK金子氏と、元中国社員のJH4NMT松田氏が対立する構図です。金子氏は髙尾会長の全面的な支援を受けています。前回の選挙で、髙尾会長と連名で送付した選挙ハガキが局名録に掲載されていない会員住所に届いて問題となり、異議が2件も申し立てられましたが、理由らしい理由も示されず却下されるというとんでもない事件が起きました( JARL選挙の公正は死んだのか(その2) )。松田氏は社員としてのご経験が豊富で、JARLの現状に対する問題意識の非常に高い方です(松田氏のブログ→ http://4nmt.seesaa.net/ )。
4エリア社員は、定数8名に対し10名が立候補。試みに県別に見てみると、鳥取県のJH4MGU太田氏、島根県のJJ4QKY河村氏、JA4DND松浦氏はいずれも経験豊富な現職です。岡山県からは、元理事・地方本部長のJA4DLF綱島氏( JARL正常化タイムズ の編集者)と、髙尾会長らを支持する大崎氏が出馬しています。広島県から出馬されているJN4THO猶崎氏は35歳の若手で、個人的に期待しています。山口県からは4名が立候補するという大混戦で、JARLの現状に問題ありと考えるJA4LKB上田氏・JH4OUH児玉氏と、現執行部の支援を受ける青池氏(元山口県支部長)・末広氏、という構図です。
このエリアでどなたが落選するかによって、社員総会全体の構図が大きく変わります。
5エリア
無投票になりました。個人的には、バランス感覚に優れ誠実なお人柄の森田理事には、もっともっとご活躍頂きたいと思っています。
6エリア社員
定数8名。前回は立候補者が6名しかおらず無選挙でしたが、今回は10名が立候補され選挙になりました(現職6名・新人4名)。佐々木秀樹氏、中村博雄氏、佐々木正文氏を推薦する九州地方本部長名義のメールが出回っているようですので、この3人(いずれも福岡)は髙尾会長に近い方々と推測されます。個人的には、JR6IKD中嶋邦浩氏(熊本)、JH6QIL楠本真一氏(鹿児島)、JA6UHD河本鉄行氏(熊本)を応援します。
このエリアでも、どなたが落選するかによって、社員総会全体の構図が大きく変わります。
7エリア
7エリアも注目選挙区です。
青森県支部長・社員選は、現・東北社員であるJR7JAW槻木澤氏と、JL7GNT大向氏の一騎打ちとなりました。前回の選挙で、髙尾会長と槻木澤氏が連名で送付した選挙ハガキが局名録に掲載されていない会員住所に届いて問題となり、槻木澤氏は「勧告」との処分を受けています( JARL選挙の公正は死んだのか )。なのに、今回も連名のハガキを送っているようですね。槻木澤氏は、昨年の社員総会でも、髙尾会長・日野岳専務理事の解任議案否決に大きく貢献されました。他方で、JL7GNT大向氏は、八戸クラブの会長として地元から熱烈に支援されている方と伺っています。私なら大向氏に投票します。
山形県支部長は、前回も選挙でした。
7エリア社員は、定数8名に対し9名が立候補されています(現職6名、新人3名)。髙尾会長が、新人の安斎氏(青森)を推薦するハガキが出回っているようです。個人的には、JA7BCE市川氏(福島)とJK7LXU石岡氏(青森)を応援します。
8エリア
8エリア社員は、定数4人に対し5名が立候補。年の若いJE8KQR大國さんに頑張って頂きたいと思っています。
9エリア
無投票になりました。JARLの現状を憂いている社員の方が多いエリアです。
0エリア
0エリア社員は、定数4名に対し5人が立候補されています。すみませんあまり情報がありません。お持ちの方はお寄せ下さい。
14人の支部長社員の交代
去年の社員総会で、赤字決算はあと10数人が反対に回れば不承認とされていました。また、髙尾会長の解任議案はあと9名、日野岳専務の解任議案はわずか5名が賛成に回れば可決されていたところでした。 今回、14の支部で支部長が交代されました。ある支部では、会長が対立候補を立てようとしたが立てることができず無投票になったと聞いています。すでに、社員総会の勢力分布は大きく動いていると思われます。
繰り返しますが、どうか、 棄権だけはされないようにお願い申し上げます。 あわせて、 JARL選挙は何を選ぶのか(2022年版) もご覧いただけましたら幸いです。
(2022-03-26 記)
(脚注)この記事は、一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)で行われる選挙における投票先を選択するための情報という公共の利害に関する事実につき、有権者である会員に情報を提供するという公益を図ることを目的としており、内容はいずれも相当の根拠に基づく真実ですので、当然ながら名誉毀損にはあたりません。また、個人情報の漏洩も含んでおりません。誤りや追加情報等ありましたら、 「ご質問・ご意見」欄 から筆者宛てに直接ご連絡下さい。決して、本サイトのホスティング業者に連絡されることのないようお願い申し上げます。
今から1年ほど前の2021年2月17日、Swling Postという情報サイトが、 HRD-747 という非常に小さなラジオについて速報を流しました。短波から520MHzまで受信可能、SSBもOKということで、非常に気になりました。
その後、Alibaba.comでの卸売りを見かけましたが、いつの間にかネット上から消えてしまいました。量産にならなかったのだろうか・・と思っていたところ、最近になってようやく、Aliexpressでの小売りがぽつぽつと見られるようになってきました。
2月19日注文→3月8日到着。送料無料7,826円也。
わりとスマートなデザインの箱に入っています。
同梱物は取説、ストラップ、ポーチ、USB-Cケーブル、インナータイプのイヤホン。
とっても小さいです。質感も悪くありません。
BANDボタンを押すと、FM→MW→SW→AIR→CB→VHF/UHF→UBD→WXと切り替わります。
- FM帯は最大64~108MHz。ステレオ受信可能。
- MW帯は9kHzステップと10kHzステップが選べます。9kHzを選んでも1710kHzまで聴けます。
- SW帯は2~30MHzまでフルカバー。AMだけでなくUSB/LSBも!
- AIRは118~138kHz。当然ですがAMだけ。
- CB帯は25~28MHz。AMとFMが聴けます。もうちょっと上まで行ってくれれば10mFMが聴けたのに、残念。
- VU帯は30~520MHz。FMだけです。6mAMや2mSSBは聴けません。残念。
- UBDは何の略かわかりませんが、VU帯の中で自分の好きな範囲を設定できるということのようです。
- WXは北米のNOAA Wether Radio用の162.400~162.550MHz。日本では何か聴けるのでしょうか。
バンドごとにメモリーが100個。スケルチも設定できます。感度はLOCAL/DX/NOROMALから選択可能(LOCALがないバンドがあります)。バンドごとにフィルタの幅も設定できます。なかなか芸が細かいです。
上下のTUNEボタンで周波数を合わせるときのチャンネルステップは、以下が選択可能。STEPボタンで切り替えます。
- FM : 50.0kHz,10.0kHz,100.0kHz.
- MW : 522-1710kHz, stepping: 9.0kHz, 3.0kHz,
- : 520-1710kHz, stepping: 10.0kHz, 5.0kHz.
- SW : 5.0kHz, 1.00kHz, 0.10kHz, 0.02kHz, 0.01kHz.
