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JHGのブログ (2024/7/3 7:06:06)
現在データベースには 506 件のデータが登録されています。
ICB-870T 送信パワー不足
(2022/9/20 15:23:13)
ICB-870T 送信パワー不足、受信不良でお預かりしました。
アンテナの緩みを調整しました。
必ず点検するところです。
ひらいてみると、ネジが1個出てきました。
ネジはアンテナ接続部のものです。
送信・受信不良の原因は、ネジが外れていたためです。
基板のハンダ不良、パターン切れを点検しました。
本機は異状ありませんでした。
電解コンデンサーをオール交換しました。
ドライアップ状態でした。
受信感度調整。
最大に調整しました。
受信感度。
ー120,0dBm
送信出力がほとんど出ていません。
パワー計の針が動いているかもわからないです。
計測不能。
自作のQRPパワーメーターで計測。
わずかに送信しているのは確認できました。
原因を調べると、パワートランジスターにパラに取り付けられているコンデンサーが割れているのを発見しました。
交換してもパワーは出るようになりませんでした。
ファイナルトランジスターを取り外しました。
2SC2314
Ic=1A ft=250Mhz
1,8Wくらい出せる石です。
トランジスターテスターで調べてみると異状が無いように見えます。
しかし、送信したとたんに落ちてしまいます。
不良ですね。
ファイナルトランジスターにかかっているバイアス電圧を調べました。
12Vでした。
ファイナルに使えそうなトランジスターを買いに行きましたが、2SC2314のようなTO-126型のトランジスターの在庫は皆無でした。
半導体の数も少なくなっており、高周波用トランジスターの入手はできませんでした。
世界的に半導体入手危機なのがわかります。
しかたがないので、手持ちのある汎用トランジスター2SC1815をパラレルで使ってみましょう。
2SC1815 hfe=434
特性のそろったものを使います。
2SC1815のftは80Mhzですが、バイアス次第では何とかなるかも知れません。
2パラでやってみましょう。
特性はそろえていますが、電流が片方にかたよらないように無誘導の低抵抗(1Ω)を入れました。
実装しました。
無線機への電圧は13,8Vを入れてあります。
2SC1815 2パラでは0,3Wでました。
これでも最低限の交信は何とかなるかも知れません。
2SC1815は高周波向けのトランジスターではありません。
高周波トランジスターを使ってみます。
手持ちの関係で、2SC710 2パラでやってみましょう。
2SC710 Pc=200mW ft=200Mhz
hfe=108
トランジスターテスターで計測し、特性を合わせます。
実装しました。
バイアスを調整すると、0,4Wでました。
Pcが200mWですので、プラス変調ではここまでが限界でしょう。
代替えを考えるのも、やってみないと分からないです。
3パラにしたらどうか?とよぎりますが、今回は0,4Wを採用しました。
スプリアスの状態。
周波数。
27,144Mhz
アンテナを伸ばした状態にて、
アンテナローディングコイルを最大に調整しました。
交換部品です。
半導体の入手が困難です。
在庫を使い果たしたら終了です。
ICB-87R 音声が出ない
(2022/9/17 1:38:24)
ICB-87R 音声が出ないとのことです。
アンテナの緩みを調整しました。
内部の状態は良いですが、電解コンデンサーは劣化がすすんでいます。
電解コンデンサーをオール交換しました。
オーディオIC周りのコンデンサー交換により、音声が大きく出るようになりました。
ドライアップ状態です。
測定と調整。
受信感度を最大に調整しました。
受信感度。
ー120,8dBm
AGCの調整。
44dBuV 受信のとき、
Sメーターをこの位置に調整します。
Sメーター感度。
ー73dBm受信のとき、
Sメーター9プラスです。(標準)
周波数。
27,144Mhz
出力。