- AIR : 25.0kHz, 12.5kHz, 8.3kHz
- CB : 5.00kHz, 1.00kHz, 0.10kHz, 0.02kHz, 0.01kHz
- VHF/UHF&UBD step: 25.0kHz, 12.5kHz, 7.5kHz, 5.0kHz, 1.0kHz
CBに1kHzステップがあるので、27.144MHzにもぴったり合わせられます。
VUで20kHzがないのが残念です。
TUNEボタンに加えて、右側のロータリーダイヤルでも周波数を合わせられます。周波数の数字の中に小さな上向きの▲があり、ロータリーダイヤルを回転させると▲が付いている桁の数字が上下します。1度ダイヤルを動かすと▲が点滅状態になり、このときにSTEPボタンを押すと、▲が右に一桁移動します。約5秒待つと、▲の点滅が点灯に変わり、この状態でSTEPボタンを押すと、上で説明したTUNEボタンのチャンネルステップが切り替わります。この辺の挙動はわかりにくく、何度もいじくってみてようやくわかりました。
近所の公園に持ち出して、D-808/VX-3と感度を比較してみました。
印象ですが、
- FM帯、MW帯、AIRバンドの感度はなかなかよい。
- SW帯の感度は悪くないが、ノイズや混変調に弱い印象。AFN810kHzの強電界地域だからかもしれない。
- CB帯はまだよくわからない。
- VU帯の感度は正直言ってよくない。至近距離のローカル局なら受信できた。ロッドアンテナを伸ばし切らない状態の方がよさそう。
ともかく、(いちおう)こんなに広い周波数帯をカバーしていて、SSBまで受信できるラジオがこんなに小さい筐体に収まっているのは驚きです。
アンテナ端子(3.5mmモノラル)があるほか、イヤホンのコードもアンテナになるようです。今後は、外部アンテナをつないだり、使い倒してみたいと思います。
(2022-03-14 記)
2022年JARL選挙に立候補しています。ご支援どうぞよろしくお願い申し上げます。
JARL選挙立候補に当たっての所信(2022年関東社員)
髙尾会長宛てに、「第1 カード転送の安定化」、「第2 法制度・バンドプラン改善対応」、「第3 財政健全化」について議論しましょうと、「課題解決に向けての議論のご提案」 を提出しましたが、 2月の理事会 では完全無視でした。「しっかり協議を行い、会員の皆様、アマチュア無線の発展に向けて取り組んで行く」との言葉はどこに行ってしまったのでしょうか。
さて、その間に、提案した課題の2番目、「 法制度・バンドプラン改善対応 」について考えてみます。
昨年(2021年)11月19日に行われた内閣府の経済活性化ワーキンググループで、「アマチュア無線免許手続」が取り上げられました。とても画期的なことです(JARL Webに掲載されていないのは、JARLが呼ばれなかったからでしょうか。)。
ワーキンググループの公表資料はこちら↓
JARL正常化タイムズ第16号 もご覧下さい。
このWGで、YOTA-JAPAN事務局の櫻井豊氏が、アマチュア無線免許手続について、以下の改革案を提言されました。
(引用ここから)
国家試験に合格後、技適・工事設計認証を受けた市販無線機を使う限りにおいては、取得した資格の操作範囲で自由に使える無線局免許とコールサイン(呼出符号)を付与。免許人は、実際に無線局を開設後に速やかに「届出」を行なうこととし、開設後の増設・取替・変更時も、技適・工事設計認証を受けた市販無線機に限り、同様に速やかに「届出」を行なうこととする。
(引用ここまで)
これに対し総務省は、「アマチュア無線をより活用しやすい制度・環境を実現することは、 将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成 等につながると考えられる」と述べ、「総務省の考え方と、櫻井様の考え方というのは、同じだと思っております」と応じています。
ここで想定されている免許手続の改革案は、おそらく、こういうことかと想像します。
現在 | 改革案 |
①国家試験に合格 /無線従事者養成課程修了 | ①国家試験に合格 /無線従事者養成課程修了 |
②従事者免許申請書を提出する | ②従事者免許申請書と開局申請書を 同時に提出する |
③従事者免許証が届く | ③従事者免許証と 無線局免許状が届く →コールサインが決まる! |
④開局申請書を提出する | ④無線機を指定する届出書を提出する |
⑤無線局免許状が届く →コールサインが決まる! | ⑤晴れてオンエア! |
⑥晴れてオンエア! |
2通の申請書を同時に提出?
まず②のところ。今は、まず従免を申請し、従免が届いてから開局申請を提出しますが、 このふたつの申請書を同時に提出してよいことにしよう 、と思われます。
例えば関東総合通信局の場合、従免の担当窓口である航空海上課がふたつの申請書を一括して受け付け、従事者免許証を作成した後、無線局開局申請書と一緒に局免を担当する陸上第三課に回す。陸上第三課は、無線局免許状を作成し、従事者免許証と無線局免許状をそろえて封筒に入れ、申請者に郵送する、ということではないかと想像します。これなら、提出作業が1回で済みます。
ワーキンググループで、ある委員のこのような発言も記録されています。
これは、庁内手続の問題として、大きな法令改正は必要なく実現できそうです(無線局開局申請書の従事者免許証番号の欄を空欄のまま受け付け、担当の方がその空欄を埋められるようにする、という点が法的なハードルでしょうか。)。
開局後の無線機の増設
次に、
- ①『免許人は、実際に無線局を開設後に速やかに「届出」を行なうこととし』
- ②『開設後の増設・取替・変更時も、技適・工事設計認証を受けた市販無線機に限り、同様に速やかに「届出」を行なうこととする。』
の部分を読み解きます。
実は、②は、すでに実現されているのです。
最初に「許可」と「届出」の違いを押さえておきます。
- 許可:役所が審査しOKしないと効果が発生しない。申請人は審査終了まで待つ必要 あり 。
- 届出:役所に届出書が到達すれば効果発生。申請人は審査終了を待つ必要 なし 。
コロナ禍もあり、総通の審査に時間がかかっています。アマチュア無線家としては、総通の審査終了を待つ必要がない「届出」の方が、早く無線機が使えてありがたいですね。
無線機を増設する場合、どんな場合でも総通の審査終了を待たないといけないと思っている方が多いようです。実は、「軽微な無線設備の変更」の場合は、総通の審査終了を待たなくてもよいのです。すなわち、
- 要件1:周波数、電波の型式又は空中線電力に変更がない
- 要件2:空中線電力200ワット以下
- 要件3:技適機種またはJARD/TSSの保証を受けた無線機への取替または増設
この3つの要件を満たす場合は、「届出」さえすればOKです。電子申請のときはデータの送信、紙申請のときはポストへの投函が終われば、増設した無線機を使い始めてよいのです。総通の審査終了を待つ必要はありません。
- 軽微でない無線設備の変更: 申請→→→→→→許可→変更検査→ 運用OK!
- 軽微な 無線設備の変更: 変更工事→届出→ 運用OK! →総通の受理連絡
というわけで、「届出」の方が断然早いのです。
アマチュア無線を長くやってらっしゃる方は、局免上、メジャーな周波数はすべて免許を下ろしていて、電波型式の一括コードも空中線電力、資格めいっぱいの上限に達しているのではないでしょうか。そういう方は、「要件1」はもう満たしています。ですので、新しい技適機種を買ってきても、周波数、電波の型式又は空中線電力に変更が生じませんから、総通に届出さえすれば、すぐに使ってOKです。JARD/TSSの保証を受けたときも、保証の手続が終わって総通に届出さえすれば、すぐに使ってOKです。もう、総通の手続が時間がかかるといってイライラしたり、総通に問い合わせの電話をしたりするのは、やめましょう。
この記事の末尾に、法律の条文の詳しい読み解きを付けました。ご興味をお持ちの方はご覧下さい。
わかものの成長ステップ
ところが、今からアマチュア無線を始めよう、というわかものは、ベテランハムのようにはいきません。局免の記載事項は、最初は少なく、だんだん増えていきます。4アマを取ったニューカマーは、例えばこんなハマり方をしていくのではないでしょうか?
ステップ | 無線局免許状 |
144/430のアナログハンディ機で開局! | 4VF 145/435MHz 10W |
144/430のモービル機を買った! | 4VF 145/435MHz 20W |
D-STAR機買った! | 4VA 145/435MHz 20W |
HF機買っちゃった♪ |
4MA 1910kHz 10W 4HA 3537.5kHz 10W 4HD 3798kHz 10W 4HA 7100kHz 10W 4HA 21225/24940kHz 10W 4VF 28.85/52MHz 10W 4VA 145/435MHz 20W |
FT8始める! | (局免変更なし) |
FreeDVやってみる! | 4MA G1E 1K60 G7W 1910kHz 10W 4HA G1E 1K60 G7W 3537.5kHz 10W 4HD G1E 1K60 G7W 3798kHz 10W 4HA G1E 1K60 G7W 7100kHz 10W 4HA G1E 1K60 G7W 21225/24940kHz 10W 4VF 1K60 G7W 28.85/52MHz 10W 4VA 145/435MHz 20W |
赤字は、局免の「周波数、電波の型式又は空中線電力」が変更される部分を意味します。この赤字部分を変更するために、「届出」ではなく「許可」となり、総通の審査完了=新しい局免の到着を待たなければいけない、ということになります。せっかくHF機を買っても1ヶ月お預けです。待っている間に、無線熱が冷めちゃうかもしれませんね。
FT8など、一括記載コードの範囲内のデジタルモードは、 2020年の規制緩和 ですぐに始められるようになりましたが(遅滞なく備考欄に「デジタルモードのため附属装置(PC)を接続」と書いた届けを出せばOK)、わかものが興味を持ちそうなFreeDVの電波型式は一括記載コードに入っていないので、「許可」となり、総通の審査完了=新しい局免の到着を待つ必要があります。
改正案?