0,5W
スプリアスの状態。
ロッドアンテナを伸ばし、
アンテナローディングコイルを最大に調整しました。
長いアンテナが力を発揮する無線機です。
C5900 接触不良
(2022/9/14 18:49:31)
STANDARD C5900 セパレート部が接触不良です。
本体側セパレート部の接続ピン。
コントロール側のコネクタが破損したようです。
ピンを立てて苦労して修理がされています。
修理するためには、液晶及びその周辺の部品を外す必要があります。
オーナー様はそこをよく修理されており、ハンダ付けもキレイです。
取り外しました。
接続部のコネクタです。
部品はオーナー様が手配したものです。
取付け。
動かすと電源が落ちたりしましたが、接触不良が解消しました。
表示もOKです。
本機にはSRマークの商標があります。
TANDRAD REDIOの略で本機は日本マランツの製品です。
C5900の製造年は1994年
高級オーディオも手がける通信機器メーカーの製品は造りがよいですね。
発振器にもいい部品が使われています。
TCXOです。
KHOは京セラ製か
50、144、430Mhzのトリプルバンド機です。
50Mhzのパワートレン。
貴重な 2SC1971
モトローラ社 MRF492
測定と調整。
周波数。
安定しています。
出力。
50W弱
50Mhz
40W
スプリアス良好。
145Mhz
良好。
433Mhz
良好。
51Mhz
受信感度。
SINAD感度 ー12dB
145Mhz
ー126,1dBm (SINAD)
ラジオチューナーの感度には力を入れていた日本マランツの技術です。
この無線機は当たりです。
433Mhz
ー123,3dBm (SINAD)
51Mhz
ー124,7dBm (SINAD)
受信感度スペックシール添付しました。
受信感度もよく、貴重なトリプルバンド無線機ですね。
CH-580 性能維持メンテナンス
(2022/9/11 0:52:46)
HITACHI CH-580 性能維持メンテナンスのためお預かりしました。
この無線機はスゴくキレイで程度が良いです。
イヤホンはビニール袋入りのままでした。
内部もキレイです。
CH-580は、業務用無線機の要素をもった造りで、高品質な部品が使われているのは有名なところです。
コネクタ式のバッテリーケーブル。
コネクタ式のアンテナケーブル。
メンテナンス性が良い造りですね。
ボリュームのガリはまったくありません。
水晶発振子は金属ケースで、外ケースはアース済み。
音質的にも優れ、歪みが無いフィルムコンデンサーが使われています。
調整コイルが立派です。
コイルには太線が巻かれ、Q値が高いです。
チャンネルスイッチ。
カチカチと小気味良く回ります。
チャンネルスイッチ。
テスターなどに使われる丈夫なものです。
バッテリーケースのツメ。
金属製で折れに強く、耐久性良しです。
電解コンデンサー、検波ダイオードを交換しました。
ANLカットしました。
交換部品です。
受信感度。
最大に調整しました。
受信感度。
ー123,0dBm
良い耳です。
周波数。
27,144Mhz Fズレなし。
出力
0,5W
スプリアス、たいへん良好。
現代の無線機レベルです。
アンテナを伸ばした状態にて、
アンテナローディングコイルを調整。
電界強度を最大に調整しました。
変調の掛かり、受信音も良く、意外と小型です。
パーツの品質の良さは本当です、おススメの無線機です。
ICB-680 フルメンテナンス
(2022/9/9 13:59:30)
ICB-680 フルメンテナンスのためお預かりしました。
状態の良い無線機で、新品同様のキレイさです。
希望メニューは、
・電解コンデンサーオール交換(音響用カスタマイズ)
・トランジスター交換
・水晶発振子交換
・Sメーター調整
・Sメーター照明追加(LEDダブル球)
・PTTスイッチガリ有り
です。
手を入れるのが勿体ないくらい、内部もキレイな状態です。
経年劣化で周波数がズレてしまう、プラスチックモールドの水晶発振子を交換します。
金属モールドの水晶発振子に交換しました。
電解コンデンサーをオール交換しました。