ならば、最初から、局免にめいっぱい書いておけば、いいのですよね。全部「届出」になりますよね。
出来事 | 無線局免許状の指定事項 |
144/430のアナログハンディ機で開局! | 4MA G1E
1K60 G7W 1910kHz 10W 4HA G1E 1K60 G7W 3537.5kHz 10W 4HD G1E 1K60 G7W 3798kHz 10W 4HA G1E 1K60 G7W 7100kHz 10W 4HA G1E 1K60 G7W 21225/24940kHz 10W 4VF 1K60 G7W 28.85/52MHz 10W 4VA 145/435MHz 20W |
144/430のモービル機もらった! | (局免変更なし) |
430のD-STAR機買った! | (局免変更なし) |
HF機買っちゃった♪ | (局免変更なし) |
FT8始める! | (局免変更なし) |
FreeDVやってみる! | (局免変更なし) |
こうすれば、4アマニューカマーの無線機がどんどん増えていっても、すべて「届出」だけで済みます。総通の審査完了を待たなくてよいので、アマチュア無線家側のイライラも減りますし、新しい局免送付用の封筒を送らなくてもよくなります。総通としても、新しい局免を発送する手間がなくなりますし、「審査はまだでしょうか?」といったお問い合わせも減ります。Win-winです。
総務省としては、免許人の手元にある無線機のスペックを超えるバンド、モード、出力を局免に指定することに抵抗があるかもしれません。でも、今でも、一括記載コードは、手元の無線機では出せない電波型式を含んでいますし、5Wハンディ機でも10Wと書いているではないですか。さらにちょっと増えるだけです。大丈夫ですよ。
さて、それでは、アマチュア無線家側として、局免に、最初からどこまで書いておいて欲しいでしょうか。
最初から書いておいて欲しい周波数帯
市販の技適無線機があるHF帯~1280MHz帯、それから4630kHzは、ぜひ最初から局免に記載しておいて頂きたいと思います。2425MHzと5750MHzも、 ICOMさんが新製品を開発中ですので 、最初から局免に書いてしまいましょう。そういう運用を実現するためには、電波法関係審査基準の改正だけで済みますので、ハードルは決して高くないと思います。
他のマニアックな周波数帯(135kHzとか10GHz帯以上とか)は、必ず自作機になりますので、当面は、総通の審査=「許可」が必要としてもいいのではないでしょうか。
最初から書いておいて欲しい電波型式(モード)
FreeDVの電波型式「G1E」と「1K60 G7W」は、最初から一括記載コードに入れて頂きたいと思います。ついでに、 占有周波数帯幅の告示 に「G7W 許容値3kHz」を追加すれば、「1K60」といった占有周波数帯幅を付記する必要がなくなり(上記告示第2項参照)、FreeDVの新モードがリリースされても、「1K60」を「2K10」にいちいち変更したりするための許可申請手続は要らなくなります。これを実現するためには告示の改正が必要なので、ハードルはちょっと上がりますが、FreeDV愛好家が大歓迎の改正だと思います。
他に、実際にそれなりに使われているが、今の一括記載コードに含まれていないモードには何があるでしょうか。低周波発信器のCW音をAMに乗せるモード「A2A」は、 運用実績もありますし 入れても良さそうです(ちなみに低周波発振器のCW音をFMに乗せるモード「F2A」は、すでに一括記載コードに含まれています。)。PSK31をAMに乗せる「A2B」は不要でしょうか。無変調波「N0N」はいかがでしょうか?
最初から書いておいて欲しい出力
出力は、最初から各資格で認められる出力めいっぱいの数字を書いてしまいましょう。4アマはHF帯10Wそれ以外は20W、3アマは50W、1アマ2アマは200Wと、最初から書いてしまうというわけです。200Wを超えたいときは、素直に「許可」を受けましょう。
ニューカマーでは無い局
以上はこれから開局する人の話でしたが、すでに開局している人の局免も、この際同じようにめいっぱい書いてしまいましょう。「めいっぱい指定されているものとみなす」と、改正文に1行追加すればOKです。難しくありません。
『免許人は、実際に無線局を開設後に速やかに「届出」を行なうこととし』
内閣府WGの提案「①『免許人は、実際に無線局を開設後に速やかに「届出」を行なうこととし』」は、開局申請書に無線機を特定して記載しなくてもよい、購入してから届け出ればよい、という案と思われます。ここまで進むとさらにラクになりますね。
「 ワイヤレス人材やIoT人材の育成 」のための制度改革
おっと、内閣府ワーキンググループの提言の目的は、「将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成」でした。これに絡めることを忘れてはいけません。「免許手続の負荷を低減し、手続に煩わされず、ある程度自由な環境で電波を使った実験ができる環境をととのえることは、将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成に資する」これでよいと思います。
他に、「将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成」に資する制度改革として、何が考えられるでしょうか。
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多くのわかものが、VoIP(インターネットを経由するデジタル通信)に興味を持っています。ネットワークと無線技術の融合形態を経験することは、「将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成」に資すると考えられます。ですが、現在、D-STARレピータはリフレクタに接続できず、日本のレピータ網だけがガラパゴス化しています。そこで、D-STARレピータのリフレクタへの接続を認めていただきたいと思います(具体的には、電波法関係審査基準中、「レピーター局」の条件である「公衆網に接続することによって
一体として構成される2の レピーター局に係る中継を行う場合」を、「公衆網に接続することによって
複数の レピーター局に係る中継を行う場合」とするだけで、おそらく大丈夫なはずです。)。
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VoIPでは、自宅に小さなホットスポットを立ち上げ、手元の無線機からホットスポットを経由してネットワークに接続し、世界中のアマチュア局と交信することが行われています。ですが「自局内通信は許されない」という根拠のあやふやな解釈により、ホットスポットには自局とは別の局の免許(固定局または社団局)が必要と扱われてしまっています。しかし、わかものに、2局分の開局費用を払え!というのは酷であり、「将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成」の障害になっています。そこで、「自局内通信は許されない」との解釈を改めて頂きたいと思います。
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アマチュア無線に熱心に取り組んでいくと、50Wを超える出力を出したくなりますが、現在は、移動する局に加え、移動しない局を開設する必要があります。ですが、わかものに、2局分の開局費用を払え!というのは酷です。そこで、アマチュア局は移動する局に一本化し、50Wを超える無線機は常置場所だけで運用できる、として頂きたいと思います。
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日本の免許制度は、事後的な規制よりも、許可や届出といった事前規制に偏りすぎており、その結果、手続が煩雑となり、「将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成」のために、自由に試行錯誤できる環境が失われています。
総務省は、我が国は国土が狭く人口が稠密なため、電波も稠密かつ効率的に利用することが必要といいます。(同じように国土が狭く人口が稠密なのに、日本同様の厳しい事前規制を取っていない国はたくさんあるのですが、それはさておき、)他の無線局への障害を心配するのであれば、障害の可能性が低い一定の出力以下の弱小無線機については、「将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成」のために、例外を設けてもよいですよね?。現に、 今でも、 「空中線電力20ワット以下の送信機の 部品の変更 」については届出でよいとしているのですから、これを一歩進め、「空中線電力20ワット以下の送信機 への取替または増設 」は、届出だけですむようにできないでしょうか。JARD/TSSの保証が不要になり、必ずや、「将来の技術研究、開発に携わるワイヤレス人材やIoT人材の育成」に資することになります。
「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード」
ちょうど、この1月から、総務省の主宰で、「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード」が開催されており、JARLからは髙尾会長が参加しているそうです。ですが、どのような議論がされているのか、一向に見えてきません。
髙尾会長におかれましては、一般アマチュアから意見を募集してとりまとめ、「アドバイザリーボード」の場で総務省に要望を出していただくようお願いします。この記事に書いた私の案は、どうぞご自由に使って頂いてかまいません。
千載一遇のチャンスを逃すわけにはいきませんので、よろしくお願いします。
【付録】条文の読み解き
備忘録を兼ねて、以下の3要件を満たすときは「届出」ですむ、という条文上の根拠を示しておきます。
要件1:周波数、電波の型式又は空中線電力に変更がない。
要件2:空中線電力200ワット以下
要件3:技適機種またはJARD/TSSの保証を受けた無線機への取替または増設
開局後に行う無線設備の変更の工事について規定する電波法の条文は第17条です。第3項で第9条を準用しているので、ここでは、準用を組み込んだ条文を示します。
第17条第3項による読み替え後の条文 |
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(変更等の許可) 第十七条 免許人は、無線設備の変更の工事をしようとするときは、あらかじめ総務大臣の許可を受けなければならない。但し、 総務省令で定める軽微な事項 については、この限りでない。 2 前項但書の事項について 無線設備の変更の工事をしたときは、遅滞なく その旨を総務大臣に 届け出 なければならない。 3 第一項の変更の工事は、 周波数、電波の型式又は空中線電力に変更を来すものであつてはならず 、かつ、第七条第一項第一号又は第二項第一号の技術基準(第三章に定めるものに限る。)に合致するものでなければならない。 |
「軽微な事項」とはなんぞやというと、電波法施行規則第10条に、このように規定されています。
(許可を要しない工事設計の変更等) 第十条 法第九条第一項ただし書の規定により変更の許可を要しない工事設計の軽微な事項は、別表第一号の三のとおりとする。 2 前項の規定は、法第十七条第三項において法第九条第一項ただし書の規定を準用する場合に準用する。 3 (省略) |
そこで別表第1号の3を見ると、アママチュア局のことは書いてなくて、最後の21号に「その他総務大臣が別に告示する工事設計」とあります。そこで、告示を見ないといけません。
その告示は、正式名称「 電波法施行規則別表第一号の三の第1の表21の項及び第2の表2の項の規定による許可を要しない工事設計の軽微な事項 」という長い名前の告示です。アマチュア無線に関する部分を抜き出します。
重要なのはこの表の「1」です。注により読み替えた後の文言を示します。
変更の工事のうち軽微なものとするもの | 適用の条件 |
1 空中線電力200ワット以下の送信機の変更の工事 | 当該部分の全部について, 適合表示無線設備に取り替える場合若しくはこれを増設する場合 又は 総務大臣が別に定めるところにより公示する者による、総務大臣が別に定める手続に従つて行つた法第3章の技術基準に適合していることの保証を受けた送信機に 取り替える場合若しくはこれを増設する場合(新たに付設する場合を含む。) |
「適合表示無線設備」はいわゆる技適機種、「 ・・・法第3章の技術基準に適合していることの保証を受けた送信機 」はJARD/TSSによる保証を受けた無線機、という意味です。
以上より、「技適機種の増設」または「JARD/TSSによる保証を受けた無線機の増設」は、「届出」で済むことが示されました。
なお、「届出」で済む場合、いつから増設した無線機を使ってよいか、という論点があります。一般には、「届出」をした時点、つまり、電子申請のときはデータの送信が完了すれば、紙申請のときはポストに投函すれば、増設した無線機を使い始めてよいと言われています(繰り返しますが、総通の審査終了を待つ必要はありません。)。
ですが、電波法の条文を正確に読むと、「無線設備の変更の工事を した とき」は「遅滞なく届け出」をしなさい、となっていますから、増設した無線機をまず先に使い始めて、届出は後から「遅滞なく」行えばいいはずです。この点も、アドバイザリーボードで明確にしていただきたいものです。
(2022-03-12 記)
2020年2月下旬にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、ウクライナでアマチュア無線が禁止されるという悲しい出来事が進行中です。これに対し、IARU(国際アマチュア無線連合)が声明を出しています。
2月27日 IARU第1地域のウェブサイトに掲載された”Note”
“Any radio amateur currently transmitting from Ukraine is risking his or her life. If you hear a Ukrainian station, do not broadcast its callsign, location or frequency — whether on the band, in a cluster or on social media. You may be putting lives at risk .”
拙訳:『現在ウクライナから送信しているアマチュア局は生命をリスクに晒している。もし聞こえたとしても、そのコールサイン、場所、周波数を、電波、クラスター、SNSを問わず拡散しないでほしい。彼らの生命をリスクに晒すことになるかも知れない。』( 2月28日のツイートで公開 )
2月28日 IARUのウェブサイトに掲載された”Statement from IARU”
“IARU is an apolitical organization focused on promoting and defending amateur radio and the amateur radio services. The amateur radio service is about self-instruction in communications and friendship between people.”
拙訳:『IARUは、アマチュア無線とアマチュア無線業務を促進し擁護することに注力する、非政治的な組織です。アマチュア無線業務の本質は、自らの意思による人々の間のコミュニケーションと友好です。』( 3月1日のツイートで公開した仮訳 を修正)
IARUのStatementに対する反応
海外では、今回のIARUの声明に対し、意味がない、ロシアを間接的に支持することになる、といった批判が見られます。たとえば、このツイートへのリプライのようにです。 https://twitter.com/IARU_R1/status/1498348575826317321
私も、IARUの声明はちょっと違うのではないかと感じ、3月2日に英語と日本語で以下のとおり意見を公開しました。
JARLの反応
JARLは、3月1日に、IARUの声明を紹介する記事をJARL Webに掲載しました。
https://www.jarl.org/Japanese/2_Joho/News2022/2022_news-3.htm#0301
JARLによる和訳文が載っていますが、「ですます体」と「である体」が混じっているのはみっともないと思います。また、「amateur radio services」の訳は、「アマチュア無線サービス」ではなく、「アマチュア無線業務」という定訳を使った方がよいと思われます。最後の一文(「JARLでは、」で始まる文)の日本語もおかしいですね(途中で主語が変わってしまっています)。
一番の問題は、いきなり「JARLでは、IARUのこの声明を支持」とある点です。
私がチェックした限り、ARRL、RSGBほか他国の連盟も、今回のIARUの声明については、無視しているか、淡々と紹介するだけに留めています。JARLも、国際世論や他国の連盟の動きを見ながら(あるいはきちんと連絡を取りながら)、慎重な姿勢を取った方がよかったのではないでしょうか。JARLとして早々と「支持」を表明したのは、誰がどういう経緯で決定したのか不明です。
さらに、「不用意にアマチュア局の情報を拡散しないようにご注意ください。」の部分は、このIARUの声明ではなく、IARU第1地域の声明( https://www.iaru-r1.org/2022/note/
)を意識したものと思いますが、元の声明は、ウクライナのアマチュア無線家の生命を危険にさらさないために、という明確な意図に基づいています。ですので、「
ウクライナの アマチュア局の情報を拡散しないように」と特定しなければ、正確な意図が伝わりません。
今回、JARLが比較的早急に対応した点はよかったと思いますが、その内容はいまひとつでした。自分たちだけで閉じこもるのではなく、多くの人の力を借りて、よりよい運営を目指して頂ければと思います。
という趣旨の意見を、JARLに送りました。
(2021-03-05 記)
この記事の原稿を書いた後に、英国連盟(RSGB)の3月4日付けの声明に接しました。RSGBは、ロシアとベラルーシの局はコンテストやARDFに参加できず、チェックログ扱いにするとのことです。『アマチュア無線の通常のスタンスは非政治的。しかし、ロシア連邦とその軍隊の最近の活動は一線を越えており、RSGBはニュートラルでいることはできない・・』としています。
RSGB statement: the Russian Federation and Belarus
(2021-03-05 13:30 追記)
「JARL正常化プロジェクト」とJARDについて書きました。
Q:「JARL正常化プロジェクト」って何ですか?