一部、変調と受信音を音響用コンデンサーに交換しました。
ニチコン MUSE
ニチコン ファインゴールド
メタライズドフィルムコンデンサー
PTTスイッチのガリ修理。
接点をアルコール洗浄しました。
接点の酸化膜を研磨しました。
接点コンタクトグリスを塗布しました。
組み立て。
Sメーター調整。
メーター振りが重いとのことです。
Sメーターの抵抗値を変えてみましたが、0点が変化するだけでノーマルがいちばん具合が良いです。
Sメーターの照明を追加。
取付け場所を探ります。
LEDのダブル球が希望です。
側面に取付けました。
メーターが確認できる程度に弱くてよいとのことです。
10mAに設定しました。
ダブル球OKです。
交換部品です。
検波ダイオードほか、中間周波数増幅トランジスター交換しました。
測定と調整。
周波数。
27,144Mhz
出力。
0,5W
スプリアス良好。
スバラシイです。
受信感度を最大に調整。
受信感度。
ー122,0dBm
アンテナを伸ばした状態にて、
アンテナローディングコイルを最大に調整しました。
新品同様とはいえ、コンデンサーはドライアップ状態ですのでメンテナンスは必要ですね。
格好いいデザインの無線機です。
DIAMOND GSV3000 電圧が不安定
(2022/9/9 1:36:43)
DIAMOND GSV3000 電圧が不安定とのことでお預かりしました。
内部がホコリでいっぱいでした。
湿気が多い日は不安定になるので清掃です。
とにかく清掃します。
おおむねキレイになりました。
トランス型の電源は貴重品です。
電圧メーターの指示が途中で止まります。
メーターを取り外しました。
メモリ板が脱落していました。
針に接触するのが原因です。
メモリ板を貼り付けました。
電圧指示OKです。
電圧も安定しています。
アナログメーターがよい雰囲気です。
FRG-965 電源が入らない
(2022/9/8 18:21:30)
FRG-965 電源が入らないとのことでお預かりしました。
DC電源入力端子の接触がよくないようです。
端子をアルコール洗浄しました。
だいぶ汚れていました。
電源ON。
FM放送を受信中です。
エアバンドなどAM受信のときにノイズが大きいですが、これを軽減させる対策をします。
基板取り外し。
電解コンデンサーを交換しました。
ノイズ対策OKです。
AMのときに静かな受信となります。
スケルチONにすればほとんどノイズなしです。
受信感度。
ー122,1dBm (SINAD)
コンパクトな通信機型ラジオです。
C560 電源が入らない
(2022/9/5 22:09:38)
C560 電源が入らなくなったとのことでお預かりしました。
小型のハンディー機のなかでも最小型に属します。
5層基板となっています。
パターン剥離、ハンダ不良を点検。
フレキシブルケーブルに断線を発見しました。
時計用のルーペ「キズ見」を使って見ながらパターンをつなげます。
ケーブルを一部削って断線をつなげました。
その他の場所について、フレキシブルケーブルのハンダを強化しました。
電源が入るようになりました。
周波数ダイヤルが加水分解により割れてしまいました。
外した際にボロッと崩れたので接着しました。
スケルチつまみも割れて半分になっています。
C520 の部品を移植してみます。
少し長いのでカットします。
スケルチつまみOKです。
測定と調整。
周波数。
出力。
145Mhz 3W
433Mhz
5W
スプリアス良好。
145Mhz
スプリアス良好。
433Mhz
受信感度。
145Mhz ー124,5dBm (SINAD)
433Mhz ー122,0dBm (SINAD)
ずーっと愛用してきた無線機が突然の故障。
また可愛がってもらってください。
IC-R7000 FM復調おかしい
(2022/9/4 15:02:59)
受信感度を最大にしました。
IC-R7000 FM復調おかしいとのことでお預かりしました。
エンブレムからは前期型です。
受信音がビリビリと歪みます。
IFユニットの電解コンデンサーが劣化すると、FMの復調が歪みます。