A:もともとは、「2020年JARL選挙情報」という、前回の選挙と、その後の社員総会に関する情報を提供するサイトがありました。2020年7月9日から、社員総会に関する情報だけでなく、JARLの実態を伝えるためのものと定義し直し、タイトルを「JARL正常化プロジェクト」と変更しました(「 当サイトについて 」)。
正常化プロジェクトは、JARLの現状を憂い、将来の発展を願う人々の集まりですが、政党ではなく、会則もなく、代表もいません(山内は代表ではありません。)。ブログ記事や「JARL正常化タイムズ」のもととなる情報を交換したり、意見を交換したりするメーリングリストはありますが、そのメンバーはJARLの社員・役員や候補者ばかりではありません。
解任議案や会計帳簿開示請求には、ML外の方も参加されています。先日、3名連名で髙尾会長に対し 「課題解決に向けての議論のご提案」 を提出しましたが、これは正常化プロジェクトとは別の行動です。
私個人としては、正常化プロジェクトの人々との関わりもありますが、もちろんそれ以外の方々とも積極的に関わりを持つようにしています(当たり前です)。 おそらく一般的には現執行部支持と見られている方でも、直接お話をすると、正常化プロジェクトの言っていることは正しいとおっしゃり、現執行部に対する相当強い疑問や不満を話してくださる人も多いのです。
Q:正常化プロジェクトは、JARLをJARDに合併させようとしているのですか?
A:そのような誤った風説が流れていて、非常に驚き、困惑しています。全くもって事実ではありません。 正常化プロジェクトは、JARLをJARDに合併させようとなどしていません。 正常化プロジェクトとしてそのような意見を表明したことは一度もありませんし、そんな議論をしたことすらありません。一部のメンバーの一部の発言を文脈から切り離してあげつらっているだけです。JARLとJARDの合併を目指す動機もメリットもありません。なぜそんなことに、プライベートの時間を割いて動かないといけないのですか。密約?そんなものありませんよ勘弁してください。
JARDに対し、JARLの髙尾会長は評議員として、日野岳専務理事は理事として、それぞれ参加しており、JARDに対し役職者として直接ものが言える立場にあります。JARDはおかしいという人が、JARLに対してJARDをただせと言わず、時に「JARLはJARDから役員を引き上げるべきだ」という逆方向の意見を言い(引き上げたらJARDはそれこそやりたい放題になってしまうのでは?)、JARDに対し何の権限もない正常化プロジェクトを批判する理由が、私には全くわかりません。
Q:正常化プロジェクトは、アマチュア無線の業務無線化を推進しているのですか?
A:んな訳ないじゃないですか。皆、アマチュア無線を愛する、ふつうのアマチュア無線家です。私だって、いわゆるダントラ局にQSOを邪魔されるなど、不愉快な思いをさせられています。
アマチュア無線が業務無線的に使われている現実と、アマチュア無線の社会貢献活動での活用が認められたことを結びつけ、正常化プロジェクトは社会貢献活動での活用に反対しなかったと批判する人がいます。ですが、①アマチュア無線家が社会貢献に主体的にたずさわることにより、アマチュア無線の価値と地位の向上を図るというプラスの面については賛成だが、②社会貢献を口実に、本来「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う」はずのアマチュア無線が業務無線的に使われかねないというマイナスの側面については強く反対との 意見を表明 しています。
また、JARLが作るはずであったガイドラインについて、法的拘束力がないから無意味だという意見もあります。ですが、法令に書き込めない具体的かつ細かい条件について、ガイドラインを作ることは、普通に行われていることです。
総務省は、パブコメの中で、国又は地方公共団体等が関与する地域活動であれば、実費を超えても「金銭上の利益のため」ではない、との驚くべき解釈を示しました。ですが、 これはあくまでパブコメの中で示された行政解釈にとどまり、さすがに法令本体には書き込まれませんでした 。行政解釈が裁判所で否定されることは、ままあることです。
私は、2021年の社員総会で、JARL執行部に対し、実費はともかく報酬が払われる場合はアマチュア無線は使えないとガイドラインに明記するのかと質問し、日野岳専務理事から、山内の意向とほぼ同じとの回答を引き出しました。そして、半年以上遅れてJARLが公表したガイドラインには、不十分ではありましたが、その趣旨が明記されていました。しかし、現執行部は、せっかく作ったガイドラインを活用しようとしません。
JARLとしては、せっかく作ったガイドラインを、猟友会等々の諸団体に渡し、アマチュア無線に興味を持って下さるのはうれしいが、アマチュア無線は選択肢にすぎず、デジ簡や特小、スマホアプリなどの便利な手段があること、アマチュア機は高いし、アンテナもいるし、秘匿性もないし、バンドプランも守らないといけないし、いちいちコールサインを言わなければいけないし、なにより有償ボランティア活動では使えませんよ、と、きちんと説明して、これからアマチュア無線を社会貢献活動「だけ」に使おうという団体には、踏みとどまってもらう必要があると思います。そこまで説明を聞けば、普通の団体は、アマチュア無線を選択するとは思えません。ガイドラインは、このように、法的拘束力がなくても有効に活用できるものです。
なお、違法局や違法運用がなくならない原因のひとつに、いちど5台、10台、あるいは30台と無線機を買ってしまうと、全部をデジ簡や特小に交換するのは莫大なコストがかかるので、やっぱり使い続けてしまうことがあるのではと想像しています。そういう、すでに無線機を買ってしまった団体の買い換えを促すために、アマチュア無線機よりも安価な代替製品をどこかのメーカーに提供してもらえないでしょうか。たとえば、「Bluetoothワイヤレススピーカーマイク」というものがすでにあります。これをZelloをインストールしたスマホにBluetoothで接続すれば、トンネル内や昼飯を食べているときでも交信できます。アマチュア無線機よりも安くて便利だとわかってもらえると思います。違法局・違法運用対策は、このような手段も含めて総合的に行われるべきと私は考えます。
Q:正常化プロジェクトの候補者リストは?
正常化プロジェクトは、政党ではないので、公認候補というものもなく、候補者リストはないのかといわれ、MLメンバーで意見交換しましたが、困りました。選挙は結局一人一人の候補者が闘うものであること、グループ的な動きは日本社会では必ずしも好まれないこと、残念ながら言われなき誹謗中傷もあること、そして何より、「正常化の人たちが言っていることは正しい」と言って下さる社員・役員の方々が着実に増えてきており、「リスト」を作ることによりJARLの中に分断を引き起こしたくないことから、候補者リストは作らないことになりました。
個々の候補者が、選挙公報やインターネット、メールやハガキ、会員のみなさまとの直接の意見交換等、手法は様々ですが、選挙活動を通じて、JARLの現状を憂い、正常化したいとの意思を表明しています。
(2022-02-27 記)
「JARL選挙は重要と言われるけど、いったい何を選ぶのかよくわからない」という声をよく聞きます。私なりの解説を書いてみました。
そもそも「一般社団法人」って何?
「 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 」(法人法)に基づいて設立される法人です。いくつか特徴を述べてみます。
- 「法人」なので、個人とは区別された団体です。法人名義で財産を取得したり保有したりできます。
- 「社団」法人、つまり人の集まりです 。財産に法人格を与える「財団」法人と区別されます。
- 法定の要件をみたせばだれても設立できます。2006年以前と異なり、官庁の設立許可は不要です。監督官庁はありません。 JARLは、総務省や内閣府等に監督される存在ではありません。自律したきちんとした運営が求められます。
- JARLは「一般」社団法人なので、公益性を有する団体として認められた「公益」社団法人と比較して、税制優遇措置は限定的です(「非営利型法人」に該当する(JARL定款62条、63条)ので、一部事業について課税対象から外れます。参考資料: https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/koekihojin/pdf/01.pdf )
- 一般社団法人も収益事業を行ってもよいのですが、営利法人である「株式会社」と異なり、営利を目的とはしません。 もっとも、一般社団法人だからといって、赤字を長年垂れ流し、ついに留保金の底が見えてくる状況を放置することが許されるわけではありません。団体としての継続性(最近の言葉で言えば、「サステナビリティ」)が求められるのは当然です。
JARLの「機関」
JARL Webの「JARLの組織」ページ では、「JARLの組織には、社員総会、理事会、監事、地方本部、支部、委員会、および事務局があ(る)」と書かれています。そのうち、法律で決まっている組織(機関)は、「社員総会」「理事会」「監事」だけです。
社員総会と社員
「社員総会」は、「社員」が参加してJARLの基本的な事項を決める会議です。「社員」とは、一般用語の「従業員」という意味ではなくて、法律用語、つまり一般社団法人を構成する「人」のことです。
JARLでは、会員から選挙で選ばれた者が、法律上の一般社団法人の「社員」と扱われることになっています。名称がわかりにくいですね。 「社員」は、会員の意見を「社員総会」で代弁する「代議員」と思えばわかりやすいと思います。ですので、会員の意見を「社員総会」できちんと代弁してくれそうな人に投票すべきだと思います。 どこかでコールサインを聞いたことがあるとか、アマチュア無線にアクティブだからという基準で投票すべきではありません。 JARL選挙は人気投票ではないのです。
なお、社員には、社員総会への交通費は出ますが、給料は出ません(無報酬です)。
理事会と理事・監事
理事会は、社団法人の進む方向性を多数決で決める極めて重要な機関です。 理事会は理事と監事で構成されます。理事と監事は、社員総会の決議で選任されます(法人法第63条)。
専務理事には報酬が支払われます(現在は900万円/年)。その他の理事・監事は、交通費は支給されるものの、無報酬とされています。
理事・監事は名誉職では ない
理事のうち、JARLの業務執行権限を持つのは、会長と専務理事の2名だけです(JARL定款第23条第2項、第4項)。よって、この2名の責任は重大です。とはいえ、役職のない理事も、会長と専務理事を監督するという、重大な任務を負っています(法人法第90条第2項第2号)。もし、JARL理事の中に、「理事は会長・専務理事のやることを絶対に支えないといけない」と考えている方がいらっしゃれば、その考えは改めて頂いた方がよいと思います。忠臣は、時には主君の誤りを諫めることも必要だと思うのです。
監事は、理事の職務の執行を監査します。監事には、理事等に対して事業報告を求めたり、業務及び財産状況の調査をしたりする強大な権限が与えられています(法人法第99条)。理事の行為の差し止めすらできます(法人法第103条)。
JARLに対し損害を負わせた理事・監事は、JARLに対し損害賠償責任を負います(法人法111条)。業務執行権限を負う会長・専務理事に加えて、監督責任を怠った理事も、JARLに対し損害賠償責任を負うでしょう。なお、役員保険に入っているから安心と思っているかもしれませんが、保険会社も、故意・過失のある役員(会長や専務理事に漫然と運営を任せ、監督責任を果たさない理事・監事)には、保険金を出さないでしょう。
JARLにおける「理事候補者」の選び方
法律では、理事・監事が社員総会の決議で選任されるところまでは決まっているのですが、その「候補者」の選び方は社団法人によってさまざまです。例えば、「役員推薦委員会」といった独立の機関を設けて候補者を選ぶ団体もある(例: Vリーグ機構 )一方で、理事・監事の候補者全員を会員の選挙により選ぶ団体もあります(例: 情報処理学会 )。
JARLの場合、理事・監事の候補者は、 選挙と推薦のハイブリッド方式 で選ばれます。
まず「理事候補者」ですが、2年に1度、4月に投票が行われるJARL選挙で、①全国理事5名と②地方理事10名の理事候補者が決まります。その後、(過去の例では)2020年5月の理事会で、③理事会が推薦する理事候補者2名が追加され、合計最大17名の「理事候補者」が決まり、6月の社員総会に上程されます( JARL定款 第21条第1項、 JARL規則 第26条第1項)。
推薦理事2名という枠はなかなか興味深いものですが、以下の基準により推薦されることになっています(JARL規則第27条)。
(1) 正員であって、専門分野における学識経験を有し、連盟の業務執行上適当である者
(2) 事務局の管理者であって、連盟の運営上適当である者
要するに、有識者を招聘するための枠と事務局を総括する専務理事を、選挙によらずに確保するためのものと思われます。もっとも、専務理事を、選挙で選ばれた理事から選ぶことは禁じられてはいません。
JARLにおける「監事候補者」の選び方
「監事候補者」は、(過去の例では)2020年5月の理事会で、最大2名の監事候補者が決まり、6月の社員総会に上程されます(JARL定款第21条第2項、JARL規則第26条第2項)。旧法人の時代は監事も選挙で選ばれていましたが、新法人への組織変更の際に、理事会(実質的には会長)の推薦になってしまいました。
社員総会での承認
繰り返しますが、 「理事候補者」も「監事候補者」も、6月に開催される社員総会で承認されないと、正式に理事・監事になることはできません (JARL定款第21条第2項、JARL規則第26条)。なお、少なくとも選挙を経ていない推薦理事2名と監事2名に対しては、30分の1以上の社員(定員138人に欠員がなければ、5人以上)が集れば、対立候補を共同提案できると解されます(法人法43条)。
社員は、選挙で示された会員の意思に拘束されるべきだ、というご意見を聞くことがありますが、法人法上、そのような仕組みは取れませんし、事態はそう単純ではないと思います。まず、推薦理事2名と監事2名は、選挙を経ていませんので、専務理事や監事の仕事ぶりがJARL=会員のためになっていないと思えば、社員は、躊躇なく否認票を投じるべきと考えます。また、選挙で選ばれた理事候補者についても、選挙後に不適切な事実(例えば選挙違反)が発覚した場合は、社員は、否認票を投じることも許されるでしょう。
6月の社員総会で理事・監事の承認・不承認を決める社員は、今年のJARL選挙で選ばれる社員ではなく、2年前のJARL選挙で選ばれた社員です。 2年前の選挙で示された会員の意思によって今後2年の役員の顔ぶれが決められる のは、奇妙ではありますが、現行制度はそうなってしまっています。
6月の社員総会の直後に、社員総会で正式に承認された理事・監事によって理事会が開催されます。 この理事会で、会長、2名の副会長、1名の専務理事が互選されます (JARL定款第22条)。この互選は、多数決で決まります。
今年の選挙で選ばれた社員の活動開始時期
今年の選挙で選ばれた社員の任期は、今年6月の社員総会の終了後に始まります。ですので、来年と再来年の社員総会には、今年の選挙で選ばれた社員が出席します。
もし、来年の社員総会前に臨時社員総会が開催されれば、その臨時社員総会には、今年の選挙で選ばれた社員が出席することになります。
今回の社員選挙で、今のJARLを良しとしない社員が社員総会の多数派を占めれば、6月以降に執行部を取り替えることだってできます。今までも執行部のやり方がおかしいと訴えていた社員に加えて、今までは執行部を支持していたがやはりおかしいと思うようになった社員も含めての過半数です。その意味でも、今回の社員選挙は非常に重要です。
(2022-02-20 記)
追伸:私、7K1BIB/山内貴博は、2022年JARL選挙において、関東社員に立候補しています。このように、法律家としての知識・経験を生かした情報発信を続けて参ります。私に1票をどうぞよろしくお願いいたします。
JARL選挙立候補に当たっての所信(2022年関東社員)
私、7K1BIB 山内貴博 は、2022(令和4)年のJARL選挙において、関東社員(関東地方本部区域毎の社員)の候補者として立候補致しました。貴重な一票を私にお託し下さい。ご支援のほど、何卒よろしくお願い致します。
「 弁護士26年の知識経験を投入し①JARL運営の正常化に本気で取り組み②電波法規制の緩和に力を注ぎます。③バーチャル・ハムフェスや#駅前QRV、体験局など、ハムの裾野と可能性を広げる活動にも頑張っています。2期目を目指す私に1票をよろしくお願い致します。 」