IFユニットのパターン点検、ハンダ不良を再ハンダしました。
コンデンサーを交換する場所です。
C19、C22、C135を交換します。
交換したコンデンサーです。
ドライアップ状態です。
受信感度を調整。
ー93,0dBmを受信して、
受信コイルを回して調整。
受信感度を最大にしました。
FM放送帯を受信。
復調OKです。
大きいスピーカーのため、FMワイドがいい音で受信できます。
TM-702 電源がOFFにならない
(2022/9/1 11:29:35)
TM-702 電源がOFFにならないとのことでお預かりしました。
電源OFFの状態ですが通電しており、送信になってパワーが出ます。
電源ONにすると表示が全点灯します。
これは重症です。
コントロールユニットから調べます。
いろいろ手直しされていました。
LCDと接続するコネクタがひどい状態です。
補強した跡がありますが、ズレておりショートしています。
何とかなるかも知れません。
パターンを洗浄、ハンダメッキで補強。
コネクタの足は真っ直ぐに修整しました。
取付けました。
表示が正常になりました。
電源OFFで通電し、パワーが出る状態は相変わらずです。
コネクタの異状だけではないようです。
バックライトの麦球は交換されています。
LED化しました。
点灯を確認しました。
再ハンダにて手直しされた場所がブリッジしていました。
ディマーコントロールのトランジスタ周辺を調べます。
手直しされた場所。
どこかがショートしている可能性があります。
電源が回っているパターンを総当たりに調べると、チップ抵抗に導通が無いのを発見しました。
トランジスターを外しました。
良く見ると、チップ抵抗に縦スジが入っています。
チップ抵抗が割れていました。
同じ抵抗値のリード部品に交換しました。
外したトランジスターを測定します。
異状ありませんでした。
コントロールユニットの電解コンデンサーを交換しました。
容量220uFのコンデンサーで小型のものがなく、いちばん小さいものは面実装品でした。
出っ張りました。 横倒しにしても無理でした。
逃しの穴を開けました。
なんとか収まりました。
ここまでやってもダメです。
電源OFFでもこの状態、パワーもでます。
10Wくらい出ています。
電源ONでは正常に使える状態なのです。
パワーも正常に戻って、送信・受信もOKになります。
どうやら、コントロールユニットが原因ではないようです。
原因がパワースイッチに関連していること。
スイッチをOFFにすると、ファイナルに送信時8Vが掛かってしまいます。
パワーが出てしまう原因です。
いよいよ迷宮入りですね。。。
外観で異状が見えるなら良いのですが、ICほか、半導体がNGなのはホントわからないんですよ。
本体側をファイナル、電源スイッチから逆にたどってゆくと、どうやらここが異状だとわかりました。
Q18 POWER SW
パワースイッチがON・OFFに関係なく電流がダダ漏れでした。
Q18
部品を外した状態では電源が入りません。
テスターをトランジスターのパターンEC間にあててみるとパネルが点灯しました。
ショートさせている状態なのですが、これはテスターのアンペア(A)レンジで行います。
Q18を取り外しました。
2SB1302
Ic電流はー5Aのトランジスターです。
手持ちのあったトランジスターに交換しました。
2SA1213
Ic電流はー2Aですが使ってみましょう。
交換しました。
電源OFF。
パネル消灯、電源も切れました。 パワーもでません。
長かったですが終わりました。
交換した部品です。
測定と調整。
周波数調整。
出力。
145Mhz 25W
433Mhz
30W
スプリアス良好。
145Mhz
スプリアス良好。
433Mhz
受信感度。
145Mhz ー124,4dBm (SINAD)
433Mhz
ー126,0dBm (SINAD)
受信感度スペックシールを添付しました。
TM-702はDUAL表示にすると、右上に小さくサブ周波数が表示されるのが可愛らしいですね。
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