①JARLの運営の正常化に本気で取り組んでいます
【過去の活動】
- JARLの運営の透明化を働きかけています。
- 会計帳簿の開示請求
2020年にJARL史上初めて行われた会計帳簿の開示請求に代理人弁護士として関与。「打ち合わせ」費=飲食費、旅費交通費、専務理事に対する550万円の「退職金」等が判明。
2019年度会計帳簿の解析結果 (その1) (その2)
2019年度領収書の分析結果 (その1・旅費交通費) (その2・飲食費)
翌2021年の会計帳簿開示請求には請求人社員兼代理人弁護士として関与。新しい顧問弁護士への多額の報酬、QSLビューロー7500万円の内訳、JARLニュースの制作費用わずか500万円、印刷発送費3000万円が判明。
2020年度会計帳簿の解析結果
-
2020年JARL選挙への異議申し立て
前回のJARL選挙に対する4件の異議に関与。髙尾会長と候補者連名の選挙ハガキに関するもの。
JARL選挙のあり方について(異議申立が4件もなされました)
JARL選挙の公正は死んだのか =JR7JAW槻木澤稔氏(東北社員当選者)に対する異議
JARL選挙の公正は死んだのか(2) =JE4WWK金子由次氏(中国理事当選者)に対する異議
- 社員総会委任状・議決権行使書の開示請求
2020年(本会・継続会)と2021年の社員総会委任状・議決権行使書の開示請求に関与。執行部の働きかけで集められた40枚を超える委任状が特定の社員に渡され、2020年の2・3エリア理事候補4名の否認と、2021年の役員解任請求の否決に用いられていたことが判明。
- 2021年社員総会への出席と結果報告
2021年の社員総会に社員として初めて出席し、5本の報告記事を執筆。
定時社員総会報告 その1 その2 その3 その4 その5・完
【今後の活動方針】
たくさんの方から、「今のJARLの問題点はよくわかった。だが、結局お前はJARLをどうしていきたいのか?」というご質問、「現執行部の問題点の追及ばかりでなく、前向きな活動に軸足を移すべき」とのご助言をいただいています。これまでの前向きな提言(例えば 「JARL6策」に寄せて(選挙所信その2) 、 JARLの財政について(JARL選挙所信その3) )は不十分で、問題点の追及が目立ちすぎていたのかと、率直に反省しています。
そこで、今のJARLが緊急に解決しなければならない課題を以下の3点にまとめ、今年1月28日、JARL会長髙尾義則氏宛に、 JH4PHW坂井志郎社員 、 JJ1WTL本林良太社員 と連名で、 「課題解決に向けての議論のご提案」 をお送りしました。
第1 カード転送の安定化
第2 法制度・バンドプラン改善対応
第3 財政健全化
髙尾会長から「しっかり協議を行う」とのお返事をいただいたので、それぞれの課題について、まずは①どのようなメンバーが、②いつまでに結論を出すのかについて、しっかりと協議をして頂きたいとのご提案(2)をお送りしました。 次の動きに注目しています。
今回の「議論のご提案」については、 全国の会員、 社員、 理事幹事の方々から、その3点が、今のJARLが抱える課題だと私も思う、大いに議論すべき、等々の好意的なコメントをたくさん頂いています 。以上3つの課題はずいぶん前から繰り返し指摘されているものであり、先送りすることはもはや許されません。
なのに、なぜ今のJARLはこれらの課題に取り組めないのかと考えさせられます。どこかに、JARLの進歩を止めている原因・障害=「ボトルネック」があるのではないか。一部の従順な人を優遇する一方で、なぜやりたいと名乗り出る人を排除してしまうのか。それが人の問題なのか組織的な問題なのか。執行部の皆さんとの協議の中で、それが明らかになることを期待しています。
②電波法規制の緩和・合理化に力を注ぎます
【過去の活動】
ここ数年、アマチュア無線に関連する重要な法改正が続いています。この2年間も、私はパブコメに意見を提出し、制度改正を私なりに読み解くブログ記事を公表してきました。
- 免許手続き(デジタルモード等)の簡素化、1.8/3.5MHz帯拡張について
【祝】アマチュア無線規制緩和2020 2020-01-20
「アマチュア無線規制緩和2020」に対するパブコメ意見 2020-02-17
「アマチュア無線規制緩和2020」パブコメ結果公表 2020-03-13
「一括記載コード告示」の改正案に関するパブコメ意見 2020-05-30
【速報】1.8MHz帯「J3E」即日開放! 2020-08-19
電子申請Liteアンケート提出 2021-06-30
- 体験局、小中学生の体験運用についての解説(運用シナリオあり)
【祝】アマチュア無線規制緩和2020 2020-01-20
小中学生のアマチュア無線の体験機会の拡大 パブコメ結果公表 2021-02-21
- アマチュア無線の社会貢献活動について
「社会貢献活動・体験機会拡大」改正案パブコメの読み解き 2020-10-17
「社会貢献活動・体験機会拡大」改正案パブコメへの意見提出 2020-11-17
→『今回提案されている改正のうち、アマチュア無線(家)による社会貢献活動を推進するという趣旨そのものは、アマチュア無線家として歓迎する。しかし、本来業務用無線により行われるべき通信を、アマチュア無線により安易に代替することを認めかねない部分については、「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う」という、国際的にも歴史的にも確立したアマチュア無線の本質を損ない兼ねないものであり、反対である。』
アマチュア無線の社会貢献活動での活用省令改正案 これまでとこれから 2021-02-14
→JARLが策定すべきガイドラインの骨子案を提案
電波監理審議会議事録の読み解き 2021-03-10
- 新スプリアス規格
「新スプリアス規格への移行期限の延長」省令改正案の読み解き 2021-04-03
- ワイヤレス人材の育成
「デジタル変革時代の電波政策懇談会 報告書(案)」に対するパブコメ 2021-08-02
「デジタル変革時代の電波政策懇談会 報告書(案)」に対するパブコメ結果公表 2021-09-20
「デジタル人材」の確保や育成のために必要だと思うことはなんですか? 2021-11-18
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7MHzFT8周波数移転問題
国内FT8周波数が7041kHzから7037kHzに移行?(追記あり) 2021-09-26
「7041問題」(7MHz国内FT8周波数移転問題)の論点整理 2022-01-22
バンドプランは誰のもの?(7MHz帯狭帯域データを中心にその変遷を振り返る) 2022-01-30
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バンド防衛、バンド拡張
周波数再編アクションプラン(令和2年度改定版)(案)に対するパブコメ 2020-04-11 「構内における空間伝送型ワイヤレス電力伝送システム」に関するパブコメ提出 2020-03-22
違法無線機販売規制に関する意見を「縦割り110番」に提出しました 2020-09-17
【今後の活動方針】
2年前の所信表明から引用します。
(引用開始)
法制度の改正には「法改正の理由」(法律用語で言うと「 立法事実
」)が必要です。アマチュア無線について、民側が行うべきことは、まず、
日頃からアマチュア無線家の要望を広く集め、これを優先順位に従い整理しておくこと
だと思います。これが「立法事実」に該当します。次に、この要望と、法律・政省令・告示と照らし合わせて改正しなければならない条文を見つけ、総務省に対して、改正の必要性を要請することになります。
しかし、これらの作業は出発点にすぎません。 1回の要望で動いてくれるほど、行政府・立法府は甘くはないのです。さらに審議会・懇談会等に働きかける等、法改正の「 きっかけの仕込み 」を行い、その結果、ようやく行政府・立法府が動いてくれそうになれば、すばやくそのチャンスを捉え、改正条文、新旧対比表の下案や、関係部署との問答の下案を作成するなど、 行政担当者の「お手伝い」 をしていくことになります。 この部分が、法制度改正の実現に向けた本丸中の本丸 です。
かつてのJARLは、総務省(郵政省)の担当者への説明や、法改正が必要な場合は議員への説明など、一番大変な部分にも積極的に働きかけを行っていたと想像されます。少なくとも、他の種類の無線局に関係する業界は、みなこういう努力を行って、法改正を実現してきているのです。
髙尾会長は、最近、電波部長に「直接」1通の要望書を渡したことを強調していますが、それがいかに現実にそぐわないかは、 こちらの記事 に詳しく書きました。
本来JARLが果たすべき役割の一丁目一番地
においてこのような説明がなされていることは、とても痛々しく感じます。1片の要望書は出さないより格段にましですが、それだけで法改正が実現するものでは決してないのです。
(引用終了)
さて、ここ2年間のJARLはどうでしょうか。残念ながら、2年前と状況は変わっていません。総務省と約束した社会貢献活動ガイドラインの公表は法令施行から半年以上遅れ、 アマチュア無線免許手続きの簡素化が議論された昨年11月の内閣府規制改革推進会議に人を出せず 、IARUからの要請である 7MHz国内FT8周波数の移動問題 についてきちんとした役割を果たせず、コンテスト委員会委員長から異議申立書が提出される始末です。
今年1月26日に「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード」の第1回会合が開催 されました。 昨年8月31日のパブコメで 、総務省は「 アマチュア無線家の方々の御要望は幅広く、場合によっては方向性が異なるものがあることも考えられ 、検討に当たっては、代表的なアマチュア無線家団体に検討に御参画いただき、 その具体的な御意見等を踏まえて 、有識者や関係者による検討会を開催して議論していくことが考えられます。」と述べていました。これは、 「パブコメでいろんな意見が殺到するの、まとめるの大変なので、JARLさん、先にアマチュア無線家の意見を聞いてまとめてきなさいよ」という総務省のメッセージ であると私は受け止めています。アマチュア無線家の長年の希望が叶うかもしれない、千載一遇のチャンスです。ですが、今のJARLには、残念ながら、一般アマチュア無線家の意見を募集する動きは見られません。
2013年までのJARLは、 例えばバンドプランの改正について、アマチュア無線家から何度も意見募集を行い、実に丁寧に検討を行い、改正案をとりまとめて総務省に働きかけ、バンドプラン告示の改正を実現してきました 。やればできるのですから、やりましょう。
髙尾会長にお送りした 「課題解決に向けての議論のご提案」 には、『全国のアマチュア無線家の意見をしっかりと聞き、総務省に伝えていきましょう。要望書は多くの人の意見を取り入れてJARL会員の総意として作られるべきです。』と書かれています。私も、JARLからご指名さえいただければ、全国のアマチュア無線家の皆様から意見を伺い、電波法規制の緩和・合理化に向けた活動に積極的に関わりたいと考えています。
③アマチュア無線の裾野と可能性を広げる活動でも頑張っています
(1)
お正月のQSOパーティの期間延長
2018年に私が提言し、社員や理事の皆さんにお願いした結果、2021年から6日間への延長が実現しました
。親戚周りや仕事で参加が難しかった方々から歓迎されています。私ももちろん、6日間フル参加しています。
(2) このブログや Twitterを通じて、無線愛好家の皆さんと楽しく交流させて頂いています 。移動運用や「#駅前QRV」 等々、自分の無線運用の様子をご報告するだけでなく、アマチュア無線に関する一般ニュースや海外サイト、個人の方のブログまで、これは面白い!役に立ちそう!と思った情報を積極的につぶやくようにしています。2年前に約2,000人だったフォロワー数はほぼ毎日増え続け、今ではお陰様で3,500人を超えました。Twitterでのゆるやかでかつ深い人のつながりはアマチュア無線によく似ていて、とても楽しいです。
(3) 2020年4月23日から2021年4月22日まで、7コール発給開始30周年記念局「8J1-7CALL」の運用に参画しました。その間、体験局「8J1YAB」の立会人を経験しました。無線歴がほぼ同世代の「 7コールアマチュア無線クラブ 」メンバーがネット上で集まって作った記念局を、私は一生忘れることはないでしょう。 ※「8J1-7CALL」1年間の個人的振り返り記事はこちら 。
(4) 2020年11月1日開催の「 バーチャル・ハムフェス2020 」の実行委員会に参画し、2021年11月13日開催の「 バーチャル・ハムフェス2021 」では実行委員会代表を務めました。コロナ禍で中止となってしまったハムフェア2020の代替として有志により始めたイベントですが、時と場所を越え、リアルイベントとはまた別の価値を生み出しつつあると感じています。JARL執行部から一部妨害があったことはとても残念でしたが、”立場”を超え、たくさんのJARL理事・地方本部長・支部長・社員の方々にご参加いただけたことは、アマチュア無線界の「分断」を望まない私にとって、とてもうれしいことでした。JARLがオンラインイベントを行うのであれば、お手伝いしたいと思います。
(5) 個人的なアマチュア無線活動は浅く広くという感じですが、JT65以降のデジタルモードや、D-STARやDMRといった新しい技術についてはそれなりに勉強しているつもりです(例: 新デジタルモード「Q65」 )。実は無線機の素人修理も好きだったりします( TM-702 、 TM-741S 、 RJX-601 等)。皆さんのご参考(と自分の備忘録)になればと思い、できるだけ詳しいブログ記事を残すようにしています。
最近なぜか、アマチュア無線が一般メディアに取り上げられることが多くなりましたが、その多くが「アマチュア無線はレトロな趣味」と位置づけていたように思います。アマチュア無線衰退の原因をインターネットに求める人もいます。ですが、実際には、私たちアマチュア無線家は、インターネットやパソコンによる最新技術、奇しくもコロナ禍で普及したオンラインメディアを軽やかに利用し、アマチュア無線の活動の幅をますます広げてきたのではないでしょうか。「アマチュアは進歩的」なのです。
そして、個人と個人が力を合わせた草の根的な活動が、アマチュア無線の裾野を広げ、その普及と発展に必ず貢献できると私は信じています。その意味で、JARLの地方本部・支部の活動は極めて重要であり、それに日夜関わっていらっしゃる皆様を、私は尊敬し感謝しています。 JARLは、元来、「日本最大のアマチュア無線クラブ」として、 こうしたひとりひとりのアマチュア無線家の活動の集合体だったは ずです 。一部の方だけが目立つために利用されるJARLではなく、真の意味で、アマチュア無線家ひとりひとりが活躍できる「場」を提供するJARLにするにはどうしたらよいか、私は、引き続き実際の行動を通じて考えていきたいと思います。
(理事でなく)社員に立候補した理由
ありがたいことに、私に対し、社員ではなく理事に立候補するよう勧めてくださる方がたくさんいらっしゃいます。実は、今まではいわゆる会員ファースト派と思われていたであろう役員・社員の方々からも、そのようなご助言を頂いています。ですが、本業と私生活の都合、今年の社員総会は昨年の社員総会と同じ顔ぶれで行われること、何より私の経験・実績不足から、今回も、関東地方本部区域の社員に立候補させて頂くことに致しました。まだまだ、社員としてできることがあります。引き続き、ご支援、叱咤激励をよろしくお願い申し上げます。
以上、私の「思い」を読んで下さりありがとうございました。なお、 私の無線家としてのプロフィールはこちら を、 法律家としてのプロフィールはこちら をご覧下さい。
(2022-02-16 記)
2022年2月11日(金)、祝日の朝は前夜の雪もすっかり止み、「雪の明日は裸で洗濯」を地で行く晴天となりました。第39回関東UHFコンテストは、ご参加の各局にレアマルチを献上すべく、JCC1020 東京都狛江市に移動することにしました。
路上の雪が概ね溶けた昼前に自宅を出発。12時過ぎに狛江市某所に到着。奥多摩の山々がきれいに見えます。
今日の設備は、
430MHz:FT-857DM+PR-212D(2.12mもあるモービルホイップ)
1200MHz:TM-531+AZ807N(0.79mのトライバンドホイップ)
です。
セットアップ完了後の12時26分、まずは430で快調にRUNを続けておられる7N1MJH局をコールすると、「狛江市ニューマルチです!」との声。この時点であのMJH局が狛江をやっていらっしゃらないということは今回もレアマルチになりそうと判断。しめしめ。
CQを出すと、貧弱な設備の自宅と違い、連続して呼ばれます。できるだけ多くの方に「591020」をお届けしようとチャキチャキと進めます。「ニューマルチでした!」の声はうれしい。12時53分、 地元狛江市の市議会議員でいらっしゃるJJ1XZE栗山先生にコール頂いた のは光栄でした。楽しいです。
それでも14時を回るとペースダウンしてきました。コールが切れたところで1200MHzを覗いてみると、ぽつぽつとしかいません。コールしても取ってもらえないことも。やはり1Wモビホは厳しいか。
残り時間30分を切ったところで430に戻ると、CQを出す隙間が全然ありません。すごいです。呼び回りなどしているうちに、15時を回りフィニッシュ。
2時間半運用して、136QSOでした。
屋上を使わせて頂いたお礼に、階下に降りて買い物をし、車に戻って、今日のもう一つの目的、 DIAMOND Antennaさんの新製品「RHM12」 を試用してみます。マグネット基台にマグネットシート「MAT50」に加え、ハムショップマッコイさんから購入した 1.5mくらいのラジアル線1本 を取り付け、RHM12をまっすぐに立てます。
まずは7MHzに同調させますが、SWRは高め。やはり、もっと長いラジアル線をたくさん張った方がよさそうだなと確認し、早々に諦めて、私としては珍しく29MHz/FMにQSY。今度はSWRがストンと落ちてくれました。
CQを出すと、埼玉県越谷市から一発コール。楽しくラグチューしたあと、今度は川崎市多摩区から、修理されたばかりというAZDENのモノバンド機でコールを頂きました。さらに宮前区からは、最近ネットで話題の新製10mFMハンディ機、QYT28からのコールでした。 アマチュア無線界に夢を与えてくださった頒布元の各位 に感謝です。
オフシーズンにもかかわらず、10mFMには根強いファンがいらっしゃるのですね。今年のハイシーズンは盛り上がるのではないでしょうか。
日が暮れる前に撤収。今日もさまざまな出会いがあり、楽しい1日でした。
(2022-02-11 記)